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世界初のファストフード。知恵が詰まった「寿司」のお話

こんにちは、櫻井です。今日は11月1日。月末月初は事務作業に追われるので、今日も気が付けばもう夕方になってしまってました。あわてて今日のネタさがしを、、、、、。   今日は「寿司の日」だそうなので、寿司のお話をしたいと思います。


寿司 #sushi / norio_nomura


寿司の起源


紀元前4世紀ごろの東南アジアで作られていた「なれずし」が起源と考えられています。なれずしは、米の中に塩味をつけた魚を漬けて発酵させた魚肉保存法です。内臓をとった魚を、この頃は主に川魚でした、米の中につけ半年から1年ほど熟成させ、米の発酵を利用することで保存性を高めた保存食が寿司の起源といわれていますが、このころはまだ魚だけを食べて、米は捨てていたようです。その後その方法は中国へ渡り、朝鮮半島を経て8世紀ごろ、奈良時代に日本へと伝わります。初めは同じようにフナやアユなどを米と一緒に付け込んだなれすしとして食べられていましたが、米が大好きな日本人は、魚だけでなく米も一緒に食べられる「生成すし」へと進化させます。それは大体鎌倉時代のころだったそうです。生成すしもまだナマズやアユ、フナなどの川魚が中心でしたが、これはつけてから10日ぐらいで食べられるものになります。その後、安土桃山時代ごろになると、「酢」が発明されたことにより、寿司に革命がおこります。酢飯と一緒にたべる、漬けない、「押しずし」が出現します。素材も川魚に変わり、鯛やサバなどの海の魚が使われるようになります。このころになって保存食であった寿司は料理へと変化していきます。


鮒寿司 / Yasuo Kida



小鯵押寿司 / yto


握りずしは世界で初めてのファストフード
その後はみなさんご存知の「にぎり寿司」の登場となります。元々は屋台で食べられていた、世界で初めてのファストフードです。せっかちな江戸っ子の気性にぴったりの、「握ってその場で食べる」という手軽さからとても人気を博したこのファストフードスタイルを考案したのは花屋興兵衛といわれています。「江戸前」という言葉はその言葉通り「江戸の前の海で取れた」ということですが、もともとは「江戸前」とは「鰻」のことを指していました。江戸城の前を干拓した湿地でたくさん鰻がとれたので、それをぶつ切りにして串に刺して焼いて屋台で売ったのが「江戸前の蒲焼」です。(鰻や蒲焼についてはこちらをご参照ください→土用の丑の日と鰻)その後、寿司人気が上がるにつれ、寿司にも「江戸前」という言葉が使われるようになりました。そして関東大震災で罹災した職人たちが全国に散らばったことで、寿司文化も拡散していったと言われています。
ところで、当時のお寿司は、おにぎりに刺身をのっけたような大きいものだったようで、一つ食べるとお腹いっぱいになる大きさだったようですよ。


鯵 / Jun Seita



築地玉寿司 大宮店 tama-sushi omiya (PowerShot S100) / Norio.NAKAYAMA



寿司で中医学してみましょう


寿司に使われているは、寒熱の偏りがない平性胃腸の働きを整え、イライラを和らげる力もあります。(詳しくはこちら→銀舎利もう一度見直したいお米の話
醤油寒性で、体にこもった余分な熱をとってくれます。のぼせて食欲がない時や、暑気あたりにもおすすめです。解毒作用もあるので、刺身にはぴったりですね。
そしてお酢は、温性で身体を温めてくれます。血をきれいにして、血行不良によるのぼせやほてり、肌荒れなどを改善する力があるとされています。中医学では「塩を少なく、酢は多く」(少塩多酢)という養生の基本があります。さらなる健康増進のためにはこれに加え、少糖多果(甘いものは少なく果物は多く)、少葷多素(肉は少なく野菜は多く)、少食多餐(1回の食事の量は少なく食事の回数は多く)の四少四多の原則を覚えておくとよいでしょう。
そして魚介はそれぞれで性質が違いますが、生の魚介は得てして胃腸を冷やす傾向にあるのd、胃腸トラブルを抱えいている場合、冷え性、肌トラブルを抱えている場合には注意がひつようです。 お寿司を食べるときは、温かいお茶や汁物も一緒にとると良いでしょう。そして生ものに毒はつきものなので、刺身や寿司にはそういったトラブルを避けられ美味しくたのしめるように、大根や紫蘇、菊の花、ガリなどのツマが付いています。寿司のワサビもそのためです。詳しくはこちら→おぼんとお刺身とツマ 優れた日本食の知恵
 
お寿司は米、タネ、ワサビ、ガリ、醤油、お茶などトータルで見るとかなりバランスが取れた内容です。これは意図してそうなったわけではなく、経験からおのずと作り上げられたのでしょう。何百年という時間をかけて行われた検証はとても的確ですね。
これからは魚がおいしい季節ですね。お寿司に熱燗なんて最高な季節です。身体を冷やしてしまわないよう、できればビールより熱燗がいいですね。もちろん飲み過ぎには注意です。お寿司をたべるときの注意点は温かいものととること、ガリもワサビもちゃんと食べることです。元気においしくお寿司を楽しんでください。

2013/11/01

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