今回のテーマは「月経痛」です。
月経痛があるのはあたりまえ、これを病気と思っていない方も多いのではないでしょうか。
残念ながら、それは違います。場合によっては、子宮内膜症や卵巣膿腫、また子宮癌などの病気がひそんでいることもあるのです。長期間痛みが続いている方は、一度婦人科での検査をおすすめします。
中医学では月経痛は病気の一つと考えます。「痛み」は気血の流れが悪く滞っている、又は不足することによって生じます。逆に言えば気血を通じさせたり 補うことで「痛み」を改善することができます。最初は西洋医学的には病気の段階でなくても、いずれ上記のような怖い病気に発展していく可能性がありますので、 たかが月経痛と放置せずにきちんと早めに対策しましょう。
中医学から見た月経痛のタイプ
1.あなたの月経痛はどのタイミング?
❒月経前・・・気滞タイプ(気が滞っている)
同時に、胸が張ったりいらいらしたりするといった症状が現れることがある。普段よりお腹が張る、ため息が多いなど
おすすめ食材:ジャスミン茶、玫瑰花茶、ミント、柑橘類、春菊、セロリ、ターメリック、烏賊、金針菜など
おすすめアロマオイル:ベルガモット、スイートオレンジ、クラリセージ、カモミールローマン、ペパーミントなど
❒月経中・・・瘀血(おけつ)タイプ(血の流れが悪く、滞っている)
経血の色が黒ずんでいたり、レバー状の血塊が混じる。肩こり、冷え、しみ、肌荒れなど
おすすめ食材:いわし、さんまなどの青魚、玉ねぎ、にんにく、らっきょう、ニンニクの芽、ニラ、サフラン、桃、さくらんぼ、生姜、山椒、シナモン、黒酢
おすすめアロマオイル:ローズマリー、レモン、ローズオットー、サイプレスなど
❒月経後・・・気血不足タイプ(気血が不足している)
月経の量が少ないか多い、血液の色が淡い。普段より顔色が悪い、めまい、疲れやすい、汗かきなど
おすすめ食材:山芋、うなぎ、豆類、卵、蜂蜜、棗、かぼちゃ、レバー、牡蠣、小松菜、ほうれん草、人参、黒豆、小豆、プルーン、ブルーベリー
おすすめアロマオイル:ジンジャー、ラベンダー、ゼラニウム、スイートマージョラムなど
2.痛みの強さは?
痛みが強いのは、瘀血タイプ、気滞タイプで、差しこむような、絞られるような強い痛みを感じます。
一方、痛みが弱い、さすると痛みが緩和するのは、気血不足タイプ、肝腎不足タイプ。肝腎不足タイプは月経中、足腰がだるい又は腰痛、耳鳴り、めまいなどがみられます。おすすめ食材は、山芋、黒豆、きのこ類、ブロッコリー、ブルーベリー、レバーなど、おすすめアロマオイルはゼラニウム、スイートオレンジ、カモミールローマン、ジュニパーベリー、パチュリなどです。
又、下腹部を温めると痛みが緩和するのは、冷えタイプ。全身の冷えや経血が黒く塊が混じるなどの症状が見られます。おすすめ食材は、よもぎ、山椒の実、紅花、八角、シナモン、しょうが、ねぎ、黒砂糖、小茴香(フェンネル)など、おすすめアロマオイルはローズマリー、ジンジャー、ジュニパーベリー、パチュリなどです。
上記はあくまでも傾向であって、すべての方に当てはまるものではありません。実際に漢方薬を服用を検討される際は、お近くの漢方薬局で詳細ご相談くださいね。
生理痛,月経痛
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