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栄養豊富で、バランスの取れたダイエット食ってホント??ジャガイモ・新ジャガのお話。

こんにちは。店長の櫻井です。東京近郊は今日も昨日に引き続き穏やかな春の日差しが心地よいお天気で、絶好のお出かけ日和ですね。今日花見に行ったら気持ち良いんでしょうね~。。明日は、雨風ともに強く、一時は傘もさせないぐらいになるかもしれないそうなので、まだ見ぬ桜が散ってしまわないか心配です。
さてさて、今日のブログは、ふきのとうさやえんどう菜の花に続く春のお野菜のお話第4弾、「新ジャガイモ」のお話を書いてみたいと思います。


Potato harvest / Tommy Hemmert Olesen

ジャガイモ

ジャガイモは南米はペルー南部にあるチチカカ湖のほとりが原産だそうです。マチュピチュやクスコの遺跡で有名なインカ帝国では、ジャガイモを主食にしていたようです。1570年ごろにスペイン人によってジャガイモはヨーロッパにもたらされ、日本には江戸時代初期には輸入されていたようですが、普及はしませんでした。
日本にジャガイモが普及するのは、飢饉対策として東北・北海道地方でジャガイモの栽培が奨励されるようになった、江戸後期、18世紀末ごろとされています。ちなみに当時、アイヌの間にもジャガイモは伝わっていたようです。

ジャガイモの収穫期は4月から6月と、9月から10月の年二回。ジャガイモの最大生産地は北海道ですが、北海道のジャガイモと言えば秋が旬。春のこの時期にとれるジャガイモを「新ジャガイモ」(新じゃが)と言いますが、新じゃがは、鹿児島や長崎で、冬に植えられ春に収穫したものです。新じゃがの特徴はなんといっても皮が薄く水分を多く含んでいるので、そのまま食べられること。ジャガイモの栄養は皮と皮のすぐ下に豊富に含まれているので、皮ごと食べることで、栄養を逃さず摂取できます。


USDA Market Potatoes / Mr.TinDC

ジャガイモの加熱しても壊れにくいビタミンC

ジャガイモは、ビタミンCを筆頭に、炭水化物、ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群やカリウムなどの栄養素、ペクチンなどの食物繊維、を豊富に含んでいます。その中でもビタミンCの含有量は豊富で、みかんと同じぐらい含まれています。ジャガイモは日持ちがするので、まだ今のようにサプリメントなどない時代には、長期間の航海にでるときのビタミンC欠乏による壊血病を予防のためにたくさん船に積まれていました。ビタミンCは本来熱に弱い栄養素ですので、加熱調理によって失われてしまう部分が多いんですが、ジャガイモに含まれるビタミンCはでんぷんに包まれ守られているので、加熱調理をしてもほとんどのビタミンCが残るそうです。
ビタミンCの力は、抗酸化作用で「細胞の老化」を防ぎ、血管や神経をまもり、コラーゲンの生成も助けてくれます。年齢を重ねるごとにその重要性が増してきます。さらにビタミンCは抗ストレス作用もあると言われ、ストレス環境化では大量に消費されますので、現代のようなストレス社会では、いくらとっても摂りすぎになることはほとんどありません。
そしてこれはビタミンCに限らずいえることですが、栄養素は天然ものが一番です。ものによっては本来の力を発揮できないどころか、身体に対して良くない作用をもってしまうものもあります。ビタミンCも、添加物として取るのではなく、食品から天然ものを摂取しましょう。
ビタミンB1、B2、B6などのビタミンB群は炭水化物や糖質、脂質、アミノ酸の代謝を良くして、神経を安定させてくれる力があります。カリウムには、余分な塩分を排泄してくれる力がありますし、ジャガイモはアルカリ性食品なので、体内の酸性化も防いでくれます。


Pork Jowls and Fingerling Potatoes / Ron Dollete

糖質の塊?でも吸収されにくい糖質です

ジャガイモは炭水化物が豊富なので、最近忌み嫌われる「糖質」が豊富ということになるんですが、ジャガイモの糖質は「でんぷん質(多糖類)」が主体で、「糖類(砂糖、ブドウ糖など)」は少ないんです。でんぷんは多糖類といって、砂糖やブドウ糖などの単糖類、二糖類と違い、胃や腸で吸収されにくい糖なので、カロリーが低く太りにくい糖質です。なので、ジャガイモは、意外ですが、ダイエット食としても優秀ですし、栄養バランスも良く、カリウムも豊富なので、糖尿病にもよいとされています。


crash hot potatoes / sleepyneko

中医学から見たジャガイモは、、

ジャガイモは寒性。方向性は降で便通を良くしたり、食べたものをしっかりと腸へ降ろす作用があります。性味は辛、甘なので、「酸味を抑えて甘味を多目に」という春の養生にはぴったりです。陽気を発散してくれる辛味なので、その点でも陽気がこもりやすくなる春にはぴったりです。胃腸を丈夫にして、エネルギー補給する、胃腸を整える、胃の痛みを止めるなどの中医学的効能があるとされています。寒性なので、冷えを感じる方より、ほてりが有ったり、イライラしがちな方、胃酸が多い、胃痛がするなど、熱の症状がある方の方がおすすめです。食べ過ぎはガスを溜まりやすくさせるので、お腹が張っているとき、消化不良気味な方は避けてくださいね。


じゃが芋のガレット / Kakei.R

 
ビタミンCが豊富でお肌や血管を若々しく保ち、ビタミンB群が豊富で、神経のとげとげしさをとってくれて、さらに栄養バランスが良くて、カロリーが少ない、太りにくい食品です。中医学的に見ても、胃腸を元気にして、身体を元気にしてくれます。良いジャガイモは、ふっくらと丸みがあり、凸凹がすくないです。変色しているものは避けましょう。日光に当たると発芽してしまい、暗いところでも湿気の多いところでは発芽してしまいます。風通しのよいところに、新聞に包んでおいておくのが良いでしょう。
 
自然はいつもその時に必要なものを与えてくれます。春は陽気が強まり、イライラしたり、目がかゆくなったり、喉が痛くなりったりすることが多いので、ジャガイモの寒性はそれらを鎮めるのにも役立ちます。冬場に溜まった毒素を吐き出すためにも、ジャガイモは効果的でしょう。
ジャガイモは糖質の塊!なんて目の敵にされているようですが、そんなに悪いものではありません。消化に時間がかかるでんぷん質などの複合多糖類は、胃腸に吸収されずらく太りにくいですよ。栄養も豊富で代謝もよくしてくれるので、是非この時期の新ジャガを食べてみてくださいね。

2014/03/29

「花粉症に良い」と言われる食べ物を検証してみた

今日は暖かいですね。うっかり冬用ジャケット&セーターで出勤してしまったので、どうも周りから浮いている店長櫻井です。こんにちは。雨が降った次の日の晴れの日は、花粉が多いですよね。今年は去年よりもずいぶんと花粉量が少ないのか余りニュースにはなってませんが、つらい症状にお悩みの方はやっぱり多いようで、花粉症のご相談はまだまだ多いです。
私も花粉症で毎年悩まされていましたが、今年は冬場から衛益顆粒(えいえきかりゅう)を1包ずつ飲んで対策していたので、症状は落ち着いています。いや~ほんとに辛くないって幸せですね。花粉症は鼻だけのトラブルではないので、日ごろの生活養生による体質改善がとっても大切です。冬の終わりごろから対策することでずいぶんと春先から始まる花粉症症状を抑えることが出来ますよ。
ネットやテレビでは、「花粉症によい食品」なんて情報をよく見かけます。このさいなので、いろいろ検証してみましょう。
ネットをざっと検索すると、バナナ、納豆、ヨーグルト、ショウガ、レンコンなんていうのが出てきましたので、一つずつ見ていきましょう。っと、その前に花粉症をもう一度中医学でおさらいしましょう。
 

中医学が考える花粉症

中医学で花粉症は、体内を巡り防御している気(エネルギー)が少なく、花粉から体を護れていない状態と考えます。なので、花粉に負けない気が充実した体作りをすることが、花粉症症状を軽減したり治すことに繋がります。気は胃腸で作られます。胃腸は中医学では「脾胃(ひい)」と呼びます。脾胃は、食べ物と空気をもとに身体を護る気、「衛気(えき)」を作り出します。衛気は脾胃でつくられ、肺(呼吸器系、口、鼻、皮膚を含む)により全身に送り出されます。この衛益が体表や粘膜などを巡回することで、外からくる外敵、この場合は花粉です、の侵入を防いでくれています。
なので、食べるもの、脾胃、肺が花粉症対策で強化するべきポイントです。脾胃や肺を弱らせてしまうものは、花粉症状を悪化させると考えることができます。ちなみに、脾胃は、冷たいもの、ドロドロしたもの、多量の甘いものに弱く、肺は、たくさんの辛いもの、乾燥、熱を嫌います。これらを踏まえたうえで、食品を見ていきましょう。
ちなみに、花粉症は西洋医学では、免疫の過剰反応です。外敵(花粉)を追い出そうとする鼻水や涙、くしゃみが過剰に出てしまっている状態です。1の的に対して、総攻撃をかけている状態で、免疫の指揮系統がバカになっている状態です。

 

免疫バランスを改善、アレルギー症状を抑えてくれるバナナ

マウスでの実験段階の話ですが、バナナに含まられる特定の成分が、免疫バランスを改善し、過剰なアレルギー症状を緩和してくれるという報告があるそうです。中医学的に見てみると、バナナは寒性で、甘味です。体内にこもった余分な熱を収め、肺を潤して、腸も潤し、便通をよくする力もあります。これらを見ると、よさそうな感じがしますね。便秘状態は体内に毒素を抱え持っているようなものなので、免疫系の攻撃が強くなる可能性があります。さらに免疫は腸内で教育されているので、腸内環境を良くすることはとても重要です。肺は熱を嫌い、潤いを好むので、その点からみても花粉症にはよさそうです。ただ一点、寒性なので、冷えて水っぽい鼻水がだらだら出るような場合や下痢、軟便など胃腸状態が悪い人は、避けたほうが良いかもしれません。目が真っ赤になったりする熱系の症状には良いでしょう。


バナナ / frontriver

腸を元気に、肌を強くする納豆

納豆はこのブログでも取り上げましたが、美肌効果や保湿効果が高い食品です。腸の中をきれいにしてくれるレシチンを含み、腸内環境を良くしてくれます。ビタミンB群を豊富に含んでおり、粘膜を含めた肌を正常な状態に保ってくれます。中医学的に見ると納豆は、平性または微温で、殆どの人が毎日食べられます。お肌が回復する夜に食べると良いですね。ただ、食物繊維が多く、胃腸が弱く、便秘がちな人は消化能力の高い朝に食べるほうがおススメです。納豆には、潤いを生む作用のほか、解毒や胃腸を元気にして気や血の巡りをよくする力があるとされています。身体を元気にしてくれる食品ですので、これも花粉対策にはお勧めできます。

 

乳酸菌と言えばヨーグルト。胃腸が弱い人は注意。

ヨーグルトは、牛乳を乳酸菌で発酵させた物。牛乳自体がそれほど人にとって良いのかは議論の余地が残りますが、ヨーグルトは牛乳より消化しやすく、牛乳が飲めない人でも飲めます。美肌効果や整腸作用、アレルギー症状の軽減など様々な効果があるようです。ヨーグルトなどの発酵食品には、乳酸菌が多く含まれます。乳酸菌は腸内で善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制してくれるので、腸内環境を良くするうえでとても大切です。ただ、ヨーグルトは冷蔵庫で冷やされた状態で食べられることが多く、冷たく、ドロドロとした状態が胃腸が弱い人には不向き。タンパク質が多い面から見ても、胃腸負担になりますので、そういった方は、みそや漬物、醤油などの発酵食品から乳酸菌をとるのがおすすめです。あと、乳製品がアレルギーを引き起こしてる可能性もあるので、注意。


Yogurt 364
Yogurt 364 / ljguitar

粘膜の炎症を抑える生姜

ショウガに含まれる「ショウガオール」という成分が粘膜の炎症を緩和してくれるそうです。鼻水がだらだら出るのも、目がかゆいのも、粘膜が炎症を起こしているからです。生姜はこれら症状を改善してくれる可能性があります。中医学では、吐き気には生姜をよく使います。生姜微温で、寒気を追い払い、肺の機能を高め、胃腸を温め、冷えによる吐き気を止めてくれます。肺や胃腸を元気にしてくれるので、花粉症状にはよさそうです。温性で、気を巡らせ、昇らせる性質があるため、目がかゆい、喉が痛い、咳が出るなどの方は避けたほうが良いでしょう。冷えがあり、水っぽい鼻水が出る方にはおすすめです。

 

熱をとり、潤い補給。胃腸や肺も強化する蓮根

蓮根寒性です。味は甘で、脾胃(胃腸系)と、心に主に影響します。肺にこもった熱をとったり、潤いを生んで乾燥をいやしたり、乾燥や「血」にこもった熱などによる肌トラブル、下痢や便秘、胃腸のトラブルに良いとされ、花粉対策にもよさそうです。発熱時や喉の乾燥、顔が赤い、喉が痛い、便秘などがみられる方は多く食べると良いでしょう。皮にも有効成分がたっぷり含まれるので、皮ごとすりおろしたしぼり汁を飲むのもお勧め。蓮根はすぐ色が変わってしまいますが、その色をかえる成分の「タンニン」はポリフェノールの一種なので、抗酸化作用があります抗酸化物質には、血圧を下げたり、炎症を抑える力があるとされています。最近の研究ではアレルギー症状の緩和に良いそうで、花粉症状にはやはりよさそうです。ただ、蓮根は寒性なので、もし生のままたくさん食べると冷えます。水っぽい鼻水だらだらの症状には向いてないでしょう。でも、火を通して食べたり、温性・熱性のものとたべることで寒性が緩和されますよ。

 

 
 
こうやって一つ一つ見てみると、脾胃を元気にしてくれて、肺を潤し元気にしてくれるものが多いので、花粉症対策にはよさそうですね。ただ、症状によっては逆効果になることもあるので、食品が持つ寒熱の性質と、自分の症状を考えて摂取するのが効果的です。もう一つ、一つの食材に頼り続けるのも良いことではありませんので、いろんな食材をまんべんなく食べるようにしましょう。食の基本は、野菜4、コメなどの穀類4、肉類2の割合で、腹八分目の和食です。特に肉類など、胃腸に負担をかけるものを極力少なくして、解毒効果の高い野菜、特に葉野菜を多く摂ることが、花粉症症状をおさえるポイントです。
あと、このブログ、もうちょっと早く書けばよかったな、、っと今更ながら思っております。
でも、ご参考になれば幸いです。。
 
 
関連ブログ記事
花粉症に効く漢方薬たち

2014/03/28

中医学に興味があるなら

こんにちは、店長の櫻井です。
イスクラ中医薬研修塾27期生卒業式でした。去年の5月から始まり11か月。あっという間だったようですね。入ったばかりのころは、中医学なんてまったく何もわからない素人たちが、約1年後には専門用語で語り合えるようになっていました。月、水、金は塾で中医学の授業。火、木、土は、イスクラ直営薬局や東西薬局さんで開店から閉店まで研修と、毎日毎日中医学漬けの約一年ですから、いやでも中医学にはまってしまいます。しかも希望者は寮生活です。同僚と塾でもプライベートでも一緒なわけです。塾から帰って、一緒に飯を食いながら、中医学の話に華を咲かせるわけです。まさに中医学一色の約一年です。

最後の授業が終わり、北京の中医医院で研修を受けて、本場の臨床現場を体験したのち、卒業です。

 中医医院での研修風景

卒業生はそれぞれ、全国の漢方相談薬局へと就職していきます。実家に帰ってお店を継ぐ人もいますが、ほとんどがまずはどこかで修行することを希望します。本人が望めば、ほぼ100%就職できてしまうところを見ても、卒業生たちのスペックの高さ、講師陣の質の高さがうかがえますよね。卒業生は、中医学の基本的な知識、中医薬の基本的な使い方にくわえて、漢方相談薬局での経験も積んでますので、即戦力として期待されているわけです。中医基礎から学べる学校は、日本に何校かありますが、そこに漢方薬局での経験も積めるところは私が知っている限りありません。
かくいう私も、この塾を卒業しました。私の同期も漢方相談薬局の薬局長をやっていたり、自ら開業したり、実家の漢方薬局を継いだりと大活躍しております。
 
この塾は今から27年前に猪越 恭也先生が新たな中医学の担い手を育てるために創られた塾です。卒業生は、何人いるんでしょうね。1期に大体10人前後の生徒がいるので、300~400人ぐらいはいるのでしょうか。彼ら彼女らは今この瞬間も全国でたくさんのお客様のお悩みを聞いていることと思います。

お店に贈られた卒業生たちの寄せ書きです

来期、28期生の研修生が新しく5月から入ってきます。これからの漢方業界の担い手がまた増えます。猪超先生は私たちの卒業式で、「今までは生徒でしたが、今日からはライバルです。皆さんの活躍も期待していますが、私も負けませんので、精一杯がんばりましょう!」とおっしゃってくれました。とっても素敵な先生です。1年間寝食を共にした仲間は一生の宝です。なんでも相談できて、なんでも話し合える、自分の手の内を隠さず話し合える同業者の存在というがどれほど重要なことなのか、私も店長になり、薬局を運営していく立場になりその重さを痛感しております。これから中医学を学びたい。一生の仕事を見つけたいというかた、一度イスクラ中医薬研修塾の門をたたいてみてはいかがでしょうか。

漢方が好きならイスクラ中医薬研修塾

2014/03/27

安心を提供するための 【イスクラの品質管理】のお話

こんにちは。イスクラ薬局六本木店店長、櫻井です。今日も春麗らかな日よりの日。お出かけには最高ですね。昨日もポカポカ陽気が心地よいお天気でしたね。その分花粉が飛んでおります。私の鼻もしばらくは大丈夫だったのですが、ついに昨日、限界を迎えたようで、一日鼻水が止まりませんでした。今日は朝から花粉症対策に普段から愛用している衛益顆粒(えいえきかりゅう)にくわえて、水っぽい鼻水、冷えなどにぴったりの小青竜湯を追加。おかげさまで今のとろこ症状は出ていません。

今日、3月24日は【ホスピタリティ・デー】だそうです。ホスピタリティとは、最近話題の「おもてなし」の事です。マナーというのは、他人を不快にさせない最低限のルールですが、そこに「心」が加わると「おもてなし」、「ホスピタリティ」に変わります。ホスピタリティの語源は、ラテン語の「Hospics」で、「客人等の保護」という意味だそうです。迎え入れる心とでも言いましょうか、心配りの行き届いたもてなしというのがホスピタリティです。
このホスピタリティ、勿論、私どものような、漢方の相談薬局では、必ず持ち合わせていたいものの一つです。お客様は当店などの相談薬局には、つらいことがあったり、つらい症状があったり、何らの「トラブル」を抱えていらっしゃいます。その時、私どもがおもてなしをさせていただく事で、ご来店いただいた時より、少しでも明るく、できれば笑顔になって帰っていただく事ができるように日々、相談に励んでおります。

 

 
漢方薬局に求められる「おもてなし」の一つは、知識の量であると考えます。漢方薬・中医学のプロとして知識の習得は欠かせません。そのためにイスクラ薬局では定期勉強会への参加、国際中医相談員、国際中医薬膳師や不妊カウンセラーなどの資格取得を推し進めています。
漢方相談薬局の様な医療に携わるお仕事の場合、「安全性」も絶対的な基準の一つであり、おもてなしの一面であると考えます。私たちが手にする製剤化された漢方薬のそのほとんどが中国で製造、または原料は中国で栽培され、日本で加工され、製品化されるというものです。昨今の食の安全性の問題などから、中国で製造された原料生薬や、製薬の安全性に不安を感じていらっしゃると言ったお声が良く聞かれます。もちろん、これは、ごもっともなお話です。
なので、今日はイスクラ製品の安全性のお話をしたいと思います。
 

 

イスクラが製造を委託している中国の製薬工場は、すべて日本のGMP基準におてい製造しています。

漢方薬の原料となる生薬は、中国政府が品質の保証と中成薬の標準化・近代化を促進し高品質を保つことを目的とした「中国薬剤生産質量管理規範(GAP)」の認定をうけた、原料を使用し、さらにイスクラの製品になるものには、日本薬局方等の規格確認と残留農薬試験等の品質試験を通過したもののみを使用しています。
日本で販売が許可される医薬品は、すべてGMPという製造管理と品質管理規定に基づいて製造されます。GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、薬事法上は厚生労働省令の「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規定」の事を示しています。
GMPでは、
①人為的な誤りを最小限にすること
②医薬品の汚染及び品質低下を防止すること
③高い品質を保証するシステムを設計すること
の3つを原則としています。
GMPの制度は正解保健機構(WHO)が加盟各国へ抵抗を勧告したことにより世界的に広まりました。定められている内容は、製造管理、品質管理、衛生管理等多岐にわたり、製品の安定的製造の為だけでなく、出荷後にも該当製品を検証できるように、各工程での記録の保存や製造ロットごとのサンプル保管が行われます。また日本におけるGMPの認証は、工場単位とか製造ラインごとではなく、製品ごとにGMP適合性調査を受ける必要があります
イスクラ産業が販売する中成薬は、提携する中国の工場で製造され輸入されています。そして日本に輸入された後は、イスクラ漢方センターと商品センターで試験、包装、保管されています。提携工場とイスクラ産業の両センターは、ともに日本のGMP適合性の認証が必要であり、5年後ごとの業態更新の際、GMP適合性も更新調査をうけることになります
提携工場は中国政府によるGMP認定を受けていますが、イスクラ産業向け製品の製造においては、日本のGMP基準による管理を実施しています。このGMP管理、とりわけ品質管理の技術交流を中心に、中国各工場の技術者がイスクラ漢方センターで1年間の研修を行っています。彼らは、中国で製造された製品の輸入後試験を実地研修し、日本のGMP管理全般を学び、帰国後は提携工場におけるGMP管理の徹底を推進しています。また、イスクラ社員も定期的に提携工場に赴き、工場の状況視察を含めて情報交換を行っています。各工場にとってこのようにGMPに関する技術習得は、国内販売、日本以外の国への輸出にあたっても優位となる条件ですので、大変積極的に取り組んでいます。
 

日本に輸入れた中成薬は、すべてイスクラの自社検査部門で規格の確認を行っています。

イスクラを通して販売される漢方薬は、中国提携工場で製造され、陸路と海路を経て日本の港へ向かいます。荷揚げ後、製品はワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)などの関係書類を提出し通関後、当社商品センターへと搬入されます。その後、商品センターに搬入された製品から採取された試験用検体は、当社漢方センターに移され、製品毎の承認書に則った企画試験、微生物限度試験などが行われます。残留農薬試験については、外部検査機関に委託し、内服薬全製品に対し、日本漢方製剤協会自主基準を含む、255種について実施しています。規格試験合格品は、商品センターで包装作業が行われます。漢方センターでは、経時安定性試験のため、製造から最低4年間検体を保存しており、製品出荷後の品質の安定性確認を行っております。
 

 
健康を維持するため、未病を治すため、様々なお悩みを解決するための品質にもし落ち度があれば、私たちは何のために存在するかわかりません。その「品質」とは私たちが取り扱う商品自体の品質はもちろんの事、スタッフの知識や相談の態度、お店の温度や湿度、香りや光や音、清潔さといった環境などすべてをひっくるめた「品質」です。お客様がご来店され、少しでも不快なことがあれば、いつでもスタッフにお申し付けいただくか、当社お客様相談室までご連絡ください。適切にそして、早急に対応させていただくことをお約束します。
イスクラ薬局では、相談してよかったと感じていただけるおもてなしを心がけ、「つらくない、という幸せ」を実感していただくためのお手伝いをさせていただきます。
お気軽にご相談ください。
 
イスクラ薬局六本木店
〒106-0032 東京都港区六本木7-3-12 インターナショナルビル1階
TEL:03-3478-4382
FAX:03-3478-4731
E-mail:roppongi@iskra.co.jp
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜・祝祭日
 
イスクラ薬局中野店
〒164-0001 東京都中野区中野3-34-4
TEL:03-3382-7950
FAX:03-3382-7951
E-mail:nakano@iskra.co.jp
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜・祝祭日
 
イスクラ薬局新宿店 
〒160-0022 新宿区新宿1-9-1 第二タケビル1F
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FAX:03-3351-9870
E-mail:pk-kanpo@iskra.co.jp
営業時間:10:00~19:00
定休日:日曜・祝祭日
 
イスクラ薬局日本橋店
〒103-0027 東京都中央区日本橋2-15-3 ヒューリック江戸橋ビル1F
TEL:03-3273-7331
FAX:03-3273-7334
E-mail:nihonbashi@iskra.co.jp
営業時間:10:00~19:00
定休日:土曜・日曜・祝祭日

2014/03/24

ほてりやイライラ、胃の不快感もすっきり【グレープフルーツ】のお話

こんにちは。店長の櫻井です。北海道では大荒れ、大雪となっているようですが、関東地方では昨日、今日と暖かい春の日差しが届き、とても気持ちの良いお天気が続いています。少しずつ日が温かくなってくると、寒い時には食べるのをためらうようなものにも、目が行くようになりますね。果物もそんな食べ物の一つではないでしょうか
今日はそんなおいしい果物の一つ、グレープフルーツのお話をしたいと思います。


tale of two grapefruit / woodleywonderworks

1個で1日に必要なビタミンCをまかなえる

グレープフルーツと聞くとフロリダのイメージがとても強いですが、実は西インド諸島あたりが原産だそうです。しかも元々は、文旦とオレンジが混ざってできた種だそうですよ。文旦を祖先に持つなんて、なんだか一気にグレープフルーツが身近に感じられます。たっぷりの果汁に程よい酸味と、若干の苦味。グレープフルーツは、そのまま食べるほか、ジュースやお酒、ゼリーにシャーベットなど様々な加工食品としても、私たちの生活に入り込んでいます。芳香剤や入浴剤、ボディーソープやシャンプーなどにも、グレープフルーツの香りというのは多いですよね。
そんなアジア出身のかんきつ類、グレープフルーツですが、ビタミンCの含有量が他のかんきつ類に比べても高く、1個で1日に必要な量が大体賄えてしまいます。レモン一個より断然美味しく食べられますね。ビタミンCは、肝臓の働きを助け、活性酸素を除去して、疲労を回復し、ガンを予防し、血管を護り歯ぐきの出血を防ぎ、お肌にハリを与え、コレステロールも正常にしてくれます。人体にとってビタミンCはとにかく有益です。
グレープフルーツの苦味に含まれるリモニンという成分は、発がん物質を体外への排出を促進する作用が認められています。さらに動脈硬化の予防や、肝機能の強化、肝臓に脂肪が蓄積されないようにする作用を持ったイノシトールなども豊富に含まれています。
最近は紅いルビーレッドと言われる種類も見かけるようになりましたね。ルビーレッドには、リコピンやβカロチンが豊富で、これらも抗酸化作用が強く、血管を護ったり、ストレスを改善したり、睡眠を良くしたりと様々な効能を持っています。味は若干ルビー種の方が甘いでしょうか。味が好みであれば、ルビーの方がおすすめです。


グレープフルーツ / Dakiny

 

中医学的に見てみると

グレープフルーツは、寒性で、余分な熱をとってくれる力があります。味は甘味と酸味。胃腸を元気にして、潤いを生む効果があります。潤しそして降ろす性質があるので、熱っぽくのぼせるようなかた、高血圧なかた、イライラして胃腸の調子も悪いような場合にはおすすめですが、反対に冷え症、体力低下時、老人では、食べ過ぎると胃腸が冷えてしまって働きが低下する恐れもあるため、注意が必要です。その他、中医学的効能は、気を巡らせ胃の機能を回復させるほか、酒の分解を促進し二日酔いを解消させたり、痰を取り除く効果もあるとされています。 グレープフルーツのあの独特なかぐわしい香りには、気を巡らせる効果があるとされ、ストレスが停滞しやすい方にお勧めです。
グレープフルーツの皮には、消化不良を改善する作用がありますが、日本に出回っているほとんどのグレープフルーツには防腐剤がかけられており、そのまま口に入れることは好ましくありません。皮を使うときは、防腐剤が残っていないものを探すようにし、それ以外は使わないようにしましょう。
 


grapefruit / DaveBleasdale

高血圧薬を飲んでいる方は注意

グレープフルーツを食べるうえで一つ注意したいのが、高血圧の薬、カルシウム拮抗剤を飲まれている方は、一緒に摂ると血圧を下げすぎてしまい、頭痛、めまい、顔のほてりといった副作用を起こす恐れがあるので、避けなくてはいけないということです。これはグレープフルーツジュースでも同じですし、八朔、文旦(ザボン)、スウィーティーなどにもそういった可能性があるそうです。グレープフルーツを食べて10時間後に薬を服用した場合でも影響が出たという報告があるので、高血圧の薬を飲んでいる方は、グレープフルーツは避けたほうが良いですよ。ちなみにオレンジは大丈夫なそうですので、かんきつ類が食べたくなったらオレンジを食べましょう。


gurepufurutsu / tannazie

 
グレープフルーツの瑞々しい果汁は、体の渇きだけでなく、心の渇きも癒してくれるというのは大げさでしょうか。しかしあの鋭い酸味と柔らかな甘み、そして舌の奥に広がるほのかな苦味が心の棘をとるように穏やかにしてくれる気がします。
体を潤し、消化を助け、ストレスの停滞を改善してくれるグレープフルーツ。このブログを書いているだけで、お腹が減ってきた気がします。
エネルギッシュで、肉や脂ものの食事が多い方、ほてりや微熱、イライラが気になる方にはおすすめですが、冷え症や虚弱体質の方には不向きです。グレープフルーツは冷蔵庫で保存すると酸味が強くなるそうですので、冷たいものが良ければ、常温で保存して、食べる前に冷やして食べてくださいね。料理にくわえても良いですね。その時はショウガや体を温めるものと一緒に摂ることで、寒性が緩和されますよ。
美味しいグレープフルーツを選ぶには、皮が鮮やかな色をしていて、大きいものを。持った時に見た目以上の重量感があるものを選んだ方が果汁たっぷりです。傷や痣があるもの、表面の張りがなくなり柔らかくなっているものは避けましょう。
グレープフルーツがおいしくなるのは、4~6月。ちょうどこれからが旬で、一年の内で一番おいしくなる時期です。どうも最近イライラしている、脂もの、肉類が多い、顔がほてるなどを感じている方はグレープフルーツ、試してみてはいかがでしょうか。

2014/03/22

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売