ブログ日記BLOG
中医学 の記事一覧
朝から大発見!! 道端にこんな生薬が…
2017/06/15
梅雨こそ元気に!体内除湿漢方のすすめ
こんにちは!車田です
先日、関東は梅雨入り。と発表がありましたね。
皆さん、梅雨は好きですか??
…好きな日本人はそんなに多くないのではないでしょうか?
なぜ、日本人は胃腸が弱い人が多いのか
この時期、体のむくみがいつもより気になったり、食欲がなくなったり、お腹を下しやすくなったり…
そんな症状でお悩みの方はいらっしゃいませんか?
実はこれ、日本が島国であることとも関係します。

体の水分代謝を担っている臓腑は3つ。脾(ひ:胃腸などの消化器系)・肺・腎です。
特に脾は、体にとって必要な『きれいな水』と不要な『きたない水』の仕分けをしています。
そして、この臓腑は湿気が大の苦手。
湿のせいで脾の機能がダウンすると、ますます湿をためやすくなります。
日本は島国、周りを海に囲まれているため、ただ息をしているだけで湿気を吸い込む量が大陸の方々より多いのです。
日本人に胃腸の弱い人が多いことと、日本が島国であることとは無関係ではないのです。
他の例でいうと、何気なく使う言葉で『ひ弱』というものがあります。もろくて弱々しいさま。という意味ですが、子供でいうと発育不良の状態だったり、子供でなくても筋肉がなく弱々しい体型に対して使うことがあります。
脾(ひ)は肌肉(きにく)を司る臓腑ですので、脾が弱ると運動しても筋肉がつきにくくなります。
ひ弱=脾弱といえると、考えられます。
◎良い点としては、大陸の人々と比べると、お肌がもっちりと透明感のある質感になること。
☓悪い点は大雑把にいうと汚い水が溜まりやすくなること。
胃腸が弱い方のタイプ別お助け漢方
体内に湿(しつ:汚い水の一種)が溜まる要因はお分かりいただけたかと思いますが、その対策としてどんなことが出来るかをお話し致します。
湿が溜まる状態にはいくつかのタイプがあります。
タイプ別にこの時期おすすめの漢方アイテムをご紹介いたします。
タイプ① 胃腸が冷えやすく弱っている
もともと下痢しやすいとか、胃腸が弱いタイプはこの時期腸を今以上に弱らせないためのお助けアイテムとしておすすめしたいのが…
✜『健脾散』(けんぴさん)

タイプ② 普段からゲップが多く逆流性食道炎っぽい
腸というより、胃のほうにトラブルがある場合。ゲップやムカつき、食道の炎症などがある方におすすめ。
あとは、普段からいろんなこと我慢しやすい方にも◎
✜『健胃顆粒』(けんいかりゅう)

タイプ③ 悪夢を見るタイプ
消化器系の中でも胆嚢のほうに影響が出ている場合はこちら。
中医学で『胆』とは勇気と決断力を司る臓腑。
メニューを見て何を食べるかすぐに決められないという小さなことでも、胆の弱りを感じさせます。
このタイプは悪夢を見ることも多く、眠りの質が悪いのも特徴。
✜『温胆湯』(うんたんとう)

タイプ④ 体外から湿が大量に入ってきた時に
これは、梅雨の時期に起こりがちなことですが、湿邪(しつじゃ)に侵された時を指します。
梅雨は、ただ息をしているだけで口から吸い込む湿の量が増える時期です。
さらに、ノロウイルスなどの感染症や腹風邪をひきやすい時期でもあります。
そんなときにおすすめ。
また、海外へお出かけの際に、体に合わない食事をしてしまったときにも使えます。
海外旅行時必携のお助け漢方です。
✜『勝湿顆粒』(しょうしつかりゅう)

併せて使って欲しいアイテム
今回ご紹介した漢方薬と併せて使っていただきたいおすすめアイテムとしては、北見の天然ハッカ油!
ハッカ油は様々な使い方ができますので、これを機会に上手に梅雨対策にご活用下さい\(^o^)/
2017/06/09
中医学温泉日記 #5 『夏の温泉を楽しむ漢方』
こんにちは、タミーこと田宮です。
夏の温泉は湯だってしまって冬のように長く入れなかったりしますよね。
でも温泉を楽しみたいときのおすすめ中成薬をご紹介します♪
●入浴前にはこちら
香西洋参(しゃんせいようじん)
特に夏の熱いお湯や長湯は体に熱がこもり、汗もたくさん出ます。多量の汗は気陰を消耗してしまいます。
香西洋参は補気養陰・清火生津作用があります。これは体を元気にし余分な熱は取ってくれるので、湯あたり防止にオススメです。

●温泉後にアルコールを楽しむ方はこちらも
木鶏丹(もっけいたん)+晶三仙(しょうさんせん)の組み合わせがgood!!


食べ過ぎ飲み過ぎは肝臓に負担がかかります。木鶏丹で肝臓のデトックス強化で負担を軽くしましょう。
また食べすぎて胃腸に負担がかかると消化が上手くいかず、疲れやすくなります。晶三仙で胃腸をすっきりさせましょう。
次の日、仕事がある時もこれで安心!是非お試しください。

2017/05/31
江戸と北京の文化のおはなし
こんにちは!車田です
少し前のお話になりますが、江戸東京博物館でやっていた江戸と北京-18世紀の都市と暮らし-を見てきました!
見に行かれた方もいらっしゃるかもしれませんね。
写真撮影が許されている範囲が狭かったので、ほとんどビジュアルには残せませんでしたが、たとえば江戸時代に使われていた薬売りの担ぐ箱⇩(これはくすり博物館のもの)や道具なども見ることが出来て、

とても面白く、昔の人々がどれだけ生活に手間を掛けていたのかよくわかります。
北京の古い看板も、何が売られているのかがシンプルに表現されていてわかりやすく、現代の中国のデザインとはまた違って、なんだか日本的な感じがいたしました。
中でも、やはり、陰陽五行の考えが文化として根付いている国なんだなぁと改めて感じたのがこちら⇩(実際の写真)

正陽門という、天安門広場の南にある、北京の城門に魔除けとして収められていたものです。
いちばん大事な門。いろんなものが出入りする門。

そこにこの五行の性質にもとづき素材を選び、それぞれ更に五色揃えています。
木→五色の木片
火→五色の玉(ぎょく)
土→五穀
金→五色の金属
水→五色の糸
火に玉、水に糸というのがなぜなのかよく分かりませんが…
(ご存じの方、教えてください(^o^)/)
漢方薬にも、五行のエレメントにならった方剤があります。
木(東・青)→小青竜湯
火(南・赤)→朱雀湯
土(中央・黄)→竜黄湯
金(西・白)→白虎湯
水(北・黒)→玄武湯
それぞれメインで使われている生薬の色がそのエレメントの色になっています。(方位とも関係します。風水ですね)
中国の各時代の皇帝達はそれぞれテーマとしたエレメントを持っていて、この五行の相生の順に巡っているという話も聞きます。
政治、宗教、生活習慣、文化、医療…
中国では全てにおいて陰陽五行の考えがベースにあるのですね。
本当に奥の深い中国の文化。とても面白い展示でした!
2017/05/11
日・中医学ヒストリー#4 『ルーツを辿り、そして今』
こんにちは!ムーリィこと木梨です
室町~安土桃山時代は中国明との交易はさかんに行われ、明に留学した日本の医師らは中国最先端の金元医学(※)を持ち帰り、当時の日本医学界をリードしました。
(※金元医学とは三大古典をもとに新たに提唱した学説)
ところが江戸時代中期になると、古典である『傷寒論』への回帰を唱える日本独自の考えが興ります。これは急速に浸透していき多くの漢方医が誕生しました。これが今の日本漢方の主流になっています。

江戸東京博物館 / Dai44
江戸時代は終わり開国後近代化・西洋化の波が押し寄せ、明治政府が漢方を医学教育からはずしたことで漢方は一気に衰退します。同じく中国でも西洋医学の導入がさかんになりますが、中国は国家を挙げて伝統医学を守り「中医学」として西洋医学と共存する道を選んだのです。
明治以後、衰退したとはいえやはり漢方への根強い支持のもと復興へ動きが本格化。その後完全復権を果たし今や漢方は多くの医療現場で用いられるようになりました。一番身近なものは病院で処方されるエキス顆粒ですね。

ツムラ 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう) / muo1417
2千年以上脈々とつながる日中医学を駆け足でみてきましたがこれを通して漢方にまた新たな興味を持って頂けたなら幸甚でございます。
2017/05/09



