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中医学から養生~冬~/加藤百合子

みなさま、こんにちは。加藤百合子です。

今年も初冬を迎え、体を温める鍋料理、おでんやスープ料理が多くなる季節になりました。 時代は戻りますが、江戸時代では、ごはん、味噌汁、野菜のゆで物など一汁一菜が基本である質素な食生活であったのは皆様もご存じと思います。調味料は塩、味噌、酢が主で、現在使用されている砂糖、醤油、みりん、鰹節を庶民が使用できるようになったのは江戸時代後半だったそうです。

菜である主食は、野菜、大豆を使用したものが多くなります。江戸文化を物語などで見ますと、食事処の挿絵には、蕎麦屋や、呑み処などがあります。お酒のつまみになる食事メニューは、野菜の煮物・ゆで物などが主であったようです。魚が庶民に普及するのは、調味料の種類が増えた江戸時代後半になります。魚は高価な食材であり、足も早く保存が難しく、冷蔵技術が無い時代ですので、現代のように常に食べれるものではなかったようです。

初冬になると、柚子を見かけるようになります。柚子は、現代では、柚子湯や香りの薬味として使用することが多いかと思います。江戸時代では、非常に貴重な食材であり、当時の料理本のメニューとしても種類が多く記載されていました。現代にも作られているメニューもいくつかあります。その中で、大根と一緒に漬けた香味漬け。これは、スーパーマッケットで手軽に購入でき、香りもよく、さっぱりとして美味しいですね。また、柚子釜というメニューもあります。これは、果肉をくり抜いた柚子をお皿や釜のようにみたてて、菊花のように切口をカットしたりして、器として用います。中には、野菜の和え物を入れたり、大根おろしといくら、また、魚の身を柚子の果肉・味噌・ごまで和えたものを入れたりします。魚の臭みもとれ、酸味もあり、新鮮な甘みがでて、とてもおいしく頂けます。柚子の香りと一緒に楽しめる、主の食材を生かせるすばらしいアイデアであると思います。

柚子にはビタミンC、リモネンが豊富に含まれており、冬の寒さに適合できるよう肌を守り、風邪をひかないように選ばれた食材なのかもしれません。柚子湯は、成分より血行を動かし、深く温まることができます。今年のような急な寒さには、体をリラックスできる一つかもしれません。

2025/12/05

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