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薬膳・養生・季節の対策 の記事一覧

冬の薬膳・おしどり火鍋で厳寒を乗り切ろう

寒い日々が続き、鍋が恋しい季節になってきましたね。

今年の冬は夏の酷暑に続き、厳寒になるとか・・・。

10 月に北京の中医医院に研修に行って来た際、火鍋を食べてきました。

詳細はいずれ漢方百科でご紹介しますが、鍋が半分に区切られていて、辛いスープ、辛くないスープの二種類が楽しめるようになっていました。

近頃では日本でも火鍋のお店が増えているので、皆さんもうご存じかもしれませんね。

北京で火鍋の素(“ 鍋底”と言います)を買ってきたので、自宅で再現!とばかりに、鍋をかっぱ橋で購入(ネットで)して作ってみました。2010.12.04

火鍋の素に入っている生薬、スパイス類を分析すると、やはり体を温めるものが殆ど、今年の冬にぴったりですね。

でも発散させる生薬も多く入っているので、夏の暑気払いにも良いですね。

来年の夏も酷暑だったら試してみたいと思います(笑)。

冬の火鍋に欠かせない具材はなんと言っても羊肉ですね。温中補気といって、お腹を中心に体を温め、気も補います。

これも今回ネットで購入してみましたが、臭みもなく美味しかったです♪その他では海老も体を温め、気を補うのでお勧めです。

その他野菜はお好みで、ですが、辛いスープに入れる具材は、長時間煮ると辛さが中にまで染みこんでしまうので、さっと火を通して食べられるものが良いと思います。

特に茸類は気を補う作用があり、すぐに火が通るのでお勧めですね。北京でもメニューに様々な茸が並んでいましたよ。

そうそう、今回その火鍋のお店で興味深かったのは、様々なたれの調味料とフルーツが店の中央に置かれ、好みでたれを調合し(個人的には辛いスープにはごま油と塩がお勧め♪油で具材をコーティングするのでマイルドな口当たりになります)、口直しにフルーツを食べるようになっていたことです。

確かに辛いスープには花椒が入っているので、舌が痺れて途中から味が分からなくなってしまうので、この口直しフルーツはなかなか良いものだと思いました。火鍋の素は日本でも中国食材のお店で見かけますので、皆さんも是非お試し下さいね♪2010.12.05

材料

鶏ガラスープ、火鍋の素、その他生薬、羊肉、海老、好みの野菜、好みの調味料

作り方

鍋の半分に鶏ガラスープ、あれば枸杞子、棗などスープの味や色に影響のない生薬を入れ、もう半分には鶏ガラスープ、火鍋の素、あれば補気の生薬を入れて火にかける。スープが煮立ってきたら、肉や野菜を入れて、さっと火を通して好みの調味料で食べる。

2010/12/16

冬のカゼ対策・・・

早いもので今年も残りわずかとなりました。2010.12.01

冬の寒さ対策は万全ですか?

今年もまた、カゼやインフルエンザの流行が気になります。

そこで活用したいのが、

板藍根(ばんらんこん)。

板藍根は、清熱解毒涼血のはたらきと免疫機能調節のはたらきの両方を兼ね備えています。

つまり、血中の熱を取り、ウィルスや細菌がもたらす炎症をとると同時に、体の免疫力を高めるため、板藍根を使用した“ 板藍茶(ばんらんちゃ)”は、特にカゼやインフルエンザの予防としても、治療としても大活躍なのです。

カゼの漢方薬といえば“ 葛根湯”・・だけではありません。

カゼの症状や発症してからの経過期間によって漢方薬も異なります。

中医学では、風邪と書いて“ ふうじゃ”と呼びます。
風邪は、寒・熱・湿などの他の邪気ともくっつきやすい性質があるので、人によってカゼといっても症状が異なります。

例えば・・・

発症初期(表実証)2010.12.02

風+寒タイプ(ぞくぞく寒気があるカゼの初期)
→板藍茶+葛根湯・麻黄湯(無汗のとき)、桂枝湯

風+熱タイプ(寒気より熱っぽい、咽の痛み)
→板藍茶+涼解楽(りょうかいらく)

一方、カゼ症状は変化も速く、寒から熱に症状が転化することもしばしば。

高熱、咽の痛みなど熱・炎症症状があるときには、清熱解毒と発汗のはたらきのある涼解楽(りょうかいらく)が効果的です。

インフルエンザの解熱にも使います。

寒と熱の両症状があるときには、葛根湯と涼解楽両方で症状をみることもあります。

いずれも板藍茶と併用するとより効果的です。

*板藍茶は、小さなお子様からご高齢の方までご服用できます

また、普段からカゼをよくひく人とほとんどひかない人といますね。2010.12.03
この違いは、外邪が入らないように体の表面を守っている気(衛気:えき)が十分にあるかで決まります。

周りの人よりカゼをひきやすい人は、普段から疲れやすい、話すのが億劫、汗をかきやすいなど気虚(気の不足)症状もよく見られます。

このタイプの人は、衛気を補う衛益顆粒(えいえきかりゅう)で皮膚や粘膜を強化してカゼをひきにくい体をつくることも大切です。

祛湿の生薬の力で、鼻水もピタッと止めます。

カゼは万病のもと。たかがカゼと思わず、ぜひご談下さい。( 折原美香)

2010/12/09

秋の七草のはなし・・・

今年の夏は暑かったですね!

でもその暑さもやっと弱まってきて、時折さわやかな風を感じられるようになってきました。
さて今回は、昔からあるこの時期の風習、七草についてお話します。

七草というと、春の季節を一番に思い出すことでしょう。
でも秋にも七草があるということを忘れてはいけません。

春の七草は無病息災を願って毎年1月7日(本来は旧暦の)に七草粥を食べます。
秋の七草はというと、食べるのではなく残暑終わりを感じながら目で見て楽しむものだそうです。

秋の七草の歴史は古く、万葉集のなかで山上憶良も

秋の野に咲きたる花を指折りかき数ふれば七種の花萩の花 尾花葛花 麦の花 女郎花また藤袴 朝貌の花

と詠んでいるほどです。

この二つめの歌に出てくる植物が秋の七草です。
・萩の花(ハギ)
・尾 花(ススキ)
・葛 花(クズ)
・瞿麦の花(なでしこ)
・女郎花(をみなえし)
・藤 袴(ふじばかま)
・桔 梗(朝貌は朝顔ではなく桔梗だとか木槿だという説が有る)

どれも夏から秋にかけて目にすることの出来る植物になります。

この秋の七草の中には葛根湯に入っている葛や、瞿麦( くばく)、桔梗などの生薬としても使われる植物も入っています。

これらの種類は先人が様々な意味あって選べれたことと思います。
でも最近は気候や土地によって植物も変化してきていることでしょう。

せっかく目で眺めて楽しむのなら、自分なりの七草を探してみるのも面白いかもしれませんね。

春の七草は、1 月7 日の七草粥として有名ですが、秋の七草には直接何かをする行事がなく、主に観賞用。
そのためか意外に覚えられず、すぐに忘れてしまいます……

そこで、秋の七草の覚え方をご紹介!マスターすれば、秋の散策やフラワーアレンジがぐんと楽しくなるでしょう。

ハギ・キキョウ/ クズ・フジバカマ/ オミナエシ/ オバナ・ナデシコ/ 秋の七草

代表的な覚え方は、五・七・五・七・七のリズムに合わせて、歯切れ良く口ずさむこと。

組み合わせ方は様々ですが、一番多いのが次の順番です。これを繰り返し口ずさんでいれば、自然にマスターしてしまいます。……

なんとなく、頭に入ってきませんか?

2010/10/22

美味しい薬膳レシピ!!

この原稿を書いている今は8 月の夏真っ盛り、星星新聞9 月号発刊時にはどうか涼しくなっているようにと願いを込めて書いています。2010.9.4

秋は乾燥しやすい季節ですよね。

そしてその乾燥によって真っ先にダメージを受ける臓腑は肺なのです。

そのため、この時期には体、なかでも肺を潤す食材を意識的に摂ると良いですよ。

例えばこの季節手に入りやすいものでしたら、やまいも、百合根、蓮根、銀杏、松の実、落花生、アーモンド、しろきくらげ、柿、みかんなどです。

今回の薬膳は体を潤す作用のある合鴨を秋らしく金木犀のお茶で燻製し、同じく肺を潤す梨とクレソンのサラダを添えてみました。

写真では赤ワインを合わせましたが、金木犀のお酒とも合いそうですね。

これにバゲット・チーズなどがあればおもてなしにもなりそう!

秋の夜長をご家族、ご友人とともにゆっくりと楽しんでくださいね。

 

2010.9.5

鴨肉の燻製金木犀の香り 梨とクレソンのサラダ添え

 

材 料(2 ~ 4 人分)
・合鴨肉 一枚(約200g) ・塩 小さじ1 ・はちみつ 小さじ1 ・白ワイン 大さじ1
・にんにくすりおろし ひとかけ分  ・砂糖 大さじ2 ・桂花茶 大さじ2  ・米 大さじ1
・クレソン ひと束 ・梨 2分の1個

≪ 作 り 方 ≫

1.鴨肉の皮目に格子状に切り込みを入れ、塩、はちみつ、にんにくをすりこみ、白ワインに30分ほど漬けておく。

2.中華鍋などにアルミフォイルを敷き、砂糖、桂花茶、米の順に入れ、網をかぶせ、水気を拭き取った鴨を入れ、強火にかける。

3.煙がうっすら出たら、ふたをして、煙が漏れないように濡れ布巾などで鍋と蓋の間をしっかり覆い、弱火にして13 分スモークする。(写真参照)

2010.9.6

4.クレソンは食べやすい長さに切り、梨は薄くスライスして、変色防止のため塩水につける。

水気を切った梨、クレソンに良質のオイル(ここではグリーンナッツオイルを使用)と塩を加えて和える。

国際中医薬膳師 佐藤 薫2010.9.7

2010/09/13

ツボのはなし

東洋医学では、自然界に春夏秋冬、1年が365 日あるように、体の中にも五臓六腑の機能を保つための循環系があると言われています。
この循環器系のもとを「気・血」と言い、この「気・血」の流れを経絡と言います。

そして経絡上にあって、気血が出入りし、経絡が合流したり分かれたりする重要な場所を穴(けつ)と言い、一般的にはツボと呼ばれています。

ツボの場所の多くは、関節、筋肉の溝、健上、健下に多く実際に指を使ってツボの部位を確認します。経絡の経とは、縦の経脈であり、絡とは、経脈と経脈を横に結ぶ脈系で、この両者を総称して経絡と呼びます。

特に経脈は、臓腑・組織・器官を結びつけ、統一する働きがあると言われ、重要視されています。臓腑と直接結びつく脈は、十二経脈(十二正経)と呼ばれ、臓腑と直接結びつかない絡脈などと分けています。

十二経脈は陰と陽に分けられ、陰は太陰、少陰、厥陰(けついん)の三陰に、陽は太陽、陽明、少陽の三陽に分けられ、手、足それぞれに三陰と三陽とで振り分けます。

陰経は五臓{肝、心(心包)、脾、肺、腎}に属して、陽経は六腑(胆、小腸、胃、大腸、膀胱、三焦)に属します。
例えば、「肝の病は目に開竅(かいきょう)する」といい、肝の病が目に反映されるとされております。これは肝と遠隔部にある目が、経絡でつながっていると考えられているので、このような関係が生じると言われています。

病気になりますと経絡を流れる気血の乱れが生じます。経絡上に配置されているツボを使って乱れを整えるのが経絡治療となります。
具体例として、手の陽明大腸経のツボで、手の親指と人差し指との骨の間にある合谷(ごうこく)という有名なツボがあります。

軟便や便秘・のどや歯肉の痛み・腫に対して、合谷に針やお灸の刺激をしますとその症状が楽になることがあります。それは合谷に対する刺激が大腸経の乱れを整える作用を持っていると言われるからです。

又、季節、感情とも関係があり、春のこの季節は肝の病とも言われ、気の流れは、経絡にも影響すると言われており、自律神経の乱れが起きやすく、精神的に落ち着きにくくなりやすい季節と言われています。

肝の十二経脈は、足の厥陰肝経と言います。足の厥陰肝経は足の親指の外側から始まり、足の背に沿って、上行して内くるぶし前一寸の所を通って、内くるぶしを通過し、膝の内側を上がり、太ももの内側を通って、生殖器をまわり、下腹部に達し、胃を挟んで肝に属し、上がって横隔膜を貫いて、のど、眼球あたりを通って、額から出て、頭頂に出ると言われています。

足の親指から膝の内側には、要穴(ようけつ)と言われるとくに重要な作用を持つとされるツボが多くあり、そのツボの一つで足の第1・第2中足骨の間にある太衝(たいしょう)は要穴の中でも原穴と言われ、肝の病が出やすいところとされています。1005.6

春は仕事や環境の変化などで目が疲れたり、イライラしたりと情緒不安定な時期となります。食事や睡眠のバランスを整えることも重要ですが、もしよろしければ、ツボでのケアも加えてみてもいいのかもしれませんね。

2010/05/20

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事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売