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不妊症について

不妊と漢方(22) 抗リン脂質抗体症候群(APS)

抗リン脂質抗体症候群(APS)とは


『抗リン脂質抗体症候群(APS)』とは自己免疫疾患で、静脈・動脈・子宮などに対し自己抗体がつくられることによって、血栓症(脳梗塞・心筋梗塞・深部静脈血栓症など)になるリスクが高く、また習慣性流産などの症状が現れることがあります。

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機序としては胎盤の血管に血栓ができ、胎児へ血液が供給されなくなるために習慣性流産が起こると考えられています。西洋医学の治療ではアスピリンやヘパリンなどが治療に使われます。

 

抗リン脂質抗体 中医学では?


五臓六腑における腎は‘‘先天の本’’であり、[腎は精を蔵する」 といい生殖をつかさどります。精とは、成長発育・生殖のもととなる大切な基本物質(ホルモンの一部を含む)の総称です。妊娠は男女双方の腎気が充実し、天癸に至り、任脈沖脈が充実、受精が成立し妊娠となります。不妊とは主に腎気の不足・沖任の気血失調が関係していると考えます。かつ、免疫性の不妊は免疫の欠陥や乱れが原因となり、この事は中医学の‘‘邪之所凑、其気必虚(邪気が悪さをするときには必ず虚がある)’’という考えと一致します。

それゆえに免疫性の不妊は自身の腎虚陰陽気血失調や子宮などの湿熱・血瘀が原因であるとみなし、臨床上、根本原因に腎虚があり、湿熱や血瘀の症状がみられると考えます。

 

【腎陰虚タイプ】


月経周期は正常か短め、経血量は極端に少ないか多い、色は赤で小さい塊が混ざる場合もある、めまい・耳鳴り、足腰のダルさ、微熱・寝汗、手の平や足の裏などの熱感、口や咽の渇き、不眠・健忘、舌が赤い 等

[よく使われるのは]
イスクラ杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、瀉火補腎丸(しゃかほじんがん)、亀鹿仙(きろくせん)
二至丹(にしたん) など


【腎陽虚タイプ】


月経周期は長めか正常、足腰のダルさ、下腹部の冷感、疲れやすく元気がない、尿は透明で頻回な場合もある、舌は淡紅、苔は薄く白い 等

[よく使われるのは]
イスクラ参茸補血丸(さんじょうほけつがん)、イスクラ参馬補腎丸(じんばほじんがん) など


【湿熱タイプ】


月経周期は正常か短め、経血量は多め、色は赤、質は粘々し小さい塊が混ざる、頭がクラクラし足腰はダルい、下腹部が張っている、普段のおりものは黄白色、大便は下痢の場合がある、舌の苔は黄白色 等

[よく使われるのは]
イスクラ瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)、イスクラ温胆湯エキス顆粒(うんたんとう)、五行草茶(ごぎょうそうちゃ) 白花蛇舌草(はくかじゃぜつそう) など



 

【血瘀タイプ】


月経周期は長い、月経量は多いか少ない、色は暗く塊が混ざる、下腹部が張って痛む、頭がクラクラし足腰がダルい、胸苦しい、舌の色は暗いか舌の両側に紫班(点) 等

[よく使われるのは]
イスクラ冠元顆粒(かんげんかりゅう)、血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)、芎帰調血飲第一加減(きゅうきちょうけついんだいいちかげん) など



 

実際に服用される場合はお近くの漢方薬局にてご相談下さい。

 

抗リン脂質抗体 まとめ


抗リン脂質己抗体は通常の血液検査にはない、ループスアンチコアグラント、抗カルジオリピン抗体といった特殊検査(陽性)により発見されます。流産の経験がある場合、婦人科にて確認していただきたい検査です。


抗リン脂質抗体症候群,

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