近くの公園にお散歩にいきました
ところで、今日の誕生果は「マルメロ(かりん)」だそうです。実言葉は「実力」だそうです。ところで、この「マルメロ(かりん)」と表記されていますが、マルメロとカリンはまったく違う植物だそうです。原産は中国浙江省(マルメロはイランやトルキスタンなど中央アジア原産です)。カリンの伝来は定かではありませんが、1100年ほど前に弘法大師が中国から持ち帰ったと言われています。
日本の諏訪地方で「カリン」と言われているものは、実は「マルメロ」だそうです。両方とも「香り」を使うという部分では似ていますし、実際似た香りがします。果実酒にしたり、はちみつ漬けにしたり、ジャムなどにして食べたりと使い方も二つは似ていますが、見た目はマルメロは産毛に覆われていて、カリンはつるんとしています。この「カリン」と「マルメロ」の混同に関しては、導入当時からなされていたようで、江戸時代に導入されていたころから「マルメロ」が、「カリン」と呼ばれていたそうです。いまだにマルメロという名前が定着せず、そのまま「カリン」として流通しています。
ちなみにカリンの学名はPseudocydonia sinensis と言いますが、訳すと「中国産の偽物のマルメロ」というそうです。もうどっちがどっちかわかりません。
画像:wikipedia カリン
画像:wikipedia マルメロ
カリン(木瓜)を中医学的にみてみると
カリンを生薬では「木瓜(もっか)」といって、中国では2000年ほど前から生薬として使われてきています。中医学の古典、「本草綱目」には、「木瓜には咳止め、利尿作用、鎮痛作用がある」という記述があります。性味は温で酸。身体を温め、収斂させます。筋肉の痙攣や暑気あたりの悪心、嘔吐、下痢などに使用される他、食欲不振や口の渇きなどにも効果があるとされています。 日本では主に民間薬として咳止め、痰、喘息に使われていますね。のど飴に良く配合されています。種子に含まれる「アミグダリン」という成分が、咳を止める効能を持っているようです。咳止めとして有名なカリンですが、手元の中医学資料には一切「咳」の記述がないのは不思議です。
旬は10月~11月と、まさに今が旬です。香りがとてもよいので、そのままお部屋や車の中においてアロマセラピーをするのも良いでしょう。胃腸を元気にしてくれ、食欲を増進させる力があるので、食べ過ぎ注意です。