今年は厳しい残暑でしたね。これほど残暑は、身体の疲れから【風邪】をひく方が増えるだろうな~と思っている中神です。
今回は【風邪の予防と対策】についてお話します。

◇風邪ってなに?
風邪の正式名称は【かぜ症候群】や【急性上咽頭炎(きゅうせいじょういんとうえん)】や【急性鼻咽頭炎(きゅうせいびいんとうえん)】といいます。また【感冒】ということもあります。症状は、せき、喉の痛み、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどです。
この通称【風邪】は非常に厄介です。
なにが厄介かといえば「風邪の原因となるウイルスは数えきれないほどいる」からです。例えばインフルエンザならインフルエンザワクチンを打つことで対策をすることができますが、風邪の場合、原因となるウイルスが数えきれないので、数えきれないほどワクチンを打つ…わけにもいかず、発症した症状に対しての対処療法となってしまいます。
さて、こんな厄介な風邪の有病率は9月頃から増え始め、1月にピークを迎えます(健康保険組合https://www.kenporen.com/toukei_data/pdf/chosa_h31_04.pdf)
今は10月…でもまだ間に合う!!
しっかりと対策しましょう。

◇なぜ風邪をひくのか?
現代医学的に考える風邪は【原因となる数えきれないほどのウイルス】に感染することで、症状が発生します。なぜ秋から冬にかけて、風邪に罹患する人が増えるのか?については【乾燥することにより、ウイルスも乾燥し浮遊しやすくなる】ことにより感染しやすくなるとの説明があります。でもひねくれ者の中神は思います。
10月ってそんなに乾燥してないよね。
気象庁
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=&day=&view=a7
嘘だ!と言いたいわけではありません。12月、1月には風邪をひくかたが増えますからね。ただ乾燥が全てではないかな…。
次に気温が下がるからじゃない?との説明もあります。これも間違いではないと思います。理由は、ウイルスは高温を嫌うためです。また人間は気温が下がると、体温を一定に保つ働きがあるため、エネルギーを消耗します。すると体は疲れます。そして免疫力の低下につながるのではないかな?と考えられます。ただ9月はまだまだ暖かいですよね。
ではここで、中医学的な風邪について、考えてみましょう。中医学的でも風邪(かぜ)のことを感冒といいます。感冒は中医学では風邪(かぜではなく“ふうじゃ”と読みます)を主とする邪気が外部から人体を侵すことによって生じる病のことを指します。
邪気を【数えきれないほどのウイルス】と変換すると現代の考えとほぼ同じですね。
つづいて、邪気は鼻口や皮膚から侵入し身体の一番上に位置する臓器である「肺」を攻撃すると考えられています。
皮膚から侵入する?そんなことがあるのか。
ある、そうなので、あることにしましょう(笑)
そしてこれが1番大事→【身体の一番上に位置する臓器である肺を攻撃する】です。
中医学では外部から侵入した邪気はとにかく【肺】を攻撃します。理由は【臓器の中で1番上にあるので初めに攻撃される】からです。ということは、邪気の侵入を【肺】で食い止めることができれば【風邪をひかない】はずですね。
9月になると【肺】が弱るの…
はい!弱ります!!
中医学の原点である書物には【秋は肺と関連があるよ】と書いてあります。関係があるとは【肺が強くなりすぎる、もしくは弱くなり過ぎる】ということです。強い弱いどちらも、正常ではありません。異常な状態です。
そのような【肺の異常】から邪気の侵入を許してしまい“風邪をひく“ということです。
色々話しましたが、要は【乾燥を防ぎ、元気を保ち、肺を強くする】ことが大切だと考えられます。

◇具体的な風邪対策
では以上を踏まえて風邪対策について考えましょう。
①乾燥対策
湿度が40%以下になるとウイルスは軽くなり、空気中に漂いやすくなります。したがって湿度は常に40%以上を目標に加湿しましょう。
②冷え対策
昔から三首(首、手首、足首)を冷やさないことが大切と言われています。特に首は肺にとても近いので、冷やさないようにしましょう。
③肺を強くする
中医学では肺を強くする食材は【白色の食べ物】と考えています。
白い食べ物一覧
【銀杏、百合根、だいこん、はくさい、ごぼう、なし、白きくらげ、白ごま、くり、いも】
また辛いものは体を温めて発散作用があり、風邪の予防にもなります。
【ねぎ、しょうが、しそ、とうがらし、にんにく、たまねぎ、ハッカ】
辛いものは適度に摂取しましょう。
そして最後に、なんだかんだ言いましたが、風邪対策でいちばん大切なのは…
手洗いうがいです(*´∀`*)
以上です。それでは~