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子宝のおはなし の記事一覧

漢方ベイビーご来店♡

こんにちは 木梨です。
先日薬局にうれしいご訪問がありました。
Tさんご夫婦と生後4か月の漢方ベイビーH君です
浅井さんの赤ちゃん2
H君産まれた時は3500g
食欲旺盛ですくすくと成長し今や10kg超え!
クリクリおめめに見つめられニコッと天使の笑顔に私はハート射抜かれました。
 
2年前子宝相談で包先生のもとへ。
以前ご夫妻が旅行でモンゴルに行かれその印象がとても良かったので内モンゴル出身の包先生に相談しようと思われたとか。
モンゴルが繋いだご縁ですね
Tさんは多嚢胞性卵巣の傾向、ご主人は胃腸弱く疲れやすかったので
ご夫婦とも2年間欠かさず漢方薬を服用されていたそうです。
そして自然妊娠。
妊娠中も服薬しながら順調な経過で元気なH君を出産されました。
 
H君の健やかなご成長をお祈りしています!

2016/06/14

頭痛・生理痛・高血圧・不妊、どろどろ血は諸悪の根源。『高血圧とお血』のお話

高血圧 の日だそうです。世界高血圧デーと言われると高血圧が奨励されているみたいに聞こえてしまいますが、勿論そうではありません。高血圧を健康診断などで指摘されていても、毎日の食生活を変更して、運動を取り入れて、早寝早起きして、、って簡単に出来る人はそうそういないですよね。ほとんどの方が結局降圧剤のお世話になっているのではないでしょうか。人によっては何種類もの″血圧の薬″を飲んでいるかたもいらっしゃいますね。

そんな高血圧ですが、いったい高血圧とはなんなんでしょうか。

Medicine 01
Medicine 01 / takacsi75

 

高血圧とは

高血圧とは、(日本高血圧学会の基準によると)収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上のものを「高血圧」と定義しています。高血圧の弊害を考えると、何となく血管に高い圧力がかかって破裂してしまうようなイメージがあるのではないでしょうか。確かにそういったこともあり得ますが、それよりも深刻なのは血管が硬くなってしまう「動脈硬化」です。
 

高血圧が動脈硬化を作る

血圧が上がると血管には高い圧力がかかります。そうすると、血管はその圧力に対応できるよう堅く強いものになります。これが「動脈硬化」です。「堅く強い血管」というとなんだかよいことのように聞こえますが、決してそうではありません。血液はポンプである心臓から送られて全身を巡っているわけですが、心臓一つで約10万キロ(地球2周半!!)もある血管網を巡らせられるわけではなく、血管自体がもつ筋肉のしなやかな動きや、弁の作用によってその流れを助けることで、血液は全身をくまなく巡ったあと、心臓に戻ってくることができます。
血管が硬くなってしまうと、筋肉や弁のしなやかさが失われ、血液はうまく運ばれず血流が低下してしまうというわけです。
 

硬くなった血管はもろい

さらに、血管が硬くなると血管の内側はもろく、崩れやすくなります。これは古くなった鉄パイプをイメージしていただけるとわかりやすいかと思いますが、鉄のパイプも古くなるともろくなり、内側に錆が溜まって、例えばその中に水を流すと、狭くなっているところでは流れは急になり、溜まった錆が剥がれて、流れ出したりします。もしその先に狭くなっているところがあれば、つまったり引っかかってしまいます。動脈硬化が起こっている血管でも同じようなことが起きます。
血管が錆のような老廃物により詰まってしまうことを「梗塞」といいます。これが脳で起これば「脳梗塞」となり、心臓で起これば「心筋梗塞」になります。詰まってしまったところから先は栄養と酸素の供給が絶たれるので、細胞は死んでしまいます。脳梗塞では神経細胞がやられ、言語や運動神経等に障害が出て、しゃべったり、歩いたりするのが困難になります。心臓を動かす筋肉が壊死してしまうと、突然の痛みに襲われたり、ひどい時は心臓が止まってしまいます。
60兆個あると言われるありとあらゆる細胞は、血液から栄養と酸素を供給されて生きています。もし血液の流れが悪くなると、その細胞の機能は低下したり、場合によっては死んでしまい、その機能は二度と戻らなくなってしまいます。細胞の死はすなわち人の死に繋がります。
 

 / omoon

 

中医学から考える高血圧

中医学では高血圧を、質が悪くスムーズに流れない血、「瘀血(おけつ)」が原因だと考えています。血がドロドロと流れなくなった状態が瘀血(おけつ)です。 瘀血の概念を理解するには、指先に輪ゴムをまいてみるとわかりやすいです。血流が止められると、冷えて、紫色になります。そのままゴムを巻いたまま放っておくとしびれてきて、やがて底から先の細胞は壊死してしまいます。これが体内で起こっていると考えると怖いですね。
瘀血の特徴は、黒ずみや紫などの色、こりやしこりと、痛みやしびれです。
頭痛や腰痛、関節痛などの痛みは瘀血が原因と考えられます。その他、女性では生理痛や子宮筋腫、卵巣嚢腫なども瘀血が原因と中医学では考えられています。瘀血は臓腑や組織への栄養の供給と老廃物の回収を低下させるので、様々な機能の低下を招きます。中医学では不妊もこの瘀血が大きな原因の一つと考えています。

瘀血(おけつ)の原因

瘀血(おけつ)が生み出される原因の一つは食べ物です。脂っこいものや味の濃いもの、糖分の多いものなどを好んで食べていると、血が汚れてドロドロになってしまい流れにくくなります。てんぷらや揚げ物、チョコレート、糖分が入った飲み物などを摂取する機会が多い人は注意が必要です。
また、体内の潤いが不足している場合も同じく流れにくくなります。血液は赤血球や白血球などの顆粒状のものと水分が混ざり合った液体です。この水分が減ってしまうと、血はドロドロになります。辛いものが好きな方、寝汗や口の渇きがある方などは注意が必要です。
その他、血の量が少ない状態でも流れが悪くなりますし、血を流すエネルギーが足りなくても瘀血(おけつ)が生まれます。そしてストレスや、睡眠不足、そして過労でも血の流れは悪くなってしまいます。水が冷えると固まってしまうように、血も冷えると流れにくくなります。冷えも瘀血(おけつ)がつくられる原因の一つです。

Blood Flow
Blood Flow / Gellscom

 

瘀血(おけつ)度チェック!

・肩や背中のこり
・傷あとやにきびあとが残りやすい
・目の周りの黒ずみや目の下のクマ
・手足のしびれ
・手・足・腰の冷え
・静脈瘤
・頭痛・めまい・耳鳴りがある
・足が冷えて上半身や顔はほてる
・あざが出来やすい
・舌の裏に静脈が紫色に浮き出ている
・唇や歯ぐきの色が紫っぽい・暗い
・顔色がどす黒い・暗い
・しみやそばかすが多い・増えた
・生理不順や生理痛がある
・生理の血の色が黒っぽい、レバー状の塊が混じる
・子宮筋腫や子宮内膜症がある
一つでも当てはまるものがあれば、あなたの血はドロドロと流れにくくなっています!!
 

Smoke Art - Hearts (red on white)
Smoke Art – Hearts (red on white) / MattysFlicks

瘀血(おけつ)の対策

瘀血(おけつ)の可能性がある方は、まず食事を見直してください。外食・洋食・加工食品・ファーストフード・辛いもの・甘いもの・脂っこいものを好んで食べていませんか?理想的な食事は穀類、野菜の多い和食です。火を通した野菜をたっぷりたべることです。パンやパスタなどカタカナの食材が少なく、米やうどんなど漢字やひらがなの食材が多い食事です。
瘀血(おけつ)におススメな食材は、イワシ、サンマなどの青魚、かに、ドジョウ、玄米、玉ねぎ、にんにく、ラッキョウ、韮、葱、ショウガ、黒きくらげ、黒酢、桃などです。避けたい食材は、脂質、特に肉の脂身、バター、砂糖の多いもの、塩辛いもの、味の濃いもの、冷たい飲み物、アイスなど。
勿論、運動をすれば血流は良くなります。仕事の間座っていることが多い方は特に適度な運動を取り入れるのが効果的です。そして早寝早起き、休息も大切にしましょう。
一度にすべて健康なものに変えるのは難しいので、まずは朝食をパンとコーヒーから米と野菜を入れた味噌汁を飲むことに変える、もしくはおひたしを沢山作って毎食にプラスする、一駅歩く、階段を使うなど日常で出来る事をやってみてください。そしてそれを続けてください。
 

Under A Blood Red Sky
Under A Blood Red Sky / Ian Sane

高血圧も瘀血も、なってから治すのはとても難しいので、予防がとても大切です。体に栄養を供給している血の汚れや流れの低下する瘀血(おけつ)はあらゆる病気の原因となりえます。血液は、きれいでスムーズに流れている状態が良い状態です。これがストレスや疲労、食事や運動不足、冷えなどでドロドロと流れにくくなってしまった状態が続くと、頭痛や、腰痛、関節痛、生理痛などの痛み、そして冷えなどが現れやすくなります。長期に渡れば内臓にもその影響は及びます。もしそれらの症状がすこしでも見られたら、食事を見直し、軽い運動と休息を心がけるようにしてください。
 

2014/05/17

不妊治療の分野でも使うボルタレンサポに針?!

世の中、「それはしたら絶対ダメでしょ!」ということが不条理にも
起こりえたりするものですが、今回の事件は本当に、本当にダメです!

お◯りに針は、、、

考えただけでも悲鳴をあげたくなります。
 

座薬に針混入 ノバルティスファーマが警察に届け出

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140414/crm14041420010007-n1.htm
 http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140414.html
(ノバルティスファーマ社 プレスリリースより)
何かと今話題のノバルティスファーマさんのお薬、ボルタレンサポ。
「解熱鎮痛」でお馴染みの座薬なので使ったことがある人も多いのでは。

ノ社さんの工場では針金状の部品などは使用しておらず、
製造過程で金属が混入することは考えにくいとのこと。
人為的な混入の可能性が高い為、警察に届け出を
出したそうですが、健康被害が出てなくて良かったですね。
 
今回、目視で発見できたことが幸いだったように思うのですが、
PTP包装のように外から内部を確認できないアルミシートの包装で、
剤形が大きいとなれば、小さい針なら、、、
 

、、、恐ろしい。

 
このボルタレンサポは不妊治療の分野でも排卵コントロールに
使用されています。ボルタレンに排卵防止の効果があるという
受精着床学会での報告のもと、以下の目的で処方する病院が
増えています。
1、採卵時の痛みを軽減させる
2、採卵直前での排卵抑制
 
この事件が、どういう決着をするのかわかりませんが
医療の現場では幅広く使用されているお薬だけに
被害が拡大することなく、早期の解決を願っております。
木下

2014/04/15

健康と子宝と家族について

帰省ラッシュは今日あたりからピークを迎えるようですね。どこへ行っても激混みなのはわかっていても、おじいちゃやおばあちゃんに孫の顔を見せるにも、実家に帰って久々に親に甘えるのにも、もちろんお墓参りをするにも、この時しかまとまった休みが取れないので分っていても、行くしかないんですよね。おかげで首都圏では電車も道もずいぶんと空いており、いつも満員電車や満員バスに悩まされる身としては、うれしいホリデーシーズンを感じております。この時期は特に暑いので、少しでも余裕のある空間はうれしいものです。ということで(?)こんにちは、櫻井です。
 

 

12年前の今日、1991年8月14日は、総務庁が1世帯あたりの人数が初めて3人を下ったと発表した日だそうです。

親子3名、またはそれ以下の核家族では、親が子をみる負担の増加、祖父母の不在での子供の感情的逃げ口がなかったり、親も子守りの負担を減らすことができなかったり、伝統や文化の存続への問題が感じられますね。 私の家でも、かつておばあちゃんが元気で一緒に暮らしていたときは、父におこられたときはおばあちゃんが慰めてくれていました。盆暮れ正月の行事や、神棚へのお供えや挨拶、地域の祭りや文化行事への参加なども、おばあちゃんが率先して、父がそれを習って行っていました。暮らしはいつも文化と伝統とともにあった気がします。
正月は羽織袴を着た父への年始のあいさつから始まり、仏壇、神棚への挨拶。お神酒に口を付けて、母がつくったおせち料理とお雑煮を食べて、初詣に行くのが恒例でしたが、おばあちゃんが亡くなり、私たち家族だけで住むようになってからは、簡素に初詣だけになってしまいました。食事もおばあちゃんが作っていた和食中心のものより、子供が食べたがる洋食中心になっていきました。文化によって支えられた日本人らしさの一面は薄くなってしまったかもしれません。時代とともに変わっていくというのは仕方がないことですが、すこし寂しいものも感じます。
 

 
少子化が世間で大きく報じられ始めたのもこのころでしょうか。昔のようにすぐに結婚を選ぶ女性が少なくなったことや、女性の社会進出も増え、経済的自立が確立できたことも一つの要因でしょう。子供を望まない夫婦も増えているようです。しかし、漢方薬局で働いているとなかなかそうは思えないほど、お子さんを欲しいと熱望されるご夫婦がたくさんいらっしゃいます。
晩婚化の波の中、女性の平均出産年齢は、2008年の人口動態調査では29.5歳になりました。2002年の調査では28.3歳でしたので、わずか6年で1歳以上アップしているところを見ると、今はもっと上がっているはずです。中医学的に見ると、女性の身体は7の倍数で変化し、28歳で成熟を迎え35歳から性機能や生殖機能が低下すると考えてるので、29.5歳は子供を産む適齢期といえます。しかし現実的には女性の社会進出やキャリア化、景気の低下など様々な問題から、そう思うようにはいきません。 そこで中医学の考えや知恵を参考にして、適齢期をすぎた妊娠もしっかり維持できてちゃんと出産できる体に備えること、そして妊娠出産がなくても、いつまでも健康で働き、暮らしていけることに備えておくことが大切だと感じています。
 

 

子宝も備えあれば憂いなし・・・

女性の健康に関して中医学的視点から気を付けていただきたいことの第一には冷えです。特に下半身の冷えに気をつけ、子宮、卵巣、輸卵管など直接妊娠に関わる重要な器官が収まっている骨盤に冷えが溜まらないように注意することが大切です。冷えると血流が悪くなり、栄養供給や老廃物の排出も悪くなります。 そのためには、日ごろから冷えに気を付けた服装を心がけること。靴下を着用する、羽織るものを持っておく、温かい食べ物・野菜を沢山を食べる、冷たい食べ物サラダ、ヨーグルト、アイスクリームなどを控えるなどが考えられます。
 
つぎに血流を良くすること下腹部や太ももの付根あたりが硬く感じられる場合、その原因を、中医学では、血の流れが悪くなっているせいと考えます。血流が悪くなると、月経の遅れや、つらい生理痛、月経血の塊、経血の色がどす黒い、粘りがある、月経中に頭痛や肩こりが起きるなど、月経にまつわる不調が多く見られます。また、舌に青紫や赤紫、あるいはどす黒い斑点があったり、目の周りや唇の黒ずみ、舌の裏の静脈が紫色の腫れているなどの症状も見られます。このように血の流れが悪い状態を血瘀(けつお)といいます。血瘀の原因は、冷えやストレス、食事なども血瘀状態の原因となります。洋食を控えて、野菜中心の和食を食べる、冷やさないこと(薄着に気を付ける、冷たいものをとらない、靴下を穿くなど)、体と心に優しいストレス発散を一つでも多く見つける、化学薬品を使いすぎないことも大切です
 
そして、月経不順を放っておかない。月経不順とは、月経周期が一定ではないことです。通常の月経は25~35日程度が正常範囲とされていますが、中医学では周期の長さより変化を重視します。周期が26±2日だった人が、32日前後になった場合、たとえそれが正常な範囲内でも、中医学的にみると何か問題があった、もしくは、本格的な病の前兆と考える場合もあります。その段階で処置できれば病に対して大きな先手を打つことが出来ます。その他、低体温と高体温の差がはっきりしなかったり、ギザギザしていたり、高温期が短い、低温期が高いなども月経の不調、病の予兆としてとらえ、積極的な防御策を打つようにします。そういった予兆を放っておくと、不妊につなることも十分あり得ます。
 
もう一点、実際に子宝でお悩みを伺っていると多いのが、ピルの多用です。ピルを飲んでいてもまったく問題ない、やめればいつでももとの生理の状態に戻ると考え、安易にピルを長期間使っていらっしゃる方にも、子宝のトラブルは多く見られます。中医学的には、血の流れを悪くし、熱をこもらせ、潤いを消耗するので、ピルの長期間の連用は妊娠に悪影響を与えます。アドバイスとしては、生理痛はや内膜症はピルに頼りきらないこと。そしてピルを何年も使い続けないようにすることなどをお勧めします。
 
その他、若い人に多く見られるのは、過激なダイエットによって生理が止まってしまうことです。これは多膿疱性卵巣症候群などの原因にもなりかねませんし、何年たっても悪影響を残しますので、こちらも十分に注意してください。
 

 
お子さんは欲しいからできるものではありません。じゃあそろそろ子供をつくろうと思ったときには、体は答えられなくなっているかもしれません。そうならないために若いうちから出来ることは沢山あります。そして、年齢に限らずできることは今からでも始めてみてくださいね。
 
今回は詳しく書きませんでしたが、不妊は女性だけの問題ではありません。男性も若いうちからのたばこやお酒、睡眠不足や食事の偏食などは大きく影響します。近年、精子の運動率の低下、奇形率も増加傾向にあります。精子は熱に弱いので、サウナや暑いお風呂を避けて、偏食に注意してください。お酒を毎日飲む方は、減らすか、子宝を頑張る間はできればやめてください。なんてったって赤ちゃんを授かるチャンスは年に10~14回しかありません。せめて月経期から排卵期までの2週間は特に気を付けて体調を万全に整えるようにしましょう。

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2013/08/14

子宝とストレス

こんにちは。櫻井です。
今日は子宝相談とストレスについてお話してみたいと思います。今日の内容は、特に奥さんが子宝相談で病院や漢方薬局にかよっていらっしゃる、ご主人に読んでいただきたい内容です。またまた心理寄りなお話ですし、長いですが、お時間ございます時にお目を通していただけると幸いです。
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薬局に『子宝相談』に来られる方は、ほとんどの方が女性です。女性の体は新しい生命を宿す奇跡の力をもっています。しかし事『子宝』の話になりますと、それは、女性だけの問題だけではなく、夫婦の問題になってくるのが当然の話のはず、、ですよね?しかし現状は大分違うようです。全てのケースがそうとは言えませんが、ご主人が協力的でなかったり、まだまだ不妊=女性が原因という考えが根強くあるのか、ご主人のお母さんや親戚の方も、暗にお嫁さんを責めたり、その一方でだんなさんは何の検査も受けずに、「自分には責任がない(はず)」と信じてらっしゃるかたも多くおられます。
子宝相談で漢方薬局を訪れる奥様方は、不安とストレスでつぶれそうになっている事も少なくありません。特に根がまじめな人はそういったストレスを受けやすく、ため込みやすい傾向にあります。ストレスが高い人は妊娠しにくいという研究結果も一時話題になりました。奥様が受けているストレスやお悩みをご主人はご存知でしょうか。そしてサポートできているでしょうか。
 

 
 

女性のつらさを受け止めてあげる

「今日はこういう検査をしたのよ」、「今はこういう状態なの」、「これからこういう治療をする予定なんだけど、、」それら治療の現状を聞いてあげることはもちろん大事ですが(ほんとは一緒にドクターの話を聴けることが最良ですが)、「こんな事が辛かった」、「こんな検査でこんな思いをした」、「まわりにこんな事をいわれてどう思っている」、という心の本質を聞いて受け止めてあげる事がなによりも大切なのでは、と感じます。
女性にとって、話をする、思いや感じている事を伝えるという事は、ストレスを軽減させるためにとっても大切です。男性にとっての会話は、目的や結果を伝えるために存在しているのかもしれません。そこで「どう思ったか」「どう感じたか」は重要ではないことが多いようです。会話は報告で、事実の伝達こそ『会話』であると信じている男性は少なくありません。
女性にとっての会話は、お互いの絆を強くするための大事な手段でツールです。そして、その会話には、結末も目的も解決策も必要ありません。何があって、どう感じたか、そしてそれを共感してもらえるかが重要であると感じます。
しかし多くの男性にとって、取り留めのない、結論のない話をただただ聞くという事がとても苦痛であることも事実です。「で、何がいいたいの??どうしたいの??」と言いたくなります。でもそれをしないで、ただただ聞いてみてみてください。何を伝えたいか、どうしたらよいかはまだ分からないのかもしれません。
イライラをぶちまけることも、関係ない話を引っ張ってきて攻め立てるような発言をすることもあるかと思いますが、その言葉自体にあまり意味はありません。その下に隠れている感情を表に出すために、そのような言葉を使っているだけで、「今何々と言ったといったけど、そんなこといつ僕が言ったんだ!?」、「それが不満ならこうすればいんだ」、「『いつも』っていつの事を言ってるんだ??」なんて声を荒げずに、「そうだったんだ。そうか。なるほど。そんなに辛い思いをしてたんだね。うんうん、つらかったね。」
と、いえたなら、もしかすると、前向きに物事は進むかもしれません。女性の脳は、感情の嵐を吐き出すことができれば、スッキリして落ち着くことも多いのです。
男性の脳は、物事を組み立てる論理的思考(原因、経過、結果)が得意と言われています。対して、女性の脳の中では感情が渦巻いていて、
それを外に出すことで自分が本当は何を伝えたいのかが整理されるということが多く見られるようです。もちろん全ての女性・男性がそうというわけではありませんし、両方を兼ね備えた方もいらっしゃると思います。
ポイント
l 感情を表現するためにいろんな事をいいますが言葉通りの意味ではないことも多い
l 取り留めのない話がつづいていても聴き続ける。興味を持つ。共感することが大事。
l 正すことは否。感情に共感して聴く、うなずく、うけいれる。
l 理解しようとするのではなくありのままを受け入れること。
 
 
 

(Photo by ajari

女性にも心がけてほしいことがあります。女性は、感情をぶちまけるのではなく、「これこれこういうことがあって、~な状況になりそうで怖い」、「何何を不安に思っている」というように、伝えたいことを分かりやすくする努力をしてください。特に男性に話をする時には、要点をまとめ、「~の事であなたの意見をききたいんだけど、、」と前置きを持って話をすることも有効です。「あなたはどうせ分かってくれないじゃない!」は、避けましょう。女性にはわかるコミュニケーション方法は、男性にとってはわかりづらいことも有ります。溜めこんで爆発する前に小出しにしていくことが大切です。
「なんでわからないの?」と思ったときは、伝え方を変えてみてください。まずご主人は女性ではないので、まったく同じように感じ、考えることは出来ません。それどころか、他人の頭を覗くことはできないですし、まったく同じに考えたり感じることはできない、はずです。ただ、同じように考え、同じように感じているという錯覚のもとに成り立っているだけです。人間の脳の計り知れない想像力がそれを可能にしているだけです。想像して、理解するよう努力は出来ますが、全く同じように感じることは絶対に出来ないのです。だからと言って、「やっぱりあなたは分かってくれない」と言ってしまうのも止めましょう。理解しよう、受け入れようとしている心や姿勢を汲み取るようにしてください。

 

中医学的に考えると・・・

漢方ではストレスがたまった状態を『気滞』(きたい)と言います。「気」のめぐりが悪い状態で、自律神経のコントロールがうまくいかず、イライラ、怒りっぽい、憂鬱、不安、落ち込み易い等の症状が出やすいです。他に、胃やお腹やわき腹が脹る、ガスやげっぷがおおい、生理前に胸が張っていたい、頭痛がある、高血圧などの症状や、生理不順なども出やすい傾向にあります。
舌の状態は両側が赤い。中央に白、または黄色の苔があるなど。
 

対策は、「気を巡らせる」こと。リラックスすること。

滞ってしまっているものはとにかく流すことが大事香りのよいハーブティー、香草、かんきつ類(酸味)がおすすめです。漢方は理気作用(気を動かす作用)のあるものや、安神作用(心を落ち着かせる作用)のあるものを選びましょう。
 

気を巡らせる、気滞解決のポイント

1. 気を巡らせる香味野菜を積極的に摂る事
2. 香りの食材は加熱を少なめに
3. 肝の機能を促進する酸味の食べ物を摂る事
4. 料理には、体の温度に影響を与えない平性か、熱をとってくれる涼性のものを摂るように
 

気滞状態におススメの食材

レバー、いか、あさり、しじみ、発芽玄米、香り野菜(セロリ、せり、三つ葉、ミントなど)、ユリ根、ニガウリ、クコの実、菊花、陳皮、かんきつ類、ミント、ジャスミン、バラ、ラベンダーなど香りのよいハーブティーもオススメ。
 

避けたい、ひかえたい食材

味の濃い物。お酒等。
イライラ、頭痛がある時は、辛い物、ガスやげっぷが出る時は、イモ類、豆類は控えてください。
気滞の場合は、体に熱がこもりやすいので、熱性、辛味の強すぎるものは熱の鬱滞をひどくします。
お酒の飲みすぎはストレスのクッションである肝を痛めるので、極力少なくしましょう。
 

最後に

頑張るしかない。立ち止まってる場合じゃない。お金もかかってるし、負担もかけてるし、やりたいようにやらしてもらってるし、、、とプレッシャーとストレスで心が疲弊しきってしまっている女性は本当に数多く見られます。冒頭でも書きましたが、ストレスが高い人は、低い人に比べて12%も妊娠する確率が低いそうです。さらに妊娠に失敗するたびに失望するため、妊娠できずストレスを感じるなどの「あせり」は、いっそう妊娠しにくくなる悪循環を招く事も指摘されています。不妊治療とは夫婦の問題です。体の問題もさることながら、不妊治療中のストレスにも二人で対処することが肝心です。そして子供がいない場合の人生も視野にいれた今後を話し合うことが大切です。
今も特に問題はないと感じている考えている男性の方々、奥様の心の声を聞いてあげて見てください。
 
 

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イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売