こんにちは。鮎澤です。
薬局内でのご相談時、多彩な身体の不調や症状を訴えられる女性が多いです。
倦怠感、無気力、冷え性、頭痛、頭重感、睡眠障害、動悸、多汗、便通異常などの身体的症状や
イライラ、憂うつ、不安感などの精神的症状をよくお聞きします。
こうした不調は、年齢や体質、環境のせいと思われがちですが、気を付けたいことは、意外な病気が潜んでいることです。
今回、女性に多い甲状腺の病気をその症状から中医学でみていきます。
ただし、症状が重篤な場合、ホルモン治療が必要なこともあり、医師の診断を受け、適切な対処をすることが大切です。
甲状腺は、のどぼとけのすぐ下にある内分泌器官。
ここで作られる甲状腺ホルモンは、全身(脳・臓器・骨・筋肉・皮膚)の新陳代謝を活発にする働きがあり、その量に異常が起こると心身の活動に様々な影響が現れます。
甲状腺ホルモンの増えた状態:「甲状腺機能亢進症」
甲状腺ホルモンの低下した状態:「甲状腺機能低下症」
甲状腺機能低下症の主症状
倦怠感・無気力・昼夜を問わず眠い・記憶障害・冷え・むくみ・汗をかきにくい・食欲がないのに体重が増える・便秘・月経異常など
中医学では、甲状腺機能低下症の主症状を体内の「気」エネルギー不足「気虚(ききょ)」と考えます。
「気」は身体の活動を支えるエネルギー源(やる気、元気、食い気・・)となるため、不足すると疲れやすい、やる気が出ないなどといった不調を起こしてきます。
気虚の症状
・疲労倦怠・無力・胃腸症状・眠気・息切れ・風邪をひき易い・むくみやすい・舌の肥大・顔色が白いなど
「気」を生む源となる「脾(ひ)胃(い) 消化器系」を整え食事から栄養を吸収すること。
「気」を養う甘味・温性の食材を‼
米、大豆製品、カボチャ、ジャガイモ、豚肉、鶏肉、リンゴ、ナツメ、きのこ類など
他の症状のタイプには
・ストレスによる気の停滞
・気や血の不足
・血行不良
などがあります