今回は慢性的でしつこい大人ニキビについてお話します。
大人ニキビは18歳から40歳の女性の約50%の悩みのタネ!!
思春期のニキビが「Tゾーン」にできやすいのに対し、大人ニキビは「Uゾーン」口もと、顎の周辺、首、頬などにできやすく、治りにくいのが特徴です。
大人ニキビの原因は
- 月経周期(月経前などのホルモンバランスの乱れ)
- 過度のストレス
- 不規則な生活
- 睡眠不足
- 疲労などによる新陳代謝の悪化
- 血行不良
- 糖分、塩分、刺激(激辛など)の多い食事
- 角質層のバリアの低下(肌の乾燥)
- 化粧品の選択
- クレンジング不足
などが挙げられます。
中医学では、体内にこもった熱が原因と考え、原因となっている内臓のトラブルを見極めて対応していきます。
また大人ニキビは、ホルモンや月経周期とも深い関わりがあり、周期に合わせた対策も必要です。
さらに婦人科系の疾患を示していることもあるので、しっかり対応していくことが大切です。
【月経前の大人ニキビについて】
女性の大人ニキビは、月経周期と深く関わり、月経前に増えたり、悪化したりするケースが多いです。
高温期(排卵から月経開始まで)は、女性ホルモン(プロゲステロン)の分泌が高まり、カラダに熱がこもりやすくなります。さらにこのホルモンは、皮脂の分泌を高めて大人ニキビをできやすくします。
月経前の大人ニキビを中医学的に考えると
- 肝経湿熱(かんけいしつねつ)
- 肝経うつ熱(かんけいうつねつ)
の2つに分けられます。ちょっとむずかしい言葉ですが、簡単に説明させていただきます。
「肝」は、カラダの中でストレスと深く関わっている臓器(ぞうき)のひとつです。体内の「気(エネルギー)」の流れをスムーズに保ち、ストレスをコントロールする働きがあります。
また、カラダに栄養を与え、精神を安定させる「血」の貯蔵庫でもあります。
この「肝」の機能が低下し、ストレスをうまく発散できず
- イライラ
- 落ち込み
- 胃痛
- 不眠
- ニキビ
などの不調につながります。
また、元気の源である「気」は、胃腸が消化吸収する食事の栄養から生み出されます。遅い食事、アルコール、糖分・塩分の多い食事、ピリ辛の食事(激辛)、ダイエットなどは胃腸を傷める原因となり、きれいな健康な肌を望むことはできません。
①肝経湿熱(かんけいしつねつ)とは?その対策は?
糖類・辛いもの・肉類の嗜好により胃腸に余分な水分が溜まり、その水分が熱を持ち、さらにイライラなどの「肝」の熱とともにトラブルを引き起こしている状態です。ビールや冷たい飲み物、脂っぽいつまみを摂りやすい傾向があります。
気になる症状
- 月経前のニキビで、痒みを伴うことがある。
- 圧すると乳白色の液体を排出、酷いと化膿しはれ物をつくる。
- 月経周期の短縮
- 経血量も多い
- オリモノが黄色く、粘る。
- デリケートゾーンの痒み
- イライラ
- 腹が張る
- 胸苦しい
- 食欲不振
- 口の渇き
- 口が粘る
このような症状がいくつか当てはまれば肝経湿熱の可能性が高いです。
食養生
トマト・ナス・すいか・とうがん・アサリ・ワカメ・とうふを食べると良いです。
脂っぽい物や肉類、ピリ辛、アルコール類は、体に熱が溜まりやすいのでホドホドに‼
②肝経鬱火(かんけいうつか)とは?その対策は?
イライラやウツウツといった精神状態が長く続き、「肝」の「気」の巡りが停滞して熱が発生した状態です。
気になる症状
- 月経前に顔面に丘疹や黄白色の小膿疱が出現。
- 月経前のイライラ、PMS
- 乳房が張って痛い
- 月経不順
- 便が硬い
このような症状に何個か当てはまれば肝経湿熱の可能性が高いです。
食養生
ミント、柑橘類、クレソン、春菊、香菜、セリ、三つ葉、タケノコ、たらの芽、ジャスミン、カモミール、菊花茶など…
食材の香りを使ってリラックスを‼
ニキビは根本的に内臓から治すことがとても大切です!自分で治すことが厳しい場合はぜひ漢方薬局に起こしください。
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