【中医学的に母乳ってなに?】
中医学的には母乳(乳汁)は「気血」を源とするとされています。
そしてザッッッックリいうと
「血が沢山あり、消化能力がしっかりして元気だと母乳がよくでる」※1
とされています。
現代医学的にも母乳は「血液」からできるとされていますね。
そして母乳は1日あたり個人差はあるが
「600ml~1000ml」なかには3000ml以上分泌することもあります。
ということは
最低でも毎日600mlの血やエネルギーを子供に直接注ぐわけです!!!!
育児は精神的にも肉体的にも大変なのです。
ですので、旦那さんは奥様を全力で支えましょうね。
【なぜ母乳がでないのか】
中医学では母乳がでない原因を主に3つに分けます。
《気血(エネルギー)不足型》
一般的に分娩時の出血の量は50~200mlとされており、400mlを超えるものは大出血と言われます。さらに分娩はかなりエネルギーを使い、難産であると気血の消耗も激しくなり失われるので、それを源とする母乳がでないまたは少ないということに繋がります。
気血不足型の方は
乳房がフニャフニャと元気ない感じになります。
母乳もシャビシャビとうすくなります
他の症状は
顔が青白い、食欲不振、精神の疲れ、無力感、めまい、ふらつき、など
があります。
気血不足型の方にオススメの食材は
山芋、牛肉(赤み)、豆類、牛レバー、栗、かぼちゃ、にんにく、にら、らっきょう、牡蠣、黒豆、ぶどう、ブルーベリー
などです。
《ストレス型 肝鬱気滞》
産後にストレスが溜まり、イライラしたことで気血のめぐりが悪くなり滞ってしまった結果、分泌がスムーズに出来ない状態
ストレス型の方は
乳房のめぐりが悪いので、
自転車のタイヤの空気をいれすぎた時のようにパンパンに張った感じがします。でも実際さわってみると固くはないです(気が詰まってるだけなので)
他の症状は
精神不安(イライラ、くよくよ、ため息がでる、すぐ泣ける)、腹部がパンパンになった感じ、脇腹がつっぱる感じ、など
ストレス型の方にオススメの食材は
春菊、セロリ、ニガウリ、イカ、アサリ、パセリ、梅干し、黒酢
などです。
《血のめぐりが悪い型》
血流がわるく、唇や舌が紫色だったり悪露が少なかったり排出されなかったりする方に多いです。
血のめぐりが悪い型の方は、上記に書いた《ストレス型》とよく似た症状ですが、
実際にさわってみると、痛く固くしこりがある(血が詰まっているので)
という特徴があります。
他の症状は
頭痛、肩こり、同じ部位が痛い、冷え性、悪露にかたまりが交じる、皮ふが黒ずみガザガザする、など
血のめぐりが悪い方にオススメの食材は
さんま、いわし、あじ、さば、しょうが、らっきょう、にんにく、玉ねぎ、もも
などです。
【あとがき】
こんにちはーーーー
中神です。
私事ですが6月に第一子を授かりました。
さらにほぼ同じ時期にとっても近い人達が5人も出産をむかえ、賑やかくなっています(^O^)
そして産後の悩みも色々と耳にするようになり、
母乳がでない…または始めは出ていたのに急に出なくなってしまって困っている
と相談されることがたびたびありました。
母乳がでないことを話す方たちからは「不安と焦りと悲しみ」がごちゃまぜになったような感情が感じられ、私は母乳について軽く考えていたな~と痛感しました。
そして、母乳のことで困っている方の助けになりたいと考えこのブログを書きました。
力になれたら幸いです。
それではまた。
※1産婦衝任血旺,脾胃氣壯,則乳足而濃,乃生化之源旺也。
「胎産心法」卷之下 乳少無乳并乳汁自出論より