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健康と子宝と家族について

帰省ラッシュは今日あたりからピークを迎えるようですね。どこへ行っても激混みなのはわかっていても、おじいちゃやおばあちゃんに孫の顔を見せるにも、実家に帰って久々に親に甘えるのにも、もちろんお墓参りをするにも、この時しかまとまった休みが取れないので分っていても、行くしかないんですよね。おかげで首都圏では電車も道もずいぶんと空いており、いつも満員電車や満員バスに悩まされる身としては、うれしいホリデーシーズンを感じております。この時期は特に暑いので、少しでも余裕のある空間はうれしいものです。ということで(?)こんにちは、櫻井です。
 


 

12年前の今日、1991年8月14日は、総務庁が1世帯あたりの人数が初めて3人を下ったと発表した日だそうです。


親子3名、またはそれ以下の核家族では、親が子をみる負担の増加、祖父母の不在での子供の感情的逃げ口がなかったり、親も子守りの負担を減らすことができなかったり、伝統や文化の存続への問題が感じられますね。 私の家でも、かつておばあちゃんが元気で一緒に暮らしていたときは、父におこられたときはおばあちゃんが慰めてくれていました。盆暮れ正月の行事や、神棚へのお供えや挨拶、地域の祭りや文化行事への参加なども、おばあちゃんが率先して、父がそれを習って行っていました。暮らしはいつも文化と伝統とともにあった気がします。
正月は羽織袴を着た父への年始のあいさつから始まり、仏壇、神棚への挨拶。お神酒に口を付けて、母がつくったおせち料理とお雑煮を食べて、初詣に行くのが恒例でしたが、おばあちゃんが亡くなり、私たち家族だけで住むようになってからは、簡素に初詣だけになってしまいました。食事もおばあちゃんが作っていた和食中心のものより、子供が食べたがる洋食中心になっていきました。文化によって支えられた日本人らしさの一面は薄くなってしまったかもしれません。時代とともに変わっていくというのは仕方がないことですが、すこし寂しいものも感じます。
 


 
少子化が世間で大きく報じられ始めたのもこのころでしょうか。昔のようにすぐに結婚を選ぶ女性が少なくなったことや、女性の社会進出も増え、経済的自立が確立できたことも一つの要因でしょう。子供を望まない夫婦も増えているようです。しかし、漢方薬局で働いているとなかなかそうは思えないほど、お子さんを欲しいと熱望されるご夫婦がたくさんいらっしゃいます。
晩婚化の波の中、女性の平均出産年齢は、2008年の人口動態調査では29.5歳になりました。2002年の調査では28.3歳でしたので、わずか6年で1歳以上アップしているところを見ると、今はもっと上がっているはずです。中医学的に見ると、女性の身体は7の倍数で変化し、28歳で成熟を迎え35歳から性機能や生殖機能が低下すると考えてるので、29.5歳は子供を産む適齢期といえます。しかし現実的には女性の社会進出やキャリア化、景気の低下など様々な問題から、そう思うようにはいきません。 そこで中医学の考えや知恵を参考にして、適齢期をすぎた妊娠もしっかり維持できてちゃんと出産できる体に備えること、そして妊娠出産がなくても、いつまでも健康で働き、暮らしていけることに備えておくことが大切だと感じています。
 


 

子宝も備えあれば憂いなし・・・


女性の健康に関して中医学的視点から気を付けていただきたいことの第一には冷えです。特に下半身の冷えに気をつけ、子宮、卵巣、輸卵管など直接妊娠に関わる重要な器官が収まっている骨盤に冷えが溜まらないように注意することが大切です。冷えると血流が悪くなり、栄養供給や老廃物の排出も悪くなります。 そのためには、日ごろから冷えに気を付けた服装を心がけること。靴下を着用する、羽織るものを持っておく、温かい食べ物・野菜を沢山を食べる、冷たい食べ物サラダ、ヨーグルト、アイスクリームなどを控えるなどが考えられます。
 
つぎに血流を良くすること下腹部や太ももの付根あたりが硬く感じられる場合、その原因を、中医学では、血の流れが悪くなっているせいと考えます。血流が悪くなると、月経の遅れや、つらい生理痛、月経血の塊、経血の色がどす黒い、粘りがある、月経中に頭痛や肩こりが起きるなど、月経にまつわる不調が多く見られます。また、舌に青紫や赤紫、あるいはどす黒い斑点があったり、目の周りや唇の黒ずみ、舌の裏の静脈が紫色の腫れているなどの症状も見られます。このように血の流れが悪い状態を血瘀(けつお)といいます。血瘀の原因は、冷えやストレス、食事なども血瘀状態の原因となります。洋食を控えて、野菜中心の和食を食べる、冷やさないこと(薄着に気を付ける、冷たいものをとらない、靴下を穿くなど)、体と心に優しいストレス発散を一つでも多く見つける、化学薬品を使いすぎないことも大切です
 
そして、月経不順を放っておかない。月経不順とは、月経周期が一定ではないことです。通常の月経は25~35日程度が正常範囲とされていますが、中医学では周期の長さより変化を重視します。周期が26±2日だった人が、32日前後になった場合、たとえそれが正常な範囲内でも、中医学的にみると何か問題があった、もしくは、本格的な病の前兆と考える場合もあります。その段階で処置できれば病に対して大きな先手を打つことが出来ます。その他、低体温と高体温の差がはっきりしなかったり、ギザギザしていたり、高温期が短い、低温期が高いなども月経の不調、病の予兆としてとらえ、積極的な防御策を打つようにします。そういった予兆を放っておくと、不妊につなることも十分あり得ます。
 
もう一点、実際に子宝でお悩みを伺っていると多いのが、ピルの多用です。ピルを飲んでいてもまったく問題ない、やめればいつでももとの生理の状態に戻ると考え、安易にピルを長期間使っていらっしゃる方にも、子宝のトラブルは多く見られます。中医学的には、血の流れを悪くし、熱をこもらせ、潤いを消耗するので、ピルの長期間の連用は妊娠に悪影響を与えます。アドバイスとしては、生理痛はや内膜症はピルに頼りきらないこと。そしてピルを何年も使い続けないようにすることなどをお勧めします。
 
その他、若い人に多く見られるのは、過激なダイエットによって生理が止まってしまうことです。これは多膿疱性卵巣症候群などの原因にもなりかねませんし、何年たっても悪影響を残しますので、こちらも十分に注意してください。
 


 
お子さんは欲しいからできるものではありません。じゃあそろそろ子供をつくろうと思ったときには、体は答えられなくなっているかもしれません。そうならないために若いうちから出来ることは沢山あります。そして、年齢に限らずできることは今からでも始めてみてくださいね。
 
今回は詳しく書きませんでしたが、不妊は女性だけの問題ではありません。男性も若いうちからのたばこやお酒、睡眠不足や食事の偏食などは大きく影響します。近年、精子の運動率の低下、奇形率も増加傾向にあります。精子は熱に弱いので、サウナや暑いお風呂を避けて、偏食に注意してください。お酒を毎日飲む方は、減らすか、子宝を頑張る間はできればやめてください。なんてったって赤ちゃんを授かるチャンスは年に10~14回しかありません。せめて月経期から排卵期までの2週間は特に気を付けて体調を万全に整えるようにしましょう。

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2013/08/14

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