イスクラ薬局(東京)

ブログ日記 | イスクラ薬局 六本木店BLOG

ブログ日記BLOG

季節の薬膳・養生法 の記事一覧

わんこと暮らしの養生#4/矢留江里子

手作り食のバランスを考える

犬は進化の過程で雑食能力を獲得してきましたが、人と犬とでは栄養要求量も代謝も全く異なります。人間ほど炭水化物の消化が得意ではないようです。

犬の祖先の食事の割合はタンパク質約50%、脂質約45%、炭水化物約5%とされていますが、一般的なドライドックフードの平均をみてみると、タンパク質が約25%と少ないものがまだまだ多く、炭水化物が40~50%近く入っているものが出回っているのが現状のようです。

そして、生食であれば水分量は80%もあるのに対し、ドライフードの水分はわずか10%となり、食べた直後は一時的に脱水症状になるといわれます。

 

体にとって水分の循環は、上下水道の役割をし、栄養を細胞に行き渡らせ、老廃物をスムーズに体外へ排泄する重要な役割を果たしています。

犬も人も身体の中の水分はとても大切なものなのです。

 

 

【犬の手作りごはんで大事なポイント】

・人間に比べてもっとタンパク質が必要

筋肉以外の内蔵肉を肉全体の3割くらいを目安に入れる。

・カルシウムとリンのバランス

犬は人間よりカルシウムを多く必要とする。

肉だけ与えているとカルシウム不足になるので必ずカルシウム源を加える。

・オメガ3の油を積極的に加える

普通に食事をしているとオメガ6が過多になる。

イワシ、サンマ、サバ缶詰は手軽なお助け食材!

・肉についている皮と脂は半分のぞく

スーパーの肉は犬にとって脂分が多すぎる。

・野菜ゴロゴロは消化できない

せっかくの栄養素、抗酸化物質が吸収されないのでペーストにするなどの工夫をする。

 

その他、人間と一緒で食材はローテーションで摂るようにする、その子にあわせて、季節に合わせて調整していくなど、気をつけることはたくさんあります。

はじめは時間と心に余裕のあるお休みの日に、うん○や体重を観察しながらチャレンジすると楽しく続けることができるでしょう。

慣れたらササッと作ることができるようになりますよ。

 

2022/05/10

中医学から養生ー大根のおはなしー/加藤 百合子

こんにちは 加藤百合子です。東風とともに、暖かい風を感じるようになりました。今回は大根のお話です。
お店で購入する大根は、字の通り、根の部分で、ビタミンCや消化酵素のジアスターゼ、辛みのもとであるシニグリンを成分とします。生薬では、根を莱菔(ライフク)、成熟した種を莱菔子(ライフクシ)と言い、消化を助ける時、お腹の張りがある時や、下痢の時に用います。日本に、お餅を大根おろし醤油で食べたり、1月7日に食べる七草がゆのスズシロであったり、お漬物として風習が見受けられますね。消化酵素のジアスターゼは酢にて効果がなくなるそうで、塩漬けの大根のお新香や、ぬか漬けの沢庵と、効果のあるものが親しまれたのだと思います。

大根には、長屋の花見というお話があるので、ご紹介します。

貧乏長屋の大家さんが、長屋の住人の運気を上げるために、かまぼこと卵焼きのお重とお酒を用意して上野山の彼岸桜を見に誘います。いつもは家賃の取り立てをする大家さんに半信半疑な皆さんは、お重箱とお酒という言葉に魅かれて、共にお花見に出かけます。

いざ、お重の蓋を開けると、かまぼこは大根のこうこ(新香)に、卵焼きは沢庵漬けに変わり、お酒の竹筒にはお茶が入っていました。大家さんは、本物だと思って、美しい桜を楽しみましょう!と言います。

やはり…と思いながら、皆さんは、「固い卵焼きは美味しいなあっ」と言ってみたり、酔ったマネをしたり。
そんな中で住人の一人が、「大家さん! 縁起が良いですよ。酒柱がたってますよ!」

2022/03/07

カカオを中医学する/車田 光穂

バレンタインシーズンがやってまいりました。
今回は、バレンタインにちなんで、可可(ココア・カカオ)を中医学してみようと思います。以下、薬膳素材辞典からの抜粋です。

【科目】アオギリ科
【別名】ココア カカオ、可可(中国)Cocoa(英)
【原産地】南アメリカ、メキシコ
【日本の産地】特になし
【収穫時期】産地のより異なるが、乾期と雨期の年2回
【属する部分】果実から採れる種子
【性味/帰経】平、甘、苦/肺、心、大腸、胃
【働き】
1.補気益心 動悸、疲労、居眠りしやすい
2.利尿通淋 尿少、尿の出が悪い

■応用例
口内炎:ココアの粉末に蜂蜜を適量入れてよく練って糊状にし、患部に毎日塗る

【禁忌・使用上の注意】
肝陽上亢(ストレスで頭に血が登っているような状態)、胃腸虚弱、不眠の者、小児、妊婦は慎むこと
【栄養成分】
たんぱく質、脂肪、リン、カルシウム、食物繊維、フェニルチアミン、パントテン酸、テオブロミン(カフェインに似た成分)

その他、動脈硬化の予防、整腸作用、抗ストレス作用があると言われています。また、ココアに多く含まれるプリフェノールには強い抗酸化作用があり、ガンを抑制すると言われています。

ただし、砂糖たっぷりのチョコレートは話が違って参りますのでお気をつけください。その場合は、ただの湿を溜める食材となってしまいます。
もしチョコレートでカカオの摂取をされたければ、濃度70%以上のものをお選びください。今年はぜひ健康的なバレンタインデーをお過ごしくださいませ。

2022/02/14

屠蘇散(とそさん)の歴史 / 車田 光穂

明けましておめでとうございます。
本年も、皆さまにとって健やかなる一年となりますように。

お正月といえばお屠蘇です。元旦から正月三が日は神社でもお屠蘇を配っているところがいくつかありますよね。正月にお屠蘇を飲む習慣は、そもそも中国から伝わった文化です。

屠蘇とは「邪気を屠(ほふ)り、心身を蘇(よみがえ)らせる」ところから名付けられたそうです。
「悪鬼・疫病を治し、邪気・毒気を払うとされて、一人でこれを飲めば一家に疫なく、一家でこれを飲めば一里に疫なし、元旦にこれを飲めば一年間病気にかからない」と信じられてきました。

一般的な処方内容は、

・オケラの根(白朮/びゃくじゅつ)
・サンショウの実(蜀椒/しょくしょう)
・ボウフウの根(防風/ぼうふう)
・キキョウの根(桔梗/ききょう)
・ニッケイの樹皮(桂皮/けいひ)
・ミカンの皮(陳皮/ちんぴ)

など、身体を温めたり、胃腸の働きを助けたり、風邪の予防に効果的といわれる生薬を含んでいます。

もともと、薬のトリカブトの根(烏頭)や下剤のダイオウ(大黄)なども加えていたようですが、現在の処方には激しい作用の生薬は含まれていません。

相変わらずコロナが続いておりますが、この新しい年は皆さまが健康に過ごせますよう、スタッフ一同精一杯お手伝いさせていただきます。健康で元気な一年となりますように★

2022/01/01

クリスマスのリンゴ「平安果 ピンアングウオ」/鮎澤 婦佐江

紅玉・サンフジ・ジョナゴールドと旬を迎えるリンゴ。中国では、美味しく香りも良く、姿も美しいことから「水果之冠 果物の王様」と呼ばれています。

リンゴの主な効能は、

・身体を潤す

・胃腸や肺の働きを整える

・便秘や下痢の改善

・咳の緩和

・成人病(肥満、高血圧など)の予防

などがあげられます。

風邪の症状が治まりかけるとつい油断しがち‼
この時期は、咳も長引くことが多く、再度症状のぶり返しや悪化してしまう事も。

養生の基本は、「気 エネルギー」や「潤い」を養うこと (^_-)-☆
ダメージで弱った身体を回復し、乾燥しがちな「肺」を潤す。

●ダメージで体力消耗⇒「気」や「潤い」を養う

・倦怠感が残る

・体重減少

・無力感

・息切れ

・顔色に艶がない

・汗が出やすい・・・

【食の養生】

・大豆製品・キャベツ・カボチャ・山芋・卵・鶏肉・はちみつ・白きくらげ

潤いの多い食材

・ゆり根・大根・みかん・梨・杏仁・銀杏

●邪気が残っている時⇒弱った肺や脾胃(消化器系)を整える

・微熱

・長引く咳、空咳

・痰がからむ

・胸のつまり感、息切れ

・食欲不振

・軟便、便秘気味

・口が乾きやすい・・

【食の養生】

・ゆり根・白菜・大根・梨・レンコン・シソ・ミカンの皮

十分な睡眠は、不可欠です。

 

2021/12/25

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売