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注意!!手足口病大流行!中医学的対策のお話。

こんにちは櫻井です。

手足口病が流行していますね。


乳幼児の罹患数は全国で13万人を超え、過去10年で2番目に多いそうです。
 


 
中医学の本場中国でも手足口病に対して様々な対策が考えられています。湿熱が中心というのが共通の病因として考えられていて、口の渇きや、潤いの不足、体のだるさなどが見られ、時には煩躁(手足をばたばたとさせる)などもみられるようです。治療方針は、芳香化湿薬をベースにして、その他症状に対して生薬を加えているようです。
湿熱という状態は、イメージ的には、暑い水蒸気で満たされた室内や、熱を持った湿地です。湿熱は文字通り「熱」と「湿」が問題になります。湿熱の多くは胃腸障害や皮膚症状を発症します。皮膚の場合は、水疱やじゅくじゅくとした液がもれるような湿疹です。胃腸では、下痢軟便ですが、冷えが原因の水様便ではなく、泥状便がおおく見られます。
上記の治療方針で使われている芳香化湿薬というのは、藿香正気湯などに代表される、香りがあって湿気をとるお薬です。藿香などの香りには、蠕動運動を促進する力があるとされ、胃腸機能低下に良く使われます。その他、湿気を飛ばす力があるので、体内では除湿機のように働いてくれます。藿香正気湯は冷たい水分の摂りすぎな状態で使われるお薬なので、熱の対策が出来ません。よって湿熱が原因の手足口病ではまた違った生薬が使われます。例えば五行草などは有効な手立てだと考えられます。
 


 
手足口病で注意しなくてはいけないのは、やはり免疫力が劣るお子様と、ご年配の方、そして長期の疾病に伴い体力が落ちている方。免疫力が下がってしまう原因は様々ですが、まずは不眠や疲れ、ストレスが大きな3つなので、無理をせず、しっかり休養をとるようにしましょう。
食事は胃腸負担にならないものを選びましょう。胃腸負担になるものは、辛いもの、甘いもの、味の濃いもの、脂っこいものに加え、冷たいもの、香辛料の多いものなど。手足口病に限らず、体調に不安があるときは、それらを避け、温かく消化に良いものを口にしましょう。食事は朝が肝心ですので、朝野菜スープや粥などを摂ることをお勧めします。その他食事の理想的な比率は、米、小麦、ひえ、あわなど主食を4、葉野菜を中心とした野菜類を4、そして肉類は2という比率がよいとされています。野菜たっぷりの味噌汁にご飯、そして野菜たっぷりの煮物、その中にお肉が少々というのが良いでしょう。お浸しなど大量に作っておいて、こわけして冷凍しておけば、比較的簡単に野菜が食べられます。乳酸菌も腸内細菌バランスを正常に保ち、免疫力を維持するのに有効ですが、何もヨーグルトに頼る必要はなく、味噌や醤油、漬物なども乳酸菌発酵された優れた食品は身近にたくさんありますので、是非和食をたべてください。茸類も免疫をUPするにはお勧めの食材ですので、火を通してたくさん食べましょう。免疫力の鍵はなんといっても胃腸の健康状態が良いことです。
そのためには、食べ過ぎない、食欲がない時は食べない、朝は温かく消化に良いものを食べるなどが大切です。朝からパンとヨーグルトとコーヒー、もしくは、サラダとフルーツという方は、味噌汁とご飯、もしくはおかゆなどに変えてみるだけでもよいでしょう。冷蔵庫にある野菜を切ってコンソメスープにするだけでも違ってくると思います。
 


 

それでも免疫力に不安が残る場合は、漢方をお勧めします。


手足口病には特効薬がないので、中医学に期待が寄せられているようです。かかってしまった場合はまず『湿熱』の対策をしなくてはいけません。板藍根や金銀花などといったウィルスと戦う力の持った生薬をベースに、五行草など湿熱をとる力のある生薬がおすすめです。黄耆を主体とした漢方薬も胃腸を元気にして、体の防衛力をあげるとされ、回復期や予防にも使われています。実際どういったものを使えばよいかという判断は個々の体調や年齢、体質などによって大きく変わってきますので、まずは専門家にご相談頂きすようよろしくお願いいたします。
 
 
 
 

2013/08/09

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