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なんと「日本人しか消化できない(らしい)」【海苔】は超健康食材だった!

先日「日本人の腸の中だけに存在するバクテリアがいる」という記事(古い記事ですが)を見かけました。そしてそのバクテリアは「海苔を分解するバクテリア」なんだそうです。なんと、海苔を分解できるのは、日本人だけだそうです!このバクテリアだ作り出す酵素がない諸外国の方が海苔を食べると、消化されずそのまま出てきてしまうようです。



海苔 / ame0399


確かに昔、ホームステイ先で、海藻スープとか、ちらしずしに海苔をかけて出したところ、「紙?」と言われ敬遠されたのを思い出しました。海苔を食べる文化がないばかりか、身体がきっと拒否していたんでしょうね。「おいしくない」といわれた記憶があります。「私には合わないみたい」と気を使って言ってくれていましたが、明らかにまずそうな顔をしていました。
海苔を消化できるの日本人だけ、、っときいて、そういえばほかに海苔を食べるとこがあったなぁっと思い考えてみると、そういえばお隣韓国でもたべられていますよね。そうです。韓国にも「韓国海苔」がありました。ということで調べてみると、実はああいう「板海苔」の製法と味を付けた海苔を食べる食文化や海苔の養殖技術は、日韓併合後に日本から伝わった技術と食文化なようです。実際に韓国で商品として流通していた海苔は、ほぼすべてが日本品種だったそうです。韓国で開発された品種が出てきたのは、なんと2012年、つい最近、去年の話でした。海苔を食べるという文化を持っているのはその他、中国やイギリスウェールズ地方のごく一部の地域で珍味として食べられているそうですが、日本ほどの歴史はないようです。
 


Nori / psd


 
海苔の歴史と分類
海苔が日本で食べ始められたのは、古代のころからで、それが記述に出てくるのは万葉のころ。日本最初の法律と言われる「大宝律令」(701年)にもその記載が残されており、年貢の「調」として、海苔は高級品で貴重な食材として挙げらています。このころの海苔は今の様な「板海苔」とは違って生海苔が主流だったようです。乾燥させた海苔が出回るのは、江戸時代に入って、東京湾は品川沖で海苔の養殖が始まってからとされています。時の幕府も海苔の生産を奨励し、専売制を実施して、海苔を貴重な財源としていたようです。そして現在の様な「板海苔」が出始めるのは、江戸時代の中期ごろ。和紙をすく技術を応用して作られた「浅草海苔」が始まりだそうです。そのころになると、町中に寿司屋台が出始め、「海苔巻き」がファストフードとして庶民の間で流行するようになります。(寿司のお話はこちら→和食の知恵:世界初のファストフード。知恵が詰まった「寿司」のお話
海苔の原料はもちろん「海藻」ですが、海藻の種類は全世界で数千種類と言われています。日本にはその内1000種類ほどが確認されており、その大部分が食用として利用されています。それらの海藻は主に含まれる色素によって分類されており、その色から青のりなんかに使われる緑色の濃い緑藻類、ヒジキやわかめ、昆布などの褐藻類、紅色や赤紫色の紅藻類と大分されます。寒天の材料の天草や、刺身のツマに使われるオゴノリやトサカノリや、海苔の佃煮の「岩のり」、そして私たちが一般的に耐えべ手いる「板海苔」も紅藻類です。


Checking proper alignment / dvanzuijlekom


 
海苔を中医学的にみると
海苔などの海藻類には、化痰軟堅効果といって、固まっているものを軟らかくする作用や、塊を解く作用があるとされており、腫瘍などの改善にも効果が期待できると言われています。その他痰や咳を鎮めむくみや、おしっこの出が悪いなどの改善にも良いとされています。海苔の性味は寒性なので、そのままで大量に食べると体を冷やしてしまう性質がありますが、そのまま大量というのも考えにくいので、気にせず食べてくださいね。気になる場合は温かいお米と食べたり、温性の醤油を付ければ問題ないでしょう。
海苔はたんぱく質や食物繊維、ビタミンB12、カルシウム、マグネシウム、EPA、タウリン、ベーターカロテン、アミノ酸などが豊富に含む栄養たっぷりな食材です。海苔のもとになる海藻は世界中で取れるのに、海苔を消化吸収できるのは日本人だけとは何とももったいない話です。海苔はベータカロチンを豊富に含んでおり、抗酸化作用もとても高い食品で、動脈硬化や生活習慣病の予防にもおすすめです。海苔に含まれる多糖類には、高脂血症や動脈硬化を予防する効果、心筋の収縮力を高める効果も確認されています。そして、神経伝達物質であるコリンも含まれているので、記憶力の向上にも一役買ってくれます。


うに。 / is_kyoto_jp


海苔の選び方と注意点
海苔を選ぶときは、艶があり、やや青みがかかった黒紫色のものを選ぶようにしましょう。保存方法は乾燥が大切なので、密封できる容器に入れ、できれば乾燥剤と一緒に保存し、直射日光の当たらない低温所で保存して、できるだけ早く食べるようにしましょう。
1点だけ注意点として、タンニンを含む食材とは相性が悪く、胃腸障害や下痢など消化不良をおこすことがありますので、柿やブドウ、ザクロなどと一緒には食べない方が良いでしょう。
 
 
日本では海苔は、寿司はもとより、ラーメン、パスタ、お餅、お蕎麦やうどん、そのまま食べたり、おにぎりにと様々な形で食べられています。日本人はこの自然の恵みを古代から活用して健康増進を図ってきました。まさにそのDNAが私たちの中にも息づいているというのがなんともロマンの有る話ですね。海苔をしっかり食べて、自然と祖先に感謝しましょう!
 
 
 
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2013/12/16

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