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生理不順にお悩みの方へ!おすすめの漢方薬や取り入れる際の注意点を解説

生理不順にお悩みの方へ!おすすめの漢方薬や取り入れる際の注意点を解説

生理不順に悩む女性は多く、生活の質を大きく左右する問題です。生理周期が乱れると、体調不良やストレスの原因にもなりかねません。そんな生理不順を改善するために、漢方薬を取り入れてみるのはいかがでしょうか。漢方薬の服用による体質改善で悩みの解消につながることがあります。

この記事では、生理不順でお悩みの方におすすめの漢方薬やその特徴、そして漢方薬を取り入れる際の注意点について詳しく解説していきます。

生理不順にお悩みの方や、漢方に興味がある方はぜひご覧ください。

生理不順の主な原因


生理不順とは、生理周期が不規則になったり、量や期間などが異常に変動したりする状態を指し、その原因はさまざまです。

まず、ストレスが大きな要因となることが多く、精神的な緊張や不安によってホルモンバランスが乱れ、生理周期に影響を与えることがあります。また、過度なダイエットや栄養不足も、生理不順の原因となり、特に急激な体重減少や偏った食事は、身体に必要な栄養素が不足し、ホルモン分泌に悪影響を及ぼします。

加えて、甲状腺の異常や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの内分泌系の疾患も、生理不順を引き起こす原因の一つです。

他にも、更年期や思春期など、ホルモンの変化が激しい時期にも生理不順は起こりやすくなります。このように、生理不順の原因は多岐にわたるため、根本的な解決には原因を特定し、適切な対策を講じることが重要です。


漢方から見た生理不順の症状


では、次に漢方の観点から、生理不順が起きやすい体質と症状を解説いたします。

血虚タイプ


「血虚」とは体に栄養とうるおいを届ける血が不足している状態です。

「血」の働きが不足している状態を指します。血液検査で貧血と診断されていなくても、血球細胞の形や働きが悪くて異常な症状を起こした場合も「血虚」とみなします。つまり、貧血一歩手前の状態も含めて広い意味での血の不足を意味します。「血虚」になると、顔色が白く艶がなく、めまいや立ちくらみ、手足のしびれ、肌がカサカサして痒くなり、白髪や抜け毛が生じ、女性では生理不順や不妊症などの婦人病を起こしやすくなります。そのほか、目の疲れや視力の衰え、動悸、息切れ、不整脈なども表れやすくなります。舌は全体的に色が淡くて小さめです。

血虚の生理不順や症状の特徴


周期が遅れる、出血量少ない、経血の色が薄い、めまい、立ち眩み、顔色が白く艶がない、肌がカサカサするなど

陽虚タイプ


「陽虚」とは体を温め活性化する陽気が不足している状態です。

「気」は元気・気力の気と言うように人の活力の素です。気の不足は疲労、倦怠や息切れを感じやすく、冷え性にもなりやすいです。胃や腸の冷えは消化機能が低下し、食欲不振、胃もたれ、軟便や下痢になることもあります。気は免疫力、自然治癒力の本でもあり、「気虚・陽虚」になると、免疫力が低下して風邪をひきやすく、治りにくくなったりします。そのほか、花粉症などのアレルギー疾患、頻尿、夜間尿、不感症、不妊症などの症状も表れやすくなります。舌は色が淡くて全体は厚く腫れぼったい、舌の縁に歯形がつくこともあります。

陽虚の生理不順や症状の特徴


周期が遅れる、出血量が少なく経血の色が薄い、倦怠感、体が冷えている(特に下腹部や腰)など

気滞タイプ


「気滞」とは体を動かすエネルギーである気の巡りが悪くうまく機能していない状態です。

ストレスや精神的な過労が続き、「気」がうまくめぐらず停滞した状態を指します。
中医学の「気」のめぐりは西洋医学の自律神経の働きと重なります。「気滞」になると精神的に不安定になり、イライラ、怒りっぽい、落ち込みやすくなります。気のめぐりをつかさどる臓腑は「肝」です。肝の経絡は体の両側にあり、気滞は、こめかみの痛み、乳房の張り、両脇の張り、舌の側面の赤みなど体の側面に症状が出やすくなります。また胃やおなかが張ってガスやゲップが出やすい、不眠、夢をよく見る、のどの不快感、血圧が高くなる、女性では生理不順や月経前症候群などに悩まされる人も多くあらわれます。舌の両側は赤みがあり、苔は薄く、白または黄色くなります。

気滞の生理不順や症状の特徴


周期が早くなったり遅くなったりする、生理時下腹部が張って痛い、生理前に乳房が張る、生理前にイライラ・落ち込み・過食が起きがちなど(ストレスでなりやすい体質です)



体質ごとの生理不順におすすめの漢方薬と食養生法


では、上記の体質別の生理不順におすすめの漢方薬と食養生法をご紹介します。

血虚タイプ


血を養う漢方薬を中心に対策を行います。

「おすすめの漢方薬」
婦宝当帰膠、心脾顆粒、亀鹿仙など


「養生ポイント」
  • 胃腸の消化吸収機能を高め、胃腸に負担をかけない食事を基本とします。

  • 平性、温性を基本に、甘味、酸味をとりいれる。

  • 黒い食材、赤い食材を積極的にとる

  • 偏食をさける

    「避けたい食べ物」
  • 冷たい飲みものや食べもの

  • 刺し身などの生もの

  • 天ぷらなど脂っこいもの

  • チョコレートなど甘いもの

  • 唐辛子など刺激の強いもの

    「おすすめの食材」
    黒と赤の食材
    鳥骨鶏、黒ごま、黒豆、黒米、プルーン、ブルーベリーなどの黒い食材、トマト、にんじん、あずき、くこの実などの赤い食材には、ポリフェノールやミネラルが多く含まれて造血作用に優れています。

    鉄分豊富な食材
    レバー、牡蠣、ほうれん草、小松菜は鉄分が多く含まれ、血を補う作用が優れているので、積極的にとるようにおすすめします。

    おやつにはドライフルーツを
    なつめ、ブルーベリー、プルーン、レーズンなどの自然の甘味や酸味のある食材を常備して楽しむとよいでしょう。

    陽虚


    陽気を養い、身体を温める作用のある漢方薬を中心に対策を行います。

    「おすすめの漢方薬」
    参茸補血丸、参馬補腎丸、双料参茸丸など


    「養生ポイント」
  • 体全体を温める

  • 胃腸の消化吸収機能を高め、胃腸に負担をかけない食事を基本

  • 料理には平性(温めも冷やしもしないおだやかなもの)、温性、熱性のものを基本食材とする
    火を通して用いること

    「避けたい食べ物」
  • 冷たい飲みものや食べもの

  • 刺し身などの生もの

  • 天ぷらなど脂っこいもの

  • チョコレートなど甘いもの

  • 唐辛子など刺激の強いもの

    「おすすめの食材」
    胃腸の消化吸収機能を高め、気を徐々に補う、殺類、いも類、豆類などをおすすめします。
    特に長いも、大和いも、じねんじょなどの山いも頭は胃陽のはたらきをたすけます。これらをすりおろしてとろろにし、、味噌汁や野菜スープに入れたり、おこのみやきに入れたりして加熱して食べましょう。
    気を補う食材
    牛肉や鶏肉などの肉類や、エビ、うなぎ、栗、豆類は食べると気を充実させる働きがあります。
    免疫力を高める食材
    キノコ類、ブロッコリー、アスパラガスなど
    身体を温める食材
    にんにく、しょうが、玉ねぎ、ネギ、にら、山椒、シナモン、くるみ胃腸の弱い人は、普段から規則正しい食生活をし、よく噛み、食べ過ぎないように心がけてください。

    「養生生活」
    中国には「労即傷気(過労は気を傷める)」という言葉があります。適労は気を消耗して気の働きを弱めることです。気虚タイプに限らずどのタイプにでも言えることですか、過労を避け、休息や睡眠を十分にとることは健康にとって大切なことです。また自然の中でのウォーキングや適度な運動を行うことは肺の機能を高め、酸素を効率的に取り入れて体内のエネルギー、気を増やすことになり、毎日行うことをおすすめします。

    気滞


    気の巡りを整える作用のある漢方薬を中心に対策を行います。

    「おすすめの漢方薬」
    逍遥顆粒、加味逍遙散、開気丸など


    「養生ポイント」

  • 気を巡らせる香味野菜を積極的に

  • 香りの食材は加熱を少なめに

  • 肝の機能促進する酸味の食べもの

  • 料理には平性、涼性のものを基本食材とする

    「避けたい食べ物」

  • 熱性、辛味の強い食べもの

  • ガスの発生しやすいさつまいも、炒り豆

  • お酒の飲みすぎ

  • 気滞のタイプは体に熱が鬱滞しやすいので、熱性・辛味の強すぎるものは鬱滞をひどくします。お酒の飲みすぎは肝を傷めます。

    「おすすめの食材」
    香りのある春菊、 三つ葉、せり、セロリ、バセリなどの「香味野菜」をおすすめします。それらの香りの精油成分は、気のめぐりを改善してストレスを発散させるはたらきがあります。香りのある食材はあまり長時間火にかけると大切な成分がとんでしまうので、料理の最後に加えてさっと加熱するなどを心がけてください。セロりは葉にも血圧を下げる効果があり、血圧が高い人は葉も捨てずに一緒に料理するように工夫してください。
    肝気の巡りをよくする食材
    柑橘類、レバー、しじみ、クコの実、菊花
    気分すっきり、リラックス効果のある食材
    オレンジ、みかん、すだちなどの酸っぱい柑橘類
    肝の働きをよくし、目の症状を改善
    レバー、しじみ、クコの実、菊花、ブルーベリー
    鎮静、鎮痛、催眠に
    ジャスミンや、アロマセラビーにもよく使われるミント、ラベンダー、カモミール、ローズなどの香りのものは鎮静のはたらきがあり、デザートの飾りやお茶の材料として利用することもおすすめします。ストレスの蓄積は気のめぐりを悪くする一番の原因です。どんなに忙しくても心のゆとりを忘れないでください。時には映画や音楽を鑑賞をしたり、親しい友人と会話をしたりしてリラックスしたひと時を設けて気分を上手に転換してください。また適度な運動を行い、汗を流せば気分も爽快になります。

  • 生理不順で漢方薬を取り入れる際の注意点


    生理不順で漢方薬を取り入れる際の注意点

    ここまで生理不順でお悩みの方に向けて、様々な漢方薬を紹介してきましたが、ここからは漢方薬を実際に取り入れる際の注意点を解説します。

    まず、服用前に専門家に相談することが重要です。漢方薬は体質や症状に応じて選ぶ必要があり、自己判断での服用は避けるべきです。多くの種類があり、それぞれに異なる効能があります。

    体質や症状に合わせて、適切なものを選ばなければ効果が得られないばかりか、逆効果となる場合もあります。

    また、漢方薬は長期間にわたって服用することで効果を発揮することが多いため、継続的な服用が求められますが、その過程で専門家の指導を受けることで、体調の変化に応じた適切な調整も可能です。

    さらに、既に他の薬を服用している場合や、アレルギーがある場合は特に注意が必要です。漢方薬と西洋薬の相互作用や副作用についても、専門家のアドバイスを受けることで、安全に服用することができます。

    以上の理由から、生理不順の改善を目的に漢方薬を取り入れる際には、必ず専門家に相談し、適切なアドバイスを受けるようにしましょう。

    漢方薬以外の生理不順対策


    漢方薬以外の生理不順対策
    生理不順の改善に向けた対策としては、漢方薬の服用以外にもさまざまな方法があります。まず、生活習慣の見直しが基本です。規則正しい生活リズムを維持することが重要で、特に十分な睡眠を確保することが大切です。

    できる限り毎日同じ時間に起床し、夜更かしを避けて早めに就寝することは、体内のホルモンバランスが乱れづらくなります。

    また、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。鉄分やビタミン、ミネラルを含む食品を積極的に摂取し、女性ホルモンのバランスを整える効果がある葉酸やビタミンEも摂りましょう。過度なダイエットや偏った食事は避けるべきです。必要な栄養をしっかり摂ることが、生理不順の改善に繋がります。

    さらに、適度な運動も生理不順の対策として有効です。有酸素運動やストレッチなどを取り入れることで、血行が良くなり、ストレスの軽減にも繋がります。運動習慣を身につけることで、全身の健康状態が改善され、ホルモンバランスも整いやすくなります。

    ストレス管理も重要なポイントです。ストレスはホルモンバランスを乱す大きな要因となるため、リラックスする時間を確保し、趣味やリフレッシュ方法を見つけることが大切です。

    これらの方法を組み合わせることで、生理不順の改善を目指しましょう。生活習慣の見直しやストレス管理、適度な運動とバランスの取れた食事が、健康な生理周期を取り戻す鍵となります。

    生理不順にお悩みの方へ


    生理不順は女性にとって非常に身近で深刻な問題です。この記事では、生理不順の主な原因や症状について解説し、それに対するおすすめの漢方薬を紹介しました。

    漢方薬を取り入れる際には、専門家に相談することが重要です。自分の体質や症状に合った漢方薬を選ぶためには、専門的なアドバイスが欠かせません。

    また、漢方薬以外の生理不順対策として、規則正しい生活習慣、バランスの取れた食事、適度な運動、ストレス管理の重要性も解説しました。それらの方法を組み合わせることで、生理不順の改善を目指すことが大切です。

    イスクラ薬局では、漢方に関する専門的な知識を持つスタッフが皆様のお身体の状態や体質に合わせたアドバイスをしております。

    メールでのお試しプレ相談や、お電話もしくはご予約フォームを通じてのご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
    監修
    佐藤薫
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    上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

    「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

    *不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期

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