立秋を過ぎ、暦の上ではもう秋。
秋の味覚「梨」が店頭に並び始めました。2000年以上も昔から親しまれる中国原産の梨は、シャリシャリの食感と甘みたっぷりの果汁、口いっぱいに広がる豊かな香りが特徴です。
梨の効果は・体を潤す・咳を止める・便秘の改善といった効果があります。
中医学の五行説には、春夏秋冬の四季の他に【長夏(ちょうか)】という季節があります。
8月下旬から9月中旬頃にあたる夏と秋の間の季節です。
夏は五臓の【心(しん)】に負担がかかりやすく、迎える秋は乾燥から【肺(はい)】の不調が起こりやすくなります。
この時季は、1年を通じて最も体力を消耗しやすく、夏の疲れをひきずりやすい季節です。
あの酷暑、夏の疲れの原因は
❏発汗による気(身体のエネルギー)の流失
❏冷たいものや水分の過剰摂取による脾胃(消化器系)の不調
❏冷え体質や冷房による陽気不足
❏暑さによる睡眠不足
などがあります。
夏の疲れは具体的に【ドロドロ血、消化の不調による軟便や下痢、風邪をひきやすく長引く傾向】などをを引き起こす可能性があります。また知らず知らずの溜まった夏の疲れは美容にも悪影響です。
マロンやブラウンカラーが引き立つ肌のツヤ感は、皮膚の疲れが残っていては・・・・・・⁈
そして秋は乾燥の季節です。乾燥が原因で【皮膚のカサカサ、シミ、脱毛、痒み】などが発生しやすくなります。
【長夏の疲れタイプを3パターンでご紹介】
- 脾胃(消化器系)の疲れ
- 肺の疲れ
- 心(しん)の疲れ
➀脾胃(消化器系)の疲れ
高温多湿の日本の夏、体内には「湿(身体に余分な水分や汚れ)」が溜まりやすく、脾胃の働きが低下します。冷たい飲食も拍車をかけ、栄養をしっかり摂ることが出来ず、時には軟便や下痢が長引きます。
【症状】
❏身体が重い ❏疲労感が強い ❏夏痩せ ❏食欲不振 ❏軟便或いは下痢
❏舌苔が厚く、白い
【食養生】 もち米、ジャガイモ、カボチャ、山芋、インゲン、リンゴ、大豆製品(豆腐、湯葉)、鯵、牛乳
②肺の疲れ
食欲不振が長く続くと、「肺」の機能にも影響します。「肺」は、呼吸によって「気(身体ののエネルギー)を生み、邪気(菌、ウイルスなど)の侵入を防ぎます。その働きが低下すると、風邪をひき易く、咳や喘息などの呼吸疾患が出やすくなります。また肺は、皮膚との関係が深く、乾燥によるトラブルも多くなります。
肺の養生は、「潤い」を保つこと(^_-)-☆
【症状】
❏息切れ ❏風邪をひき易い或いは長引く ❏皮膚や鼻、喉の乾燥 ❏咳や痰が出る
❏身体が冷える
【食養生】 梨、ゆり根、レンコン、茸類、白きくらげ、白ごま、クコの実
③心(しん)の疲れ
大量の汗をかくと、血の不足を招き、血液は粘り気が増しドロドロ血に。そして血流の悪化が「心」の負担になります。
【症状】
❏動悸 ❏息切れ ❏胸苦しさ ❏胸痛 ❏手足のしびれ ❏身体の冷え・顔色が悪い
【食養生】 ラッキョウ、玉ねぎ、蓮の実、鶏ハツ、ブドウ、ゆり根、小麦、紅花
喉の乾燥やムズムズ感にどうぞ!
刻んだ梨2個、ゆり根1/2個、氷砂糖20gを適量の水で
煮込む(コンポート状)
煮汁と一緒に食べる。
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