今回は ”月経が来ないことについて” についてお話ししますね。
日本では月経が来ないことを無月経(むげっけい)といい、月経が更年期頃に終わることを閉経(へいけい)といいます。
しかし中医学では月経が来ないことを閉経(へいけい)といい、月経が更年期頃に終わることを絶経(ぜっけい)といいます。
ちょっとややこしいですね。
中医学でいう閉経(無月経)は、18歳くらいになっても初潮がない、月経が3カ月以上ないものをいいます。
※閉経(無月経)とは考えないものは↓
・妊娠中や授乳中の一時的な月経の停止
・更年期の絶経
・初潮後の一時的な停止(初潮後はそもそもホルモン状態がまだ不安定)
など
中医学での閉経(無月経)と現代医学での閉経、ややこしくなるのでこれより後は無月経と書きます。
中医学では5つのタイプに分けて考えます!!
1.肝腎不足(かんじんぶそく)
先天的に腎のエネルギー不足があったり、多忙、ストレス、流産後の養生不足などにより肝腎が不足した状態。肝は血の貯蔵もになっています。
特徴:18歳くらいになっても初潮がない、周期が長めの月経はあったが段々と量が少なくなり無月経に至った。
腰がだるく、下肢に力が入らない、めまい、耳鳴など
2.気血不足(きけつぶそく)
元々、脾(胃)が弱い、飲食の不摂生や思い悩むことが多いと気や血が作られなくなり不足します。慢性的な病や流産・早産による気血の消耗からも無月経となる可能性があります。
特徴:月経がだんだん遅れ、量が少なくなり、経血の色は淡く薄い、最終的に無月経になる、
目のかすみ、動悸、息切れ、食欲不振、髪にツヤが無く抜けやすい、顔色が黄色っぽい
3.陰虚血燥(いんきょけっそう)
元々陰虚体質であったり、出血による陰の消耗、辛いもの(唐辛子など)の食べ過ぎなどにより血が乾いてしまうと潤いも不足します。
特徴:月経量がだんだん減ってきて無月経になった、
手足のほてり、両ほほが赤くなる、寝汗、咳で唾や血が出る、皮膚が乾燥している
4.気滞血瘀(きたいけつお)
ストレスなどによる感情の乱れは気に異常が起こり、気血の巡りが悪くなります。
特徴:月経が数か月ない、抑うつ状態、怒りっぽい、神経質、胸や脇に脹痛がある、手足が冷たい、ガスが溜まりやすい
5.痰湿阻滞(たんしつそたい)
体に湿が溜まりやすい状態。脂っぽい物や甘い物の食べ過ぎ、による脾の負担は湿を溜めやすくなります。
特徴:月経が止まっている、白色のおりものの量が多い、肥満体型、悪心嘔吐、痰が多い、疲労、倦怠感、顔や足がむくむ、おりものの量が多い
主に上記の5つに分けけられます。
どのタイプでも長く無月経の状態が続くと気・血などが不足していくので注意しなければなりません。
3か月以上、月経が来ない場合は内膜増殖症などの疾患の可能性もありますので、婦人科の検査を受けましょう。
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