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栄養豊富で、バランスの取れたダイエット食ってホント??ジャガイモ・新ジャガのお話。

こんにちは。店長の櫻井です。東京近郊は今日も昨日に引き続き穏やかな春の日差しが心地よいお天気で、絶好のお出かけ日和ですね。今日花見に行ったら気持ち良いんでしょうね~。。明日は、雨風ともに強く、一時は傘もさせないぐらいになるかもしれないそうなので、まだ見ぬ桜が散ってしまわないか心配です。
さてさて、今日のブログは、ふきのとうさやえんどう菜の花に続く春のお野菜のお話第4弾、「新ジャガイモ」のお話を書いてみたいと思います。


Potato harvest / Tommy Hemmert Olesen


ジャガイモ


ジャガイモは南米はペルー南部にあるチチカカ湖のほとりが原産だそうです。マチュピチュやクスコの遺跡で有名なインカ帝国では、ジャガイモを主食にしていたようです。1570年ごろにスペイン人によってジャガイモはヨーロッパにもたらされ、日本には江戸時代初期には輸入されていたようですが、普及はしませんでした。
日本にジャガイモが普及するのは、飢饉対策として東北・北海道地方でジャガイモの栽培が奨励されるようになった、江戸後期、18世紀末ごろとされています。ちなみに当時、アイヌの間にもジャガイモは伝わっていたようです。

ジャガイモの収穫期は4月から6月と、9月から10月の年二回。ジャガイモの最大生産地は北海道ですが、北海道のジャガイモと言えば秋が旬。春のこの時期にとれるジャガイモを「新ジャガイモ」(新じゃが)と言いますが、新じゃがは、鹿児島や長崎で、冬に植えられ春に収穫したものです。新じゃがの特徴はなんといっても皮が薄く水分を多く含んでいるので、そのまま食べられること。ジャガイモの栄養は皮と皮のすぐ下に豊富に含まれているので、皮ごと食べることで、栄養を逃さず摂取できます。



USDA Market Potatoes / Mr.TinDC


ジャガイモの加熱しても壊れにくいビタミンC


ジャガイモは、ビタミンCを筆頭に、炭水化物、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群やカリウムなどの栄養素、ペクチンなどの食物繊維、を豊富に含んでいます。その中でもビタミンCの含有量は豊富で、みかんと同じぐらい含まれています。ジャガイモは日持ちがするので、まだ今のようにサプリメントなどない時代には、長期間の航海にでるときのビタミンC欠乏による壊血病を予防のためにたくさん船に積まれていました。ビタミンCは本来熱に弱い栄養素ですので、加熱調理によって失われてしまう部分が多いんですが、ジャガイモに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれ守られているので、加熱調理をしてもほとんどのビタミンCが残るそうです。
ビタミンCの力は、抗酸化作用で「細胞の老化」を防ぎ、血管や神経をまもり、コラーゲンの生成も助けてくれます。年齢を重ねるごとにその重要性が増してきます。さらにビタミンCは抗ストレス作用もあると言われ、ストレス環境化では大量に消費されますので、現代のようなストレス社会では、いくらとっても摂りすぎになることはほとんどありません。
そしてこれはビタミンCに限らずいえることですが、栄養素は天然ものが一番です。ものによっては本来の力を発揮できないどころか、身体に対して良くない作用をもってしまうものもあります。ビタミンCも、添加物として取るのではなく、食品から天然ものを摂取しましょう。
ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群は炭水化物や糖質、脂質、アミノ酸の代謝を良くして、神経を安定させてくれる力があります。カリウムには、余分な塩分を排泄してくれる力がありますし、ジャガイモはアルカリ性食品なので、体内の酸性化も防いでくれます。


Pork Jowls and Fingerling Potatoes / Ron Dollete


糖質の塊?でも吸収されにくい糖質です


ジャガイモは炭水化物が豊富なので、最近忌み嫌われる「糖質」が豊富ということになるんですが、ジャガイモの糖質は「でんぷん質(多糖類)」が主体で、「糖類(砂糖、ブドウ糖など)」は少ないんです。でんぷんは多糖類といって、砂糖やブドウ糖などの単糖類、二糖類と違い、胃や腸で吸収されにくい糖なので、カロリーが低く太りにくい糖質です。なので、ジャガイモは、意外ですが、ダイエット食としても優秀ですし、栄養バランスも良く、カリウムも豊富なので、糖尿病にもよいとされています。


crash hot potatoes / sleepyneko


中医学から見たジャガイモは、、


ジャガイモは寒性。方向性は降で便通を良くしたり、食べたものをしっかりと腸へ降ろす作用があります。性味は辛、甘なので、「酸味を抑えて甘味を多目に」という春の養生にはぴったりです。陽気を発散してくれる辛味なので、その点でも陽気がこもりやすくなる春にはぴったりです。胃腸を丈夫にして、エネルギー補給する、胃腸を整える、胃の痛みを止めるなどの中医学的効能があるとされています。寒性なので、冷えを感じる方より、ほてりが有ったり、イライラしがちな方、胃酸が多い、胃痛がするなど、熱の症状がある方の方がおすすめです。食べ過ぎはガスを溜まりやすくさせるので、お腹が張っているとき、消化不良気味な方は避けてくださいね。


じゃが芋のガレット / Kakei.R


 
ビタミンCが豊富でお肌や血管を若々しく保ち、ビタミンB群が豊富で、神経のとげとげしさをとってくれて、さらに栄養バランスが良くて、カロリーが少ない、太りにくい食品です。中医学的に見ても、胃腸を元気にして、身体を元気にしてくれます。良いジャガイモは、ふっくらと丸みがあり、凸凹がすくないです。変色しているものは避けましょう。日光に当たると発芽してしまい、暗いところでも湿気の多いところでは発芽してしまいます。風通しのよいところに、新聞に包んでおいておくのが良いでしょう。
 
自然はいつもその時に必要なものを与えてくれます。春は陽気が強まり、イライラしたり、目がかゆくなったり、喉が痛くなりったりすることが多いので、ジャガイモの寒性はそれらを鎮めるのにも役立ちます。冬場に溜まった毒素を吐き出すためにも、ジャガイモは効果的でしょう。
ジャガイモは糖質の塊!なんて目の敵にされているようですが、そんなに悪いものではありません。消化に時間がかかるでんぷん質などの複合多糖類は、胃腸に吸収されずらく太りにくいですよ。栄養も豊富で代謝もよくしてくれるので、是非この時期の新ジャガを食べてみてくださいね。

2014/03/29

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