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季節の薬膳・養生法 の記事一覧

暑さに負けない 。「熱」を冷まし「湿」を取り除く/ 鮎澤婦佐江

暑さに負けない!

「熱」を冷まし「湿」を取り除く

真夏の太陽が、ガンガンに照り付ける中、自販機の日陰でバスを待っていると、近くの発達障害支援センターで働いているたまに会う二人が来ました。

大きいトトロは汗をふきふき、バス停でバスを待ち、小さいトトロは、チャッカリ私の隣に立ち、日陰でバスを待ちます。

バスが見えると、大きいトトロが右手を左右に大きく振り、バスに合図を送ります。バスが止まると、今度は右手を上下に大きく振り、私に向かい先に乗れと合図し、次に小さいトトロを乗せ、最後に自分が乗りました。

キンキンに冷えた「ねこバス」は、最高 ‼

真夏の昼下がりに出会った心 象 風 景 です。

厳しい夏の暑さで、身体に過剰な「熱」がこもると、体温が上昇し、五臓の「心」や「脳」に影響し、熱中症を引き起こす原因に。イライラしやすい、怒りっぽいなどの精神状態も起こりやすくなります。身体のほてりで十分な睡眠がとれないことも。

気になる症状

・熱っぽい(発熱)
・顔が赤い
・ほてり
・口渇(冷たいものがのみたくなる)
・不眠
・イライラ・怒りっぽい
・舌が赤く、苔が黄色っぽい

身体の熱を冷ます食材

・スイカ
・キュウリ
・トマト
・緑豆
・レンコン
・寒天
・ところてん
・緑茶
・はすの葉茶
・菊花茶・・・

精神を安定させるもの

・ゆり根
・かき
・真珠粉
・蓮の実・・

夏は、湿気や水分の摂り過ぎで、体内に「湿」 身体に余分な水分や汚れが溜まりやすくなります。溜まった「湿」は、脾胃(消化器系)の働きを低下させ、胃もたれ、食欲不振、消化不良、軟便などの症状の要因に
なることも。

気になる症状

・胃もたれ
・胃のムカつき
・食欲不振
・消化不良
・身体が重い
・頭が重い
・むくみ
・膨満感
・舌苔のべたつき
・軟便
・下痢・・

湿を取り除く食材

・緑豆
・はるさめ
・もやし
・冬瓜
・ハトムギ・・

脾胃を元気にする食材

・こめ
・山芋
・カボチャ
・大豆製品
・うなぎ
・はも
・卵
・鮭・・

食欲をそそる食材

・シソ
・ミョウガ
・しょうが
・フェンネル
・大豆製品

食欲が落ちている時は、無理に肉類など食べ過ぎないように (^_-)

2021/08/14

わんこと暮らしの養生 #2/矢留 江里子

人もわんこの体も食べたものでできている。

私達の身体は本来、自分で回復 治癒する能力(自然治癒力)をもっています。
そのためには、栄養豊富な食事を摂ることが大切と考えます。
犬には犬のDNAがあり、人と犬は食べ物や習性は異なります。
「種」に合った食事こそ、病気やストレスに対する抵抗力をつけ、本来の身体の機能を発揮できるのです。
彼らにとって、健康的で自然な、望ましい栄養とは何でしょう。

【鍵となるのは歯の形】
犬の祖先
4万年前、オオカミから分化されたといわれる犬の歯の形は今でも変わりありません。
犬達はもともと自然の中で獲物を狩って暮らしてきました。
人と共に暮らすようになり、炭水化物を消化する能力を身につけてきましたが、生物学的には、ほぼ肉食に近い動物です。

人間は
主食である穀類、豆類、いも類をすりつぶすための奥歯が約6割
季節の野菜、海藻を食べるための前歯が約3割
肉、魚などの動物タンパクをかみ切る犬歯が約1割という構成になっています。
これこそ人に合っている栄養バランスなのかもしれません。

【一物全体】
犬達は群れで狩りをし、獲物は、内蔵や骨、皮や毛など丸ごとを食します。
スーパーに並んでいる肉は、血抜きされ、パック詰めされている部位肉です。
本来摂るべき犬が必要なカルシウムやリンなどの微量ミネラルが不足しがちになります。

一物全体とは、野菜なら皮をむかず葉から根まで、お米なら白米ではなく玄米、魚なら頭から尻尾まで、丸ごと全部をいただくという意味です。
ひとつの命を丸ごといただく。生きているものは丸ごと全部でバランスがとれているのです。

↓↓ 犬の手作りごはん/作り手:矢留江里子

【腸】
犬の腸の長さは自分の体長の5~6倍といわれます。
比べ、人は7~10倍です。
さらに日本人の腸は植物中心の食事をするため、欧米人と比べると長く柔らかい腸相をもつといわれています。
ちなみに肉食傾向の強い猫やライオンの腸は体長の3~4倍、草食動物の牛は20倍、草食動物の方が腸が長くできているのですね。
人は火の発見から食べ物を加熱して食べることで環境に適応してきました。
自然界で狩りをした獲物をそのまま生で食してきた犬の消化器官は、生の肉や骨を消化するのに向いています。

人は人の、犬は犬の「種」に合った食事を摂ることが、本来の「命」を輝かせることができるということがわかりました。
健康でイキイキした生活を望むのは、人もペットも変わりはありません。

★併せて読みたい
わんこと暮らしの養生 #1

2021/07/03

梅雨から夏「湿邪(しつじゃ)」の粘りと停滞/鮎澤 婦佐江

「庭のなか」 ルナール≪博物誌≫から

花:今日は日が照るかしら
向日葵:ええ、あたしさえその気になれば
如露(じょうろ):そうは行くめえ。おいらの料簡(りょうけん)ひとつで、雨が降るんだ。

花たちの梅雨論争かな?
可愛いなぁ~

梅雨に入ると、身体が重い・だるい、食欲がわかない
・・・こんな症状が多く見受けられます。

「六淫(ろくいん)」の邪気の一つ、湿邪は湿気の多い梅雨から夏の季節に現れやすく、身体の不調を起こしやすくなります。

【湿邪の特徴】

〇粘りがあり、体内に停滞しやすい。
粘りのある鼻水や痰、ジュクジュクしやすい湿疹、病気の慢性化・・
〇湿邪は重く汚く、下に溜まりやすい
便が軟便・ベタベタ、下利、下半身のむくみ、尿が濁る分泌物の多い湿疹・・
〇湿邪は陰邪
「脾胃 ひい」は消化器系を指し、湿気を嫌う臓器。
湿邪による脾胃の陽気(身体を暖めるエネルギー)のダメージは、消化吸収や水分代謝の働きを低下。
胃腸不良、むくみ、疲れなどが起こりやすくなります。

【湿邪の症状】

・身体や頭が重だるい
・身体がむくむ
・足が重い
・倦怠感・無気力
・食欲不振、胃がムカムカ、味を感じにくい
・下痢・軟便・
・オリモノが多い、尿が濁る(膀胱炎に注意)
・舌苔:ベタベタ、厚い・・・

【湿邪対策】
身体の除湿を (^_-)-☆

体内に溜まった余分な水分を取り除くことが基本‼
水分代謝を良くするためにも「脾胃」の働きを整える事が大切‼

もともと湿気に弱い脾胃。
コロナ下で食生活も変わり、暴飲暴食、ストレス、アルコール摂取、激辛、油ものが多い食事、運動不足などが脾胃の働き低下の原因にも。

“身体にやさしい食べ方を”

朝食:少量でもOK。温かく消化の良いものを。粥
昼食:品数多く、しっかりと栄養を。
夕食:ボリュウムを控え、早めの時間帯で食事を。
脾胃の負担を軽くします。

“利尿作用のある食材・香りの良い食材”は湿邪を発散

余分な水分を取り除く
・冬瓜・キュウリ・もやし・小豆・緑豆・ハトムギ・スイカ
・トウモロコシ・春雨・緑茶・みかんの皮・シソ・・・

生薬では、「藿香 かっこう」もよく使われます。

2021/06/22

染織と薬草 / 車田 光穂

こんにちは!車田です。
まだ5月だというのに、東京はもう梅雨入りしたかのような日々が続いておりますね。
爽やかな青空を臨みたいところです。

今日は、染織と薬草についてのお話です。

薬を飲むことを「内服」と言いますが、なぜ「服」という言葉が使われているのか、ちょっと不思議な感じがしませんか?
由来を調べると、中国の古い書物である「山海経」が出てきました。その中で、薬草などを衣服のように身にまとい病気の原因となる邪気を防ぐことを「外服」、体の中に入れて体内で邪気を防ぐことを「内服」と言い表しています。
古代人は病気を悪魔の仕業と考えていたため、悪魔の嫌がるグロテスクなものや嫌な匂いのするものを身につけたり(外服)飲んだり(内服)すれば防げると考えたのでしょう。

その流れから、染織には昔からよく薬草が使われておりました。江戸時代、染家といえば藍染を主とし、紺屋とも呼ばれていました。この藍、日本ではタデ科のタデ藍で作られるのが主流となっておりますが、皆さまおなじみの「板藍茶」の板藍根(アブラナ科 ホソバタイセイ)からも藍を作り出すことができます。ヨーロッパではこちらを用いることが一般的です。

板藍根は風邪予防のお茶として飲まれておりますが、染料として使っても、虫よけや邪気払いになります。皮膚に慢性炎症があるような場合にも、藍染の衣服が良い場合があり、まさに外服としての意味を持ったものとして現在も使われています。

薬草は、飲んでも染めてもその持っている力を発揮してくれます。植物の力はすごいですね。今年もそろそろ藍の収穫が始まります。

2021/05/26

中医学から養生~5月の養生~/加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。5月は菖蒲がきれいですね。
漢方で用いる菖蒲とは葉の文目模様から名付けられたアヤメです。民間療法の一つに、菖蒲の根(菖蒲根)をおろして打ち身にすりこんだり、創傷に菖蒲の湯を用いたりしていたようです。

日本の端午の節句は、中国の端午節から伝わります。中国は旧暦5月5日を重五といい、奇数月の数字の重なる日を無事であるよう、子供も大人も無病息災を祈りお祝いするそうです。日本では、年の始まりの午の月、午の日に菖蒲やヨモギを軒につるしたり、屋根に吹いて、邪気を払ったといいます。

日本書紀には、狩猟の姿で、薬草刈りをする日“くすりがり”とも記されているそうです。アヤメの葉がかっこいい剣状なので、武のイメージが強く、奈良時代になると、武の行事として武官の騎射や、子供たちが作りかぶとや刀でいくさごっこをするようになり、江戸時代には男児の節句と尚武や魔除けに変化していきました。関東で食べる柏餅の柏の葉は、古い葉が落ちないことから、子孫繁栄を投影させた武家社会の心意気がみられます。

“くすりがり”と記されていたように、5月は旧暦で夏、昔は衛生が悪いので疫病の流行が恐れられ季節で、厄除けとともに病よけを望まれたようです。
柱の傷で背比べをする兄弟の歌のように、男児だけでなく、こどもの1年の健やかな成長を願い祝う現代の節句を、菖蒲を飾り、柏餅で過ごしてみようと思います。

2021/05/08

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売