イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

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周先生 インタビュー

 
Q.先生の経歴を教えて下さい
A.1959年北京生まれ、1983年北京中薬大学を卒業しました。その後中医内科の医師として10年臨床に携わってから、来日しました。
Q.来日のきっかけは何ですか?
A.主人の日本留学が決まったので、一緒に来ました。日本振興協会と自然健康センターで中医学の普及活動をしていました。
Q.ご専門はなんですか?
A.中国では老人病と循環器内科が専門でした。来日してから婦人科の相談をしています。それから自律神経失調症、更年期障害、不妊症、鬱病などメンタル方面に興味を持ちました。日本はストレス社会で、国民性は勤勉で頑張りすぎています。長時間働いて、心身ともに緊張が続いて体調を崩される方が多いように思います。
漢方には「未病の治す」と言う考え方があります。不眠、動悸、疲労感、偏頭痛、生理不順など、調子が悪くつらいのに、病院で検査してもどこも異常がないと言われたりします。それはストレスや不規則な生活で体のバランスが崩れているということですから、漢方の知識を使って心身のバランスを整えられたらと思っています。
Q.先生は日本語がとてもお上手ですが、どこで学習なさったんですか?
A.来日してから日本語学校で日本語を学びました。そこで日本の大学の中国語の先生と出会い、交換レッスンをしたのがとても役に立ったと思います。
Q.今一番の趣味は何ですか?
A.絵を描くことと水泳、音楽を聴くのも好きです。中国の伝統的な音楽や、二胡が好きです。家族や友人と郊外へドライブに行ったり、友人とのおしゃべりも大好きで一番リラックスできます。
Q.編み物もお上手だそうですね。
A.セーターを編んだりテーブルクロスを編みました。自己満足かもしれませんが自分では上手にできて満足しています。編み物をしたあとはちょっと疲れますけど。

2013/01/01

血の巡りは健康の要

血の流が滞る「瘀血(おけつ)」の状態は、様々な身体の不調を引き起こす原因とされています。本格的な冬を迎えるこれからの時期は、冷えにより普段より血流が悪化しがちです。日ごろから養生を心がけ、血の巡りを良好にして健康を保ちましょう。
 
 
「瘀血」は万病のもとkouketuatu
 
「瘀血」とは中医学の考え方で、何らかの原因で「血(けつ)」がスムーズに巡らなくなり、流れが滞ってしまう状態のこと。血は全身を巡り臓器や細胞に栄養分や潤いを届け、心身を健康に保つ大切な役割を担っています。そのため、瘀血の状態になると、必要な栄養分などが行き渡らず、また代謝した老廃物がうまく回収されないため、体内の機能が低下して様々な不調につながるのです。
瘀血の三大特徴は、痛み、しこり、黒ずみで、症状としては、頭痛や腰痛、生理痛、肩こり、手足のしびれ、目の下のクマ、シミやそばかすが出やすい、顔色のくすみなど。放っておくと、動脈硬化、高血圧、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞、子宮筋腫、卵巣嚢腫などといった病気につながってしまうことも。
瘀血を引き起こす主な原因は、血を巡らせるエネルギー「気の不足」、ストレスによる「気の停滞」、冷えによる「血の巡りの悪化」など。西洋医学の検査では、太い血管内の異常であれば数値で検出できますが、毛細血管の異常まではなかなか捉えきれません。本人の自覚症状を重視する中医学では、早い段階から瘀血の存在を確認・改善することができます。病気を予防し、心身の健康を保つためにも、瘀血の原因を根本から改善していきましょう。
 
 
 
 
血管豆知識
人間の血管の長さは、成人で10万キロメートル(地球2周半の長さ)になります。血管の95%は顕微鏡でしか見えないような毛細血管で、全身を網の目のように巡って栄養を届け、老廃物を回収しています。こういった毛細血管網を含めた細動脈、細静脈など微小循環の瘀血対策こそが健康寿命を保つ秘訣といえるかもしれません。
 
 
 
 
原因別・瘀血養生法
瘀血の状態は、身体の調子が悪くなっているサインでもあり、さらに別の病気を引き起こす原因にもつながります。軽い不調と放っておかず、まずは自分のタイプを知り、早めの改善を心がけましょう。
 
気が足りないenergy
「エネルギー不足」タイプ
しっかり栄養をとり、身体の元気を養う
体内のエネルギーである「気」には、血を推し動かして全身を巡らせる働きがあります。そのため、気を生み出す胃腸や呼吸器系に不調があったり、加齢や慢性疾患などで元気のない状態だったりすると、体内の気が不足して血流の悪化を招いてしまうのです。
このタイプの瘀血は、疲労時に痛みの症状(頭痛や腰痛など)が強くなる、疲れやすい、食欲がない、あざができやすい、といった症状が特徴。日ごろから胃腸や呼吸器を元気に保ち、しっかり栄養を摂って体内の気を養うことが大切です。
 
主な症状
疲労時に痛みの症状(頭痛、胸痛、胃痛、腹痛、生理痛、腰痛、関節痛など)が強くなる、手足がしびれる、筋がつりやすい、息切れする、疲れやすい、風邪をひきやすく治りにくい、あざができやすい、食欲がない、物忘れが多い(特に高齢者)、顔色が白い、舌の色が暗い、舌に瘀点がある
 
食の養生
血流を良くし、元気を補う食材
 
血流をよくする食材
紅花、八角、よもぎ、山椒の実、らっきょう、ねぎ、フェンネル、玉ねぎなど
 
気を補う食材
大豆食品、山芋、インゲン豆、豚肉、いわしなど
 
良く使われるのは、
冠元顆粒(かんげんかりゅう)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)、補中丸(ほちゅうがん)など
0808_冠元顆粒
 
 
気が滞る
「ストレス」タイプstress
瘀血の初期症状。早めの対処で改善を
心身共に健康な状態であれば、「気」は「血」と一緒に全身を流、血流をスムーズに保っています。ところが、過度なストレスを受けると気の流れが滞り、血を推し動かす働きも弱くなるため、血流が悪くなってしまうのです。
このタイプは強いストレスによって現れる頭痛や関節痛などの痛み、肩こり、筋肉のけいれん、不眠、怒りっぽい、憂鬱、といった症状が特徴。気の停滞による瘀血は初期の症状です。長期化すると悪化や慢性化によもつながるので、改善しやすい初期の段階で早めに対処するよう心がけましょう。

2012/12/20

「扶正袪邪」の知恵で身体を守る   中医学講師 仝 選甫

 
中医学では、身体を構成し、生命活動を維持するのに必要な物質と人体の抗病機能を正気(免疫力)と呼んでいます。
また、この正気のバランスを乱し、病気にしてしまうのを邪気(ウィルス等)と呼びます。
このため、病気になる原因には、邪気が強すぎる場合と、正気が弱すぎる場合の2つのケースが考えられます。
「病は気から」という言葉はもちろんご存知だと思いますが、やっぱり病気にならない為に、
元気の強さ、いわゆる免疫力UPの『扶正』(ふせい)と邪気を取り除く『袪邪』(きょじゃ)には重要な関係があります。
 
 
日本では、季節性インフルエンザは冬に毎年のように流行します。
通常、11月下旬から12月上旬頃に感染の第一波が見られ、
12月下旬に小ピークを迎えます。学校が冬休みの間は小康状態で、
翌年1~3月頃にその数が増加しピークを迎えて、
4~5月には流行は収束を向かえるパターンが多いといわれています。
 
 
インフルエンザはインフルエンザウィルス(邪気)による急性感染症の一種で流行性感冒とも言います。
39度ぐらいの高熱、筋肉痛など風邪のような症状があり、
急性脳症や二次感染により死亡することもあるので、
すばやく邪気を取り除くための「袪邪」の知恵がもっとも重要です。
中国では、その代表的な漢方薬は「板藍根」(ばんらんこん)でしょう。
 
 
一方、花粉症は春先に見られるアレルギー疾患の一つで、
目や鼻の痒み、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、喘息が酷くて、咳が止まらなくなることもあります。
主な原因は、粘膜の免疫の異常反応で、花粉などが粘膜につくと、
アレルギー反応として肥満細胞からヒスタミンが遊離し、花粉症状を引き起こします。
 
 
中医学において、強い風の吹く「春」に気をつけたいのは「風」邪(ふうじゃ)
花粉暑は風邪が花粉を運んで身体に入り込むことが原因と考えられています。
風邪や花粉の侵入を防ぐ役割を果たしているのが「衛気」(えき)という代表的な正気です。
 
 
衛気は体表を巡り、専らの体の温度調節につとめ、
汗腺の調節をあずかる他、皮膚や筋肉を充実させる仕事もしています。
「衛気」を高めれば、花粉症やインフルエンザは怖くありません。
ウィルスや花粉を寄せ付けない「抵抗力の強い身体づくり」が基本です。
つまり、衛気は身体を守る「抵抗力」のようなもので、身体の表面である、
鼻や喉の粘膜、皮膚などにバリアの様に存在し、邪気の侵入を阻止しています。
 
 
「肺」と「脾胃」は、呼吸や栄養の吸収を通じて「気」を生み出す大切な臓器です。
そのため、これらの臓器が弱くなると体内の「衛気」(正気・免疫力)も不足しがちになり、
インフルエンザや花粉症などにかかりやすくなってしまいます。
中国では古くから、カゼを引きやすい、胃腸が弱い、虚弱体質で疲れやすい人に、
肺や脾胃を健やかに保つ扶正(ふせい)漢方薬である「玉屏風散」(ぎょくへいふうさん)があります。
イスクラからは「衛益顆粒」(えいえきかりゅう)という名前で販売しております。
 
冬の寒さによるインフルエンザや春先の花粉症に負けないために、
毎年10月ごろから、扶正である「衛益顆粒」と袪邪である「板藍茶」を使い、
上手にバランスよく「扶正袪邪」しましょう。

2012/10/06

長く続いた残暑も一息

長く続いた残暑も一息つき、ようやく秋の気配を感じるようになりました。日ごとに涼しくなるこれからの時期は、夏の疲れを回復し、冬に備えて元気な身体を作ることが大切です。早めの養生で免疫力アップを心がけ、カゼやインフルエンザに負けない身体をつくりましょう。
 
 
 
「気」の充実が、免疫力アップのカギ
中医学では身体の基本となる「気・血・水(き・けつ・すい)」が十分にあり、スムーズに巡っている状態が健康と考えます。中でも体内のエネルギーである「気」は、元気で免疫力の高い身体をつくる大切な要素。カゼやインフルエンザなど、病気の予防・治療・回復も、気の充実がカギとなります。
体内の気を充実させ、免疫力をアップさせるためには、まず「肺」の機能を高めることが大切です。肺は、呼吸を通じて体内の気を生み出す“気の源”。
また、邪気(ウィルスなど)の侵入から身を守る「衛気(えき・身体の防衛力となる気)」も、肺の働きから生まれます。
肺を元気にすることは、鼻やのど、皮膚などを強くして、邪気の侵入を防ぐことにも繋がるため、秋の乾燥ダメージから灰を守るよう積極的な養生を心がけましょう。
また、気は主に肺の呼吸によって取り込まれる酸素(清気・せいき)と、脾胃(ひい・胃腸)が消化吸収する栄養素によってつくられています。そのため、夏の疲れから食欲不振などを起こしがちなこの時期は、脾胃の機能を高めて、栄養をしっかり摂ることも大切です。
カゼは万病のもと。たかがカゼと油断せず、まずは「しっかり予防」、ひいてしまったら「早めのケア」を心がけましょう。
 
 
 
カゼの予防
カゼやインフルエンザを寄せ付けない「元気な身体」が基本
中医学には、「正気が内にあれば、邪に犯されることはない」という言葉があります。これは、免疫力や体力が身体にしっかり備わっていれば、病気にかかりにくくなるということ。カゼやインフルエンザの予防も、まず病気を寄せ付けない「元気な身体」をつくることが大切です。
養生の基本は、「肺」と「脾胃(ひい・胃腸)」の機能を高め、元気の源となる「気(エネルギー)」を充実させること。身体の潤いを保って乾燥から肺を守り、夏の暑さでつかれがちな脾胃をいたわりましょう。十分に栄養を摂ることが出来れば、体内の気も充実します。
夏の消耗やストレス、心身の疲労、病後、月経などが原因で気が不足していまうと、体力や免疫力が落ち、カゼをひきやすくなってしまうので注意しましょう。
また、肺を元気にすることは「衛気(えき・身体の防衛力となる気)」を生み、鼻やのど、皮膚などを守って、邪気(ウィルスなど)の侵入を防ぐことにも繋がります。
 
気をつけたい症状
・ 寝ても疲れが取れない
・ 息切れ(階段を上がると息切れがする)
・ 汗が出やすい
・ 顔色が白い
・ 冷え性
・ 食欲不振
・ 特に症状がなくても、カゼを予防したいとき
 
食の養生
身体を補い、肺の機能を高める食材を
・ 大豆製品(豆腐、湯葉、豆乳など)
・ 豚肉
・ 鶏肉
・ 鮭
・ 太刀魚
・ 鯛
・ 白キクラゲ
・ 白ごま
・ 茸類
・ 山芋
・ かぼちゃ
など
 
カゼ予防の養生法
・ 身体を冷やさないことが大切。外出時は暖かい服装を。
・ なるべく人ごみを避け、出かける際はマスクの着用を
・ 帰ったら「うがい」「手洗い」を習慣に。お茶のうがいなども効果的
・ 室内の空気は新鮮に。こまめな換気をこころがけて
・ 体力が落ちないよう、十分に睡眠を
・ 新鮮な野菜をたっぷり食べて、ビタミン、ミネラルを補給しましょう
 
 
 
ひいてしまったら・・・
一口に「カゼ」と言っても、ひき始めから治りかけまで、その症状は様々。カゼのタイプをきちんと見極めて、自分の症状に合ったケアをすることが早めの改善に繋がります。
 
 
 
胃腸のカゼ
お腹にくるタイプ。脾胃の不調の原因となる「湿(しつ・余分な水分や汚れ)」を取り除き、胃腸の調子を整えましょう。香織の良い食材は、食欲アップや胃腸症状の緩和につながります。
 
主な症状
胃のムカつき、胃痛、食欲不振、嘔吐、お腹の張り、下痢など
食の養生
香りの良い食材で、胃腸症状を和らげる
しそ、梅干、しょうが、陳皮、みょうが、鯵、カルダモン、など
よく使われるのは、、、
勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)、香蘇散(こうそさん)、五苓散(ごれいさん)
 
 
 
 
熱のカゼ
初期から悪化したカゼ、急な発熱を伴うカゼ、インフルエンザなど。このタイプは、まず熱を下げることが大切です。涼性の食材を積極的に摂り、身体の内側から熱を冷ましましょう。
 
主な症状
熱が強い、咽の痛みが強い、咳き込む、口が渇く、冷たいものを飲みたい、鼻水が黄色く濃い、痰が濃い、舌先が紅いなど
食の養生
身体の熱を冷ます涼性の食材を
菊茶、ミント茶、ごぼう、れんこん、大根、グレープフルーツ、きゅうり、冬瓜、トマトなど
よく使われるのは、、、
天津感冒片(てんしんかんぼうへん)、涼解楽(りょうかいらく)、板藍根(ばんらんこん)
 
 
 
 
冷えのカゼ
ひき始めに多いタイプ。身体が冷え、くしゃみや鼻水、寒気、頭痛といった症状が現れます。身体をしっかり温めてカゼを追い払い、早めの対処で症状の悪化を防ぎましょう。
 
主な症状
背中がぞくぞくする、頭痛、節々が痛い、身体が冷える、鼻がつまる、鼻水が透明で多い、痰が白くて薄い、舌の苔が白く薄いなど
食の養生
身体を温めて、冷えを追い払う食材を
葱、しょうが、にんにく、三つ葉、葛、シナモン、コリアンダーなど
よく使われるのは、、、
頂調顆粒(ちょうちょうかりゅう)、葛根湯、小青竜湯
 
 
 
 
長引くときは
熱は下がっているのに、咳がなかなか止まらない、疲労感が残る・・・・・。そんな症状を改善したい時は、弱くなった肺の機能を高め、消耗した「気(エネルギー)」を補うことが大切です。肺は乾燥に弱いため、身体の潤いを保つよう食事にも気を配りましょう。加湿器やマスクで喉を保湿するのも効果的です。
 
主な症状
咳が止まらない、息切れがする、疲労感が残る、口が渇く、痰が絡む、皮膚の乾燥、声がかすれる、便秘気味、汗が多い
食の養生
肺を潤しながら、気を補う食材
大根、なし、びわ、はちみつ、銀杏、ミカン、ゆり根、豚皮など
よく使われるのは
麻杏止咳顆粒(まきょうしがいかりゅう)、潤肺糖漿(じゅんぱいとうしょう)、麦門冬湯(ばくもんどうとう)、百潤露(ひゃくじゅんろ)

2012/09/19

店長櫻井、雲南中医医院に行く!

6月に雲南省へ皮膚科研修に行ってきました!
今年は、ゴールデンウィークの直営店4店舗合同北京研修についで2回目の訪中。まずはこんなすばらしい機会を与えてくれた上司、会社に感謝。そして私の留守中にお店を手伝ってくれた他店スタッフ、店長不在の中、奮闘してくれた当店スタッフにも感謝です。
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さて、今回の旅の目的は、雲南省中医院での皮膚科研修。漢方専門の病院である中医医院で現地の中医師(漢方医)の横について患者さんの病態、診察、処方などの勉強や、入院病棟での回診、皮膚科部長や教授、副院長の講義と、かなり盛りだくさん。中医学を学ぶ私達にとっては、とっても贅沢な内容で、ほかではなしえない貴重な体験をさせていただきました。
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中国の病院は、日本と違って基本なんでもオープン。先の患者さんがいようが、次の患者さん、さっき検査に回された患者さんが、各々好き勝手に先生に話しかけます。先生も研修医もなれたもので、大きな声でさくさくと処理していきます。
そんな日本人の私から見たら混沌とした状況の中でも、一人一人の症状をしっかり診断しつつ、私達にも細部にわたって病態・病状、処方等を説明してくださり、もちろん患者さんにも判りやすい説明、養生のアドバイスなさっていて、そして、優しい笑顔と共に、「大丈夫。よくなりますよ。」と勇気付けることも忘れない先生の姿といったら、神々しささえ感じられました。患者さんも絶大なる信頼を先生や、出された薬(煎じ薬の内服と漢方の外用薬)に持たれていたこともまた印象深く、私達も、日本でもっと漢方の認知度と信頼度を上げるために、日々努力しなくてはいけないと痛感しました。
 
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中国での漢方治療は、とにかくすごいの一言。入院という選択肢も視野にいれつつ、西洋医学の検査、そして治療法も効果的におり混ぜながら(中西医結合といいます)、外用、内服とてきぱきと処置が施されていました。一番驚いたことは、診察から入院、そして治療の開始までがとにかく早いこと。日本で入院というと、検査検査のイメージですが、ここでは、診察中に検査に回ってデータを持ってまた戻るように言われ、戻ってきたらそれを診ながら治療方針を決定し、すぐ治療を開始していました。私達が初日に診た尋常性乾癬の患者さんはかなり酷い状態でいらしていましたが(先生を頼って地方の農村部から飛行機で3~4時間かけていらしたそうです)、次の日の入院患者の回診時には、もう既に症状が落ち着いていました。効果的な使い方をマスターすれば、漢方は十分即効性が期待できるということも実感しました。
 
 
 
雲南省では、空港、地元のお土産屋さん、スーパーなどありとあらゆる場所で生薬、特に田七人参、西洋人参、天麻などの高級生薬が販売されており、『生薬の一大産地』の雲南省という場所を体感しました。
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研修の後は観光!ということで、麗江という世界遺産の町へ。写真は麗江にある「玉竜雪山」という標高4600m以上の山。因みにこのポイントは4500mぐらい。富士山より高い標高なので、空気が薄く、ちょっと昇るだけで息切れ、休まないと動けないほどでしたが、周りの景色に圧倒されっぱなしで、辛さはまったく感じませんでした。
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写真の後に見える白い雪の様なものは氷河です。氷河、初めて見ました。写真の二人は今回の研修旅行をまとめてくださった楊達(ヨウタツ)、楊暁波(ヨウキョウハ)先生夫妻。お二人はここ、雲南省の出身で、楊達先生は私達が研修に行った「雲南省中医院」の出身です。先生はエリートでお偉いさんだった様子(もちろん自分ではそんなことは言いませんが)。だから私達の無理難題も難なく通ったんですね(笑)。
そんな楊達、楊暁波夫妻は皮膚のスペシャリストとして、講演や店頭相談のために、全国を飛び回っております。
今回の研修を通して一番心にのこった事は、中国の壮大な自然とそれに負けない中医師達のおおらかで、心優しい治療者としての人柄です。私達も店頭でお客様のご相談を受けるときに、お客様に頼られる存在でなくてはいけません。お客様に安心してご相談いただけるために、お悩みが少しでも軽くなるようアドバイスできるように、日々の研鑽を怠ってはいけないということを改めて決心する良い機会となりました。
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2012/07/20

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売