イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

季節の薬膳・養生法 の記事一覧

迎える秋。「肺」を乾燥から守る / 鮎澤 婦佐江

秋の味覚、“梨”が店頭に並んでいます。
様々な品種がそのシャリ感を競い合い、果汁が喉を潤してくれます。

中国原産の梨は2.000年以上昔から中国の人々に愛されていました。
たっぷりの果汁は、

・身体を潤す

・咳を止める

・便秘を改善する・・・

などの効果があります。

秋は、乾燥の季節。身体の中から潤い爽やか美人に‼ デザートに梨をどうぞ。

迎える秋冬、雨の多かったこの夏。高温多湿の環境は、体内に「湿(身体に溜まった余分な水分や汚れ)」をつくり、脾胃(消化器系)の働きを低下させます。食欲不振、疲労感、下利軟便などの症状が回復できずにいると、「脾胃」と深い関係にある「肺」の機能にも影響を及ぼします。
肺は、肺の呼吸によって取り込まれる精気(生命活動のエネルギー)を生み出すし、邪気(ウイルス・細菌・・)の侵入を防ぐ働きがあります。

そのため、夏バテなどの影響で肺の機能が低下すると秋に入り、風邪をひき易い、咳・喘息など呼吸器系の症状が出やすいそして、肺は、皮膚との関わりもあるため、乾燥による皮膚のトラブルも多くなります。

「肺」は、免疫力とも深く関わっています。脾胃の働きを整え、十分な栄養を摂り、肺の働きを強くして、しっかり呼吸する事が大切です。

ポイントは、「潤い」を保つこと (^_-)-☆

★水分をたくさん摂り過ぎ、浮腫を招く事ではありません。

肺の疲れの主な症状

・風邪をひき易い

・息切れ

・咳や痰が出る

・喉の乾燥

・皮膚の乾燥

・息切れ

・汗が多い

・身体が冷えやすい

・苔 薄く乾きやすい・・・

食養生

潤い食材 ・ゆり根・梨・きのこ類・白きくらげ・はちみつ

・クコの実・レンコン・・

風邪対策
・葛湯・生姜湯・ネギ・シナモン・・・

2021/10/06

中医学から養生~秋の養生~/ 加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。
朝晩、涼しい風になり、秋を感じるようになりました。魚好きの私は、香ばしい塩焼きのさんま(秋刀魚)が食べたくなります。

今回は秋刀魚について少しお話します。

秋刀魚は細長い銀白色の魚です。細い・狭いの発音から“さんま”と呼ばれ、秋に捕れる刀のような魚から“秋刀魚”と書かれたそうです。夏の間に成長し、寒流にのって、東北、関東、九州と太平洋を下り、産卵をします。秋に、日本でたくさん捕獲できる理由ですね。
東京では8月終わり、TVで捕獲量の話が放送されますが、日本のこの時期のおいしい魚と、1854年に伝わってから、海外の方にも人気ものです。

江戸の庶民の間で、秋に好まれた事が落語にも残されています。みなさんも聞いた事がある「目黒のさんま」です。知らない方のために、少し紹介します。

目黒に出かけた殿様が、空腹に耐えられず、農家で薪でじかに焼いた秋刀魚を、初めて召し上がって、そのおいしさを忘れられなくなってしまいます。当時、秋刀魚は庶民の魚のため、殿様は食べれないのです。食べたい殿様は、親戚の食事会に秋刀魚の所望がかないます。しかし、料理係は大変です。殿様の体を考え、秋刀魚を日本橋まで買いに行き、焼いた魚の油をとり、小骨を取り。。。(聞くだけでおいしくなさそうですね)。

殿様は変わり果てた秋刀魚とその味に、言われた一言が、『日本橋ではなく、目黒の秋刀魚が一番だ!!』

目黒で捕れないことを殿様が知らないことがユニークですが、庶民と殿様で、お互いにおいしさを知らない環境であったことを気の毒に思います。

刀のようにピンとして、眼が澄んだもの秋刀魚は鮮度がよくおいしいですので、ぜひ、季節の魚を召し上がって、冬に向けて脾胃を養って下さいませ。

2021/10/02

日本のお月見。十五夜と十三夜。/ 車田 光穂

こんにちは。車田です。今回は、中国と日本の文化についてのお話です。

9月は空気が澄んできますね。天高く馬肥ゆる秋。夜の暑さも落ち着き始め、晴れ渡った気持ちの良い夜空を望むことができます。そして美しい月も。

中国では中秋節という、唐の時代から続く習わしがあります。旧暦8/15(今年は9/21)つまり日本の十五夜が中秋節です。古くは商の時代、月を祀る風俗から始まったと言われています。団欒説とも言われ、この時期は実家に帰り、家族で円卓を囲みながら食事をすることが幸福を運んでくると考えられています。

日本では、平安時代にこの中国の中秋節が伝わって貴族たちの間で広まり、その後農民たちが行っている作物の収穫祭と結びついていきます。そうして、豊かな実りの象徴として十五夜を鑑賞し、お供え物をして感謝や祈りを捧げる習わしとなっていきました。

さて、ここからは日本独自の文化になりますが、十五夜と同じくらい大切にされているのが十三夜です。
十五夜を祀る習慣は中国をはじめ、台湾、韓国、ベトナムでも見られますが、この十三夜は日本だけのもの。始まりについては諸説ありますが、後醍醐天皇のお月見説が主流のようです。

十三夜が生まれた背景には、十五夜の時期の日本の気候にあるようで、この時期に多い台風などの影響により十五夜を望めない事が多く、「中秋の名月、10年に9年は見えず」ということばがあるくらいです。10月に入ってからのほうが晴れて、月を望める確率が高いため、「十三夜に曇りなし」といわれ、日本ではこの2つの月を片方しか見ないことを「片見月」といい縁起が悪いとされました。

今年の十三夜は10/18。まんまるの完璧な十五夜の月と、少し欠けていて不完全だけれど、そこに赴きを見出した日本独特の美意識がある十三夜。今年は、どちらの月も楽しめるとよいですね。

2021/09/18

春 夏 養 陽(しゅんかようよう)/ 鮎澤 婦佐江

冷え性体質・風邪をひき易い虚弱体質の人は、この時期、消耗した陽気(熱エネルギー)の補給を‼

新型コロナの信じ難いほどの新規感染者の激増、無観客のオリンピックそして夢の跡日本列島を襲う信じ難いほどの大雨どれほどの世界に身を置いているのだろう。

絵本『二平方メートルの世界で』
出会った前田海音(みおん)さんのつぶやき。
3歳から大学病院の入退院を繰り返し、「もういや。一日でもいいから薬を飲まなくていい日をください」・・・と多くの言葉をのみこんできた。

入院のため休みをもらわなければならない母、仕事であまり面会に来られない父、
一人で過ごさなければならない兄も言葉をのみこんでいる。
本当の気持ちを言ってしまったら・・・もうがんばれなくなる気がして。

生きていることの素晴らしは気づきにくいということを、私は知っている

少しずつ秋の気配を感じます。万物が成長する夏は、身体の新陳代謝も旺盛で、発汗などで陽気を消耗しやすい。そのため陰の力が強くなる冬に向かい、体内の陽気不足は、抵抗力の弱い体になります。

冷え性体質や風邪をひき易い体質の人は、この時期、陽を補う「春夏養陽」という養生法があります。

暑い時期に陰気と共に陽気を補う「春夏養陽」の作用がある西洋人参。
冷え性や低血圧傾向の人は、少しずつ温性の補気剤を服用されてもいいでしょう。

2021/09/04

黄帝内経で考える夏の過ごし方/ 車田 光穂

こんにちは。車田です。

今回は基本に戻って、黄帝内経で考える夏の過ごし方をご紹介したいと思います。

サーカディンリズム(概日リズム)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。私達人間は、ともすると自分たちも自然界に生きる「いち動物」であることを忘れてしまいがちです。光を必要とする生物たちにはこの体内時計のようなものがもともと備わっています。

黄帝内経はこのサーカディアンリズムを基準にしながら季節の移ろいとともに変わっていく、気候や環境に対応していけるよう、養生法が考えられているように思います。

太陽が沈むのと共に寝て、昇るのとともに起きる。すると夏は一年の中でも昼の長さが長いので「遅寝早起き」となりますが、日が沈む時間は遅くても20時を過ぎることはありませんので、充分睡眠時間は確保できます。夏は日が昇るのも早いので、早く寝ることより、どんなに遅く寝ても朝7には起きると起きる時間を決めていただいたほうが、リズムは作りやすいです。

そして、夏は自然界では陽気が一番強くなるタイミングです。体内の陽気も同じなので、きちんと汗をかいて発散していく必要があります。特に体内で陽気が多い場所は、心や肺です。心は夏に弱りやすい臓器です。陽気が発散できないと胸に熱がこもり、秋に肺を剋し、空咳の原因となります。

また、心の陽気が発散できないことで、冷たいものを欲するようになり、取り過ぎて胃腸を剋すると、必要な水分の吸収ができなくなり、夏バテの要因になったり、これもまた、秋の肺が弱りやすい状況を助長させます(肺は乾燥を嫌うため)。

酸味のものや、苦味のあるものを上手に取り入れながら一日のリズムを大切に、暑い夏も元気にお過ごし下さい。

★おすすめの食材★
ゴーヤ(苦瓜)、梅干し、苦茶、酢の物、赤小豆、緑豆

夏バテ対策料理は「参鶏湯(サムゲタン)」気と津液をしっかり補ってくれます。

2021/08/21

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売