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胃腸によい、ビタミンCが豊富、イライラや落ち込みなど気の巡りも改善!春にぴったり「さやえんどう」

こんにちは。店長の櫻井です。今日、3月8日は、「さやえんどうの日」だそうです。
※【さやえんどうの日】
さやえんどうの主産県である和歌山県の農業協同組合連合会が制定。
和歌山県では3月にハウスのさやえんどうが最盛期となることと、
3月8日で「さや」の語呂合わせからこの日に。
収穫の恵を喜び、消費者に和歌山県のおいしいさやえんどうをPRするのが目的。 (出典:みーちゃんの今日は何の日
鮮やかな緑とそのしゃきしゃきとした触感から、副菜だったり飾りとして使われる事が多い「さやえんどう」ですが、なかなか栄養豊富な野菜なようです。詳しく見ていきましょう。
 


snap_peas / JMacPherson


 

ビタミンC、カロチン、食物繊維が豊富で、抗酸化作用が高い!


さやえんどうは、地中海沿岸から中央アジア一帯が原産の野菜で、生長途中の未熟なエンドウ豆の莢(さや)を食用にします。「絹莢」とも呼ばれ、江戸中期頃にオランダ船に乗って日本に伝わった外来野菜です。現在では和歌山県の日高地方の特産物となるぐらい日本の食卓に定着した有色野菜です。グリーンピースも同じエンドウの仲間ですが、グリーンピースに比べて糖質の量が少なく、カロリー控えめです。
さやえんどうはエンドウ豆の生長途中段階で、まだ若いうちに摘み取られるため、ビタミンCが豊富です。ビタミンCはこのブログでも何度も話題にあがってきていますが、細胞の結合を強化するコラーゲンの生成に必要不可欠な要素なので、美容作用や粘膜を強める作用などの効果が期待できます。活性酸素除去作用から、しみやそばかすの予防にもビタミンCは欠かせません。その他、カロチンや食物繊維も豊富に含まれているので、便秘の改善や、抗酸化作用による、成人病やアルツハイマーの予防、血管病の予防作用なども期待できますし、動脈硬化予防にもおすすめです。
 


080410 snap peas / Dan4th


 
ビタミンCの含有量だけでいえば、イチゴや、かんきつ類に劣りますが、それらは同時に糖質も多く含むので、たくさん摂るならさやえんどうから摂るほうが健康的と言えるでしょう。絹さや100g中にビタミンCは55mgも含まれ、これは成人が1日に必要なビタミンCの約半分にあたるそうです(さやえんどう10枚で約25g相当)。
さやえんどうの仲間には、スナップエンドウ、グリーンピース、豆苗などもあります。スナップエンドウはさやえんどうに比べて肉厚ですが、莢が柔らかくそのまま食べることが出来ます。グリーンピースはエンドウ豆の未熟果で、成熟した実を軟らかいうちに食べるもので、豆だけを食べる品種です。豆苗はエンドウ豆の若芽のことです。豆苗→さやえんどう(豆が大きく、莢が厚いものはスナップエンドウ)→グリーンピース→エンドウ豆と、出生魚ならぬ、出世豆(そんな言葉はありませんが)なんてものがあったのは驚きです。
 


午餐 / Lunch - 豆苗 / Blowing Puffer Fish


脾胃を健やかにし気滞を改善


中医学的に見ると、さやえんどうは、甘味で、寒熱の偏りのない平性。甘味らしく、「健脾(けんぴ)」といって、消化吸収を促進する働きや、消化能力の低下時に効果があるとされているほか、気の滞りを取り除く働きがあり、胸苦しさ、胸のつかえ、腹部の膨満感、腹痛、食欲不振など気滞の症状を和らげる作用があると考えられています。
 


イカの塩辛入り 絹さやと干しシイタケの和風スパゲティ / giovanniscanavino


春の養生法として、中医学では、「酸っぱいものを少な目にして甘いものを多目にとるように」というのがあります。これは、春は肝の機能が強まる影響で、胃腸機能を低下させてしまう傾向にあり、肝に導かれる酸味よりも、脾胃(消化器系)に導かれる甘味をとるようにしようという意味です。甘味というと、私たちは砂糖を思い浮かべますが、中医学で言う甘味は砂糖以外の自然な甘みのこと。甘味の性質をもち、脾胃を養う力のあるさやえんどうは春にはぴったりの野菜といえます。



Pea and Strawberry Dinner: Third Course / timsackton


もう一つ春の養生で気をつけなくてはいけないことがあります。中医学では春は  の季節で、肝は木々が成長するかの如く、のびのびとできる状態を好む臓器なので、抑圧されたストレス状態にはとても弱い臓器です。そして春はストレスがとても多い季節です。肝が弱ってしまうと、「気を巡らせる」という肝の機能が低下します。そうすると、ほかの臓器にも影響が出てきて、脾胃は動きを低下させ、お腹が張ったり、胃痛を起こしたりするようになり、精神情緒にも影響することで、イライラしたり、怒りっぽくなったりする気滞の症状が出やすくなります。さやえんどうには、気の巡りを改善させる力があるので、ここでも活躍が期待できます。


さらに平性でありつつ肌の炎症などを抑えてくれる解毒作用、潤いを生む生津作用なども併せ持ち、花粉の影響などで荒れやすくなっている肌にも、春になって高ぶる陽気を抑える潤いの補給にも良く、まったくもってして春にぴったりのお野菜ですね。
 


Snap Peas / Zaskoda


 
さやごと食べるのは養生学の「一物全体」という理論にも合致していますし、旬のものを旬の時期に食べる「身土不二」という考えにも沿っています。なによりも、これほど春にぴったりの野菜を食べない手は有りません。豊富なビタミンCを有効に摂取するためにも、加熱時間は短めにしましょう。莢の薄いさやえんどうなら、さっとゆでるだけで十分食べられます。さやえんどうは、普段はスポットを浴びない、飾り野菜かもしれませんが、せっかくなので彩や飾りとしてだけでなく、たっぷり食べみてはいかがでしょうか。さっと炒めて鰹節をかけ、醤油を垂らすだけでもおかずになりますよ。

2014/03/08

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