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余分な熱をとって潤いを生む。「お豆腐」のお話

こんにちは、イスクラ薬局六本木店 店長櫻井です。台風がまたまた近づいてきているようで、今日の夕方頃に最接近だそうですね。台風が近づくと、気圧が変化したり、冷たく強い風が吹いたり、雨が降り湿気が高まったりと天候が不安定になるので、それに伴って体調も不安定になりがちです(台風と体調について、くわしくはこちら)。そんな日はできるだけ、穏やかに過ごしたいですね。


本日、10月2日は「豆腐の日」だそうです。1993(平成5)年に日本豆腐協会によって制定され、〝季節を問わず様々な料理でおいしく食べられ、栄養豊富な豆腐をもっとPRしようと豆腐の製造業らが中心となって設けられた日”だそうです。ということで、今日は「豆腐」のお話です。
「豆腐」、大豆製品が大好きな私たちにとってとても馴染みの深い食べ物ですね。しかしこの「豆腐」という漢字、ちょっと違和感を感じませんか。豆腐は豆を腐らすどころか、きれいな水と乾燥した大豆で作られます。豆腐は何より鮮度が大事なもの。ちょっと前までは、その日に使うものはその日に買うのがあたりまえでした。私が小さいころなんかは、自転車に乗って近所を回ってる豆腐屋さんを捕まえたり、豆腐屋さんや万屋さんにボールを持って豆腐を買いに行きました。そうすると水に浮いている豆腐を手で掬ってボールに入れてくれていました。そんな鮮度第一の豆腐に「腐る」という文字はどうもしっくりきません。
 
そこで毎度ながらいろいろ調べてみると、実はこの「豆腐」の「腐」という字はもともと、「府」の部分を「庫」と書いていて、「庫(くら)の中に肉がある様子」を表した字だったそうです。殺したばかりの肉は、死後硬直で固すぎて食べられないので、やわらかくなるまで庫に置いておいたそうです。それがいつの間にか〝やわらかくて弾力性のあるもの”全般に「腐」(庫に肉)と言う漢字を使うようになったそうです。


画像:wikipedia



中医学的に豆腐をみてみると


「豆腐」の性味はで、甘味。脾・胃・大腸に作用します。
生津、潤燥、清熱、解毒、催乳という力があり、潤いを生んで体内を潤し、熱をとり去り解毒し、乳汁分泌を促進する働きがあるとされています。適応は下痢、小児の夏季発熱、湿疹が出た後の熱をとり去る、母乳不足などに使用されます。消化吸収が良く、胃腸が弱った状態や、高齢者にもおすすめです。良質なたんぱく質がたくさん含まれているので、疲労回復やストレスにも効果的。リノール酸も含まれ、コレステロールの低下を促したり、腸内細菌に働きかけ、便通を改善する大豆オリゴ糖や、脂肪の代謝を促進するレシチンも含まれているので、ダイエットにもおすすめできます。性質が涼性で、身体を冷やす働きがあるため、冷え症や、胃腸の弱った時や、胃腸機能が未発達な小さいお子さんには、冷たいままでなく、温めて食べること、もしくは、温性・熱性の食材と組み合わせて食べることが大切です。冷奴を温性の生姜や大葉を刻んだものと一緒に食すというのは、まさにそうですね。ちなみに絹ごしより、木綿豆腐の方か、カルシウムが多く、栄養的にも優れています。
ところで、豆腐の原料の大豆は、温めも、冷ましもしない「平性」で、血を来るのを助けたり、血流を良くしたりする働きがあります。そして納豆は、「温性」で、血行不良による冷えや肩こり、ドロドロ血液の改善や美肌効果も期待できます。このように加工することで、その食材がもつ性質が変わることも多々あります。


 
我が家の今日の晩御飯はなんと、麻婆豆腐だそうです。家内は今日が豆腐の日だってことは知らないようでしたが(「なんか麻婆豆腐が降ってきたから今日はそれね」と言っていました)、何とも不思議なこともあるもんですね。麻婆豆腐の故郷、四川ではとにかくいろんなものが辛いのですが、四川の麻婆豆腐は辛さ(ラー)に、麻(マー)という、山椒の痺れる感じが足されたものが本物の味です。ほんと汗だくになるほど辛いです。これは四川は盆地のため、湿度が高いので、大量に汗をかいて代謝をたかめる料理が発達したのだと言われています。食養生や薬膳は住んでいる地域に合ったもを、現地の調理方法で食べることが良いという典型ですね。
 


四川料理-麻婆豆腐 / INABA Tomoaki

2013/10/02

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