中医学の普及のために全国で公演や勉強会を開催し、薬剤師などに中医学の教育をし、大活躍の包先生にインタビューをさせていただきました。
Q. ご出身は中国のどちらですか?
A. 内モンゴル自治区です。中国の北部、国境を挟んですぐ北はロシアです。草原地帯ではパオ(移動式の住居)での生活でした。
私がモンゴルにいた頃、買い物や映画を見に行くには馬で!だから乗馬はとっても得意ですよ!!モンゴルの人の顔立ちは、寅さん(映画“ 男はつらいよ”の)に似ていると、日本に来てから思いました。
Q. 包先生が日本にいらっしゃったのはいつですか?
A. 91年に東京医科大学への留学が最初でした。
Q. 先生のご専門は?
A. 中国では精神科、不妊、婦人科の症状を主に診ていました。
日本の薬局でも不妊や婦人科トラブルで悩む女性のメンタル面のケアもしています。
Q. 日本語は当時から上手だったのですか?
A. 中国にいたころから日本に興味があり、10年かけて学びました。初め、独学で勉強をしていたため、とっても大変だったことを覚えています。
Q. 日本へいらした理由は、やはり勉強ですか?
A. そうです。留学生として来ていたのですが、大学で博士号を取得したいと思い、それから中国へ帰ろうと考えていました。また、日本がどういう国か知りたかったからです。(日本好きのお母様の影響もあるようです)
Q. でも、そのまま日本に?
A. そうなんですよ。日本にはもともと興味があったと言いましたが、住んでみると思い描いていたよりももっと良かった訳です(笑)。そして自分の子供にも、是非この日本で教育を受けさせたいと思うようになったのです。
Q. 日本の好きなところは?好きな芸能人とかいますか?
A. 好きなところはいっぱいあります。綺麗で、何でもやりやすい、夢があれば実現できる、頑張れば成る国、ルールがしっかり決まっている、サービスは世界一・・・逆に、目標ないことが私は好きではありません。
日本で出来ないのは自分のせいと思って何事も頑張ることが大切だと思っています。
好きな芸能人は久本雅美さん。面白いだけではなく、誰にでも優しく、気遣いが細やかで何しろ礼儀正しいところが好きです!(一度お会いしたことがあるそうです)
Q. 体調のことで悩んでいる皆様にアドバイスをお願いします。
A. 日本でも中国でも、ご自分の体調について詳しく話を来てくれる所がまだまだ少ないのが現状だと思います。
女性も男性も、メンタル面の相談はとても大切です。不妊症や婦人科疾患で悩む女性の中には、誰にも打ち明けられずひとりで辛い思いをしている方も多いと思います。薬局にいらっしゃるお客様のお悩みをお伺いして終わるのではなく、気持ちを理解してお客様との信頼関係をしっかりと築くことが大切だと思っています。
特に若い方には、誇りを持って頑張って欲しいですね。また、何かお体のことでお悩みを抱えている方、漢方薬でフォローできることは沢山あるので、ぜひ薬局の場を利用して悩みを打ち明けてください。いっぱい お話を聞いて、全力でフォローいたしますので。
最後に、不妊症でお悩みの方、妊娠できても、それが叶わなくても、一人の人間として不妊治療を頑張った自分を、常に褒めてあげてください。
これが私から皆様へのアドバイスです。
包先生は以前、作家の久美沙織さんとお話しする機会があったそうです。久美さんは、4 5 歳で自然妊娠、ご出産を経験された女性です。
ご自身の体験を経て「4 5 歳、もう生んでもいいかしら?」「ナチュラルな妊娠」を出版されました。まさに諦めない妊娠の代表ですね。
お忙しいスケジュールの合間でも、丁寧にひとつひとつの質問に答えてくださった包先生。優しく、お母さんのような雰囲気と同時に、熱心で、常に努力を惜しまない先生のお人柄、本当に素敵です。包先生に、あなたのお悩みを打ち明けてみませんか!!
ブログ日記BLOG
包先生インタビュー
2013/01/01
仝先生 インタビュー
Q. 先生のご専門は耳鼻科と内科とお伺いしております。日本人は花粉症をはじめ、 アレルギー疾患でお悩みの方がとても多いと思うのですが、日本に来られて、その辺りの事はどの様にお考えでしょうか。
A. やはり日本人には花粉症などアレルギー疾患の方が多いように思います。私が来日して非常に強く感じたことは主に二つあります。
ひとつは日本人の食生活が西洋化していること、冷たいものをより好んでとることです。日本人は外食などで洋食を食べ、 季節に関係なく冷たいものを当たり前のように口にしていますね。冷たいものはもちろん体温を下げますので免疫力も低下します。
アレルギー疾患の発症は免疫力の低下とおおいに関係していますのでアレルギーを起こしやすい体質を作ってしまいます。中国では、 真夏でも空港などでは温かい緑茶が売られていて冷蔵庫から出したばかりの冷たい飲み物はあまり売られていません。 みんな温かい飲み物を飲んでいます。
ふたつめは、特に若い人が薄着であることですね。通勤時、駅のホームでミニスカートの女子校生が非常に多いことや、 両親は厚着なのに一緒にいる小さな子供だけ半ズボンで薄着といった光景には驚きました。
Q. なるほど~。そうすると中国の方は体を冷やす物や洋食はあまり食べていないのですね?
A. もちろん、中国でも洋食を食べている人もいますよ。けれど、 中国人は野菜たっぷりのお鍋やしゃぶしゃぶ、中華料理など温かい料理を好みますね。焼肉はあまり好んで食べないかもね。やはり伝統的な食事、 日本だったら和食が健康的な体質を守るのだと思います。
Q. 実際に臨床では、どの様なご相談をよく受けられますか? また何かアドバイスがございましたら是非お願いします。
A. 女性のお客様からは生理不順など婦人科系疾患や冷え、鬱症状など、 男性のお客様からは生活習慣病やがんなどのご相談をよく受けます。もちろん、 私の特に専門としている耳鼻科系の疾患に関してもお受けしております。
どの疾患でも、ポイントは①和食を食べる ②コーヒーは飲み過ぎない。緑茶や養生茶がオススメ。だと思います。
Q. 今、“養生”という言葉が出てきましたが…。先生はよく“養生” に関してもアドバイスをされていますよね。日本のような四季のはっきりした国で、季節の変わり目に体調を崩す方も多いようです。 胃腸の弱い方も多いですし、最近、メタボなど生活習慣病も増加しています。何かオススメの養生法はありますか?
A. 中国には“春夏養陽 秋冬養陰”という言葉があります。文字通り、 “春と夏には陽を養い、秋冬には陰を養いなさい”ということです。つまり、春夏は体を冷やしてはいけないのです。
また、日頃の生活面では、寝る30分前は脂っこいものや甘いものは避け、どうしても空腹なら、 消化しやすい食パンなどの炭水化物をとるように。アルコールも適量(個人差はあります)ならば健康の助けになるでしょう。
Q. 先生のご略歴の中に、“耳鼻喉学術経験継承人”とありますが、これは何ですか?
A. 臨床経験を何十年も積んだベテランの中医師である老中医のもとで、 3年間指導を受け弟子入りすることです。高齢化や海外進出などで老中医が減少し、伝統医学を後世に伝えることが出来なくなることを懸念し、 中国政府が始めた制度です。この老中医の生徒に選ばれる選抜条件は厳しいですよ。
Q. その厳しい条件をクリアし名老中医のもとで学ばれて、 その後は臨床で沢山の患者さんの診察をされていたのですね。スゴイ!!ところで、先生は日本に来られてわずか5年程ですが、 日本語もお上手ですよね。日本語学校に通われたのですか?
A. 学校へ行く時間はなかったので、 日常の人との会話の中で日本語を学びました。ただ、来日したての頃は、日本語の音を上手く使い分けられず、タクシーで “あのビルの前でおろして”と言いたいのに“あのビルの前でころして”と言って運転手さんをびっくりさせてしまったり、 肩こりでご来店されたお客様との相談で、“きんにくの凝りが~”と言ったつもりが“にんにくの凝りが~”になってしまったり(笑)
今も、常に持ち歩いている大切な日本語の日常会話の本を見せていただきました!
Q. 母国中国で、先生のオススメの場所はどこですか?
A. 故郷の河南省鄭(てい)州ですね!河南省は、中国では「医聖」 と呼ばれる張仲景の故郷です。また少林寺拳法や陳式太極拳の発祥地でもあります。小さな子供から大人までみんなやっています。 世界的に有名な“洛陽水席(らくようすいせき)”というたっぷりの野菜や肉を使ったスープ料理が美味しいですよ。
Q. いつか訪れてみたいですね。では日本での生活はいかがですか? 日本食はお好きですか?
A. 日本は、どこに行っても中華料理屋もあるし食事には慣れました。 日本食で一番好きなのは“カレーうどん天ぷらのせ”です。お刺身や納豆はまだ慣れていません。家では、 よく自分で皮から具まで全て手作りで餃子を作ります。冷凍保存で2週間は食べられますよ!
Q. 皮から作る餃子、本格的ですね!!では先生のご趣味はお料理ですか!?
A. いえいえ・・。趣味は、リラックスした状態で、 自宅でテレビや映画を観たり、音楽を聞いたりすることです。たまに書道もします。
Q. 最後に、これから漢方で体質改善したいと考えている皆様にひとことお願いします。
A. 漢方治療は焦らず落ち着いて。 少なくとも3か月~半年服用するのは基本です。またご自分の生活習慣をよく見直した上で漢方薬をお飲みください。
仝先生、インタビューにお答えいただきましてありがとうございました。
2013/01/01
木梨先生 インタビュー
Q. 店頭では、婦人科とくに子宝相談や生理トラブルなどのご相談を広くお受けしているようですね。 女性疾患をご専門にされたきっかけは?
A. 私がこの仕事に従事してからご相談うけるのは圧倒的に女性でした。 女性ホルモンが関わる繊細な身体のリズムを整えるのに漢方はよく奏効します。女性は「月経」という特別な生理現象が体質やその時の体調を表す大きな指標になるため、ほとんどの方が服薬の前後の変化をしっかり感じることができるようになります。
女性の健康な身体づくりには漢方は最強な味方と思っています。 医学が進んでも妊娠・出産に適した年齢は昔と大きくは変わりません。その限られた時の中で漢方の知恵を生かしてお子さんを望んでおられる方のバックアップができ子宝に恵まれたらこんなにうれしいことはありません。
共に喜びを分かち合うことができるのですから!
Q. ご相談を受けていてよく感じることはどんなことでしょうか。
最近の女性は冷えている…とかよく言われますが。
A. 冷え性の方は相変わらず多いですね。
また最近では、不調を訴えられる方の多くは男性と同じくらい非常にハードな仕事をしていることに驚きます。 遅くまで残業するため睡眠時間が短くなり頭が冴えて眠れない、食事も不規則、ストレス過度で精神不安定等です。その結果、月経不順になったり更年期様の症状がでたりと症状は様々です。
Q. 日ごろの生活面で気を付けた方がよいと思われることはありますか。オススメの養生法などあったら教えてください。
A. 月並みですが「頑張り過ぎない」こと。
「快食・快眠・快便・快心・快調(正常な月経)」でありたいのに身体がそのようにならないときは何かのサインです。自分の身体が発するサインを見逃さないでください。
人間も自然界のひとつです。四季折々の変化に応じて身体や心の状態も変わってきます。自然界からの恵みをたくさん取り入れることが真の養生法だと思っています。
Q. 中国にある中日友好医院で中国医学を学ばれたとお伺いしました。
どんな学校でしたか?日常会話はやはり中国語で?
A. 当時漢方の勉強法を模索していた時「中国人のドクターに日本語で教えてもらえるよ。」とある人から留学を勧められ「それなら…」と安直な私は、北京の東直門にある中国中医研究院に半年の予定で行きました。
そのうちに、北京中医薬大学に留学している人たちと知り合い「授業は私たちがサポートするから勉強続けたら?」との誘いを受け、その大学の研修センターに籍を移し理論の授業は必死で黒板の文字を写し、臨床は中日友医院で学びました。ここでも学生が書くカルテを必死に写しました。
しかも、この医院のドクターのほとんどが日本語堪能なのです。さすがですね~ 。
なので、中国語は生活するのに必要最小限で、結果上達しないまま2年間の留学生活は過ぎていきました(笑)
Q. 中国での留学生活の思い出で、印象深い事はありましたか?
A. とにかく毎日がスリリングでした。挙げたらキリがありませんが中でも友人4人で2週間かけて行った「シルクロードの旅」です。
列車や車を乗り継いで敦煌、トルファン、クチャ、カシュガル、ウルムチと移動し、火焔山の横を走っている時はあの三蔵法師が辿ったであろう道を行き、その情景はいまだ鮮明に残っています。 忘れられない味は「水餃子」と「羊肉のしゃぶしゃぶ」です。
Q. ご趣味は?究極のストレス発散法など・・。
A.
趣味:
①美術館や博物館に行く
「何でも鑑定団」というテレビ番組を観るようになってもっと好きになりました。
②地方の温泉に行きそこでレンタカー借りてドライブする
特に木立の中を走りぬけるのは最高です!
③映画やお芝居を観る!
ストレス発散法:
①好きなアーティストのコンサートに行って一緒に歌って叫ぶ
立ちっぱなしは身体にこたえますが…。
②デパ地下に行く
Q. なかなかお体のことを他人には話せない、打ち明けにくいという女性も多いかと思います。これから漢方薬でお体の調子を整えたい、漢方相談を受けてみようかしら?とお考えの皆様にひとことお願いします。
A. 以前に比べ、女性誌にも女性のためのさまざまな健康法が掲載され、漢方もそのひとつになっています。
漢方を試そうと思って本を読んでも実際自分がどれに該当するか判断がつかない時、体調が悪くて病院に行っても「異常なし」と診断され、でもこの不調はいったいなんだろうと感じた時、病院の薬は強すぎて身体に合わないと感じた時など、まずはどうぞお気軽にご相談ください。
健康な身体づくりにもっとも適した方法が見つかるように一緒に考えていきましょう。
ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
ご来店お待ちしております!
2013/01/01
周先生 インタビュー
Q.先生の経歴を教えて下さい
A.1959年北京生まれ、1983年北京中薬大学を卒業しました。その後中医内科の医師として10年臨床に携わってから、来日しました。
Q.来日のきっかけは何ですか?
A.主人の日本留学が決まったので、一緒に来ました。日本振興協会と自然健康センターで中医学の普及活動をしていました。
Q.ご専門はなんですか?
A.中国では老人病と循環器内科が専門でした。来日してから婦人科の相談をしています。それから自律神経失調症、更年期障害、不妊症、鬱病などメンタル方面に興味を持ちました。日本はストレス社会で、国民性は勤勉で頑張りすぎています。長時間働いて、心身ともに緊張が続いて体調を崩される方が多いように思います。
漢方には「未病の治す」と言う考え方があります。不眠、動悸、疲労感、偏頭痛、生理不順など、調子が悪くつらいのに、病院で検査してもどこも異常がないと言われたりします。それはストレスや不規則な生活で体のバランスが崩れているということですから、漢方の知識を使って心身のバランスを整えられたらと思っています。
Q.先生は日本語がとてもお上手ですが、どこで学習なさったんですか?
A.来日してから日本語学校で日本語を学びました。そこで日本の大学の中国語の先生と出会い、交換レッスンをしたのがとても役に立ったと思います。
Q.今一番の趣味は何ですか?
A.絵を描くことと水泳、音楽を聴くのも好きです。中国の伝統的な音楽や、二胡が好きです。家族や友人と郊外へドライブに行ったり、友人とのおしゃべりも大好きで一番リラックスできます。
Q.編み物もお上手だそうですね。
A.セーターを編んだりテーブルクロスを編みました。自己満足かもしれませんが自分では上手にできて満足しています。編み物をしたあとはちょっと疲れますけど。
2013/01/01
血の巡りは健康の要
血の流が滞る「瘀血(おけつ)」の状態は、様々な身体の不調を引き起こす原因とされています。本格的な冬を迎えるこれからの時期は、冷えにより普段より血流が悪化しがちです。日ごろから養生を心がけ、血の巡りを良好にして健康を保ちましょう。
「瘀血」は万病のもと
「瘀血」とは中医学の考え方で、何らかの原因で「血(けつ)」がスムーズに巡らなくなり、流れが滞ってしまう状態のこと。血は全身を巡り臓器や細胞に栄養分や潤いを届け、心身を健康に保つ大切な役割を担っています。そのため、瘀血の状態になると、必要な栄養分などが行き渡らず、また代謝した老廃物がうまく回収されないため、体内の機能が低下して様々な不調につながるのです。
瘀血の三大特徴は、痛み、しこり、黒ずみで、症状としては、頭痛や腰痛、生理痛、肩こり、手足のしびれ、目の下のクマ、シミやそばかすが出やすい、顔色のくすみなど。放っておくと、動脈硬化、高血圧、狭心症、脳梗塞、心筋梗塞、子宮筋腫、卵巣嚢腫などといった病気につながってしまうことも。
瘀血を引き起こす主な原因は、血を巡らせるエネルギー「気の不足」、ストレスによる「気の停滞」、冷えによる「血の巡りの悪化」など。西洋医学の検査では、太い血管内の異常であれば数値で検出できますが、毛細血管の異常まではなかなか捉えきれません。本人の自覚症状を重視する中医学では、早い段階から瘀血の存在を確認・改善することができます。病気を予防し、心身の健康を保つためにも、瘀血の原因を根本から改善していきましょう。
血管豆知識
人間の血管の長さは、成人で10万キロメートル(地球2周半の長さ)になります。血管の95%は顕微鏡でしか見えないような毛細血管で、全身を網の目のように巡って栄養を届け、老廃物を回収しています。こういった毛細血管網を含めた細動脈、細静脈など微小循環の瘀血対策こそが健康寿命を保つ秘訣といえるかもしれません。
原因別・瘀血の養生法
瘀血の状態は、身体の調子が悪くなっているサインでもあり、さらに別の病気を引き起こす原因にもつながります。軽い不調と放っておかず、まずは自分のタイプを知り、早めの改善を心がけましょう。
気が足りない
「エネルギー不足」タイプ
しっかり栄養をとり、身体の元気を養う
体内のエネルギーである「気」には、血を推し動かして全身を巡らせる働きがあります。そのため、気を生み出す胃腸や呼吸器系に不調があったり、加齢や慢性疾患などで元気のない状態だったりすると、体内の気が不足して血流の悪化を招いてしまうのです。
このタイプの瘀血は、疲労時に痛みの症状(頭痛や腰痛など)が強くなる、疲れやすい、食欲がない、あざができやすい、といった症状が特徴。日ごろから胃腸や呼吸器を元気に保ち、しっかり栄養を摂って体内の気を養うことが大切です。
主な症状
疲労時に痛みの症状(頭痛、胸痛、胃痛、腹痛、生理痛、腰痛、関節痛など)が強くなる、手足がしびれる、筋がつりやすい、息切れする、疲れやすい、風邪をひきやすく治りにくい、あざができやすい、食欲がない、物忘れが多い(特に高齢者)、顔色が白い、舌の色が暗い、舌に瘀点がある
食の養生
血流を良くし、元気を補う食材
血流をよくする食材
紅花、八角、よもぎ、山椒の実、らっきょう、ねぎ、フェンネル、玉ねぎなど
気を補う食材
大豆食品、山芋、インゲン豆、豚肉、いわしなど
良く使われるのは、
冠元顆粒(かんげんかりゅう)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)、補中丸(ほちゅうがん)など
気が滞る
「ストレス」タイプ
瘀血の初期症状。早めの対処で改善を
心身共に健康な状態であれば、「気」は「血」と一緒に全身を流、血流をスムーズに保っています。ところが、過度なストレスを受けると気の流れが滞り、血を推し動かす働きも弱くなるため、血流が悪くなってしまうのです。
このタイプは強いストレスによって現れる頭痛や関節痛などの痛み、肩こり、筋肉のけいれん、不眠、怒りっぽい、憂鬱、といった症状が特徴。気の停滞による瘀血は初期の症状です。長期化すると悪化や慢性化によもつながるので、改善しやすい初期の段階で早めに対処するよう心がけましょう。
2012/12/20