漢方を学び始めた頃、ある先生から女性のタイプには、「当帰芍薬散」タイプ、「加味逍遙散」タイプがあると冗談っぽく言われました。
「当帰芍薬散」・・・色白でどちらかといえばポッチャリ型。おっとり優しい感じ。美人系
「加味逍遥散」・・・パワフルで積極的、イライラ型。キャリア系タイプ
私は、イライラ型だそうです。言われたときはムカムカしましたが(笑)、20年…30年…経ってみると納得!!
穏やかに齢を重ねよう・・・・と思いました。
【肩こりについて】
人間の肩は、頭や腕を支え立っているだけで緊張し続けています。
この状態に長時間のデスクワーク、スマホなどの目の酷使、不安・イライラなどストレスによる緊張などが肩こりを誘発すると言われています。
筋肉の緊張が続くと疲れて疲労物質が溜まり、硬くなり、血管を圧迫して血行不良が発生し、末梢神経を傷つけたりして、肩こりや痛みを引き起こします。この血行不良が原因で、酸素や栄養が筋肉に行き届かず、益々筋肉が硬くなり、肩こりや痛みを感じるようになります。
肩こりは放っておくと、コリや痛みでまた筋肉が緊張し、血管が収縮して症状悪化、悪循環に陥るということです。
貧血、低血圧、高血圧などの症状がある時は肩こりを起こしやすく、また狭心症、心筋梗塞、胃潰瘍の原因になっていることもあります。
中医学では、肩こりや痛みを引き起こす主な要因を血行不良の「瘀血(おけつ)」または、体の余分な水分や汚れの「痰湿(たんしつ)」と考えています。
水は流れが滞ると、濁ってきます。体内でも水分代謝が悪いと、余分な水分や脂肪分が溜まった「痰湿」になります。また、ストレス・精神的過労が続き、気(エネルギー)が巡らず停滞した状態の「気滞(きたい)」と、体の冷えも瘀血や痰湿を招くので注意しましょう!
「痰湿(たんしつ)」タイプの人について
色白・ややポッチャリ美人系の人も多いこのタイプ。消化器系を大切に (^_-)
甘い物の摂りすぎ、暴飲暴食、濃厚な味付けや脂っぽい食事などで、「脾胃 ひい(消化器系)」の働きが弱くなり体の水分代謝が低下して、「痰湿(体に必要のない水分や汚れ)」が溜まりやすくなります。
この「痰湿」により、「血 けつ」がドロドロになって「瘀血」となり、肩こりや痛みを引き起こします。
症状
・慢性化しやすい肩こりや痛み、肩に餅が乗ったように重く感じる
・低気圧・雨の降る前や雨天時・湿度の高い日などの悪化。
・身体が重く感じる疲労倦怠感
・むくみやすい
・痰が多い
・吐き気やめまいが出やすい
・ぼんやり眠気が続く
・舌 白っぽくベタベタ感
食養生
・サンザシ・みかんの皮・緑豆はるさめ・緑豆もやし
・昆布、わかめ、のりなどの海藻類・ごぼう・にんじん
・バナナ・ハトムギ茶・緑茶・しいたけ・小松菜・青梗菜
・サバ・アジ・イワシ・・・・
避けたい食べ物
・肉や脂身などの動物性脂肪
・チョコレートや生クリームなどの甘いもの
・果物や炭酸飲料のとり過ぎ
・お酒の飲みすぎやタバコの吸いすぎ
以上です。次回は、パワフル、イライラキャリア系「気滞 きたい」タイプです。

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