こんにちは。太田です。
例年ですと、残暑が厳しいはずの時期ですが、肌寒く感じますね。みなさん、お風邪など召されていませんか?乾燥して喉が痛くなりやすい季節になると思いだすのが「サルビア」です。
blühender Salbei / astispassion
ドイツ滞在中に一緒に暮らしていたドイツ人の女性が、お庭で採れた植物のハーブティーを良く飲ませてくれていたのですが、その中でも好きだったのがサルビアのハーブティー。喉が痛い時などはハーブティーをのんだり、サルビアの飴をなめたりしていたのです。
サルビアと言えば、青くて可憐なお花を思いつく方もいらっしゃるかと思いますが、ハーブティーや料理に利用するのが葉の部分。
Sage, Salbei / huber.edith
Maria Treben著「Gesundheit aus der Apotheke Gottes」(「神の薬局」)によると、サルビアのお茶は、扁桃炎・喉の炎症・歯の化膿・口腔内や咽頭の炎症に使うだけでなく、卒中発作予防や麻痺、寝汗、虫刺されなどなど、本当に様々な症状に使用するようです。
又、料理には脂っぽいお肉(豚肉・鴨・七面鳥など)の料理にタイムのように使用すると、おいしく頂けるようです。
さて、なぜ今回こちらでサルビアの話をしようかと思ったかというと、「冠元顆粒」に入っている丹参、「参」と付いているので人参をイメージされる方もいらっしゃると思います。しかし実はSalvia miltiorrhizaといって、シソ科のサルビアの仲間なのです。丹参はこの植物の根を使用します。
中医学では活血化瘀、血の巡りを良くする植物として大変有名ですが、そんな丹参の仲間であるサルビアも、昔からヨーロッパでも広く使用されていたんだなあと思うと、とても面白く感じます。
写真は古本屋さんで見つけた、ハーブの本。サルビア(Salbei)も載っています。
さて、最後に、このサルビアにまつわる言葉があります。1300年代の言葉のようですが、
「Warum soll ein Mensch sterben, wenn Salbei im Garten waechst?」
直訳すると、
「庭にサルビアが育っているのに、なぜ人は死なねばならぬのか?」
当時のヨーロッパの人々にとって、サルビアはそれだけ効能のある植物として認識されていたこと、そしてサルビアの仲間である丹参も中医学では重要な生薬として用いられていることを考えると、面白いなあと思うのでした。
もしお料理用の新鮮なサルビアが手に入ったら、是非ハーブティーとして愉しんでみてはいかがでしょう。
ブログ日記BLOG
中国でもヨーロッパでも用いられる植物
2015/08/31
NEWメンバー
こんにちは。少し涼しくなって嬉しいなと感じている田宮です。
2015/08/27
台湾女性の養生
こんにちは。太田です。
先日夏休みを頂いて、台北に行ってきました。初めての中華圏、ドキドキしながら向かいました。EVA航空の東京-台湾の便はこんな飛行機。ハローキティジェットでした。
そして、無事台北へ。台北へ行ったら訪れたい場所がありました。それが迪化街(ディーホアジエ)という問屋街です。
迪化街 / sorarium
この通りは、漢方薬や乾物などが所狭しと売られている場所です。私もお茶や乾物、漢方薬などを自分用に買い求めてきました。そんな中、とある漢方薬局に入って気になったのが「加味四物茶」という生薬を煮詰めて飲むお茶。中身を見て見ると、「補血」(ほけつ)作用のある四物湯(当帰・川芎・芍薬・地黄)の生薬の他に何種類か生薬が混ざっておりましたが、いわゆる「加味四物湯」というお薬とは別物のようです。
なぜ加味四物茶が気になったかというと、その説明に「女性は月経後6日間はこれらを服用したほうが良い」と書いてあったから。日本の女性の中ではあまり一般的ではない考え方ですよね。
そこで、台北の友人2人に実際に聞いてみることにしました。
「月経後に加味四物茶を飲んでる?」
IMG_3311.JPG / Fred Jala
すると、飲んでいるよ、という答えが。月経後の養生、きちんとしているんだな~、と凄く驚きました。
彼女たちはそれぞれに面識はなく、職業もバラバラ、年齢は私とほぼ同年代の2人。加味四物茶を飲むきっかけも、家族から言われたり病院の先生から勧められたりと様々。
そして加味四物茶を飲むと次の月経がスムーズになるように感じる、とも言っていました。
女性の身体は、特に月経中や月経後は身体の血が体外へ出ることで「血虚」(けっきょ)状態になりやすく、そういった意味で「血」(けつ)を補う「四物湯」を中心とした「補血」作用のあるものを体に取り入れることは、お身体のバランスを整える意味でも重要になってきます。
今回私が話を聞いてみたのは2人だけでしたので、台湾の女性全員がこのような養生をしているとは言えませんが、私たち日本人も、月経に合わせて養生する、という考え方をもっと身近に感じられたらいいなと思いました。
さて、この「加味四物茶」、四物湯ベースという意味では婦宝当帰膠に近いかな、と思います。但し、婦宝当帰膠は医薬品ですので、服用を考えられる場合は薬局・薬店にてご相談くださいね。
さて、本題からは離れますが台湾、と言えば…。今年の春に原宿に日本に初めてオープンしたICE MONSTERでかき氷を食べたかったのです。
「緑豆仙草粉粿冰」というかき氷で、納豆に見えますが、緑豆です。それと、仙草ゼリー(性質は涼、暑気あたりなどに使われる食材)、粉粿(サツマイモ粉でできたモチモチしたゼリー)が氷の上に載っていて、練乳がかかっているのです。食べごたえも冷えごたえも満点で、良い旅の思い出となりました。
2015/08/22
六本木の素敵な3人組による、Kanpo的おしゃべり・バックナンバー
こんにちは。イスクラ薬局六本木店太田です。
六本木店で毎月発行しているお便り、「ぱんだより」では漢方に絡めた「季節の良くある症状」をテーマに、3人の登場人物がおしゃべりをしています。(実はそれぞれにモデルの実在人物がいることはここだけの秘密です。)
今回は、このおしゃべりの内容をまとめてみましたので、もしよろしければご覧くださいませ。
①みんなが漢方に興味を持ったきっかけは?
②花粉症シーズン到来!
③春のよくある症状
④日焼け止め、飲んでる?
⑥早くも夏バテ?
⑦瘀血って?
①みんなが漢方に興味を持ったきっかけは?
②花粉症シーズン到来!
③春のよくある症状
④日焼け止め、飲んでる?
⑤身体の除湿?
⑥早くも夏バテ?
⑦瘀血って?
2015/08/08
プチ緑化計画、ただ今どうなっているかというと。
こんにちは。最近は暑さで目が醒める太田です。
5月14日に種まきをした薄荷と帝王貝細工。
順調に芽が出たご報告を致しましたが、その後どうなったかというと。
薄荷の、ひょろりと出ていた芽は残念ながら育つことなく土へと還っていきましたが、帝王貝細工は大き目の鉢に無事に植え替えることが出来ました。しかし、まっすぐな茎に育つはずが、クネクネと曲がりくねった茎に成長を遂げ、マイペースに成長しております。その様子がこちら。
クネクネしているところがお分かりになりますでしょうか。果たして無事に開花してくれるのでしょうか…。六本木スタッフで固唾を飲んで見守っているところです。
2015/08/01