イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

中医アロマ の記事一覧

嗅覚トレーニング / 車田 光穂

こんにちは、車田です。花粉症などもあり、粘膜が炎症し弱りやすい季節なだけに、コロナ罹患者もまわりでまた増えているような印象ですが、今回はアロマでできる嗅覚トレーニングのお話です。

コロナの後遺症などで嗅覚障害が出る方がいらっしゃいますが、回復方法として、アロマセラピーが有効といわれています。そもそも嗅覚は、脳の中でも大脳辺縁系という、記憶や本能、感情や自律神経と深く関わる場所に直接信号が届く唯一の感覚器官です。
食べ物の匂いをかぐと反射的にヨダレが出るとか、昔の記憶が蘇るとか、そういう脳への刺激にもなるので、認知症予防にも有効とされています。ちなみに、合成香料では脳への反応においてあまり意味がなく、天然香料であることがポイントとなります。

では、どのようにトレーニングするのかといいますと。。ひとまず3ヶ月間、朝晩のだいたい決まった時間にお好きな香りの精油をかぐこと。できれば柑橘系フローラル系ウッド系グリーン系のように、4~5種ほどの香りの系統ごとに1種類ずつご用意いただくとよいです。

精油の蓋を開けて直接嗅ぐというよりは、口が広く小さめの遮光瓶をご用意頂き、精油を数滴垂らしたコットンをその中にいれて、それを各種10秒ほど嗅いで頂くと良いと思います。

朝はローズマリーやレモンなどのすっきり系で目覚めを促し、夜はサンダルウッドやローズなどの心落ち着くものが◎

2022/04/15

サウナアロマ!/車田 光穂

こんにちは。車田です。
私は先日、ソロサウナを楽しんできました。

神楽坂にあるのですが、すべて個室で完結するため、サウナ内で寝転ぶこともできますし、なんの気兼ねもなくサウナを堪能できます。レインシャワーもついているので水風呂が苦手な私にも、雨に打たれる感覚で心地よく体の熱を冷ますことができました。フィンランド式のロウリュサウナですので、高温のサウナが苦手な方や、サウナ初心者の方でもトライしやすいと思います。

ロウリュとは、サウナストーンにアロマ水をかけて、蒸気を発生させることによって湿度を上げ、汗を出やすくするものです。今やサウナアロマという括りで様々なブレンドオイルが出回っておりますが、私は個人的には芳香蒸留水(フローラルウォーター)を使いたいです。これは、精油を抽出したあとの残り水のことで、ローズやネロリなどの芳香蒸留水は、化粧品などによく用いられます。精油成分が若干溶け出しているので、ほのかに香ります。

和精油だと、木曽桧(きそひのき)などの芳香蒸留水がよく売られていますが、サウナだったらヒノキなどの樹木系は、森林浴するような感覚になれて気持ちよさそうです。他に、サウナとの相乗効果を期待して、ローズマリーなどの活血するものや、瞑想用にパチュリやシダーウッドなどもおすすめです。あとは、クロモジなどの良い香りのする木の枝などをサウナ内に持ち込んで、ただ仰ぐだけでも天然の香りを楽しめそうです。

サウナに行くのは抵抗あるという方は、自宅でシャワーを浴びる際に床に精油を垂らしてみてください。お風呂場がディフューザーとなって、香りを楽しみながらリラックスできると思います。

2021/11/08

「寒露 菊花開く」薬枕のはなし / 車田 光穂

こんにちは。車田です。

旧暦の9月9日(今年は10月14日)は重陽の節句。平安時代の初めに中国より伝わったとされています。
古来中国では奇数は「陽数」、偶数は「陰数」と考えられており、「9」は陽数の最大値であり、9月9日を9が重なる「重陽」と呼んで、節句の一つとしました。

今年の重陽である10月14日の頃は、菊が美しく咲く時期です。菊は「仙境に咲く霊薬」として、邪気を払い、長寿の効能があると信じられていました。
習わしとしては、菊の香りを移したお酒を移した「菊酒」を飲んで邪気を払い、無病息災、長寿を願います。

先日、太田記念美術館で行われている「歌川国芳展」を観に行ったのですが、「菊角力 巣鴨植木屋四郎兵衛」という観菊(これも重陽の習わしの一つ)の様子が描かれたものがありました。時代は江戸です。百種接分菊というらしいです。植木職人の技術はすごいものがありますね。

さて、菊枕ですが、重陽の日の夜は眠りの中まで、菊づくし。乾燥させた菊の花を枕に忍ばせて、その香りにより邪気を払うということです。生薬でもある菊花は、中国では杭州のものが一番質が良いとされています。薬枕などとも呼ばれ、菊花だけでなく、川芎、牡丹皮、白芷などを一緒に入れて、まるで包剤を作る感覚で枕にしているようで、状態に合わせて様々な菊花ベースの薬枕が販売されています。

秋は過ごしやすくなる分、ついつい夜ふかしして布団の中でスマホいじってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、この薬枕があれば大丈夫かも…?菊花はほてりを冷ましてくれるので、目の使い過ぎにはおすすめです。
お茶として売られている菊花と玫瑰花を少量をガーゼに入れて、普段使う枕に忍ばせて、オリジナルの薬枕を色々作ってみても面白いかもしれません。

2021/10/09

古代中国人の香水とは…? / 車田 光穂

こんにちは。車田です。

梅雨~夏にかけては匂いがこもるため、普段よりもいろいろなものの匂いを感じやすくなりますね。
この時期によく使われる漢方薬の一つに、勝湿顆粒というものがあります。もともとの方剤名は藿香正気散(かっこうしょうきさん)に使われている藿香(かっこう)は、精油ではパチュリというもので、香水のベースノートによく使われます。他の香りの保留剤にもなるので、最後まで香ってることが多いです。

古代中国でも、人々は香を焚き、香水のように自身に香りづけしておりました。今回は、生薬としても使われるものの中で、どんなもので香り付けしていたかをご紹介したいと思います。

【沈香】
ジンチョウゲ科の常緑高木。温性で芳香辛散薬。
行気止痛、温中止嘔、温腎納気、降逆平喘。

=========================================================

【丁香】
丁子、クローブです。ヨーロッパでも魔除けに使われます。温性。
温中降逆、下気止痛、温腎助陽。

=========================================================

【麝香】
ムスクです。温性。開竅薬の一つ。
開竅醒神、通経達絡、活血消腫・止痛。

=========================================================

【藿香】
精油ではパチュリ。
胃腸の余分な湿を取り除く生薬として、梅雨時期によく使われます。芳香化湿薬。

=========================================================

【乳香】
精油ではフランキンセンスです。温性。
活血止血、消腫生肌、伸筋活絡。

=========================================================

【安息香】
精油ではベンゾインというもので、甘くバニラのような香りが特徴的です。温性。
闢穢開竅、行気活血。

=========================================================

【蘇合香】
精油ではスチラックスです。温性。
開竅醒神、豁痰闢穢、温通止痛。

2021/07/17

梅雨の中医アロマ活用 / 車田光穂

こんにちは。車田です。
ジメジメの季節がやってまいりました。この時期は中医学では脾(胃腸)が弱る季節となります。脾は湿気が苦手。

中医アロマとしては、脾を守り湿を取り除くものをおすすめ致します。
そして、湿が溜まってしまった場合、冷えによる(寒湿)のか、熱がこもるパターン(湿熱)かで使う精油の種類も変わってきます。
今回はその2パターンでご紹介したいと思います。

【寒湿タイプ】

●マージョラム    1滴  精神を和らげ、胃腸や筋肉を温める。
●オレンジ・スイート 1滴  補気、理気。消化促進。
●パチュリ      1滴  利湿、補気。むくみ、重だるさに。

岩塩100gに混ぜてアロマバスソルトを作り、湯船に。
冷えている場合、まずは温め、全身の血流を良くして代謝を上げ、湿をデトックスする方法がおすすめです。
湯船に浸かる元気がない場合は、シャワーを浴びる際に足元に垂らしてお使いください。
お風呂場自体がディフュザーとなって、全身でアロマのミストを浴びることができます。

【湿熱タイプ】

●レモン       1滴  理気、活血、清熱。二日酔いにも◎
●ペパーミント    1滴  清熱、発散、理気。抗菌効果も高い。
●パチュリ      1滴  利湿と補気。むくみ、重だるさに。

胃熱がこもっているならば、10mLの植物油(ホホバオイルなど)で希釈して、直接お腹を時計回りにゆっくり優しくマッサージ。
お腹以外に重だるい箇所があれば、下半身なら膝裏や鼠径部などリンパ液の溜まりやすい箇所を中心に、下から上に向かって流し、お顔の場合は耳たぶの下の耳下リンパ、鎖骨下から脇の下の腋窩リンパへと流します。
手の指先がむくんでいる場合は指先から手の付け根に向かってクルクルと円を描くようにもみほぐしてあげてください。
腕がだるければ手首から脇の下に向かって絞り上げるように流していきます。

寒湿タイプ、湿熱タイプどちらにも含まれるパチュリは湿を取る専門生薬で微温性です。
寒湿には温性のオイル。湿熱には涼性や寒性のオイルを使います。
香りを楽しみながらも、植物の薬効を上手に取り入れて、セルフケアにお役立てください。
アロマで少しでも快適な梅雨をお過ごしくださいませ。

2021/06/30

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売