
では、理想的な子宮環境とは?
1. 受精卵のベッドとなる内膜が厚く柔らかいこと
2. 新鮮できれいな血液が充分に流れ込める環境にあること
こういった条件が揃っているかどうかは、生理の様子でだいたい把握できます。
では、正常な生理とは?
1. 周期は28±7日以内である(短いと卵子は未熟で、長いと古くなります)
2. 生理の量は、少なすぎず多すぎず適量である(大体2、3日目に量が多く7日以内に終わるのが正
常です)
3. 生理痛や生理前に胸が張ったり、過剰にイライラしたり、浮腫んだり、下痢をしたり、眠くなるな
どの症状がない
4. 血液の色は明るい赤色(黒ずんでいない)で血液の塊が混じらない
5. 基礎体温は、低温期から高温期までいっきに体温があがり(0.3度以上上昇)、高温期は11日以上
あり安定している
以上の項目で一つでもあてはまらない項目がある場合は、体のバランスが何かしら崩れているサインです。早めに整えた方がよいでしょう。
中医学の『周期調節法』とは?
生理の周期は以下のとおり、卵胞期(低温期)、排卵期、黄体期(高温期)、月経期の4つに分けられます。
卵胞期 ~ 卵胞が成熟し、内膜が増殖し始める。成熟が充分でないと、今後のホルモンが充分に分泌
されず、良い環境がつくれない。
排卵期 ~ 卵胞より卵が排出される(排卵)。
黄体期 ~ 排卵後の卵胞は黄体となり、黄体ホルモンを分泌する。黄体ホルモンは子宮内膜をさらに
肥厚させ、柔らかくして、受精卵が着床しやすいよう準備を整える。
月経期 ~ 受精卵が着床しないと、黄体からのホルモン分泌は低下し、子宮内膜は脱落し、月経血と
して排出される。
これらのどの期間も大切で、適当な日数が必要です。周期調節法では、基礎体温の様子を見ながら各時期に合わせた漢方を選び、月経周期を調えていきます。それにより、妊娠に適した子宮環境を作り、さらにバランスの整った健康な体を作ることにつながるのです。
また、最近では、不妊の原因が男性側にあるケースも少なくありません。精子の量が不足していたり、運動性が悪い場合、中医学では、主に腎(生殖機能等)や脾(消化機能等)の不足と考え、腎や脾の機能を高める漢方薬をお選びすることが多いです。
ご体質ご体調によってお選びする漢方は異なりますので、実際に漢方の服用を検討される場合は、薬局・
妊娠,不妊症,