イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

中医学 の記事一覧

血のおはなし④ 嬉しいと目がキラキラするのは!?/矢留 江里子

こんにちは!矢留江里子です。

です!万物が更新し、陽気が上昇↑↑↑。中医学では発散の季節です。
天地にあるあらゆるものが新しく生まれ変わり、生物が活発に動き始めます。草木が芽生え、寒さで冬眠状態だった身体が目覚め体内を巡るエネルギーが高まってきます。
冬の間、じっと閉じ込められていたものがイキイキと跳動し伸びやかに成長をはじめます。

中医学でいう「春」「肝」と関係が深く「肝」が活発に動き始める季節です。
「血」を貯蔵する「肝」は自律神経を司り、目や筋肉、感情や情緒中枢のコントロールなどを司ります。
春はなにか新しいことが始まる予感!陽気に刺激され「肝」の気も登っていきます。

また「肝」の状態は「目」に現れるといいます。
「目」は口ほどに物を言う、という言葉がありますね。
疲れて無気力なときは「目が死んでる」「目に力がない」という表現が当てはまります。
好きなことをしている時、楽しい時、恋をしている時などは、顔全体の表情はもちろんですが「目がキラキラ」と輝き、エネルギーがみなぎる感じを経験したことがあると思います。

よい精神状態のときに目が輝くのは、「肝が順調に機能している」ということを表しています。目の疲れ、目赤、涙目といった症状は、肝の気血をめぐらせる機能が失調していたり、肝に蓄えられるはずの血が不足しているときに出やすい症状です。

出産後に「針をもたすな」と言われるのは、妊娠、出産による「血」の消耗で目が疲れやすくなるため、肝に蓄えられていた血が不足し、目にまで栄養が行き渡らないからだと考えることができます。現代では針仕事、というよりはスマホやテレビを見すぎないように、といったほうがわかりやすいですね。出産後にも授乳、育児と続きますので、出産前から「血虚」の傾向がある人は、補血をするなど養生をしていきましょう。

ちなみに目のトラブルでも、老眼やかすみ目など、加齢による影響が大きい症状は、あわせて「腎」との関係も考える必要があります。腎は、エイジングをコントロールしているともいえる臓器です。
「肝」「腎」肝腎同源といって肝血と腎精をお互いに滋養し転化し合う関係にありますので、そんな時は「肝腎」に栄養と潤いを蓄えるようにしましょう。

「血」を充分に「肝」に貯蔵することで精神状態も安定し、元気に活動できるということがわかります。
皆さまになにか嬉しいことが訪れますように~

血のおはなし①

血のおはなし②

血のおはなし③エイジング

2021/02/03

~逍遥~つれづれ中医学① 免疫力/ 鮎澤婦佐江

“病で気が尖(とが)つてゐて、いらねえ事まで感じやがる”
~歌舞伎「次郎吉懺悔」から

コロナ禍で気持ちも尖り気味。
爆笑問題の田中裕二さんは、コロナに罹患後、50%近くの臭覚異常が残ったと・・・

感染予防、重症化防止、日頃の免疫力アップは、わかってはいるけれど!?
同じ環境にさらされても、不調のでる人、出ない人がいるのは免疫力の充実に違いがあるから。

「正気(せいき)存内、邪不可干」
「正気」が身体の中で充実していれば、外部の邪気(ウイルス・菌・病の原因となるもの)の影響を受けないという意味です。

「正気」は、身体の抵抗力を表す「気 エネルギー」です。また、身体の表面(皮膚・鼻や喉の粘膜)をバリアの様に覆って保護する「気」を「衛(え)気(き) 身体の防衛力」といいます。

「衛(え)気(き)」は、体表を巡り身体を温め、病気の侵入を防いだり、毛穴の開閉をコントロールして、発汗を調整する役割をもちます。
毛穴は気門とも呼ばれ、邪氣の侵入口となります。
「衛気」が充実していれば、邪気の侵入を防衛できるのです。

目には見えない「気」ですが、身体を守り、元気を保つ大切な役割を担っています。

厳寒の候、身体に「気」を充実させましょう。

ポイントは、「脾(ひ)胃(い) 消化器系」と「肺」の充実(^_-)-☆

「気」は、肺が取り込む酸素や脾胃が消化吸収する栄養素から生み出されます。
肺は、「衛気 身体の防衛力」を全身に巡らせる働き脾胃が弱くなると肺の働きに影響を及ぼし、「衛気」を十分に養えず、結果感染症にかかるリスクが高くなります。

脾胃の元気不足
症状:疲労倦怠感、食欲不振、ムカムカ胃もたれ、腹痛、お腹が張る、軟便、顔色が黄色い、苔が多い・・・
食養生:米、大豆製品、棗、豚肉、カボチャ、シソ、リンゴ生姜・・・
脾胃は冷えに弱いので温かい飲食を

肺の元気不足
症状:風邪をひき易い、息切れ、呼吸器系が弱い、咳、喘息、顔色が白い、舌が腫れぼったく大きい・・・
食養生:ゆり根、鶏手羽、白きくらげ、はちみつ、大根、ヨーグルト
肺は、乾燥に弱いので、肺の潤い(湿度)に気を付け、身体を温める気遣いを

2021/01/25

年末年始の胃腸の疲れに春の七草粥 / 車田 光穂

新年あけましておめでとうございます🎍
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

年末年始、いかがお過ごしでしたでしょうか。
暴飲暴食してしまったという方々は、ぜひ春の七草粥でご養生くださいね。

「未病先防」を合言葉に、みなさまにとって健やかなる一年となりますように。

●仏の座
「仏の安座」という意味をもつ縁起物。
健胃、整腸作用、高血圧予防などの働きがあると
言われています。
●薺(なずな)
別名ペンペン草。「なでて汚れを払う」縁起物。
高血圧、便秘、むくみの改善、利尿作用、解熱作用、
止血作用などが期待できるとされています。
●はこべら
「繁栄がはびこる」縁起物。中国では鵝腸菜と呼ばれ、
若菜を野菜として食します。解毒、利尿、乳の出を良
くするとされ、妊婦が食べると良いと言われています。
●おぎょう
「仏体」をあらわす縁起物。
痰や咳、のどの痛みを和らげる作用があるそうです。
●芹(せり)
競り合うように生えることから「競り勝つ」という縁起物。
解熱効果、整腸作用、利尿作用、食欲増進、血圧降下
作用などがあるとされています。
●清白(=だいこん)
その根は「汚れのない純白さ」とされる縁起物
消化促進の働きがあり、胃腸の疲れに◎
●鈴菜(=かぶ)
「神を呼ぶ鈴」と言われている縁起物。
胃腸の調子を整える作用や、しもやけや
そばかすの改善作用があるとされて
います。

2021/01/05

東方の三賢人の3つの贈り物 /車田光穂

こんにちは。車田です。今日はクリスマス・イブですね。中医学やアロマを絡めて、クリスマスにちなんだお話をしたいと思います。

クリスマスはイエス・キリストの誕生日ですね。(本当の誕生日がいつかというのは諸説ありますが)
キリストの誕生を祝って、天文学者(占星術師ともいわれたりします)であったとされる、東方の三賢人が贈ったものが、『金・乳香・没薬』といわれています。
金 ・・・ 王権の象徴
乳香 ・・・ 神性の象徴
没薬 ・・・ 将来の受難である死の象徴

なぜ、乳香と没薬が当時金と同等かそれ以上の価値があったのでしょうか。。

その背景にはゾロアスター教(拝火教)の存在があったと考えられます。光明神を最高神とし、その象徴である火を崇拝します。その火にくべたときに芳しい香りを発するものは、神への聖なる捧げものとして大変貴重だったのです。
火は中医学では心が属するものであり、心は大脳も指します。そして、そこから「神」が宿る場所として非常に重要だと考えられています。ゾロアスター教は様々な宗教に影響を与えていると言われていますが、中国の陰陽五行思想にも少なからず影響を与えていそうですね。

さて、乳香と没薬ですが精油ではそれぞれ、乳香=フランキンセンス、没薬=ミルラ になります。どちらも樹脂ですが、いまだに瞑想や特別な宗教儀式のときに焚かれるだけあって奥深く、心静まる香りです。聖なる夜に、聖なる香りに包まれて過ごしてみるのも良いかもしれません。

乳香(にゅうこう)
性味:辛・苦、温性 / 帰経:心・肝・脾
活血止痛、消腫生肌、伸筋活絡

没薬(もつやく)
性味:苦・辛、平性 / 帰経:肝
散瘀止痛、消腫生肌

2020/12/24

血のおはなし③ エイジング/矢留 江里子

「血」のおはなし③

アンチエイジングと血

中国では昔、奏の始皇帝や王室などの権力者は健康で長生きし子孫繁栄のため、永遠の命を追い求め、生涯にわたって不老不死の妙薬や法を探し続けたといわれています。
中医学はアンチエイジング医学、未病を防ぎ最後まで自分らしく生ききるための智慧が詰まっているのです。

さてエイジング(aging)は日本語で「加齢」と訳します。
加齢は生まれてから死ぬまでの時間経過で、誰にでも平等に起こるものです。
本当に防ぎたいのは老化(senescence)です。

老化とは、加齢による生理機能の低下で、食事や睡眠、喫煙など生活習慣が影響し、個人差が大きいと感じます。
40代50代になり何十年ぶりに会った同窓会、男女ともに重ねてきた年は一緒のはずなのに!ということありませんか。

老化の原因は体内の酸化(サビ)と糖化(コゲ)です!

リンゴやじゃがいもの皮をむいて放置しておくと茶色くなってしまうのが、酸化(サビ)です。
こんなことが私達の身体の血管や筋肉、骨、脳など中で起こっているかと思うとゾッとしますね。

もう一つの糖化(コゲ)とは、週末糖化産物といってタンパク質と糖が加熱されてできた物質=AGEsです。AGEsは体内で作られるだけでなく食べ物から取り込まれます。
例えばパンに砂糖と卵、牛乳をたっぷり含ませてこんがりとと焼く。
この美味しそうなこんがり・・が糖化、AGEsの発生です。
AGEsが体に溜まってくると、肌のハリ・ツヤが低下、シミ、シワの美容面だけでなく、動脈硬化や骨粗鬆症、白内障など身体全体の健康に影響を及ぼす物質なのです。

同じ加熱でも蒸す、茹でる、煮るなど油を使わない調理法はAGEsの産生を抑えることができるといわれます。

●サビ、コゲを減らす養生
・ストレスを溜めない、よく笑う
・強い日光を浴びすぎない
・甘いもの(特に白砂糖)を食べすぎない
・食事はよく噛んで腹八分目に
・緑黄色野菜を毎日食べよう
など食事、睡眠、過労、ストレス、サビやコゲの原因と対策としてみてください。

中医学的なサビ、コゲ対策
全身の隅々までいきわたり、体内に栄養分を送り届けてくれる血液とそれを支える血管は、人の健康を支える源といえます。
中医学的にも、この血液、血管を健康に保つことが、体も心も元気になる秘訣と言えそうです。

●血流を良くする
血は全身の細胞に酸素と栄養を供給し、二酸化炭素と老廃物を回収する働きがあります。
身体の隅々まで巡ることで、冷えも疲れもなく、元気に動くことができます。
瘀血が進むと血液ドロドロ、血管壁もボロボロになり、特に血を大量に必要とする脳や心臓などに見合うだけの酸素と栄養を供給しづらくなります。
また腎臓、肝臓は解毒を行う臓器です、老廃物の回収にも影響を及ぼします。

大部分は生活習慣や加齢に起因してきます。

●血の質を良くする
血流が良くなるためには血も充実している必要があります。血にはいろいろな情報が詰まっています。中医学でいう「血(けつ)」は全身にえいよう精神、思考、意識をも司る、という考えがあります。血が不足している状態では、イライラや不安、不眠などの原因にもなるのです。
飲食物の栄養を消化吸収し、新血を生み出していかれるよう、胃の働きをよくし、腸内環境を整えることが大切です。

5年後10年後も健康でいるために、血を充実させ、血管力を強化してサビ、コゲに備え、いつまでも若々しく元気に過ごしましょう。

2020/12/16

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売