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季節の薬膳・養生法 の記事一覧

夏の暑さと紫外線で髪が痛んでいませんか。髪は「血の余り」そして「腎」の華。

こんにちは。櫻井です。今日は9月4日、櫛(くし)の日だそうです。くしの日は1978年に制定され、美容週間実行委員会が実施しているそうです。「く(9)し(4)」の語呂に合せ、美容関係者がくしを大切に扱い、また、美容に対する人々の認識を高めてもらう為に制定されたそうです。
 
秋が近くなると、気になるのは髪の毛。昔はこんなに抜け毛多くなかったんだけどなぁ。最近なんだか髪が細くなってきた。白髪も増えてきたし、、、今日は櫛の日にちなんだ、髪の毛の話です。今日は『菅沼栄先生の漢方の知恵袋』から、『髪の養生』のお話を。
 

 
抜け毛や薄毛、髪のトラブルの悩み、そんな時中医学では、「血の不足」、「腎の機能低下」、「ストレス」の三つを疑います。
は西洋医学で考える血液とほぼ同義。中医学では生命活動の基本となる重要な物質とされ、血が充実していて、体内をサラサラとスムーズに流れていることが健やかな状態と考えています。血の主な働きは身体のあらゆる組織や細胞に栄養を運び、老廃物を運び出すこと。この働きによって、目は見えるようになり、足は歩けるようになります。また、血は潤いを多く含み、精神を落ち着ける働きもあるので、心を安定させ、体の潤いを保つことにも大きな役割があります。『中医学では髪のトラブルは心身の不調によって現れると考えています。髪の健康と深く関わるのは、「血」「腎」「肝」。中医学では「髪は毛の余り」とされていて、血が十分にあれば髪にもしっかり栄養が届いて健康な状態が保たれると考えています。そのため、体内の血が不足したり、血流が悪くなったりすると、髪に栄養がいきわたらず、抜け毛や白髪になるのです。』とおっしゃるのは中医学講師の菅沼栄先生。
大量に血を消耗する妊娠・出産をへた女性に白髪が増えたり、髪が細くなったりするのが多く見られるのも、血を大量に消費した後の補給がうまくいってなかったことに原因があるようですね。
また、「髪は腎の華」と言われ、生殖や成長に関わる腎の状態は髪に現れるとされ、腎の弱りは、老化現象による抜け毛や白髪を加速させます。
ストレスは、気の巡りを悪くさせます。気は体内を流れるエネルギーで、血もその流れにのって流れています。気の流れが滞ってしまうことは、血の流れも悪くなり、その結果髪の栄養が不足して、抜け毛や白髪などのトラブルが発生しやすくなります。さらに髪のことで悩むことは、ストレスを強くし、それが更なるストレスとなって、悪循環を作り出してしまうので、厄介です。
 

 
中医学的には、髪のケアはしっかり体の中からケアして上げることが大切です。体質を整える積極的なヘアケアで、いつまでも美しく元気な髪を育てましょう。
血の不足による髪の細りや抜け毛、艶のなさなどは、月経や出産を経験する女性に多いとされています。血の不足は、薄毛、抜け毛、白髪、髪の細り、乾燥、艶の低下などを招きます。その他、疲労感、息切れ、食欲不振、動悸、不眠なども見られることが多く、舌の色は淡く、顔色は白い傾向にあります。血の不足の養生の基本は、脾胃(胃腸)を元気にして、食事をしっかりとり、体内に血をしっかり蓄え、養うことです。睡眠を十分にとる、適度に運動をするなど、生活習慣を整えることも大切です。血を補う食材は干しブドウ、ホウレンソウ、なつめ、鶏肉、人参、卵などがおすすめ。
 
加齢などに伴う腎の弱りでは、ホルモン分泌なども弱く、生殖発育の促進力も低下するので、慢性的な白髪、薄毛、抜け毛などがみられます。加齢は誰にでも訪れる自然なことで、それを止めることはできませんが、腎をしっかり養生することで年齢による髪の悩みは和らげることが出来ます。おすすめの食材としては、くるみ、桑の実、黒ゴマ、松の実、黒豆、山芋、海藻、なまこなどです。足腰を鍛えることもとても重要です。エレベーター、エスカレーターを使わず階段をつかったり、座ってばかりの作業では、1時間に1度は動くようにして、腎に刺激を与えましょう。
 
ストレスからくる髪の影響は、多忙なかたや、イライラしがちな方、落ち込みやすい方などに見られます。ストレスを上手に発散する術が少ないことが多いので、楽しめて体に良いストレス発散方法を見つけましょう。入浴やアロマ、瞑想などはおすすめです。暴飲暴食などで片付けないようにしましょう。こまめに身体を動かすこと、睡眠をしっかりとることなどもとても重要です。ストレスからくる髪のトラブルは、抜け毛、白髪、薄毛など。その他、憂鬱、イライラ、怒りっぽい、頭痛、喉の閉塞感、胸のつまり、お腹の張り、月経不調、月経痛、舌の色が暗いなどがみられます。食材は香りのよいものでストレス発散しましょう。
 

 
日常の養生としては、朝のブラッシングが効果的。馬だってペットのワンちゃんだって、ブラッシングして上げたほうが艶やかで健康な毛を保てるように、人間もブラッシングして血流を良くしてあげることが大切。さらにマッサージすることで、血流を良くし、気の流れもよくなるので、髪の健康にはとてもおすすめです。髪はタンパク質ですので、熱にとても弱いです。ドライヤーやパーマなどは控えめにしましょう。血流が悪くなる脂っこいもの、辛いもの、冷たいものなどは控えるほうが良いでしょう。心と身体を健やかに保つことがいつまでもきれいで艶やかな髪を保つことに繋がります。

2013/09/04

新そば季節。頭スッキリ、疲労回復におすすめ「蕎麦」のお話

先ほど、お店にいきなり9名のロシアの方がご相談に来られスタッフ一同てんてこ舞いでしたが、通訳さんを交え、どうにか9名のご相談を乗り切りました。
こんにちは、櫻井です。ロシアの方々は結構漢方とか、薬草類に親しみを持たれている方が多いような気がします。それともただ当店に来るような方は薬草好きな方がおおいだけなんでしょうかね。まぁ納得して飲んでいただけて、健康になってくれればそれでよいのですが。
 
そろそろ新そばの季節ですね。
そばと言えば岩手のわんこそば、山形の板そば、新潟のへぎそば、長野の戸隠れそば、京都の茶そば、兵庫の出石そば、島根の出雲そば、山口の瓦そばななどの全国津々浦々の名産そばから、引っ越しそばに年越しそば、蕎麦屋の数も数知れず、日本人はほんとにそばが好きですね。
痩せた土地でも良く育つため、全国どこでも食べられる「そば」ですが、私が気になるのは、やっぱり江戸っ子の粋な食べ方。さっと食べて、さっと出る。ワサビはそのままそばにちょっと載せて、濃い口のつゆにちょいづけで、少な目をずずっと一口で食べる。味は薄かろうが、ワサビをつゆにといたり、べちゃべちゃつけるのは野暮な食べ方。蕎麦屋に居座るのもやはり野暮。少ないからって2枚も頼んじゃ野暮の極みってもんだい。とっとと食って、とっとと帰んな!なんて声も聞こえてきそうな、江戸っ子の蕎麦作法。おのぼりさんの私は、どうにも江戸っ子の粋に憧れてしまいます。


田舎そば 利之 大ざる / k14

 
痩せた土地でも育つそばは、「蕎麦を作ると村が栄える」ともいわれ、蕎麦名所をつくることで、観光客を呼び込む手法がとられてきました。しかしその一方では、「蕎麦自慢はお里が知れる」とも言われ、そばの名地=やせ地とも言われていたようです。その他、落語や歌舞伎、ドラマに歌など様々な文化に取り込まれ、多くの日本人の日常に溶け込んでいったそば。日本人のそば好きは江戸時代には確立されていたようで、江戸時代中期にはすでに「蕎麦全書」なる、今でいう“蕎麦ミシュラン”とでも呼べるような「蕎麦屋ガイドブック」が刊行されていたようです。そばはずっと大人気だったんですね。
蕎麦屋と言えば、東京では御三家と言われる、更科、砂場、藪があります。更科は信州そばの流れをうけるもので、砂場は大阪・上方。藪はもともと江戸と言われています。どれも名高い名店ぞろいですが、一言でその違いを言うと、「薮の辛つゆ」「更科の甘いつゆ」「砂場はその中間」と言われているそうです。どれも味の濃いつゆだったようで、今よりも小ぶりな蕎麦猪口が使われており、そこにちょっとつけてずずっと一気に平らげるのが粋なんだそうですが、江戸以外では味の濃いつゆが主流ではなかったようで、つゆにどっぷり麺を付けてしまうのは、田舎者と考えられていたのかもしれませんね。そば好きはそばの香りで酒が飲めるといいます。そばの香りとのど越しを楽しむためにも、ワサビはつゆにとかずに、つゆはつけすぎず、小さ目を一口でずずっといただきましょう。
 
ところで、ざるそばともりそば。その違いはご存知でしょうか。
元々はそば粉をかいて食べていた「そばかき」が江戸時代初期は主流でした。その後それを細長く切って、器にもり、つゆにつけて食べ出したのが「切りそば」。それが流行り、蕎麦屋が増えたころ、他者との違いをアピールする店が出始めます。その一つ、「伊勢屋」がざるに盛った蕎麦をうりだしたところたちまちブレーク。ほかの蕎麦屋もこぞって真似をしたことから、そばをざるに盛る、「ざるそば」が一般的になりました。しかし、せっかちな江戸っ子の間では、つゆを直接そばにかけてしまう「ぶっかけ」や「かけそば」が流行りました。そこでそれらと区別をつけるために、それまでのつゆにつけて食べる「切そば」を、「もりそば」というようになったそうです。ざるそばはその後明治の時代になっていったん高級志向になり、海苔がトッピングされたようです。
今ではその区別もなくなり、海苔だけが形骸化してのこったようですね。
 

 
蕎麦涼性で身体にこもった余分な熱をとり、頭に上った気を下す力があるとされています。血圧を下げるルチンや糖質を分解するビタミンB1やアミノ酸がバランスよく含まれ、疲労回復や夏バテ予防にもおすすめの食材です。整腸作用もあるとされ、胃腸機能低下や便秘、下痢などにも良いですね。夏そばは6月から8月中旬、秋そばは9月中旬から11月中旬とこれからは秋の新そばの季節ですね。
蕎麦は涼性で身体を冷やす傾向にあるため、これからは温かい蕎麦がおすすめです。最後に栄養分がたくさん溶け込んだ蕎麦湯をいただくこともお忘れなく。
 
 

2013/08/31

夏は夏のものを食べて健康に!

こんにちは、櫻井です。
桃やメロン、スイカなどなど、夏のフルーツっておいしいですよね。しかし、都内では美味しいのは高級すぎて手が出ないので、先日、北海道の実家に催促して送ってもらいました(笑。実家が北海道ってラッキーですね。数十年前に関西から北海道に移住した父と母に感謝です。
それが先日届いたので、早速二つを二つに切って、贅沢にも一人で半分づつ食べてみましたが、いや、これは本当においしいです。美味しすぎて半分なんてあっという間に無くなってしまいました。メロンと一緒に桃も届いたのですが、たぶん桃は北海道ではとれないとおもうので、もらい物でしょうが、これがまた、普段食べている安桃とは全く違う濃厚さで、驚愕してしまいました。こちらもあっという間に平らげてしまって写真すら残っておりません。
いやはや、ごちそうさまでした。

果肉違いで2種類も!!!食べ比べとかこれまた贅沢なことしてみましたww
 
ところで、夏に旬を迎える食材には、身体を冷ましたり、潤いを補ってくれるものが多くあります。例えばメロン寒性で、生津(潤いを生む)力があり、熱をとり、暑湿を取り除く効果があるとされていますので、夏場にはピッタリの食材です。は夏の食材にしては珍しく温性ですが、潤いを生み、腸を潤し、「血」の流れをよくする働きがあるとされています。ご年配の体力の低下にも使われますし、これも夏には最適です。冷たいものを摂りすぎて食欲がない時にもおすすめですね。その時は常温でお食べください。メロンも、寒性なので冷えがあったり、湿が溜まっていたり(下に白い苔がべっとりついていたり)、胃腸機能が低下しているときなどは、冷蔵庫で冷やしてしまうと、内臓を冷やし過ぎてしまうので常温で食べるほうがおススメです。
 
実家からは桃とメロンと一緒に、トウモロコシも送ってきてくれました。トウモロコシも夏を代表する食べ物ですね。トウモロコシには、胃腸の働きを高め、余分な水分をとる作用がありますし、食物繊維たっぷりでお通じにもよく解毒の力もあり、やはり夏にぴったりです。ちなみにトウモロコシのひげは粒一つ一つとつながっているので、一般的にひげが多い方が粒が多いとされています。その他の野菜ではトマトやキュウリなどの熱をとる作用は有名ですが、オクラや枝豆も夏にはぴったりの食材です。豆類は総じて溜まった湿気を払ってくれる力があるので、ビールのおつまみにはぴったりですね。
 
ちなみにトウモロコシは、皮とひげをとり去り、全体に軽く塩水をもみこむようにしてから、ラップにきっちりつつんで、レンジにいれて2~3分。その後2~3分レンジのなかで放置するだけでも簡単に食べられますので、おすすめです。先ほど、スタッフの田宮さんにご試食していただき、「とってもおいしい!」をいただきました^^
 

 
これから秋~冬になってくると、梨や白菜などがおいしい季節となります。梨には潤いを補うさようがあり、乾燥する秋にはぴったりの食材。白菜は身体を冷ますものが多い葉野菜の中でも平性と言って、冷やしも温めもしない中間です。温めて食べれば、潤いを補い食物繊維も豊富で、冬には適した食材といえますです。
食養生でよく「旬の食べ物を食べましょう」と言われるには、美味しいからという理由だけでなく、このように深い意味があります。自然は、その季節季節で、バランスがをとりやすくなるものを提供してくれています。これは食物たちが自らが、自然の摂理で生きていくために勝ちえた力なのでしょうが、その恵みをしっかり感謝していただくことが、私たちの健康を維持するためにもとても大切なことです。昨今では農耕技術もどんどん発展して、一年中、季節に関係なく様々な物が食べられるようになりましたが、もう一度食べ物の旬を考え、自然の恵みを大切にし、自然に感謝していただくようにしましょう!
 
さ、ということで私はまた帰ったらまたメロンを食べ、自然と親に感謝することにします!!
 
 

2013/08/21

コーヒーより紅茶や緑茶をお勧めしたい理由

こんにちは、櫻井です。
 
日々の健康相談の中で、食事のお話をさせていただくことがたくさんあるのですが、その中で、「コーヒーにも、紅茶や緑茶にもカフェインが入っているのに、コーヒーはだめで、紅茶、緑茶はいいの?」というご質問を耳にします。なかなか鋭いご指摘ですが、これは一杯に含まれているカフェイン含有量と、コーヒー豆、紅茶・緑茶茶葉のもともとの性質の違いによります。
 

 
まず、コーヒーと紅茶に含まれるカフェインの量の問題ですが、良く一般的にコーヒーより紅茶の方がカフェインが多いと思われていることがあるようですが、それは必ずしも正しくありません。
コーヒー豆100gと紅茶葉100gでは確かに紅茶の方がカフェイン含有量がおおいですが、一杯に使われるコーヒー豆の量は約10g。それに対して一杯の紅茶に使われる茶葉は約2g~多くて5g。普通に紅茶を飲む状態では、茶葉を抹茶のようにひいて飲まない限りは、コーヒーの方がカフェイン含有率は高い といえます。これは、多量の葉っぱを使わない緑茶と比べた場合でも同じ事がいえます。
 

 
次に、中医学的にこの三者を見ると、手元の資料では、
コーヒーの性味は苦味で平性。帰経は心肺。効能は養心、安神、強心、利水、解酒毒、適応が眠気、二日酔いで、作用が覚醒とあります。
紅茶の性味は苦味、甘味で温性。帰経は心肺。効能は養心、安神、止渇、利水で、適応は口渇、煩熱。
緑茶の性味は苦味、甘味で涼性。帰経は心肺胃肝。効能は生津、止渇、清熱、解毒、利頭目、除煩、安神で、効能は頭痛、視力低下、倦怠、眠気、煩熱、口渇で、作用が爽快とあります。
(”現代の食卓に生かす「食物性味表]”  日本中医食養学会 編著より)
 
これらを見比べると、紅茶と緑茶には、止渇*、生津*とありますが、コーヒーには利水*だけです。体の潤いが減ることを中医学では“津液の損傷”という言い方をしていて、とても重要視しています。津液とは体の正常な水分の事で、「津」とはサラサラした液体の総称で、主に身体の表面を潤すのに対し、「液」は粘り気があり、体内をゆっくり流れて骨や髄を潤しています。津液は互いに協力して、臓腑、筋肉、毛髪、粘膜などを潤し、関節の動きを円滑にするなどの働きを持っています。
*止渇:激しい喉の渇きを解消させる
*生津:津液を生む という意味なので生津と止渇はほぼ同意。
*利水:余分な要らない水分・余剰物質を尿として排出する力。
 
中医学では、この「津液を守る」ことを大変重要視します。これは津液の不足は組織液の不足を引き起こすので、細胞や組織が正常に働かなくなってしまうばかりか、血液もドロドロしてうまくながれなくなってしまうからです。津液が減ると、乾燥症状(口やのどの皮膚の乾燥、便秘、いらいらなど)からひどい場合は脱水症状(意識喪失、痙攣)が見られます。津液が失われる原因は、激しい発汗や下痢、嘔吐、出血過多などの場合や、慢性病や生活習慣などによって発症する体内の乾燥の場合があります。体から水分(汗であれ、血であれ)が漏れだすことは命にかかわることになりかねないので、津液を守ることは大変重要ななことと位置づけされています。そういった意味でも、利水や興奮作用のみのコーヒーよりも、潤すことができると同時に解毒できる緑茶や紅茶の方が身体には良いといえます。
 

 
もう一点、同じ茶葉を使っている、紅茶より緑茶をお勧めする理由ですが、これは中医食養生の劉先生がおっしゃるには、「慣れ親しんだ食材が一番あっている」ということです。日本人は緑茶をそれこそ、侍の時代から飲んでいますので、身体もそれに順応しています。もし緑茶が日本人にとって悪い食材なら、こんなに長く愛飲されてきたはずはないはずですね。
という理由で、コーヒーよりも紅茶、さらに、緑茶の方がおすすめです。カフェインが気になる場合や、夏場は、ミネラルもとれる麦茶が良いですね。
 

2013/08/19

今からしっかり肌養生

暑い暑いと毎日書いておりましたが、「今日はちょっとましだな」っと思って温度計をみるとまだまだ30度越え。慣れって怖いもんです。
こんにちは、櫻井です。
こんなに暑いと心配になるのは、これからの季節、秋から冬にかけての乾燥や肌トラブルです。なので、今回は美肌づくりのお話をしたいと思います。
 

 
洗顔、化粧水、乳液、クリームなど星の数ほどあるなか、皆様それぞれお好みのものを使ってらっしゃるとおもいます。1本数百円のものもあれば、数千円から1万円オーバーのものも珍しくありません。勿論、それらはきれいなお肌を守るために大切なものですが、きれいなお肌を作り出すのは、体の中からケアして上げることがが大切です。
お肌はウィルスや菌などの外敵の侵入を防ぐための強固なバリアですので、せっかくの高級基礎化粧品も、そう簡単にはお肌の奥まで浸透してくれません。「お肌ぷるぷる」で、よく言われるコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸というのは、外からではそう簡単に到達できない、深いところにあります。お肌の細胞は、肌の奥で生まれて、上へ上へと押し上げられ、やがてはがれ落ちることで、常に新しいバリアを保っています。肌を外からケアするのは、バリアを強くして、肌を傷つけないために重要ですが、美しい肌をつくるためには、体の中をきれいに保つことが重要です。
 

 
中医学には、「皮膚は内臓の鏡」という言葉があり、内臓の状態、特に胃腸の状態がお肌に現れるとされています。辛い物や甘いもの、脂質の多いものや冷たいものなどを多く食べていると、胃腸が弱り、排泄しきれない不要なものが体内にたまり、血を汚します。そうすると肌も同じく汚れてきたり、吹き出物やニキビなどとして、不要物が噴出してきます。となるときれいな肌作りに大切なのは、いかに胃腸負担をかけずに、不要物を溜めこまないようにするかです。
 
お肌のトラブルでご相談にいらした方の一日の食事を例に上げますと、
朝 コーヒー 、パン、ヨーグルト、フルーツなど
昼 ご飯 納豆 サラダ 、外食(揚げ物、ラーメン、パスタなど)
夜 野菜がたくさん入った味噌汁 ビビンバ (昨日)、外食
毎日水をたくさん飲む
という感じです。
美肌づくりの観点からみるとこのメニューは、ちょっとお肌に優しいとは言えません。
 

 
美肌づくりで大切なことは、
· 老廃物を排泄する事
· 熱をこもらせない事
· 水分を食べ物から補う事
の3点。
そのためには和食と、水分たっぷりの葉野菜を中心とした食事を心がける事です。具体的には 穀類(根菜類を含む)4~5割、 野菜4割、 動物性のもの(肉類、牛乳などを含む)1~2割の割合で、腹八分目まで食べるようにすること、っといつも言ってることと同じです。皮膚のトラブルを避けるためには、辛いものや、乾燥したもの、脂っこいものには注意が必要です。
なので、朝のコーヒー、パン、ヨーグルトは全面的に改善する必要があります。この日のお昼は悪くないですが、外食時は気をつけなくてはいけません。夜の野菜がたくさん入った味噌汁は最適ですが、ビビンバの香辛料が気になるのと、やはり一日を通してもう少し葉野菜の量を増やしていただきたいですね。
後、水を沢山飲む事は美容に良いと思われてる方、まだまだ多いようですが、胃腸や身体を冷やす水は摂りすぎると潤すどころか、お肌が荒れる原因になる事があります。水で消化酵素が薄められ、不要物が溜まりやすくなります。水を飲むのは、汗をたくさんかいている場合を除いては、喉が渇いた時にしてくださいね。
 

 
この事を参考に一日の食事の流れを見てみると、、、
朝は、デトックスと栄養の吸収が行われる大事な時間です。朝食に旬の野菜、果物を加えることで、前日および睡眠中に失った水分やミネラル、酵素などが補給できます。例えば、葉野菜のお浸しや野菜たっぷりの味噌汁なんて沢山食べられるし、前日に作り置き出来るのでお勧めです。
 
お昼は、ある程度好きなものを食べてもよいです。でも、熱がこもりやすくなる脂っ濃いものや、スパイスなどの刺激物、胃腸を冷やす冷たいものは、できるだけ量を少なめにすることがポイントです。そして野菜はつねに多く摂るように心掛けてください。葉物野菜のお浸しを持参するなども良いですね。
 
夜は、まず、食べ過ぎない事が大事です。食べ過ぎると消化不良を起こし、寝ている間も消化に体力を奪われてしまうので、朝起きても疲れが取れなかったり、消化不良を起こしたりして、さらに美肌が遠のきます。腹八分目を忘れずに。おススメなのは先に汁ものをとること、そうすると胃腸が温められ、消化の準備が整い、胃もたれもしにくくなりますし、満腹感も得られやすくなりますよ。
 

 
まとめると、
1. 穀類など和食を中心に「腹八分目」
2.  肉・魚は十分に加熱調理し、よく噛んで食べましょう
3. 葉野菜を中心に旬の野菜や海草類を、火を通してたっぷり摂りましょう
4. 下記のものは摂りすぎに注意しましょう
甘いもの: チョコレート、ケーキなど
油ものや肉類: とんかつ、天ぷらなど
加工食品: ポテトチップス、ファーストフード、インスタントフード、スナック菓子など
生もの: サラダ、刺身など
冷たいもの: アイスクリーム、ジュース、ビール、かき氷など
その他: (体質に合わせて) 牛乳、大豆、卵、魚介類、コーヒー、アルコール、そばなど
 

中医学からみた皮膚病の日常生活でのポイント~より

 
 
実は、刺身やサラダなんかも、胃腸を冷やしてしまうため、お肌にはあまり良くないんです。すきっ腹に冷えたビールは、おいしいですが、胃腸とお肌には優しくありませんので、なるべく温かいものを口にしてから飲むように心がけてください。後、何度も言いますが冷たい水の飲みすぎには注意してください。飲むならお肌によいハト麦茶を常温で飲むのがお勧めです。
 

 
こうも「あれダメこれダメ」って書いてしまうと、「じゃあ何食べればいいんだ!?」ってよく言われるんですが、まずは昨日の食べたものをメモしてみて、お肌に優しいものを食べているか見直してみることから始めてください。そして、もし改善点があれば、上記を参考にして、ひとつでも出来ることから試してみてください。何もかも全部我慢してたら、きっとそのストレスから、肌荒れや胃腸不良を起こしてしまいそうなので、朝ヨーグルトをやめてみたり、パンをご飯に変えたり、おひたしを追加したり、味噌汁の野菜を増やしてみたり、野菜をしっかり食べる日を一日作ってみたり、七味や唐辛子をかけるのをやめてみたり、お酒を抜く日をつくってみたりと、自分なりに出来そうなことからやってみてくださいね。

2013/08/17

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売