月経前緊張症(PMS)
PMS, after Reynold Brown / Mike Licht, NotionsCapital.com
月経が始まる1週間前頃から、 なぜかいつもよりイライラしたり、理由なく落ち込んだり、 ニキビが出来たり便秘になったり…月経がくると不思議とこれらの症状がなくなります。これは「月経前緊張症」といい、「PMS」と表します。中医学的には「肝郁気滞」の状態、 からだの中の気の流れの渋滞としてとらえます。改善するには「理気疏肝」 という気の流れを整える方法を使います。
症状と原因
代表的な症状は「イライラする」「怒りっぽくなる」「憂鬱になる」「集中力がなくなる」などの精神症状や、「頭痛」「めまい」「疲れやすい」「不眠」などの神経症状。「便秘」「胸が張る」「むくむ」「ニキビができる」などの身体的症状など。黄体ホルモンの働きが活発で、細胞内に水分を貯留したり、皮脂腺の分泌が活発になったりすることによると考えます。ホルモンのバランスの崩れにより自律神経も影響をうけるため、精神的症状も多くでます。中医学では主に「気滞」(きたい)と呼び、体内の気の循環が停滞したと考えます。
素因
ストレスが多い、感情を抑える性格、仕事が忙しい、不規則な生活リズムなど。これらにより、体内の血のバランスがくずれやすくなっています。
中医学的 PMSのタイプ
肝郁気滞・肝郁化火
原因: ストレスで気の流れがつまった状態。ひどくなるとさらに熱に変わる。
症状: イライラ、怒りっぽい、胸・脇が脹る、不眠、頭痛、食欲が増す
脾胃虚弱
原因: もともと胃腸が弱い上に食べ過ぎ等で胃の働きが停滞した状態。
症状: むくみ、便秘
腎虚
原因: 加齢によりホルモンが減りバランスをくずしている。
症状: 疲れやすい、むくみ
【よく使う漢方薬、ハーブティー】
☆ 加味逍遥散、逍遥散、芍薬甘草湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、シベリア人参、香砂六君子湯、シベリア霊芝など。体質、症状などによりその他のものも使います。漢方薬局で相談して下さいね!
【オススメアロマテラピー】
☆イライラに・・・心を落ち着かせてくれるもの
ラベンダー、カモミール、レモン、ペパーミント、ユーカリ、サンダルウッドなど
☆憂うつに・ ・・心のバランスを取り元気にしてくれるもの
ベルガモット、オレンジ、グレープフルーツ、 ローズウッド、ゼラニウム、ベンゾインなど
☆寝れない時に・・・こころを穏やかにして心地よい眠りを誘うもの
ラベンダー、サンダルウッド、オレンジ、ネロリ、カモミールなど
☆頭痛に・・ ・痛みを止め、心を落ち着かせたり、頭をスッキリさせてくれるもの
ラベンダー、カモミール、 ペパーミント、ローズマリー、ユーカリなど
☆むくみに・ ・血行や水分代謝を促してくれるもの
ゼラニウム、ローズマリー、ジュニパー、サイプレス、グレープフルーツなどで足浴やマッサージ
☆便秘に・・ ・胃腸の働き・動きをよくするもの
ローズマリー、マージョラム、ブラックペッパーなど
※芳香浴や足浴などもありますが、アロマバスはかなりオススメ!香りからだけではなく皮膚からも有効成分が吸収されるので、リラックス効果もあって月経前の症状を落ち着けます。
PMS,月経前緊張症
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