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「毎朝カーテンを開けるだけで鬱が解消する?」~日光のすごい力のお話~

今日のように太陽が気持ちの良い日は、朝カーテンを開けて日の光を体で感じると、さっきまでぐずぐずとしていた気持ちもパーッと晴れて、がんばるぞーっという気になります。そんな単純な六本木店店長櫻井です。でも実はこれが単純な私だけの問題ではなく、ちゃんと根拠があるんです。


 

曇が鬱や自殺を増やす?!


雨の多いシアトルや、冬の日照時間が短いアラスカや北欧では、鬱病患者が多いそうです。それと関連したことで、とても興味深い記事をみつけました。なんと、日照時間が少なくなると、鉄道自殺が増えるそうなんです。
″寒水孝司 医学研究科准教授、角谷寛 滋賀医科大学医学部附属病院特任教授(京都大学医学研究科 元准教授)らの研究グループは、直前数日間の日照時間の少なさが鉄道自殺に関係することを示しました。「鉄道自殺の直前3日間あるいは7日間の日照が少ないほど鉄道自殺の危険が高いことが示されました。」(京都大学)″
まだはっきりしたことはわかっていないのですが、体内時計をコントロールしているメラトニンというホルモンが、日照時間が短くなることで、タイミングが遅れて分泌されたり、分泌が過剰になったりするために体内時計が狂ってしまい、だるさ、やる気の低下などが起こってしまうという可能性や、光の刺激が減ることで、セロトニンという神経伝達物質が減り、脳の活動が低下してしまうということが原因として考えられています。カーテンを閉め切った部屋で暮らしていると鬱になりやすいという報告もあるそうです。
 

眠りのメラトニンと活動のセロトニン


メラトニンは、脈拍、体温、血圧を低下させることによって睡眠と覚醒のリズムを調整し自然な眠りを作り出す、通称「眠りのホルモン」です。メラトニンは光を受けると分解されます。セロトニンは、体に適度な緊張感を与える興奮性の神経伝達物質です。これが減ってしまうと鬱症状がみられることがわかっています。ちなみに鬱症状に使われる抗鬱剤のデプロメール、パキシル、ジェイゾロフトは、このセロトニンを(ざっくりいうと)増やすお薬なんです。セロトニンは光を受けると増える性質があります。日の光に当たる時間が減ると、眠りのホルモンであるメラトニンが増加し、活動的にしてくれるセロトニンが減るので、やる気がなくなって鬱っぽくなってしまうんですね。鬱っぽくならないためには、朝は太陽を浴びて、メラトニンをしっかりと分解して、セロトニンを増やすことがとても重要なことなんです。
 

リズム運動でもセロトニンが増える


セロトニンは朝強い光を浴びることで増えますが、もう一つ増やす方法があります。それはウォーキングやランニングなどリズムを持った運動を行うことなんです。「ウォーキングが体にいいのはわかってるけど、そんな時間がない!」という方、セロトニンはリズムを持った運動で増えるので、呼吸でも、咀嚼でもなんでもいいんです。朝ご飯のときに噛む回数を最低30回増やすとか、毎朝1日5分でも座って腹式呼吸をするでも、足踏みでも、なんなら貧乏ゆすりでも(たぶん)いいんです。
セロトニンを増やすには、原料であるトリプトファンを多く含んだ食材を摂るのが良いでしょう。いくら太陽を浴びても原料がないと作られませんからね。トリプトファンはマグロやカツオなどの赤身の魚や、納豆、豆腐、豆乳など大豆製品、筋子、たらこ、アボガドや、お米にも多く含まれていますよ。

 


 

中医学では・・・


冬から春になって日照時間が伸びて、気温が上がりだすと、「陽気(ようき)」というエネルギーが高まると考えています。陽気とは大気中に存在する活動のためのエネルギーです。この陽気のおかげで、万物は生長し、変化することが出来ます。陽気が高まる春になると、動物も植物もそして虫たちも活動を始めます。草木は生長し、花は芽吹きます。陽気が少なくなると、気温は低下し、日照時間は少なくなります。季節は秋そして冬になります。1日では夜が陽気が少なくなる時です。
人の体では、体表を巡り体を護り、汗腺を開け閉めして体温を調節し、内臓を温めるなどをする「衛気(えき)」が陽気にあたるとされています。陽気は軽くて清浄なもので、外、そして上へ向かい、気持ちを高め、盛り上がらせ、強くしてくれます。衛気が低下すると、環境適応能力が低下し、汗をかきやすくなり、抵抗力が低下してカゼをひきやすくなったり、冷えたりしてしまいます。人体の臓腑というのは、ある一定の温度がないと活動することが出来ないため、衛気の不足で身体が冷えてしまうと、病気に罹りやすくなり、動きも緩慢になり、何をするにも億劫になってしまいます。
なので、中医学でも毎朝日光を浴びる事は、心と体を健やかに保つためにはとても重要なことと考えられています。

 


 
太陽の強いエネルギーには、私たちの体と心を整える力があるようです。雨の日や曇りの日が続くと何となく気分が滅入るな~っていうのは、何となくじゃなく、それは太陽不足せい、かもしれません。もし気分がふさぎがちで、体調もいまいちすぐれないとき、そして日ごろからそうならないためにも、曇りでもセロトニンを活性化するのには十分な光の量がありますので、毎朝カーテンを開けて日の光を浴びるようにしましょう。太陽が出ている日は貪欲にそれを吸収しましょう。そして散歩でもランニングでも、呼吸法でも、噛む回数を増やすでもなんでも、リズム感のある運動を生活の中に取り入れるようにしましょう。今日からGWです。ショッピングもいいですが、公園で日の光をあびて寝っころがるのもいいですよ~
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2014/04/26

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