腹痛は、すごく痛いと思う時、なんとなく痛いと思う時、と感じる程度が異なりますし、毎回の月経時に腹痛がある場合、何十年と月経を経験しているのに今回が初めて腹痛になった場合など、頻度も異なります。腹痛がある場合に、程度に伴って、他の症状が出てている事が多く見受けられます。例えば、冷や汗がでる、気持ち悪くなる、嘔吐する、急に倒れてしまう、、、など、腹痛がひどくなったり、長い場合に症状を感じるようになります。
女性のホルモンのバランスが高温期に入ると、プロスタグランジンが子宮内膜で分泌されます。高温期を保つようなバランスのホルモンが低下して、子宮内膜が剥がれ始めると、さらに、プロスタグランジンの分泌が促されます。
プロスタグランジンが過剰に分泌すると腹痛が強くなりますが、このプロスタグランジンには、いろいろなタイプもあります。そのうち、消化管を収縮させるタイプ、血管を収縮するタイプがあります。
これらのプロスタグランジンが過剰に分泌していると、消化管を収縮させすぎて、胃痛や吐き気を起こしたり、血管が収縮することで手足の冷えを感じたりします。
過剰な分泌は、思春期や子宮内膜の疾病があっても起こるようです。

中医学では、このような状況は、血に熱があり、また、流れが滞り、瘀血があると考えられています。漢方薬に使う生薬の中に、牡丹皮というかわいい生薬があります。
牡丹という気高くとても美しい花をご覧になったことがあると思います。牡丹皮は、 その牡丹の根の皮の部分を乾燥させたものです。生薬なので、熱をとり、瘀血を除くことができると言われています。地上の素晴らしい花とは想像もつかない小さな輪の生薬ですが、しっかりとした効果をもたらします。
症状が気になる方は、薬局の薬剤師にご相談、どうぞお立ち寄りください。