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中医学 の記事一覧

やっぱりすごかった【胡麻】☆

こんにちは。櫻井です。梨、リンゴ、柿と旬の果物を上げておりましたが、次は「胡麻」です。胡麻もまさに今が旬。そして胡麻も、この時期旬を迎えるほかの果物と同じく体を深く潤してくれる食材です。そのまま食べても、何にかけてもおいしい胡麻。胡麻は言わずと知れた健康食品ですが、その健康作用は古代から「食べ続けると脳も体も若さを保てる」というお墨付き。セサミン効果は伊達じゃありません!今回も簡単レシピをつけましたので、是非お試しあれ。
 

Day 62: Sesame
Day 62: Sesame / Gudlyf

ゴマがいい理由

胡麻は良質の脂質・たんぱく質・食物繊維をはじめ、高ビタミン・高ミネラルで、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、ミネラルが驚異の豊富さで含まれています。現代人に必須のカルシウムは牛乳の約11倍含み、胡麻100g中には鉄分は何と9.6mg~9.9mgも含まれています。鉄分豊富といわれている鶏レバーよりも多く、シジミのほぼ倍、プルーンやホウレン草の約10倍もの鉄分を含んでるので、隠れ貧血が多いとされている日本人には最適です。
また、肝臓で特異的に働く抗酸化物質ゴマリグナンを含んでいて、活性酸素を強力に除去します。美肌、ダイエット、綺麗な髪、便秘、コレステロール除去にもおすすめです。
 

Can you tell me how to get to sesame seeds?
Can you tell me how to get to sesame seeds? / quinn.anya

 

白ごまと黒ゴマ

栄養成分的には殆ど一緒で、一般的には白ごまの方が油脂が多いとされていますが、有効成分にはほとんど差がないとされています。しかし、中医学的にみると二つは大きく違います。中医学の面白いところに、例えば体の熱をとる、冷やす性質のあるものを火にくべて炭化させたり、炒ったりすることで、その性質を変えてしまうという方法があります。胡麻もまさにその通りで、白胡麻は寒性で余分な熱を取る性質があるのですが、炒った黒ゴマは寒熱の偏りのない平性です。なので、熱がトラブルの原因になっているのかどうかで使い分けることが出来ます。
 

black and white
black and white / seelensturm

 

中医学から見た胡麻

胡麻は身体を潤し、元気にしてくれる作用の他、黒ゴマには精や血を生み出す力があり、貧血や、艶のある髪を育てるのにもおすすめ。白胡麻は、肺や呼吸器系、皮膚の乾燥にもおすすめです。
 

黒胡麻

【性味/帰経】 平性、甘味/肝、腎
【常用量】 9~30g
【働き】
1.滋補肝腎、補益精血: 精や血をつくりだし、ふらつきを鎮めたり、黒く艶のある髪を作る。耳鳴り、眩暈、ほてり、寝汗、疲れ、頭痛、目のかすみを癒す。
2.潤燥滑腸: 体内で潤いを生み、肌を潤わせ、便通を良くする。
 

白胡麻

【性味/帰経】 寒性、甘味/肺、脾、大腸
【常用量】 9~30g
【働き】
1.清熱滑腸: 余分な熱を取り、肌の赤みや皮膚の乾燥、便秘などに。
2.行気通脈: 気をめぐらせ、頭痛やめまいなどを癒す。

Aliméntame Sesamo
Aliméntame Sesamo / diegogers

古典にも不老長寿の妙薬として載っている

胡麻の健康増進作用は、古代から知られていて、最古の医薬書、「神農本草経」にも、「脳を充たし、鎮める作用がある」とされ、一番くらいの高い「君薬」として記載されています。また、明代の「本草綱目」にも「気力を補い、筋肉・肌を養い、長期に服用すれば、脳の活動がよくなり、長寿になる」と記載されています。不老長寿の健康食として認識されています。胡麻は少量よりもたっぷり、そして毎日摂ることが大切です。胡麻の殻は堅いので、必ずするか切るかして食べてください。
 

ゴマスリゴマスリ(琉球作り)
ゴマスリゴマスリ(琉球作り) / hirotomo

ゴマは必ずすりましょう。

 

疲労回復力抜群の豆乳と一緒に!

大豆をすりつぶしてつくる豆乳は大豆の栄養をそのまま頂けます。豆乳にはこの季節にはうれしい潤い効果に加えて、体力を補う力もあるとされていて、薬膳では虚弱体質や病後、産後に、お粥に豆乳をいれて煮る【豆乳粥】を勧めています。今回はそんな元気の素、豆乳と、不老長寿の実、胡麻のドリンクを紹介します。
 

【豆乳】

【性味/帰経】 平、甘/肺、大腸、膀胱
【働き】
1. 潤肺化痰平喘: 肺を潤し痰を出す。喘息や喉の乾燥にも。
2. 利尿通便: 尿を出しむくみを改善する。便秘も改善する。
3. 補虚養血: 疲れを取り血を養う。産後の虚弱や貧血、体重減少に。
 

豆乳で作る 【ごまミルク】

<材料>(1人分)
・豆乳150ml、蜂蜜小さじ1、すりごま(または練りごま)大さじ1
*呼吸器系の乾燥を感じている方は白胡麻、貧血気味の方は黒ゴマがおススメ。
<作り方>
①豆乳を温め、蜂蜜とすりごまを混ぜ合わせる。
 
以上!簡単すぎますw
*豆乳が苦手な方は牛乳でも良いです。
*ココアを入れても、きな粉を入れてもおいしいですよ。きな粉を入れるときは、温めた少量の豆乳ですりごまと一緒にいれて練っておいてから豆乳を足すとうまく溶けます。
 
 

療養食としてもおススメ!豆乳粥

カゼひいてる人も多いので、【豆乳粥】のレシピも載せておきます。離乳食にも良いですよ。離乳食の場合はごまは入れないでくださいね。
【材料】 豆乳250cc、ごはん軽く一膳、みそ大匙1弱(お好みで量は加減してください)
<作り方>
① 鍋に豆乳をとろ火で温めご飯をいれて、5分ほど煮ます。
② ①に味噌をたしてさらに5分ほど煮ます。
③ すりごまを散らして完成です。

 

 
胡麻は、お肌によくて、髪を綺麗にしてくれて、便通にもよく、どんな方にもおススメです。冷えが気になるときは、中医学的には黒ゴマをお勧めします。黒胡麻は、人間の根本的なエネルギーである「精」を養ってくれるので、女性だけでなく、いつまでも若々しくいたい男性にも是非とっていただきたい食品です。
胡麻の効果を体感できる摂取量の目安は1日10~20g程度。スプーン大匙1杯から2杯です。胡麻の殻は堅いので、そのまま食べても消化吸収されず、ほとんどがそのまま排出されてしまいます。なので、食べるときは必ずするか、包丁で細かくきってから食べるようにしましょう。
はちみつとすりゴマを混ぜてパンにつけて食べるとおいしいですよね。ご飯にかけても、味噌汁に入れても、おひたしにかけても、基本的に何にでも胡麻!っていうぐらいでも良いと思います。これから寒くなり、乾燥も厳しくなるので、夜寝る前にハチミツを入れたホット胡麻豆乳を試してみませんか?
 
 
 
六本木店ブログを私、櫻井が書くのは今回が最後です。次回からは日本橋店でブログを続けますので、そちらも読んでくださいね~~

2014/09/22

イガイガ喉に【温かい柿の薬膳デザート】はいかが??

こんにちは。櫻井です。梨とハチミツの潤肺薬膳レシピや、簡単リンゴの薬膳レシピが異常な人気を誇ってしまい、なぜか「次はいったいどんなレシピを考案すれば喜んでもらえるんだろうか??」とわけのわからないプレッシャーを感じておりまして、そのことをTwitterで告白すると、心温かい皆様からいろんなアイディアをいただいたので、今日はその一つ「柿」に乗っかってみたいとおもいます。(とりまめ様、ありがとうございます!)
 

japanese persimmon / 柿 kaki
japanese persimmon / 柿 kaki / [puamelia]

 
 

「柿が赤くなれば、医者が青くなる」

柿の歴史は古く、弥生時代に中国から渡ってきたとされています。しかし、私たちが今食べている「甘い柿」っと言うのは日本独自に品種改良の末生み出したものだそうで、学名にも「Diopyros kaki」と「Kaki」という文字が入っているなんてご存知でしたでしょうか。
この柿ですが、実は昔から「柿が赤くなれば、医者が青くなる」といわれ、便秘を改善したり、二日酔いにもよいほか、ビタミンCも豊富で(大き目の柿なら一日分のビタミンCを補えます)、その他、止血をする際に働くビタミンK、粘膜やお肌を強くするビタミンA(βカロチン)やB1・B2、抗酸化酵素を活性化させるミネラル(特にカリウム)、食物繊維なども豊富なので、天然のマルチビタミン剤ともいえる食べ物なんだそうです。
 

break time / japanese persimmon
break time / japanese persimmon / [puamelia]

体の中から潤し、喉を癒す

中医学から見ると、柿は余分な熱を取る性質と、体内の潤いを増やす性質をもっていますので、イガイガ喉や咳などのトラブル、口の渇き、口内炎、コロコロとした便秘など、乾燥の秋にはピッタリの食材です。また酒の毒をとる力もあるため、二日酔いや飲みすぎにも効果的ですし、「あれ?喉おかしいな?」、なんて時には柿はピッタリです。発熱時にもおすすめですよ。

中医学から見た柿

【性味/帰経】
寒性、甘味、渋味/心、肺、大腸
【働き】
・清熱潤肺:肺を潤し咳を収め、便秘を改善する。咳に交じる血を止める。
・生津止渇:胃に溜まった熱を鎮め、異常な食欲を抑える。口の渇きや口内炎にも。
・解酒熱毒:二日酔いや酒の飲みすぎに。酒毒を取る。
【禁忌】
・カキはカニと合わせるとお腹を壊して下痢をします
・空腹時は食べ過ぎに注意しましょう。
・冷やす性質があるので、胃腸が弱っているかた、小児、高齢者、下痢気味の方、妊娠中は食べ過ぎに注意です。

I heart persimmon
I heart persimmon / watashiwani

温かくて甘~い、焼き柿レシピ

柿はもちろんそのまま食べてもおいしいですが、冷凍すると甘味が増すそうです。

ここでは珍しい食べ方、「焼き柿」をご紹介します。

【材料】
柿・・・食べるだけ
ハチミツ・・・適量
お好みでバニラアイス
 

【レシピ オーブン編】

1. 柿を冷凍します。そうすることで甘味が増すそうです。
2. 200℃にしたオーブンで30分ほど焼きます。皮が割れてきたら食べごろです。
3. 皮は剥いて、適当に4等分にでもして食べてください。
*お好みではちみつやバニラアイス、または両方をかけてもおいしいです。
 

【レシピ トースター編】 

1. 指で押してちょっとへこむぐらいの半熟柿のへたから1センチ~2センチぐらいを切り取ります。(梨のレシピみたいな感じ)

2. 皮と実の間と実に、軽く切れ込みを入れます。そうすると火が通りやすく、食べやすくなります。

3. 10分ほど焼いて、皮がパリッとして、焼き色がうっすらついたら完成です。*皮は食べません。

4. お好みでハチミツやバニラアイス、水切りヨーグルト等をかけてお召し上がりください。

【もっと 簡単な 焼き柿バリエーション】

*皮をむいて薄切りにしてしまえば簡単に焼けます。

*皮をむいてスライスした柿を、バターを載せたパンに載せて焼いてももおいしいです。

*皮をむいてスライスした柿を深めの皿に入れて、白ワインをさっとかけてラップをしてレンジで1~2分!とろとろデザートになります。

*皮をむいて角切りにして、ハチミツ(砂糖でも可)、レモン汁をふってラップをしてレンジで3分。その後10分蒸らして、シナモンを振ればコンポートの出来上がり。

Premium
Premium / kimubert

 
秋に旬を迎える梨やリンゴ、柿などはどれも潤いを生んで、喉や呼吸器、肌や粘膜を護ってくれる食べ物達です。季節はさらに乾燥する冬に向かうので、旬を迎えたくさん食べられるこの季節にたっぷり潤いを蓄えておきましょう。
柿は寒性のため、冷やす性質があります。これから寒くなってくるので、そのまま食べるときも、冷やし過ぎに注意しできれば常温で食べるようにしましょう。冷え症の方には、上記の焼き柿がおすすめです。焼くことで寒性が柔らかくなり、胃腸への負担がかるくなります。ただ、寒性であることは変わらないので、食べ過ぎには十分注意してくださいね。温かくした柿は、お子様の発熱時の水分補給と熱、咳対策にもおすすめです。冷たいものを食べるより断然いいです。ぜひお試しください^^
 

2014/09/20

咳と肺のトラブルに梨とはちみつの潤肺薬膳デザートを

こんにちは櫻井です。
ここ数日の急な気温の低下からか、咳をしている方が多くいらっしゃいます。かく言う私もちょっと喉の調子が不調です。またこれからの季節は空気が乾燥し、喉や肺を傷めやすい季節でもありますので、今から少しずつ養生を開始しておくことが大切です。
肺によく、咳に良い【梨のはちみつを使った薬膳デザート】をご紹介します。
 

【梨とはちみつの潤肺デザート】

① ヘタの部分を蓋になるように切っておく。
② 実の方の芯をスプーンでくりぬき、はちみつ(大1)とお水(大1)、生姜スライスを1かけ入れる。
③ ①の蓋をして、お皿に入れて蒸し器で40~50分蒸す。柔らかくなり皮にヒビがはいってきたら完成。
*中に入れるのは、生姜が良いですが、棗、レーズン、シナモンを少し入れてもおいしいです。
*蜂蜜の代わりに氷砂糖も良いです。氷砂糖には余分な炎症の熱を沈める力があります。
 
あつあつで食べてくださいね。ジュースもしっかり飲みましょう。私も早速、家に帰って作ってみました。切ってくりぬいてはちみつと水を入れて蒸すだけ!すっごく簡単!

 潤いたっぷりでこれは喉によいですよ~~

梨とはちみつの中医学的効能

【性味/帰経】 
寒、甘、微酸/肺、胃
【働き】 
生津潤燥:潤いを生み、渇きを癒す。
清熱化痰:余分な熱をとり、痰をなくす。
除消渇:渇きを改善する。糖尿様症状に。
【注意】

胃腸機能低下時や軟便、下痢傾向の方、妊娠中の方、小児、高齢者では、冷やす性質の梨は生のままたくさん食べないようにしましょう。

Kosui nashi
Kosui nashi / kimubert

 

はちみつ

【性味/帰経】 
平、甘/肺、脾、大腸
【働き】 
補中:胃腸を元気にする。
潤燥:保湿作用で乾燥を防ぐ。
止痛:痛み(主に胃腸)を止める
解毒:毒を消す
【注意】

胃腸機能低下時や軟便、下痢傾向は控えてください。

Honey
Honey / Siona Karen

 
薬膳とはちょっと離れてしまいますが、洋ナシをオーブンで焼いたものもおいしいですよ。

【洋梨とはちみつ洋ナシ・洋風バージョン】

用意するもの
洋ナシ:4つ、ブランデー:60ml、はちみつ:大匙3杯、水:大匙3杯、無塩バター:大匙2杯 賽の目切り、シナモン:1本、クローブ:4つ。
①洋ナシは縦に半分に切って芯をとる。
②オーブンを400℃に熱しておく。
③オーブン皿に切った面を下にしておく。
④オーブン皿に、ブランデー、無塩バター、シナモンスティックとクローブを加える
⑤400℃のオーブンで5-10分焼く。

Baked Pears with Honeyed cinnamon and brandy
Baked Pears with Honeyed cinnamon and brandy / CGehlen

バニラアイスとの相性が抜群に良いです。来週は残暑がぶり返すようなので、アイスクリームバージョンは暑い日に是非お試しください。

2014/08/29

夏に負けるな!肌食養生のお話 その②お肌に良い食べ物のお話

その①では、いかに紫外線がお肌にダメージを与える仕組みや、中医学的に食べると肌トラブルを起こしやすくなる食べ物のお話をしました。後半では、肌の疲れを癒し、秋冬にも肌の疲れを残さないための肌に良い食べ物のお話をしたいと思います。
 

苦瓜(にがうり)

苦瓜は和名、「蔓茘枝(つるれいし)」といって、完熟すると仮種皮が甘くなることや、いぼいぼの外観などが、茘枝(レイシ・ライチのこと)に似ているから、「蔓になる茘枝」ということで「蔓茘枝」という名前が付いたそうです。ちなみに中国語では「苦瓜」と書きます。体にこもった熱をさまして夏バテを解消する夏の代表的な野菜です。暑さで悪化する肌トラブルにも良い食材です。元々は熟れて甘くなった果実を食べるものだったそうですが未成熟の皮が野菜としてもおいしいと言うことで食べられるようになり、ニガウリと呼ばれるようになったんではないでしょうか。 完熟したゴーヤは黄色くなり、その実は真っ赤なんですが、甘くておいしいそうです。見た目は予想を上回るインパクトです。写真を載せたかったのですが見つからなかったので、Googleさんの画像検索リンクを載せておきます。完熟ゴーヤの実⇒http://goo.gl/EX3Fhy
 
 
苦瓜には、大量のビタミンCが含まれており、さらに苦瓜のビタミンCは野菜の中で唯一熱に強いビタミンCなので、脂溶性のビタミンEやβカロチンをしっかり吸収できるように、少量の油でいためて食べるのがおすすめです。その点、ゴーヤチャンプルーは最適ですね。
ビタミンCは言わずと知れた美白ビタミンです。某化粧品会社さんの、シミやそばかすが薄くなると評判の高級美白美容液の主成分は高濃度のビタミンCだそうです。ビタミンCには抗酸化作用による細胞の老化防止作用、シミやそばかすの原因となるメラニン色素を薄くする作用、ぷるぷるお肌を保つコラーゲン合成作用、ニキビやニキビ痕を綺麗にしてくれる抗炎症作用などが確認されています。 ビタミンCの他、ビタミンB1、B2やβカロチン、ビタミンEなどの「食べる日焼け止め」をしっかり含んでいます。また、細胞を元気にしてくれる葉酸、抗酸化酵素など、酵素の活性に重要な必須ミネラルの銅、カリウム、カルシウム、鉄も含まれ、腸を綺麗にしてくれる食物繊維も豊富で、総合的に見ても夏のお肌に是非摂りたい食材です。

Lunch @ 06.10.30 ゴーヤチャンプルー(ちゃんぷるぅ家)

Lunch @ 06.10.30 ゴーヤチャンプルー(ちゃんぷるぅ家) / jetalone

 

中医学的苦瓜

苦瓜は寒性で苦・微甘、心、肺、脾、胃、肝に通じます。中医学的効能は、体にこもった熱を取り暑気あたりを解消してくれて、腫れや毒をなくしてくれ、イライラによる火を消す力を持つとされています。中医学的に見ても、苦瓜には炎症を抑えたり、解毒したり、腫れをなくす作用があるとされており、肌に良い食品であることがうかがえます。注意したいのは、流産、早産を引き起こしやすい食材とされているので妊婦の方は余り多く食べないようにしましょう。

s-R0015089 s-R0015089 / eiko_eiko

枝豆(えだまめ)

枝豆は未成熟の大豆です。なんといっても畑の肉ともいわれる大豆ですから、良質なタンパク質が豊富です。さらに糖質や脂質、そしてカルシウム鉄分、疲労回復やお肌をきれいにしてくれるビタミンB1、B2、そして大豆には含まれていないビタミンCも豊富なのも特筆すべき特徴でしょう。ビタミンCとタンパク質はコラーゲンの元を作ってくれるので、他のビタミンとも相まって、枝豆単体で美肌効果も期待できます。葉酸も豊富なので、貧血の気味のかたや妊婦のかたも摂っておきたい食材ですね。 イソフラボンという大豆に含まれているポリフェノールの一種や、そのイソフラボンの一種のダイゼンには、女性ホルモン様作用があるので、更年期特有ののぼせの緩和や、お肌をきれいに保つ作用、骨粗しょう症の予防や改善、そして、がんの抑制作用、免疫機能を高める作用がなどが確認されており、今後の研究に期待です。

Edamame
Edamame / Will Merydith

中医学的枝豆

枝豆は甘味で平性寒熱の偏りがなく、どんな方でも食べられます胃腸の働きを助けて、腸を整え、血やエネルギーを与えてくれて、必要なだけ胃腸を潤し、余分な水分は排出してくれて、膿を排除して毒を消してくれます。中医学的にみても、夏バテや食あたり、下痢やむくみによいなど、とにかく夏にぴったりの食材です。

green soybeans / 枝豆

green soybeans / 枝豆 / Kanko*

モロヘイヤ

エジプトなど高温乾燥地帯でも育つ、生命力の強い野菜。クレオパトラも好んで食べたとか、王様の病気を回復させたとか、何とも頼もしい野菜。「モロヘイヤ」という名前もアラビア語で「王様の食べる野菜」という意味だそうです。 数ある青菜の中でもずば抜けて栄養価が高くβカロチンはホウレンソウの3倍、カルシウムはなんと8倍、お肌によりビタミンB2もレバーよりも豊富に含まれ、ビタミンCもビタミンEも豊富と、紫外線対策もしっかり期待できます。鉄分も豊富で貧血気味の方にもおススメ。冷房で乾燥がちなお肌や喉には是非摂りたい食材です。
 

中医学的モロヘイヤ

モロヘイヤは残念ながら新しい食材のため、中医学的効能効果は私の手元に資料にはありません。ネットを検索すると、その性質は涼性で、甘味、肝・脾・胃に入り、余分な熱をとって暑気あたりを改善し、潤いを生み、消化を助け、血流も良くしてくれるという記述があります。暑いところ、そして乾燥地帯の食べ物なので、熱を取り、潤いを生むという力を持っていることは十分に考えられます。 モロヘイヤはまた、食物繊維が豊富なので便秘の改善には良いですが、冷え症や下痢気味の場合は、葱やニンニクと炒めたり、お味噌汁の具にするなどして食べるようにしましょう。

ベランダのモロヘイヤでスープでも

ベランダのモロヘイヤでスープでも / akiraak2

トマト

トマトの持つあの赤い色素は「リコピン」と呼ばれ、紫外線によって生み出される毒性の強い活性酸素を消去してくれる働きがあります。リコピンの抗酸化作用はβカロチンよりも強力で、紫外線による皮膚がんを強力に抑えこむ力があると考えられています。 その他もちろん、βカロチンやビタミンC、ビタミンEも豊富です。珍しいのがビタミンPと呼ばれる物質で、これはビタミンCの働きを助けて、コーラゲンの合成や毛細血管を丈夫にするなどの力があるとされています。トマトにはこのビタミンPが野菜の中でも最も多く含まれています。

Tomatoes
Tomatoes / The Ewan

中医学的トマト

トマトは微寒で、甘味と酸味を持ち合わせ、胃に通じ、潤いを生んで渇きを収め、胃腸を元気にして消化を促進し、身体にこもった余分な熱を収めて暑気をはらい、毒を解消します。夏バテや熱中症対策にはぜひともとりたい食材ですし、熱が原因の炎症性の肌トラブルにも是非ともとりたい食材です。

Tomatoes

Tomatoes / DeSegura89

鮭(さけ)

鮭の身は赤いですが、実際には白身魚に分類されます。あの赤い色はエサの甲殻類の色素が要因のようで、フラミンゴと同じ原理です。卵が赤いのも赤い餌を食べているからだそうです。この色素はアスタキサンチンといって、某化粧品に配合されていることで有名ですが、強力な抗酸化力をもっておりシミやシワなど肌の老化の原因である紫外線によって発生する酵素からお肌を強力に守ってくれます。さらに鮭にはDHAやEPAなどの脂肪酸が多く含まれています。これらの脂肪酸は動脈硬化、心筋梗塞・脳梗塞、糖尿病などに予防効果が高いと言われ、生活習慣病予防にはもちろん、血流の良さがとても重要なお肌にとっても嬉しい食材です。そのほか、栄養の代謝を促すビタミンB群、骨を強化するビタミンDとカルシウム、抗酸化力の高いビタミンEなども豊富で、亜鉛や銅などの微量ミネラルも含んでいます。

Salmon face

Salmon face / izik

中医学的鮭

鮭は温性で、主に胃腸を温めてくれます。水はけを良くして、むくみを改善したり、「血」の流れを良くして冷えを改善する力があります。エアコンや冷たいもの摂りすぎで過度に内臓が冷えてしまっている今にもってこいの食材ですコラーゲンが大好きなご婦人方には鮭の皮も一緒に食べることをお勧めします

Altlantic Salmon with Lemon-Caper Sauce
Altlantic Salmon with Lemon-Caper Sauce / naotakem

牡蠣(かき)

世界中で元気になる食品として利用され、欧米では紀元前から生で食べられている唯一の水産物が牡蠣です。言わずとしてれた高栄養・高ミネラル・ビタミン食材、牡蠣は天然の栄養サプリメントと言っていいぐらいあらゆるビタミン、ミネラル、アミノ酸などが含まれ、高血圧の予防や肝臓機能を高めてくれるタウリンも豊富に含んでいます。生牡蠣100グラム中には、1日に必要なたんぱく質の2/3、カルシウムは1/3、リンは全量、鉄分、ヨードはなんと1日に必要な量の4倍量含まれるそうです。その割にカロリーは1個約16kcalほどどしかなく、5個でやっと卵一個分だそうです。
その中でも特筆すべきは亜鉛の含有量です。牡蠣はあらゆる食品の中で一番亜鉛の含有量が多い食材です。亜鉛には、細胞分裂や新陳代謝を促進する効果があります。これはもちろんお肌が生まれ変わるときにも、身体の細胞を修復するにも、亜鉛は絶対必要ということ。牡蠣の美肌効果が高いのは亜鉛のおかげかもしれませんね。また、亜鉛は先に述べた通り、活性酸素を分解する酵素を動かす鍵で、亜鉛やその他微量ミネラルが無いと活性酸素分解酵素は働けません。その他、鉄、銅、セレンなども含んでおり、これほど多様な効能を持つ食品はほかにないとも言われており、牡蠣の健康作用を話すだけで、何時間もの講義が出来てしまうぐらいです。
お肌に良い成分は先述の亜鉛、銅、セレン、鉄などのミネラルに加え、豊富なビタミンE、ビタミンB群も含まれています。ビタミンCはちょっと少ないので、レモンをかけて食べると良いですね。
 
亜鉛は様々な酵素やインスリンの構成成分となっており、体にとってとても重要な物質です。そして亜鉛は精子の構成成分の一つでもあるので、男性不妊にもとっても重要です。男性機能というのは、ほかにどれだけ栄養素が豊富にあっても、亜鉛が無くてはダメになってしまいます。しかし日本人の亜鉛摂取量は9mg程度(RDAの推奨量は15mg)と、日本人の多くは潜在的亜鉛欠乏症にあるといわれています。牡蠣の亜鉛含有量は大粒のものだと何と一粒20㎎!低めの吸収率を考えても1個でカバーできてしまう量です。亜鉛はそのままでは吸収しにくいので、クエン酸やビタミンCと一緒に摂ると良いとされています。だから牡蠣に生レモンがおいしいのかもしれません。牡蠣に生レモンは亜鉛に加え、鉄分の吸収率もあげてくれ、おすすめです。

An oyster
An oyster / Bitterjug

中医学的牡蠣

牡蠣の身は温性で、甘味。肝、胆、腎に入り、肌を滋養してきれいにする作用や、血行を良くして身体を温めたり、生理不順や生理痛を改善する作用があると言われている、女性にとってはいいことづくめの食材です。肝機能を強化する効能があり、体力消耗時や疲れにもよいです。

Oysters
Oysters / pelican

いかがでしたでしょうか。お肌によい食材とは余分な熱をこもらせず、ビタミンやミネラルをたっぷり含んだ食材ですが、せっかく良い食材をとっても、それを吸収する胃腸が弱っていては意味がありません。夏場は冷たいものが増えがちですが、胃腸は冷たいものに弱いので、もしアイスクリームやかき氷、冷たいお茶などをとってしまったら、そのあとは熱めのお茶などをとって少しでもバランスを取るように普段から心がけましょう。

肌養生の基本は肌への刺激になる、体に熱がこもる、辛いもの、脂っこいもの、甘いもの、加工食品、ファストフード、スナック菓子などや、胃腸機能を低下させる氷入りの飲み物、アイス、ヨーグルトなどを出来るだけ少なくして、消化に良く、余分な熱をこもらせない、火をとおした野菜たっぷりの和食を基本に食べることです。潤いは飲み物ではなく、食べ物、主に野菜からとることを大事にしてくださいね。

身体をいたわるためには、一にも二にも食養生・生活養生です。体が喜ぶ食事や生活をしましょう。

解毒には野菜が一番です。野菜を、胃腸に負担をかけないように火を通してたっぷり食べましょう
汗をたくさんかく夏は潤いもたくさん消耗します。「潤い」は食べ物を原料にして胃腸でつくられますが、渇くから、暑いからといって冷たいものをたくさん摂りすぎると、胃腸が冷やされてしまい機能低下をおこし、潤いも作られませんし、エネルギーも生まれません。そうすることで秋や冬など乾燥する時期に、身体を自分で守ることができず、呼吸器系のトラブルを起こしたり、肌の乾燥やかゆみがでたりしやすくなります。夏場は温かいものもしっかり食べて、胃腸機能を落とさないことが、一年中潤い、透明感のある肌を保つことに繋がります。

2014/08/25

夏に負けるな!肌食養生のお話 その①紫外線と肌に悪い食べ物のお話

こんにちは。店長の櫻井です。 毎年のことですが、眩しいほど太陽がじりじりと照り付けるくせに、湿度も高い8月過ぎのこの暑さには本当にやられますね。こんな時は海に行って、かき氷でも食べたいところですが、そうは簡単にいかないのが大人のつらいところです。皆様の夏はいかがでしょうか。
 
これだけ暑い日が続くと、お肌への負担も気になってまいります。「夏になると肌トラブルが出やすい!」っという方も多いのでは無いでしょうか。実際に薬局でもアトピーやニキビ、湿疹やあせも等、肌トラブルによる相談はこの時期とても多くなります。強い紫外線、汗による刺激、そしてこの暑さと肌にとってはとてもつらく負担のかかる季節です。しかも、今対策を怠っていると、秋に肌トラブルを起こしてしまいます。
今日は実際にトラブルが起きてしまっている方はもちろん、予防のためにも、そして美肌をキープするためにも大切な活性酸素、紫外線、そしてその対策についてのお話を前半と後半に分けてしてみます。前半は肌にトラブルが起こる仕組みと、避けたい食品類のお話を、後半は肌に疲れを残さないために是非摂りたい食品のお話です。
 

Lifeguards
Lifeguards / Scott Ableman

肌トラブルと活性酸素

夏場の肌トラブルの一番の敵はもちろん紫外線です。紫外線を浴びると肌細胞の中に活性酸素が生まれます。活性酸素は皆さんご存知の通りの悪者です。肌細胞を傷つけ、コラーゲンの分泌を低下させます。肌の弾力性が低下させて、たるみやシワをできやすくします。さらに新陳代謝を低下させ、ニキビや吹き出物、湿疹などを治りくくします。
また、活性酸素の発生以外にも紫外線は肌にとっては良くない作用を持っています。紫外線は、肌が黒くなったり、シミやそばかすの原因となるメラノサイトという細胞を増やしたり、色の濃いメラニン色素を作らせたりします。
 
 
活性酸素というのは、細胞が活動する限り発生する厄介なものです。ちょうど私たちが活動すれば二酸化炭素を発生してしまうようなものです。ただ考えたりして脳が活動するだけでも活性酸素は生まれます。生まれた活性酸素は体内でいろんな悪さをするのですが、活性酸素が増え続けると大変なことになるので、人体にはちゃんと活性酸素から身を守るため、活性酸素を分解する力が備わっています。これが体内に存在する抗酸化酵素です。肌対策で大事になるのがこの抗酸化酵素をどんどん働かせることです。 そこで重要になるのが、ミネラルです。抗酸化酵素は亜鉛セレンなどの微量元素(ミネラル)があって初めて動き出します。ミネラルは人の体の中では作り出せないので、ミネラルを含んだ食品を食べることが、抗酸化酵素を活性化させ、お肌を守る鍵になります。
その他にも体外から摂れるもので、この活性酸素から守ってくれるものがあります。それが、ビタミンCやビタミンE、そしてβカロチンなどの抗酸化物質です。
なので、紫外線による肌へのダメージを最小限に食い止めるには、第一に日焼け止めなどで紫外線をブロックすること第二に活性酸素を分解することの二つが鍵です。日焼け止めを塗る事ももちろん大切ですが、『食べる日焼け止め』と言われる、ビタミンC、ビタミンE、βカロチンなどの抗酸化物質や、活性酸素分解酵素を動かす、必須ミネラルのセレン銅、亜鉛をしっかり食べることが大切です。これらが紫外線により作られる活性酸素をやっつけてくれて、お肌の老化やトラブル悪化に歯止めをかけてくれます。

Peace
Peace / Alyssa L. Miller

 

中医学的肌養生

中医学的に見ると、夏は暑さによる熱が体内にこもりやすく、元々熱がトラブルの原因となっている湿疹やアトピー性皮膚炎、ニキビなどが悪化しやすい環境が整っています。さらにこの暑さは、肌にとってとても重要な質の良い睡眠を奪い、発汗で熱を押さえる潤いを損ない、さらにエアコンで血流を悪くして老廃物の回収も悪くして、肌の状態をさらに悪化させてしまいます。 また、肌を元気に保つには、栄養に富み、サラサラとよどみなく流れる血が十分にあることが大切ですが、高い湿度や気温、そしてそれに伴う冷たい飲食物の増加は胃腸を弱らせ、血の生産能力を著しく低下させます。さらに、汗は血とその源を同じくしているため、発汗が増える夏場は血の消耗も激しくなり、肌にとっては二重にも三重にも苦しい季節です。
また、お肌の状態と食生活に密接な関係があります。下記のものの食べ過ぎには注意しましょう。

甘いもの:チョコレートやケーキなど

油ものや肉類:とんかつ、てんぷらなど

香辛料の多いもの:キムチ、カレーライスなど

加工食品:ポテトチップス、ファストフード、インスタントフード、スナック菓子など

生もの:サラダ、刺身など

冷たいもの:アイスクリーム、ジュース、ビール、かき氷など

その他体質に合わせて:牛乳、コーヒー、アルコール、そばなど

肌トラブルを誘発する「発物」

また中医学では、古来から肌トラブルを発症させる食べ物を「発物(はつもの)」といって注意しています。

☆発物とは、、、
食べると皮膚の症状を発生または悪化させるものとして、古来中国で皮膚病の禁忌となっている食べ物の事。
現代の化学添加物も皮膚病を悪化させる性質があるので発物に属しています。
発物による病気の特徴として、発熱、かゆみ、ただれ、のどの痛み、痰、脹痛(張って痛む)、便秘、下痢などです。

☆発物の例☆

動物性のタンパク質 魚介類、牛肉、羊肉、あひる、カモ肉、牛乳、卵など

野菜・穀物類 ねぎ、たまねぎ、とうがらし、こしょう、セロリ、大豆、そら豆などの一部の豆類、そば、小麦など

くだもの: バナナ、パイナップル、マンゴー、柑橘類、銀杏、パパイヤなど

 
 
 
夏場に起こる肌トラブルを回避し、秋にも肌トラブルを持ちこさないためには、日焼け止めなどで対策するほか、ビタミンC、E、βカロチンやセレン、銅、亜鉛などの微量元素が豊富で、体の余分な熱を取り、胃腸を元気にしてくれる食べ物をしっかりとることが大切です。
 
その②では、お肌を守る食品のお話をします その②へ⇒

2014/08/22

イスクラ薬局の運営会社情報

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中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売