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「寒露 菊花開く」薬枕のはなし / 車田 光穂

こんにちは。車田です。

旧暦の9月9日(今年は10月14日)は重陽の節句。平安時代の初めに中国より伝わったとされています。
古来中国では奇数は「陽数」、偶数は「陰数」と考えられており、「9」は陽数の最大値であり、9月9日を9が重なる「重陽」と呼んで、節句の一つとしました。



今年の重陽である10月14日の頃は、菊が美しく咲く時期です。菊は「仙境に咲く霊薬」として、邪気を払い、長寿の効能があると信じられていました。
習わしとしては、菊の香りを移したお酒を移した「菊酒」を飲んで邪気を払い、無病息災、長寿を願います。

先日、太田記念美術館で行われている「歌川国芳展」を観に行ったのですが、「菊角力 巣鴨植木屋四郎兵衛」という観菊(これも重陽の習わしの一つ)の様子が描かれたものがありました。時代は江戸です。百種接分菊というらしいです。植木職人の技術はすごいものがありますね。



さて、菊枕ですが、重陽の日の夜は眠りの中まで、菊づくし。乾燥させた菊の花を枕に忍ばせて、その香りにより邪気を払うということです。生薬でもある菊花は、中国では杭州のものが一番質が良いとされています。薬枕などとも呼ばれ、菊花だけでなく、川芎、牡丹皮、白芷などを一緒に入れて、まるで包剤を作る感覚で枕にしているようで、状態に合わせて様々な菊花ベースの薬枕が販売されています。

秋は過ごしやすくなる分、ついつい夜ふかしして布団の中でスマホいじってしまう方もいらっしゃるかと思いますが、この薬枕があれば大丈夫かも…?菊花はほてりを冷ましてくれるので、目の使い過ぎにはおすすめです。
お茶として売られている菊花と玫瑰花を少量をガーゼに入れて、普段使う枕に忍ばせて、オリジナルの薬枕を色々作ってみても面白いかもしれません。

2021/10/09

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