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生理でのイライラに効果的な漢方薬って?おすすめの種類や詳細を解説

生理でのイライラに効果的な漢方薬って?おすすめの種類や詳細を解説

生理前や生理期間中のイライラや不快感は、多くの女性が抱えている問題です。この記事では、生理に伴う心身の不調を和らげる漢方薬の種類やその効果などについて詳しく解説します。

また漢方の服用以外でのイライラ対策についても触れていきますので、「生理前や生理中のイライラを何とかしたい…」とお悩みの方はぜひ参考にしてください。

生理前や生理中にイライラするのはなぜ?


生理前や生理中にイライラしやすくなる主な理由は、ホルモンバランスの変動にあります。特に生理前に分泌されるプロゲステロンとエストロゲンというホルモンのバランスが大きく変わることで、体内のセロトニンレベルが影響を受けます。セロトニンはいわゆる「幸せホルモン」とも呼ばれ、その量が減少すると気分の落ち込みやイライラといった感情の変動を引き起こしやすくなるのです。

また、このホルモンバランスの変化は睡眠の質にも影響を与えるため、疲労感が蓄積しやすくなります。睡眠不足はさらに気分の不安定を招くことがあり、結果的にストレスが増大し、イライラが顕著に表れるのです。

生理周期に伴う身体的な不快感、例えば腹痛や頭痛などもイライラの原因となります。痛みというストレスが心理的な負担となり、日常生活におけるストレス耐性が低下します。それらの身体的および精神的な要因が複合することで、生理前や生理中にはイライラしやすい状態になるのです。



生理でのイライラに効果的な漢方薬


生理でのイライラに効果的な漢方薬
それではここから、生理でのイライラの改善に効果的な漢方薬を紹介していきます。ただし、あくまでも一例ですので、実際に漢方服用を検討される際は、漢方薬局等で詳細をご相談ください。漢方では、生理のイライラが起こりやすいタイプというものがあると考えます。

生理のイライラが起こりやすいタイプは?


肝鬱気滞(かんうつきたい)タイプ


生理前や生理中にイライラするのは、漢方では「肝(かん)」に問題があると考えます。「肝」とは、勿論肝臓も含みますが、自律神経、内分泌機能と関係の深い機能です。「肝」は全身の気(生命エネルギー)の巡りもコントロールしていますが、ストレスや月経周期によってそのコントロールが乱れやすくなります。そうすると全身を本来スムーズに巡っている気が滞り、「肝鬱気滞(かんうつきたい)」の状態となります。「肝」の経絡は体の両側にあるので、「肝鬱気滞」の症状はこめかみの痛み、乳房の張り、両脇の張り、舌の側面の赤みなど体の側面に症状が現れやすくなります。

また胃やおなかが張ってガスやゲップが出やすい、のどの不快感、血圧が高くなる、生理不順や月経前症候群などに悩まされる方も多く見られます。そして何より「肝鬱気滞(かんうつきたい)」タイプは、生理前後に精神的に不安定となり、イライラ、怒りっぽい、落ち込みやすくなります。そして「肝鬱気滞(かんうつきたい)」の状態が長く続くと、熱が生じ「肝鬱化火(かんうつかか)」となり、イライラと怒りっぽい状態が更に悪化します。

漢方薬での対策:気の巡りをスムーズにし、こもった熱を取り除く

よく使われる漢方薬の一例:「逍遥顆粒」「加味逍遙散」「シベリア人参」「ミンハオ」など
逍遥顆粒
ミンハオ

血虚肝旺(けっきょかんおう)タイプ


「肝」が正常に機能するには、血(けつ)という潤い栄養が必要です。元々「血虚(けっきょ)」という潤い栄養不足の体質の方は、生理前後にその体質の偏りが更に顕著になり、潤い不足によって、例えるならやかんの水が少ないと火にかけてすぐ沸騰するように上半身に熱が生じます。それによりイライラと落ちつかない症状が現れます。その他の症状としては、上述の「肝鬱気滞(かんうつきたい)」の一連の症状に加え、「血虚」によって、めまいや不眠、夢をよく見るなどの症状も現れます。

漢方薬での対策:体の潤い栄養を養い、肝の機能を正常にし、こもった熱を取り除く

よく使われる漢方薬の一例:「杞菊地黄丸」「亀鹿仙」など
杞菊地黄丸
亀鹿仙

生理でのイライラ対策で漢方を取り入れる際の注意点


生理でのイライラ対策で漢方を取り入れる際の注意点
生理でのイライラ対策に漢方を取り入れる際には、まず個々の症状や体質、健康状態に応じて適切な漢方薬を選ぶことが非常に重要です。漢方薬は、西洋医学の薬とは異なり、個人の「体質(体の状態)」に合わせて処方を行います。

上述の様に、同じ生理によるイライラでも、タイプの違いによって推奨される漢方薬は異なります。

そのため、漢方の知識のある専門家に相談し、自身のタイプに最適な漢方薬を選んでもらうことが大切です。適切なアドバイスを受けることで、漢方薬の効果を最大限に発揮することができるだけでなく、身体に合わない等のリスクを避けることもできます。

さらに、漢方薬は即効性を期待するよりも、継続して体質改善を図るためのものと考えることも大切です。短期間での効果を求めるのではなく、長期的な視点で健康管理を行うことが、漢方を用いた治療の基本的な考え方です。

そのため、漢方薬を用いた治療は、日常生活の中での食生活の見直しや適度な運動といったライフスタイルの改善と併せて行うことが推奨されます。

漢方以外の生理前・生理中のイライラ対策


漢方以外の生理前・生理中のイライラ対策

生理前や生理中のイライラに対する漢方以外の対策としては、ライフスタイルの見直し等の様々なアプローチが有効です。以下に、いくつかの具体的な方法を挙げます。

栄養バランスの良い食事:イライラを軽減するためには、ビタミンB6やカルシウム、マグネシウムを豊富に含む食品を摂取することが推奨されます。これらの栄養素は神経機能をサポートし、気分の安定に寄与します。特に、全粒穀物、バナナ、アボカド、ナッツ、種子、乳製品、葉緑豊富な野菜を積極的に取り入れましょう。

定期的な運動:運動はストレスを軽減し、エンドルフィン(幸福感をもたらすホルモン)の分泌を促すため、生理前の不快な気分やイライラに効果的です。軽いジョギング、ヨガ、ストレッチングなど、体に負担の少ない運動を心がけましょう。

十分な睡眠:不規則な睡眠はホルモンバランスに影響を与え、イライラを悪化させる可能性があります。毎晩7〜8時間の質の良い睡眠を目指し、睡眠の環境を整えることが重要です。

周囲とのコミュニケーション: 友人や家族との良好なコミュニケーションを保ち、感情を共有することで、心理的な負担を軽減できます。信頼できる人との対話は、ストレスや不安を和らげるのに役立ちます。

これらの方法を組み合わせることで、生理前や生理中のイライラや心身の不調を軽減し、より快適に過ごすことができるでしょう。



生理でのイライラにお悩みの方へ


生理前や生理中のイライラに対処するために漢方薬を用いるのは効果的です。今回紹介した「加味逍遙散」「逍遥顆粒」「杞菊地黄丸」など、同じタイプに使う漢方薬でも、個々の症状や体質によって選択していくことが重要です。

漢方薬は、個人の体質や健康状態によって効果が異なるため、漢方の専門家と相談しながら適切なものを選ぶことが大切です。また、持続的な効果を得るためには、定期的な服用とライフスタイルの見直し等も推奨されます。

イスクラ薬局では、漢方に関する専門的な知識を持つスタッフが皆さんの状態や体質に合わせたアドバイスをしております。

メールでのお試しプレ相談や、お電話もしくはご予約フォームを通じてのご相談を承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
監修
佐藤薫
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上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。

「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」

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