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中医学 の記事一覧

春節:春へ向けての養生

新年好!在新的一年里也请多多关照!愿新的一年有新气象!

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。今年も良い年でありますように。


Grrr [Yokohama China Town] / d’n’c

今日は旧暦のお正月、春節です。

中国では暦通りの新年ではなく、旧暦のこの春節を祝います。中国のお正月は日本の厳かな静かなものとは違い、爆竹が鳴り響きとても賑やかなものです。これは日本の豆まきと同じ意味合いで、鬼を祓うためと言われています。日本では年越しにお蕎麦を食べますが、中国では餃子を食べるところもあるようです。この餃子は、天に一年の報告に行っていた竈(かまど)の神様が帰ってくる日である春節に、神様を迎えるためのお供えものとして造られます。餃子には新と旧が入れ替わる「更歳交子」という意味もあるそうです。


A street Scene of Beijing / INABA Tomoaki

春節は一年の始まりで、文字通り春の訪れを祝う儀式です。春節を過ぎると次は立春。外はまだまだ寒く、冬まっただ中ですが、暦の上ではこれから春が始まります。中国古来の哲学である、「陰陽学」では、冬は陰が極まる季節。陰とは静と動でいうと静。春からは徐々に陽気が高まり、陰から陽に転化していく季節です。陽は活動のエネルギーなので、植物は芽を出し、動物は動き出します。自然の一部である人間も陽気を取り込み、活動的になっていきます。
しかし、まだまだ寒さもたくさん残っています。今日の様に不意に暖かくなったかと思えば、次の日は一気に真冬日に戻ったりします。そうなると、体の調節が追い付かず、体と自然をつないでいる穴(腠理・そうり:一般的には毛穴のことと捉えられています)の開閉のコントロールがうまくいかなくなり、取り込んだり、発散したりさせないといけない陽気が体内に閉じ込められてしまいます。陽気は活動のエネルギーなので、体内に閉じ込めるのは良いのではないか?と思ってしまいますが、陽気とは常に動き、巡るもので、一か所に閉じ込めておくものではありません。
閉じ込めてしまうと、陽気が強くなり、熱を帯びるようになり、喉が痛い、喉が渇く、咳が止まらない、血圧が高くなる、イライラする、気分が滅入るなどの症状が起きることもあります。熱の鬱積がひどい場合は火を起こします。火が起きると熱は上に向かい、風を起こします。そうなるとフラフラとめまいがしたりするようにもなります。そうならないためにも陽気はうまく発散させることが大切です。そんな時は、少し汗ばむ程度の運動をするか、足湯などをして少しだけ汗をかくのも良いですね。余りやりすぎると潤いを消耗してしまうので、ほどほどにしましょう。


Rose, Harunomai, バラ, 春の舞, / T.Kiya

春は、春一番という言葉からもわかる通り、風の季節です。外に吹く風は身体にも影響を及ぼします。この時期のイライラ、不安、頭に血が上りやすい、めまい、肌トラブル、出ては消える痛みなどというのは、この風の影響によるものといえます。風の3大特徴は、「突然起こる」、「体の上の方に症状が現れやすい」、「変化しやすい」の3つ。先ほどのめまい、イライラ、血が上りやすい、皮膚トラブル、出ては消える痛みなどというのもこの特徴に当てはまりますね。
風の影響を受けやすい臓腑は「肝」。肝は感情では「怒」とつながりがありますので、これまたイライラ、カーッとなるといった症状が出やすくなる季節というのを裏付けます。中医学での「肝」は西洋医学で考える肝臓としての機能、解毒や血や糖の貯蔵の他、自律神経の調整もしています。春はこの肝が影響を受けやすい季節なので、ストレスなどによる自律神経のアンバランスを引き起こしやすい季節です。
そんな春の養生法は、香りのよい食材を取り入れて、気をしっかり巡らせ肝の状態を良くすること。みかんの皮を干すだけで作れる陳皮もおすすめですよ。その他、アサリ、シジミ、百合根、レバー、発芽玄米、ミント茶、ラベンダー茶、ジャスミン茶なども良いでしょう。春のお花を部屋に飾るのもよいですね。
もう一つ、陽気が強まってくるときには、あらかじめ陰を補っておくことも大切です。「秋冬養陰」というのは、この季節の養生の基本です。陰とは身体にとっての潤いのことです。陰を補う食材は、豚肉、カモ肉、鶏肉、すっぽん、ハマグリ、アワビ、黒豆、豆乳、豆腐、レンコン、キュウリ、トマト、百合根、胡麻、白きくらげ、レモン、メロン、ミント茶、緑茶などです。
 


千鳥ヶ淵の春 / slash__

小さな自然である人間は、大きな自然の影響を受け、四季が変化するように、刻一刻と変化し続けています。万物は常に流転しており、変わらないものなどありません。そして、変わることで変化に適応できているのです。新しい一年の始まりです。今年も変化に備え、健康な体を維持しましょう!
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2014/01/31

美容や健康に侮れない「味噌」パワー

毎月30日は「みその日」だそうです。私たち日本人の年間の味噌の消費量は年々減っているそうです。とっても体に良いのに、何とももったいない話ですし、ちょっと悲しいです。ということで、今日はもっと味噌の良さを知ってもらおうというお話を。味噌って調べてみると、めちゃくちゃすごいんです。皆さんもこのブログを読み終わる頃には、きっと味噌汁が飲みたくなっていると思いますよ。


正しい味噌汁 #dinner / is_kyoto_jp

 
昔から、味噌は「味噌の医者殺し」や、「医者に金を払うより、みそ屋に払え」という言葉もあるぐらい、健康に良い食べ物として認知されてきました。

日本での味噌の歴史はとても古く、原型となるものは弥生時代には有ったという説もあります。奈良時代に入り麹発酵の技術が伝わると、現在私たちが目にする味噌に近いものが出来上がります。赤みそと白みその違いは、発酵時間による違いだそうです。白みそは発酵時間が短いので、塩分濃度は低め、発酵時間の長い赤みそはコクがあり、塩分濃度が高めです。


赤味噌 試食用(大のや醸造) / kawanet

味噌のちから

味噌の原料は大豆です。大豆は、「納豆のお話」でも書いた通り、タンパク質、各種ビタミン、食物繊維、コレステロール低下や動脈硬化予防によいレシチン、サポニンなどの栄養素ををたっぷり含んでおり、脳卒中の予防にも役立ちます。大豆を蒸したり煮たりしたものに麹や塩を加えて発酵させたものが味噌です。味噌のような発酵食品には、「植物性乳酸菌」が含まれており、腸内の善玉菌・悪玉菌のバランスを整え、腸内環境を良くする働きがあります。
 

 

ガンも防ぐ「毎日の味噌汁」

国立がんセンターの研究によると、毎日味噌汁を飲む人は、飲まない人にくらべて胃がんになる確率が50%も低下するそうです。さらに、厚生労働省による調査では、味噌汁を1日1杯以上飲む人は、それ以下の人に比べ26%~40%も乳がんの発生率が少ない事がわかったそうです。これは大豆に含まれるイソフラボンが女性ホルモンの働きを邪魔することで、乳がんの発生を抑えたのではないかと考えられています。おなじ大豆製品の豆腐や納豆よりも、発酵させた味噌の効果が高いという実験結果も出ています。さらに女性にとってうれしいのは、味噌には、美肌効果がある遊離リノール酸が含まれていて、メラニン色素の合成を抑制してシミやそばかすを予防してくれます。
味噌には強力な抗酸化作用があることもわかっています。体内に酸化物質が増えると老化が進むことは知られていますが、味噌はそれも抑えてくれますし、骨にカルシウムを沈着させて骨粗しょう症の予防にとても重要なビタミンKも多く含むので、味噌は老化対策には欠かせません。
昔から、たばこで歯についたヤニをきれいにするにも味噌汁が良いと言われて来ました。喉や粘膜を強くするビタミンB群も含まれており、たばこを吸う人にも是非味噌汁を飲んでいただきたいですね。
 

みそを入れたら沸騰させない

味噌に含まれる乳酸菌や酵素は加熱すると弱まってしまいます。加熱時間は短くし、できれば味噌は生で食べるのが一番効果的です。味噌を買う場合は、裏の成分表示に注意してみてください。大豆、麹、塩以外の原料を含んでいるものは、酵素や乳酸菌の力が失われてしまっている可能性があります。購入時は「純」や「純正」の文字が入った、無添加のものを選ぶと良いでしょう。自家製で作れればもっと良いですね。

 

自家製味噌(10/10) / is_kyoto_jp

塩分の摂りすぎに注意

味噌汁を毎日摂るとなると、気になるのは塩分ですね。味噌汁1杯に含まれる塩分量は約1.5~2gと言われています。健康な人の一日の塩分摂取目安量は10g以下とされているので、毎食味噌汁を飲んでいると味噌汁だけで塩分過多になってしまう可能性もあります。そんなときは、昆布など塩分を排泄してくれるカリウムの多い食材を具に入れたり、緑黄色野菜を一緒に食べるようにしましょう。

 

 

味噌を中医学的にみると

涼性でイライラやのぼせを抑えてくれます。余分な水分を排泄してくれるため、むくみに効果的です。味は鹹味で、和らげ潤すという働きがあります。がんになりにくくなるというのは、中医学から見てもその効果を裏付けます。その他、便秘がちな方にもおすすめです。
 


焼き味噌 / klipsch_soundman

 
味噌はそのまま食べても、食材に塗っても、煮ても焼いてもおいしいです。いろんな料理に挑戦してみてください。個人的にこの時期是非試してみたいのが、万能調味料として注目を集めている「はちみつ味噌」です。基本はただ混ぜるだけ。少し鍋で加熱するとよりまろやかになります。お酒を入れても良いですね。野菜スティックにつけて食べるのもよし、肉や野菜につけて焼いてもおいしいですよ。
 


はちみつ味噌に漬け込んだ豚さん! at 文房具カフェ http://miil.me/p/1l4ga / JaggyBoss

 
小さいころ、実家では当たり前のように毎日飲んでいた味噌汁も、1人暮らしをするようになって、たまにインスタントで飲むものになってしまいました。アメリカに渡った初めのころ、日本から来た友人が持ってきてくれたインスタントみそ汁に感動したものでした。結婚してからはずいぶんと飲む機会も増え、たっぷり野菜の入った食べる味噌汁になりました。味噌汁を飲んだ次の日は確かに便通がよい気がしますし、野菜たっぷりの味噌汁は身体が喜んでいる気がします。骨にも良くって、胃腸にもよくって、お肌にも良いし、血管を元気に保ち、老化防止に役立つと、いいことづくめな味噌です。
体質を変えるために、運動をしてみたり、サプリを飲んだりしがちですが、まずは私たちの体を作っている「食」から見直してみることが一番大切です。和食の良さ、味噌の素晴らしさをもう一度考え、病気に嫌われるからだづくりを目指しましょう。
 
 
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2014/01/30

発症する人/しない人 『五行草』のお話

こんにちは。店長の櫻井です。ノロウィルスの感染者が続出しておりますね。しかもその殆どが仕出しや給食などによるものとあっちゃあ、これはもう防ぎようがないように感じられます。しかし、みんな同じものを食べたはずなのに、症状を発症する人もいれば、そうでない人もいたはずです。これはどういうことでしょうか。
同じ環境に置かれても、同じウィルスに侵されても、症状が発症する人とそうでない人がいます。簡単に言ってしまうと「体力の差」なんですが、ではその「体力」とはどういうことでしょう。
ウィルスや病原菌が体内に入ってくるのは主に、口や鼻など、外とつながっている場所から体内に侵入してきます。インフルエンザやカゼ、ノロウィルスなどの「ウィルス」は主に、口や鼻、喉などの粘膜、消化管の粘膜を通して人体に侵入してきます。感染者のくしゃみや鼻水、吐しゃ物・便などから空気中に散布されたウィルスが体内に侵入するもの。飛沫感染・空気感染というやつです。その他、ウィルスに侵された飲食物を食べることによる食中毒などもあります。
インフルエンザ等は主に鼻やのどなど呼吸器系の粘膜から体内に侵入し、ノロウィルスは主に消化器系(十二指腸)の粘膜から侵入すると言われていますが、ウィルスは少量でも空気から呼吸などで体内に侵入し、集団感染を引き起こすので厄介です。体には免疫と呼ばれるこれらのウィルスなどを駆逐する機能が備わっています。ここでいう『体力の有り無し』とは、まさにこの『免疫力の強弱』といえます。
 

発症する人しない人

では、どうすれば症状の『発症しない人』になれるのかを中医学的に考えていきたいと思います。「体力の有り無し」を中医学で言い換えると、「気が充実しているか否か」ということになります。中医学の古典『黄帝内経』には、「正気、内に存せば、邪、侵すことあたわず」という言葉があります。これは、「正気が充実していれば、邪気に侵されることはない」という意味です。『正気』とは身体を動かすためのエネルギーのことで、『邪気』とは身体に悪影響を与え、病菌のものになるエネルギーのことです。つまり、正気が十分に体を満たしておれば病気にならないというわけで、正気には、西洋医学でいう「免疫」という意味合いが含まれています
 

正気を充実させる

中医学で正気は、呼吸によって取り込んだきれいな空気と、新鮮な栄養たっぷりの食べ物を食べるから生まれます。この二つを管轄する『肺』(呼吸器系)と『脾胃』(消化器系)が元気であることも、正気を充実させる条件です。よって中医学で「体力をつける」というのは、肺や脾胃を健康な状態に保ち、綺麗な空気を吸って、栄養バランスの取れた食事をすることが基本になります。たばこを沢山吸ったり、ファストフードや加工食品、甘いもの、塩辛いもの、脂っこいもの、冷たいものなどを沢山摂っていると、体力が落ちる原因を自ら作り出してしまうことになります。もちろん、十分な休息をとってこその体力ですので、質の良い睡眠もとても大切です。正気を補うには、長芋、豆類、うなぎ、栗、ネギ、もち米、鶏肉、鶏卵、しいたけ、りんご、えびなどがおすすめです。
 

免疫を助ける漢方のお話

では、同じ中医学でも、今度は薬学の面から考えていきましょう。今度は免疫を助ける漢方のお話です。
体をウィルスなどの邪気から護るためには様々なアプローチが考えられます。胃腸系が弱い方には、胃腸を強めつつエネルギーを補える漢方薬を。呼吸器系が弱い人には、呼吸器系を強化しつつ、エネルギーを補える漢方薬を。そして、体内に入ってきたウィルスを直接撃退する力を持つ生薬を摂ることも、その一つです。ここでは、そんなウィルスを撃退する力を持つ生薬「五行草(ごぎょうそう)」を紹介します。
 

 

五行草・馬歯莧・スベリヒユ

五行草の名前の由来は、葉が緑で茎が赤色、鼻が黄色で、根が白、そして種が黒と、五行説のそれぞれの色をもっているで、『五行草』と呼ばれいます。生薬名は「馬歯莧(ばしけん)」と呼ばれています。馬歯莧とは葉が馬の葉の形の様だからだそうです。日本では、ゆでると独特のぬめりがでることから、「スベリヒユ」と呼ばれ、あぜ道や畑など日当たりのよいところに生える雑草の一つで、抜いても抜いても生えてきて、とても生命力が強く、畑の作物の育成を邪魔するので、嫌われているところもあるようですが、地方によっては食用のために畑作されており、おひたしや和え物にして食べるところもあるそうです。日本では、古くから食用とされてきた歴史があり、平安時代の 「和名抄」という文献にに「ウマヒユ」とうい名で食材として登場しています。 茎を干すと干しぜんまいのようになり、ヨーロッパなどでは、サラダとしても食されているそうです。
 

スベリヒユ(画像wikipedia)

 

下痢・炎症を抑え、抗ウィルスの力もある

五行草は、日本でも昔から民間薬として解熱、解毒、虫刺されに使われてきました。中医学では乾燥した全草を煮出すことでその作用を強め、発熱を伴う細菌性の下痢の特効薬として使われてきたほか、皮膚の炎症、腫れ、痒み、ジュクジュクを改善する薬としても使われています。
五行草は寒性で、炎症や感染による熱をとり去り、腫れや痛みを緩和し、解毒し下痢をとめる力があるとされています。まさに下痢や嘔吐などから身を護るためにぴったりの生薬といえます。そして、昨今の研究から五行草は大腸菌、赤痢菌、黄色ブドウ球菌などに対して、優れた抗細菌作用を持ち、さらに、ウィルスを撃退する力があることが明らかになっています。
 
五行草は、生を絞った液体をそのまま飲んでも良いですし、上記のようにお浸しや和え物にして、日々の食事の一皿として加えるのも良いでしょう。乾燥させた草をそのまま飲んでも良いです。当店では、五行草エキスを飲みやすい粉状にしたものをご用意しております。お湯にさっと溶けて、クセもなく飲みやすいですよ。

 
インフルエンザやノロウィルスから身を護るためには、しっかり睡眠をとり、毎朝窓を開けて、きれいな空気を体内に取り込み、バランスの取れた良い食事を心がけて、体内の正気を充実させることがなによりも大切です。それに加えて、五行草などでしっかり防御することもお忘れなく。
 
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2014/01/27

美肌・保湿効果ばっちり やっぱりすごかった「納豆」の力

こんにちは。店長の櫻井です。今日、1月25日は、【主婦休みの日】だそうです。なんとそんな素敵な日があったのですね!
【主婦休みの日】は、『年中無休で家事や育児にがんばる主婦が、ほっと一息ついて自分磨きやリフレッシュするための休日が「主婦休みの日」で、1月25日、5月25日、9月25日が記念日。女性のための生活情報紙を発行する株式会社サンケイリビング新聞社が中心となり制定。日付は年末年始、ゴールデンウィーク、夏休みなどの主婦が忙しい時期のあとの年3日を設定したもので、日頃は家事や育児を主婦に任せがちなパパや子供たちが家事に取り組み、その価値を再認識する日との提唱も行っている。』(みーちゃんの今日は何の日より)だそうです。
ご主人が毎日清潔な服をきて会社にいけるのも、学生さんが毎日おいしいご飯を食べられるのも、休みなく働くお母さんがいてくれるからです。今日はしっかりと家族サービスならぬ、「主婦サービス」しましょう!
 
 
今日はまた、日本最低気温の日でもあるそうですので、寒い日は肌が乾燥したり、血流悪くなって頭痛くなったり、肌が乾燥したり、カゼひいたり、肌が乾燥してがびがびになったりするので、お肌の潤いにもよくて、血流にもよくて、免疫力も強化してくれる『納豆』のお話をしたいと思います。お肌に納豆が良いっていわれてなんだかぴんとこないとは思いますが、これがいいんです。


清水山公園 / klipsch_soundman

 
別名、畑のお肉と言われるほど、良質なたんぱく質と脂肪分を含んでいる大豆ですが、生のまま食べると毒があって食べられないのはみなさんご存知でしょうか。なので、炒ったり煮たりして火を通して無毒化して食べるんですよ。でも炒った大豆はそのままでは硬くて消化されにくいという欠点も。そこで、そういった欠点を解決してくれるのが『納豆』です。納豆は納豆菌により、消化されやすくなり、タンパク質や炭水化物、脂肪分などの栄養素をそのまま残してくれた、栄養食品なんです!
 


R0018733 / whitefield_d

納豆の歴史

納豆は縄文のころににはもう日本に入ってきていた大豆と、たまたま住居の建材としてそこにあった藁で、これまたたまたま、偶発的に作られたのが始めと考えられていますが、いまだその起源はくわしくわかっていません。ちなみに納豆は日本独自の食材で、ほかの国にはない、純日本食材なんですよ。
『納豆』という名前が初めて書物に残されたのは、平安時代、11世紀半ばごろに藤原明衡によって書かれた『新猿楽記』です。その中で、納所という「お寺の倉庫で作られた食品」として紹介されています。
戦国時代には、武士たちの貴重な蛋白源やスタミナ源としての保存食・軍事食として、そして江戸時代には、庶民の栄養食として食べられていたようです。当時は納豆ごはんよりも、納豆を味噌汁にいれた納豆汁の方が一般的だったそうです。
 


納豆ごはん / jim212jim

 

納豆の栄養

「納豆どきの医者知らず」という諺があるのを皆様ご存知でしょうか。
栄養豊富な納豆をしっかりたべると、体力も気力も充実し、病気に負けない身体ができて、医者にかかる人も少なくなってしまうという意味です。納豆には、良質で豊富なたんぱく質に加え、ビタミン類やミネラルなどもたっぷり含まれています。中でも特筆すべきは「ナットウキナーゼ」、「レシチン」、「ビタミンK」そして「ポリアミン」。これらを順に見ていきましょう。
 


2010 Japan Trip 1 Day 2 / tofuprod

『ナットウキナーゼ』とは、強力な血栓融解酵素のこと。ナットウキナーゼが人体の血栓を溶かすという研究報告はまだないのですが、動物実験では、その効果が確認されていますので、これからの研究に期待です。しかし、研究結果がないからといって、そっぽを向いてしまうのはもったいないですよね。血栓が解かされるということは、血液がさらさらと流れやすくなるということ。血流は心臓の拍動だけでなく、筋肉によっても流れているので、筋肉の活動が少なくなる夜のほうが悪くなります。納豆を血流改善に生かしたいのなら、納豆は夜たべるのが効果的と言えるでしょう。でも食物繊維が多いので、胃腸の弱い方、便秘気味の方、お腹が張りやすい方は、消化能力が高い朝に食べるほうが良いですよ。

血流が悪くなると、お肌に老廃物が溜まりやすくなったり、潤いが届きにくくなったり、シミやくすみが出来たりします。冬場に肌が乾燥するのは、単に空気が乾燥しているからだけではありません。寒さにより無意識のうちに体に力が入ってしまうことで、血流も悪くなっているというのもその原因の一つです。お肌を潤すためにもしっかり血流改善対策をしていきましょう。
 


くめ納豆 / Natchamn

次にビタミンKですが、納豆に含まれるビタミンKは食品の中でもトップクラスです。ビタミンKは骨を作るうえでとっても重要なビタミンで、カルシウムを骨に結合させるのに必要なビタミンなので、納豆は、骨粗しょう症の予防にも効果的です。他の食品、例えば、紫蘇、パセリ、モロヘイヤなんかにもビタミンKは多いのですがそれらを毎日沢山食べるのはちょっと難しいですよね。
 
 
 


大粒のええ納豆 / yoppy

 
そして「レシチン」です。レシチンには腸のなかをきれいにしてくれる排毒洗浄作用があるとされています。これまた納豆にたっぷり含まれている食物繊維と協力し合い、胃腸を掃除してくれ、ニキビや肌荒れ予防・改善にも効果的です。さらに納豆菌の一部は生きて腸までとどき、ビフィズス菌のえさになることで、腸内環境を改善してくれます。腸内環境を改善することは、美肌だけでなく、大腸がんの予防や花粉症などのアレルギー症状の軽減など、たくさんのいいことがあります。
 


納豆ねばとろ。ネギも入れてほしいね(笑) / klipsch_soundman

 
「ポリアミン」という成分も含まれています。これは細胞分裂やタンパク質の合成に関与する物質で、赤ちゃんに多く、加齢とともに減ってしまう物質んなので、別名「若返り成分」ポリアミンが無いと細胞は分裂・増殖できません。しっかりとって、張りと艶のある肌を保ちましょう。
 

 

 中医学的に納豆をみると

温性で身体を温めてくれます。薬膳でも納豆は、血行不良である「瘀血」を改善し、冷え性を改善する代表的な食べ物です。冷えや肩こり、美肌、生活習慣病の予防から、更年期障害の症状の改善にもおすすめできる食品です。
 
 
納豆がお肌に効く理由は、栄養と保湿成分をたっぷり含んでいて、細胞を元気にして、腸をきれいにするためです。高価な化粧品より納豆の方が断然リーズナブルで、効果が高く、さらに美肌以上のメリットがありますし、おすすめです。お薬やサプリではない、自然食品なので、毎日食べてることが大切です。毎日一パックで十分なので、お試しくださいね。
そして、納豆の有効成分は熱に弱いので、出来るだけそのまま食べるようにしてください。加熱する場合は、70℃を超えないようにしましょう。納豆は、一般的な製法で作られるより、自然製法で作られた藁の納豆の方が、納豆菌のパワーも、栄養も強く、もっとおいしいそうです。自然製法で作られた藁納豆はちょっと高価なので、毎日食べるにはぜいたく品かもしれませんが、月に1,2度ぐらい、身体へのご褒美としていかがでしょうか?

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2014/01/25

『食』 給食から見る日本の『食』の変容について

こんにちは。店長の櫻井です。 【全国学校給食週間(1月30日まで)】だそうです。給食週間なるものがあることを初めて知りました。せっかくなので、給食と食文化について書いてみたいと思います。
 


Heiwa elementary school 平和小学校 _16 / ajari


/ chris_harber

 
日本の学校給食の起源は1889年山形の私立忠愛小学校で無料で食事を配ったのがルーツとされる(wiki参照)だそうです。その後欠食児童対策として、パンが一部の学校で配られるようになり、1930年代に臨時の学校給食臨時施設法が制定されたことにより、一部で学校給食が始まります。当時は、給食といってもおにぎりと漬物と、今から考えると簡素なものでしたが、当時ではそれが一般的な昼食としてのメニューでもありました。その後、戦中戦後の食糧事情から一時中断されますが、1945年以降、アメリカの〝援助″により復活しました。しかし、このアメリカによる援助が和食から洋食へと日本の食卓事情を大きく変える転機となったことをご存知の方は少ないのではないでしょうか。学校給食には、米に変わってパンや脱脂粉乳が導入され、民間にはパンに合うこってりとした味付けの洋食を広めるため、「キッチンカー」がアメリカ政府の全面支援の元、日本全国を駆け巡ります。
食の欧米化は、欧米人との体格差を目の当たりにした当時の日本人たちの焦りともかさなり、和食・伝統食の否定による洋食の肯定へとつながっていったようです。「米を食べると馬鹿になる」とか「米食いは早死にする」とまで言われていたようですね。
戦後間もない昭和31年、日本人の1日当たり肉食量はなんと2g。もちろんこれは食べるものが全くない時代なので、当たり前の数字ですが、35年になると、18.7gとなり、4年間で実に9倍にも増えています。その後も肉食は右肩上がりに増え続け、40年には29.5g、50年には一気に倍以上になり64gとなり、平成14年には77g、平成22年には80.7gまで増加しています。それに伴うように、牛乳の消費も増え続け、昭和35年では1人当たり1日32.9gだったものが、平成14年では168.51gまで増加しています。(厚生労働省の調査を参照)
 


meat or death II / procsilas


おちち / “KIUKO”

上記を踏まえたうえで、下の表を見てみてください。これも同じく厚生労働省が出している死因別にみた死亡率の年次推移です。
 

主な死因別にみた死亡率の年次推移

厚生労働省 平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況 より

関係があるかないかというのは皆さんのご判断にお任せしますが、日本の食卓に洋食が広がり、小麦や肉類、乳類の消費が増えた、昭和50年代頃から、癌や心疾患での死亡率は急上昇しています。一概にすべて食事のせいとは言い切れるはずもありませんが、様々な影響の一つに食事が大きく関与していることは十分に考えられることだと思います。

中医学の観点から考えても、食と言うのは健康と一体のものです。健康のためにはまず良い食事をとらなくてはいけません。そしてその「食」はあくまでも日本人の体質に合った、そして日本の気候風土(高温多湿)に合ったものでなければなりません。日本の伝統的な和食、すなわち旬の野菜を中心にした食事をもう一度見直すべきだと考えます。

「食」という基礎がしっかりしていれば、胃腸が元気になり、内臓も精神も安定し、脳も活性化します。そうなればたとえ病気になっても、薬は良く効き、病状も酷くならず、早く治るようになるでしょう。「食」とは「命を養う源」です。食を軽視し、粗末にすることは命を軽視し、粗末にすることになるのではないでしょうか。

 


Heiwa elementary school 平和小学校 _24 / ajari

 
学校給食法第2条で学校給食の目標が以下のように制定されています。

  1. 適切な栄養の摂取による健康の保持増進を図ること。
  2. 日常生活における食事について正しい理解を深め、健全な食生活を営むことができる判断力を培い、及び望ましい食習慣を養うこと。
  3. 学校生活を豊かにし、明るい社交性及び協同の精神を養うこと。
  4. 食生活が自然の恩恵の上に成り立つものであることについての理解を深め、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと。
  5. 食生活が食にかかわる人々の様々な活動に支えられていることについての理解を深め、勤労を重んずる態度を養うこと。
  6. 我が国や各地域の優れた伝統的な食文化についての理解を深めること。
  7. 食料の生産、流通及び消費について、正しい理解に導くこと。


2003_0224_123825AA / Hanenosuke

学校給食は、伝統的な食文化への理解を深めることや、適切で健全な食生活と食習慣を重要視したもののはずです。学校で出されるものが、子供の人気や偏った知識によるものでなく、本当に大切な「食」と「健康」と「伝統」を伝えるものであることを願ってやみません。

現在22億円もの給食費の滞納が問題になっています。未納の原因としては、「保護者の責任感や規範意識の問題」と半数以上の学校からの回答があったそうです。滞納した世帯の子どもに対し、給食の提供を停止する動きも出ています。もしこのようなことが続けば健全な身体の発育への影響だけでなく、心の問題にも大きく影響してくるでしょう。世界でも数少ない、給食という制度を継続させていくためにも、そして、流通や消費、勤労や伝統文化への理解を深める機会を失わないようにしてほしいものです。

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2014/01/24

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売