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季節の薬膳・養生法 の記事一覧

ほてりやイライラを鎮め、便秘を改善してお肌もつるつる「わらび」のお話

こんにちは、櫻井です。今日はまた寒いですね。昨日は暑ささえも感じるぐらいの陽気だったのに、今日は一転して冬に逆戻り。これだけ寒暖の差が激しいと、体調を崩す方も多いでしょうね。
今日もまた、この時期に美味しい旬の山菜のお話を。今日は「わらび」のお話です。わらびは、春の訪れを知らせるこれもまた美味しい山菜ですよね。日本全国で採れますが、本州はこれから、ゴールデンウィークあたりから初夏にかけてが旬と言われてます。和え物にしても、お浸しにしても、卵でとじても、おこわにしても、とっても美味しいですよね。しかも根の部分からはわらびもちの原料のわらび粉が造られます。そんな素敵な山菜なんですが、実は毒性もあったりして、十分にあく抜きしてから食べることが鉄則です。
 

わらび Bracken
わらび Bracken / “KIUKO”

わらび

「やまねぐさ」と言われ、古くから春の季語となっているわらび、万葉集や源氏物語にもその名前が出てくるほど、日本での馴染みが深い山菜です。春ごろに新芽をだし、若芽は褐色のうぶげで覆われていて、草原などに群生し、大きさは30cmぐらいにまで成長するシダ植物です。天然ものの旬は九州地方では2~4月頃、本州では今頃からゴールデンウィークにかけてがちょうど美味しい頃です。東北地方はこの後6月ぐらいまで旬が続くようです。最近では栽培したものも売られています。

わらび
わらび / onohiroki

わらびもち

わらびの地下茎をほぐして洗い出して精製したでんぷんは、わらび粉といわれ、わらびもちの原料になります。このように、地下茎からわらび粉を作る方法は縄文時代にはすでにあったと言われています。今でもパプアニューギニアあたりでは、サゴヤシという木の繊維をほぐして精製して作ったでんぷんで、パンの様なものをつくり、主食にしているところもありますが、その昔は沖縄や南日本でもソテツからとれるでんぷんでパンをつくって食べられていたようです。稲が導入される以前は、木や植物の根からとれるでんぷんから作られたパンが主食であったのかもしれませんね。

その昔、奈良で発明されたこの和菓子は、当時から高級品として知られています。昨今では小麦粉からつくられた透明のエセわらびもちが安価で売られていますが、本物のわらび粉を入れたわらびもちは色が茶色ぽいのが特徴です。わらび粉100%のものになると真っ黒です。本物は一味も二味も違いますので、是非機会があればご賞味ください。

わらび餅@山中
わらび餅@山中 / dreamcat115

わらびの栄養

わらびに含まれる栄養成分は、カロチン、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、食物繊維など。干したわらびはビタミンCが失われてしまいますが、その分カロチンがアップします。
カロチンは体内でビタミンAに変化して、目の網膜や口、鼻などの粘膜、肌や爪や髪などの機能を保つ重要な栄養素です。さらにカロチンには、抗酸化作用もあるので、体内で細胞の酸化を防ぎ、肌や組織などを若々しく保つだけでなく、ガンの予防、ストレスの軽減にも役立っています。細胞の老化を防ぐ抗酸化作用はビタミンAのほか、ビタミンE、ビタミンCなどにもあります。
多量に含まれる食物繊維は便秘を解消する働きをし、カリウムは余分な塩分を体外に排出して、動脈硬化や高血圧を防いでくれます若返りのビタミンと呼ばれているビタミンEも豊富です。ビタミンB2は皮膚や髪の毛の再生を促しますビタミンCはシミやそばかすを予防して、コラーゲンの生成を助ける働きもあるため、お肌を若々しく保ってくれます。また、赤血球や細胞の増殖に不可欠な葉酸もたっぷり含まれているので、貧血予防にも是非お勧めしたい食材です。

中医学から見たわらび

わらびは寒性で、肝、胃、大腸に良く、余分な熱や湿気を取り除く力や、気を降ろし痰を取り除く力があるとされ、止血する効果もあります。むくみや渋り腹、下痢、出血性の下痢や血便などに良いとされています。胃や大腸に熱がある状態は、熱で水分が奪われ、便秘になりがち。さらに、尿の水分を奪い濃縮し色を濃い黄色にします。わらびはそんな胃腸や膀胱など下腹部の熱状態を改善してくれたり、おしっこを出やすくしてくれます。また、春に身体の上部へと登りがちな気を降ろし、ほてりやイライラを鎮めてくれる働きもあります。

わらび干し
わらび干し / kinumi.

 

灰汁を抜く

わらびには毒性があるため、そのまま食べるとひどい中毒を起こしてしまいます。牛や馬などの家畜が間違って食べてしまって中毒症状を起こした報告があるそうですが、しっかり灰汁を抜いて食べればまったく問題ありません。灰汁抜きには、熱湯1リットルに対して重層小さじ1を入れたものでわらびを茹でて、そのまま冷ましてから水にさらします。もしくは沸騰したお湯1Lに重層小さじ一杯を入れてわらびを入れてもう一度沸騰させ、そのまま1晩おいても灰汁は抜けます。食べる前に水ですすぐのをお忘れなく。灰汁は日に日に強くなるので、入手したらすぐにあく抜きをすることが大切です。あと、重層を入れすぎたり、煮すぎると、わらびがとけてドロドロになってしまうのでご注意を。

わらび
わらび / onohiroki

 

美味しいわらびの選び方と保存

うぶげがいっぱいついていて、茎が太く短くて、張りがあり、葉がしっかりと閉じていて、茎の部分に変色がないもの。栽培ものなら30cmぐらいのものが美味しいそうですよ。保存には、あく抜きした後、水につけて冷蔵庫へ。水を毎日取り換えれば1週間は持つそうです。

秋田に住む親戚からいただいた「みずの実とわらび」の漬物。とても美味しくご飯が進む。みずの実は福島以北にしか自生してないのだとか。
/ beve4

わらびは、お肌に良いビタミンCやB、そしてガンや生活習慣病、高血圧を予防してくれるビタミンEやカロチン、カリウム、便秘を改善してくれる食物繊維も豊富です。中医学的に見ても、春に高まりがちな陽気を鎮めてくれ、いらいらやほてりなどを緩和してくれます。また胃腸の熱をとってくれて、便秘や渋り腹、尿量の減少などにも効果的です。
そのまま食べると中毒を起こしてしまいますが、あく抜きをすれば問題ありません。すでにあく抜きされて水漬けになったものや塩漬けになったものも出回ってます。加工技術の進歩から、一年中食べられるようになりましたが、本来は春の山菜ですので、今是非食べたい食材です。自然がもたらす食べ物には、その時その時に、私たちが必要とする力をもっているものが多くあり、旬のものを食べる事は季節の不調を予防でき、さらに次の季節へ体調不良を残さないためにも、とても重要です。なんでも手に入り、いつでも食べられる今だからこそ、大事にしたいことですね。今が旬のわらび、是非食べてみてくださいね。

2014/04/18

美容と疲労回復に「アスパラガス」のお話 イライラやのぼせにもおすすめ

こんにちは。店長の櫻井です。今日もまた旬のお野菜のお話をしましょう。
今日のテーマは「アスパラガス」です。正直言って昔はそれほど好きではありませんでした。なぜかはわかりませんが、さっきちょの部分の見た目が苦手だったような気がします。でも今は大好きな野菜の一つです!

first asparagus
first asparagus / Muffet

 
アスパラの旬は春。4月から5月。北海道は6月ぐらいがおいしい時期だそうです。土に埋めて日に当たらないように柔らかく育てたホワイトアスパラもありますが、栄養価はグリーンの方が高いようです。
アスパラは、ヨーロッパの南のほうからロシア南部にかけて自生しているそうです。日本では、北海道が産地として有名なところをみても、涼しいところ好む植物であることがわかりますね。
 

Cooking Asparagus
Cooking Asparagus / balise42

アスパラの栄養

アスパラは、古くから疲労回復効果の高い野菜として知られていたようです。理由としては、豊富なたんぱく質です。その中でもアスパラギン酸が多く含まれているためです。アスパラギン酸はアスパラギンというアミノ酸から出来るんですが、アスパラギンは、その名の通り、アスパラガスの汁から単離されたものです。
アスパラギン酸は、タンパク合成に必要な物質で、尿の合成を促進する作用もあり、毒性のアンモニアを体外に排出し、中枢神経を守る働きもあります。また、筋肉にミネラルを運び、疲労に対する抵抗力を高めたり、スタミナ強化にも良いことがわかっています。
カリウムも多く含まれ、高血圧やむくみの改善も期待できます。上記のアスパラギン酸はカリウムと合体して、アスパラギン酸カリウムとなり、糖質の代謝を促進して、疲労が蓄積するのを防ぎます。ビタミンCやビタミンB群も多いので、血管の老化を防いだり、お肌を若々しく保つのにも適しています。タンパクやDNAの合成、赤血球をつくり、細胞の分裂や発育を促進している葉酸も含まれています。鉄分や赤血球を増加させるコバルトもほかの野菜に比べて多いので、貧血予防にはとってもおすすめの食材です。

Asparagus
Asparagus / Mike Licht, NotionsCapital.com

美味しいアスパラの選び方と保存方法

太くまっすぐ伸びているもの、繊維の筋が入っていないもの、穂先が締まっていて開いていないもの、切り口が白く変色していないものがおいしいアスパラです。保存するときは水分が失われないようにラップして、冷蔵庫の野菜室に立ておくことでアミノ酸などの減少を防ぐことができます。
 

Roasted Asparagus
Roasted Asparagus / bongo vongo

中医学から見たアスパラガス

アスパラの性質は、手元にある資料では、平性微涼性、寒性と三つとも異なっていますのが、効能と比べると、若干湯冷ましのように冷ましてくれる程度と捉えておいて良いとおもいます。味は苦味と甘味。帰経は肺。中医学的効能では、肺を潤し咳や喉の炎症を鎮め、利尿作用と便通作用あり、潤いの分泌を促進し、喉の渇きを収めるとされています。
 

Asparagus and Morels
Asparagus and Morels / Laurel Fan

アスパラはちょうど今から6月ごろまでがおいしい季節です。北海道では冬場は雪に埋もれて育ち、春になると雪解け水をたっぷりとすって育つので、瑞々しくてとても甘くなるそうですよ~。さっとゆでるだけでしゃきしゃきとした触感と甘み旨味が際立つとてもおいしいものです。水溶性ビタミンが多くふくまれているので、ゆで時間は少な目にしましょう。太い方を先にお湯に10秒ほどつけてから全体を湯の中に入れるのがおいしく茹でるコツです。
カロチンやビタミン類、食物繊維、タンパク質にミネラルと栄養価に富んだアスパラは、昔から疲労回復の食材とされたほか、高血圧や心臓、動脈効果の症状緩和、湿疹や便秘の改善など様々な症状の改善に民間でも使われてきました。近年では、抗がん作用もあるという報告もあるようです。春は陽気が上に上りやすく、のぼせやイライラを感じやすい季節。そんな時余分な熱をとり、潤いを補ってくれるアスパラはピッタリの食材です。かんきつ類などの気の巡りを改善する食材などと合わせるとさらに良いですね。
 

2014/04/11

高たんぱくで肝臓をまもり、むくみ予防にも!春の味覚「そらまめ」

こんにちは。店長の櫻井です。昨日の晩御飯に、ソラマメが食卓に上がりました。ソラマメ、恥ずかしながらちゃんと食べたことが無かったのですが、食べてみると美味しいですね。初めはどうやって食べてよい分らず、皮ごと食べてしまい、なんかごわごわして、口の中に残るので「おいしくない!」と妻に言ったところ、笑いながら皮をむくことを教えてくれました。皮をむいて食べるとでっかい枝豆みたいで食べごたえがあり美味しかったです。
 

そらまめ
そらまめ / pika1935

 
ソラマメは、秋口以外はほぼ通年市場には出回っているそうですが、最大生産地、鹿児島での旬は大体春の1月から4月の春先頃。これからは千葉、愛媛、茨木産が出回ってくるそうです。今がまさに旬で美味しい季節ですね。ソラマメがなんで「ソラマメ」なのかというと、大きな鞘が天をに向かって育つためと言われているそうです。大きな鞘の中に豆が2~4個入っていて、まだ固くならない未熟な状態のものを食べます。ソラマメは鮮度が落ちるのが早く、収穫から3日を過ぎてしまうと一気に味が落ちるそうです。
ソラマメの原産地は、いまだはっきりしていないようですが、地中海や西南アジアだと言われています。古代エジプトやギリシア、ローマでも食用とされていたようで、日本へも8世紀ごろ渡来した、古い野菜です。
 

空豆
空豆 / is_kyoto_jp

コレステロールが無く、栄養価が高いソラマメ

ソラマメは全体の10%以上が植物性蛋白質でできており、カロリーがとても低いので、ダイエットや健康維持におすすめです。ソラマメは生のままでも水分が少ないので、栄養が凝縮されています。栄養価としてはビタミンB1、B2、C、食物繊維やカリウム、リン、鉄、マグネシウムなどのミネラル分なども含んでおり、比較的栄養バランスが整った食品であるといえます。特にビタミンB1はほかの豆に比べて豊富で、さらに葉酸やパントテン酸も多く含んでいます。ビタミンB1は疲労の回復を、B2は血管を柔軟に保つ効果があり、カリウムは余分な塩分を体の外に排泄してくれ、高血圧やむくみにも良いですね。さらにレシチンは血中のコレステロールの酸化を防いでくれ、動脈硬化の予防やコレステロール値を正常に保つのにも効果的。お酒のおつまみとして食べれば、豊富なたんぱく質が肝機能を護ってくれ、カリウムが余分な塩分や水分を排泄してくれ、お酒を飲んだ後のむくみの解消を手伝ってくれるでしょう。
脂肪や糖質の代謝を助けてくれる上、食物繊維、タンパク質が多いので満腹感がしっかりあります。その上カロリーが低いなんていいことだらけですね。食物繊維が多いということは、お通じを良くしたり、腸内をデトックスするにもおすすめです。
 

空豆(Broad bean)
空豆(Broad bean) / kanonn

中医学で見るソラマメ

ソラマメは、平性で寒熱の偏りがなく、どなたでも食べられます。中医学的効能は、胃腸の働きを高め、体を元気にしてくれ、余分な水分を排泄してくれる効果があります。帰経は脾胃で、胃腸に届きます。食欲不振や胃もたれの改善、むくみをとる効果があるとされています。
 

そらまめ
そらまめ / mersy

美味しいソラマメ

鞘がきれいで瑞々しく、緑色で、均一にふっくらふくらみ、さやのなかにわたが詰まって弾力があるものを選びましょう。新鮮なものはさやの表面にうっすらとうぶ毛がついていますが、古いものは黒ずんでいたり、張りがなくなっていたりします。さやを向いたものもありますが、風味はおちるので、出来るだけさやつきのものを。
保存には、ポリ袋にいれて冷蔵庫の野菜室へ。ゆでたものは冷凍保存しましょう。とにかく鮮度が落ちるのが早く乾燥しやすいので、早く食べるようにしましょう。

タイトルなし
タイトルなし / titanium22

体のもとになるタンパク質を多く含み、コレステロールを吸着し血をきれいにしてくれて、血の原料となる鉄やミネラルが豊富で、血管を若々しく保ってくれて、身体を元気にしてくれるソラマメは春のエネルギー不足には効果的。しかし、豆類などタンパク質が多いものは、ちょっと消化しにくいという難点があります。消化不良が続いている場合、お腹にガスが溜まりがちな方は控えましょう。また、ソラマメに限らず豆類はアレルギーを起こす原因ともなり得ます。アレルギー体質の人は注意が必要。特に妊婦は一度にあまり多く食べないようにしましょう。
食物繊維は皮におおく含まれているので、便秘がちな人は皮ごとたべるのが良いそうですよ。おしくなかったのであまりおススメしませんが 苦笑
 

2014/04/10

低カロリー、高たんぱくでデトックスにもストレスにも良い「たけのこ」のお話

雨後の竹の子とは、雨のあとはぞくぞくとタケノコが生えることから、似たようなものが次々に現れるという表現ですが、中国には「雨後春筍」と言う言葉があり、春の雨は一夜にしてタケノコを育てるという意味で、春は美味しいタケノコが出回るシーズンです。タケノコ、あんなにおいしいのに、食用としているのは日本と中国だけだそうです。世界中には食べられていないタケノコがたくさんあるんですね。収穫したそばからあくが強まってしまうので、食べられないと考えたのでしょうかね。
今日はそんな「タケノコ」のお話をしてみたいと思います。

タケノコの栄養

タケノコのあの独特な味わいは、アミノ酸の一種、チロシンによるもの。タケノコを煮ると出てくるあの白い物体がチロシンです。納豆の表面の白いのもチロシンです。チロシンには、ドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質に作用し、ストレス状況下での気分の改善や認識の改善などを促してくれるという報告があります。
タケノコはとってもヘルシーな低カロリー食品で、尚且つタンパク質を多く含み、ダイエットにはおすすめの食材です。さらに、食物繊維の量は野菜のなかでもトップクラスで、食物繊維が多いイメージの蓮根よりも多く含まれています便秘でお困りの人や、コレステロール過多の人にはもってこいの食材です。食物繊維は、腸の中の老廃物や発がん性物質、前出のコレステロールなどの有害物質を吸着し、排出してくれるので、健康な体作りには欠かせない成分です。
さらにタケノコには、カリウムも多く含まれているので、体内の過剰な塩分の排泄にも一役買ってくれ、高血圧の予防やむくみにも有効です。


たけのこお! / adelie33_Asako

 

中医学から見るタケノコ

タケノコの性質は微寒またはで、味は甘で微苦。痰を除き、気の巡りを改善して、体内にこもった余分な熱をとり、イライラを鎮めます。春は陽気が高まり、イライラしたり、熱がこもって目が赤くなったり、肌や喉、口などに炎症を起こしたり、気の巡りが悪くなり、お腹が張ったりしやすい季節。そんな症状に悩まされているときにはタケノコはおススメの食材です。春は冬にため込んだものを排泄する季節なので、食物繊維豊富でデトックス効果の高いタケノコはそういった面でも適しているといえます。
ただ、寒性で、食物繊維が多いので、胃腸機能が弱っている方、下痢・軟便気味の方、高齢の方、小児や、冷えのあるかたなどには不向きなので、食べても少量にしておきましょう。さらに妊婦は、大量に摂るとタケノコに含まれる渋み成分が胎児に影響を与えてしまう可能性があるので、こちらも控えめにしておきましょう。
 

 

美味しいタケノコを選ぶには

タケノコはとられてから時間がたつごとに急速においしさが低下します。タケノコは鮮度が命です。切り口が瑞々しいものを選ぶようにしましょう。茶色くなっているものは時間がたっています。穂先が緑色になっているものは、地上に出てきてしまっていたものなので、えぐみも強くなっています。穂先がまだ黄色いものを選びましょう。見た目よりもずっしりと思いもののほうが水分が含まれ瑞々しく美味しいタケノコで、根もとのぶつぶつが小さいものは柔らかいです。
 


初タケノコ/フキノトウ / wasabinouta

春の雨は地面を割り、タケノコの芽吹きを助けます。タケノコは余分な熱をとり炎症を抑え、便を良くして、尿を出してくれます。これまた解毒の季節の春にはぴったりの食材。熱を抑える力があり、陽気が暴れやすくなる春には是非食べたい食材ですね。春は陽気が高まり熱がこもりやすくなる季節。さらに様々な環境の変化が訪れる時でもあり、ストレスがたまりやすく、お肌も荒れやすい時期ともいえます。そんなとき、タケノコは、熱をとり去り、溜まった毒素を排泄して、春のトラブルを鎮めてくれます。食物繊維が豊富で、低カロリーで、高たんぱくなので、ダイエットにもぴったりですし、生活習慣病の予防にはとってもおすすめです。独特の風味で、古くから日本の食文化の中に根付いてきた春を代表する食材ですので、是非ご賞味くださいね。

2014/04/04

栄養豊富で、バランスの取れたダイエット食ってホント??ジャガイモ・新ジャガのお話。

こんにちは。店長の櫻井です。東京近郊は今日も昨日に引き続き穏やかな春の日差しが心地よいお天気で、絶好のお出かけ日和ですね。今日花見に行ったら気持ち良いんでしょうね~。。明日は、雨風ともに強く、一時は傘もさせないぐらいになるかもしれないそうなので、まだ見ぬ桜が散ってしまわないか心配です。
さてさて、今日のブログは、ふきのとうさやえんどう菜の花に続く春のお野菜のお話第4弾、「新ジャガイモ」のお話を書いてみたいと思います。


Potato harvest / Tommy Hemmert Olesen

ジャガイモ

ジャガイモは南米はペルー南部にあるチチカカ湖のほとりが原産だそうです。マチュピチュやクスコの遺跡で有名なインカ帝国では、ジャガイモを主食にしていたようです。1570年ごろにスペイン人によってジャガイモはヨーロッパにもたらされ、日本には江戸時代初期には輸入されていたようですが、普及はしませんでした。
日本にジャガイモが普及するのは、飢饉対策として東北・北海道地方でジャガイモの栽培が奨励されるようになった、江戸後期、18世紀末ごろとされています。ちなみに当時、アイヌの間にもジャガイモは伝わっていたようです。

ジャガイモの収穫期は4月から6月と、9月から10月の年二回。ジャガイモの最大生産地は北海道ですが、北海道のジャガイモと言えば秋が旬。春のこの時期にとれるジャガイモを「新ジャガイモ」(新じゃが)と言いますが、新じゃがは、鹿児島や長崎で、冬に植えられ春に収穫したものです。新じゃがの特徴はなんといっても皮が薄く水分を多く含んでいるので、そのまま食べられること。ジャガイモの栄養は皮と皮のすぐ下に豊富に含まれているので、皮ごと食べることで、栄養を逃さず摂取できます。


USDA Market Potatoes / Mr.TinDC

ジャガイモの加熱しても壊れにくいビタミンC

ジャガイモは、ビタミンCを筆頭に、炭水化物、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群やカリウムなどの栄養素、ペクチンなどの食物繊維、を豊富に含んでいます。その中でもビタミンCの含有量は豊富で、みかんと同じぐらい含まれています。ジャガイモは日持ちがするので、まだ今のようにサプリメントなどない時代には、長期間の航海にでるときのビタミンC欠乏による壊血病を予防のためにたくさん船に積まれていました。ビタミンCは本来熱に弱い栄養素ですので、加熱調理によって失われてしまう部分が多いんですが、ジャガイモに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれ守られているので、加熱調理をしてもほとんどのビタミンCが残るそうです。
ビタミンCの力は、抗酸化作用で「細胞の老化」を防ぎ、血管や神経をまもり、コラーゲンの生成も助けてくれます。年齢を重ねるごとにその重要性が増してきます。さらにビタミンCは抗ストレス作用もあると言われ、ストレス環境化では大量に消費されますので、現代のようなストレス社会では、いくらとっても摂りすぎになることはほとんどありません。
そしてこれはビタミンCに限らずいえることですが、栄養素は天然ものが一番です。ものによっては本来の力を発揮できないどころか、身体に対して良くない作用をもってしまうものもあります。ビタミンCも、添加物として取るのではなく、食品から天然ものを摂取しましょう。
ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群は炭水化物や糖質、脂質、アミノ酸の代謝を良くして、神経を安定させてくれる力があります。カリウムには、余分な塩分を排泄してくれる力がありますし、ジャガイモはアルカリ性食品なので、体内の酸性化も防いでくれます。


Pork Jowls and Fingerling Potatoes / Ron Dollete

糖質の塊?でも吸収されにくい糖質です

ジャガイモは炭水化物が豊富なので、最近忌み嫌われる「糖質」が豊富ということになるんですが、ジャガイモの糖質は「でんぷん質(多糖類)」が主体で、「糖類(砂糖、ブドウ糖など)」は少ないんです。でんぷんは多糖類といって、砂糖やブドウ糖などの単糖類、二糖類と違い、胃や腸で吸収されにくい糖なので、カロリーが低く太りにくい糖質です。なので、ジャガイモは、意外ですが、ダイエット食としても優秀ですし、栄養バランスも良く、カリウムも豊富なので、糖尿病にもよいとされています。


crash hot potatoes / sleepyneko

中医学から見たジャガイモは、、

ジャガイモは寒性。方向性は降で便通を良くしたり、食べたものをしっかりと腸へ降ろす作用があります。性味は辛、甘なので、「酸味を抑えて甘味を多目に」という春の養生にはぴったりです。陽気を発散してくれる辛味なので、その点でも陽気がこもりやすくなる春にはぴったりです。胃腸を丈夫にして、エネルギー補給する、胃腸を整える、胃の痛みを止めるなどの中医学的効能があるとされています。寒性なので、冷えを感じる方より、ほてりが有ったり、イライラしがちな方、胃酸が多い、胃痛がするなど、熱の症状がある方の方がおすすめです。食べ過ぎはガスを溜まりやすくさせるので、お腹が張っているとき、消化不良気味な方は避けてくださいね。


じゃが芋のガレット / Kakei.R

 
ビタミンCが豊富でお肌や血管を若々しく保ち、ビタミンB群が豊富で、神経のとげとげしさをとってくれて、さらに栄養バランスが良くて、カロリーが少ない、太りにくい食品です。中医学的に見ても、胃腸を元気にして、身体を元気にしてくれます。良いジャガイモは、ふっくらと丸みがあり、凸凹がすくないです。変色しているものは避けましょう。日光に当たると発芽してしまい、暗いところでも湿気の多いところでは発芽してしまいます。風通しのよいところに、新聞に包んでおいておくのが良いでしょう。
 
自然はいつもその時に必要なものを与えてくれます。春は陽気が強まり、イライラしたり、目がかゆくなったり、喉が痛くなりったりすることが多いので、ジャガイモの寒性はそれらを鎮めるのにも役立ちます。冬場に溜まった毒素を吐き出すためにも、ジャガイモは効果的でしょう。
ジャガイモは糖質の塊!なんて目の敵にされているようですが、そんなに悪いものではありません。消化に時間がかかるでんぷん質などの複合多糖類は、胃腸に吸収されずらく太りにくいですよ。栄養も豊富で代謝もよくしてくれるので、是非この時期の新ジャガを食べてみてくださいね。

2014/03/29

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売