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葉酸たっぷり!抗がん作用も!?今が旬【ブロッコリー】

冬は寒い!とはわかっていても、毎日寒い寒いと言ってしまっています。みなさん、養生してらっしゃいますか?こんにちは。店長の櫻井です。
最近はスーパーに行くたびに、どんな食品を今はよく見かけるんだろ?とか、みんなどんな食べ物に興味があるんだろ?とかなどと、主婦とはちょっと違った目線でブログネタを探しております。そんな中でも今日は先日食べて思いのほかおいしかったブロッコリーのお話をしたいと思います。
 

 

 
ブロッコリーがおいしくなる時期は、11月から3月でまさに今が旬の野菜です。ブロッコリーと良く似た野菜にカリフラワーがありますが、ブロッコリーはカリフラワーの変種で、カリフラワーの方が原種に近いそうです。さらにそのルーツをたどると、キャベツに行きつくそうで、ブロッコリーはキャベツの遠い親戚です。


BROCCOLI / whologwhy

ブロッコリーやカリフラワーは「はなやさい」と言われ、私たちが食べているところはブロッコリーの花のつぼみです。収穫されずそのままにしておくとクリーム色や黄色の花が咲きます。つぼみの部分は確かに柔らかくておいしいですが、茎や葉の部分にも栄養がたっぷり含まれているので是非食べていただきたいです。茎はちょっと堅くて食べにくいので敬遠されがちですが、厚めに皮をそいで食べれば柔らかく食べられます。そして普段は捨ててしまっている葉の部分も栄養価が高いので、できれば一緒に食べるようにしてください。葉の部分は茎のように堅くなく、おいしく食べられるはずです。


Broccoli / Linda N.

日本にブロッコリーが入ってきたの明治の初期頃。しかし当時は余り普及しませんでした。近年になってその栄養価の高さに注目され、需要が高まってきた野菜です。きっとそあの鮮やかな緑色も好まれる要因でしょうね。
 


ブロッコリー茹で上がり #dinner / is_kyoto_jp

ビタミンC、βカロチンが豊富な美容食品

ブロッコリーはとっても栄養価が高い食品です。生のブロッコリーに含まれるビタミンCはなんとレモンの約2倍!キャベツと比べると約3~5倍も含まれています。その他、βカロチン、ビタミンB1、B2、カリウム、リン、食物繊維なども豊富に含む、栄養満点の野菜です。
ビタミンCの効果は数えきれないほど沢山ありますが、今回その中でも注目したいのは、免疫力の強化と、シミやそばかすの予防効果。ビタミンCは非常に色素沈着予防効果が高いビタミンで、某化粧品会社さんのシミ対策化粧品の中身は、濃度の濃いビタミンCだというのを聞いたことがあります。美白化粧品として使用できるほど、ビタミンCの色素沈着予防の力は高いのです。
そしてこちらもブロッコリーには多分に含まれるβカロチン。粘膜を強化し、カゼなどの感染を予防する働きがあります。空気が乾燥し、カゼが流行るこの時期にはうってつけですし、粘膜を保護するということは、もちろんお肌にも良いので、ブロッコリーも先日の小松菜と同じく、食べる美容サプリといえます。
 


ブロッコリー / penpenpen

抗がん作用にも注目!

近年ブロッコリーのもつ抗がん作用が注目されています。ビタミンCなどによる活性酸素の除去はもちろんですが、ブロッコリーには、癌を引き起こす原因となる突然変異を抑える物質、メチルメタンチオスルホネート(MMTS)という物質が含まれているそうです。しかしこの、MMTSはゆでて食べるだけでは簡単に摂取できないそうで、細かく刻んだり、水と一緒にすり粒ことで初めて生まれる物質なんだそうです。抗がん作用を狙うなら、ブロッコリーをミキサーにかけてジュースにして摂るというのがおススメですね。注意いただきたいのは、時間がたつと変質してしまうので、ジュースにしたら新鮮な間に素早く飲むようにししましょう。ブロッコリーはその他にも、スルホラファンという発がん性物質の作用を抑え、ピロリ菌抑制効果もある物質を含んでおり、健康管理のためには最高の野菜の一つといえます。
さらにさらに、葉酸の含有率がとっても高い食材でもあります。葉酸は、細胞が増えていく時や赤血球が増えるときに必要不可欠なビタミンで、貧血の予防や動脈硬化の予防に効果があるほか、妊娠中やべビ待ちの方にも必ず取ってほしいビタミンですし、離乳食としてもおすすめです。
 


Fresh Broccoli / mallydally

中医学的にみると

ブロッコリーは平性なので、毎日食べても冷えたり火照ったりすることがありません。中医学的効能では、五臓を養い調整し、関節を強く丈夫にして、気を巡らせ、動きを滑らかにするとあります。また、虚弱体質を改善し、胃腸を元気にして、身体に元気を与える食材で、胃腸機能低下時やお年寄りにもおすすめの食材です。中医学でもガンを抑制する「制癌」という力を認めている食材でもあります。潤し、便通を良くする作用があるので、お腹が冷える、または下痢気味の場合は食べ過ぎないようにしましょう。
 


ブロッコリーが丸ごとすぎる。 / TAKA@P.P.R.S

日本では茹でてから、マヨネーズなどと一緒に食べられることも多いですが、ヨーロッパではそのまま生をサラダで食べるところもあるそうです。ブロッコリーは長く茹でてしまうと、せっかくたくさん含まれているビタミンCが損なわれてしまうので、若干堅め、歯ごたえが残るぐらいに、ざっとゆでるのがおススメです。アメリカでは、子供のころにお母さんから無理やり食べさせられる野菜の代表ですが、大人になってからはとってもおいしいことに気が付く野菜の一つではないでしょうか。ゆですぎると変な甘さもでて、おいしくなくなるので、固めでゆでてお食べくださいね。そして茎も葉も是非食べてください。
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2014/01/16

食べるスーパー美容サプリ【小松菜・こまつな】

おはようございます。櫻井です。今日は雨または雪の予報だった関東地方ですが、雪の気配は今のところございません。雪も降らない、ただただ寒いだけの日は、なんかもうやり場のない気持ちでいっぱいです。せめて雪でも降ってくれ。
でも寒いだけの冬にも良いことはあります。こと野菜に関していえば、軟らかく甘くなっておいしくなる時期でもあります。オーガニック農園をやっている友達が「冬場は野菜自体が凍らないように自分で糖度を上げるから甘いんだよ」と教えてくれました。確かにその時食べたキャベツの芯はびっくりするぐらい甘かったのを覚えております。
冬の野菜と言えば、私は真っ先に白菜が思い浮かびますが、もう一つ忘れてはいけない冬野菜の代表に小松菜があげられると思います。この小松菜、調べてみるととっても栄養豊富で、しかも肌にもすっご良い見逃せない野菜だったんです。
 


Komatsuna / 305 Seahill

小松菜の歴史

小松菜は江戸時代に武蔵郡小松川村(現代の東京都江戸川区小松川付近)で多く栽培されていたことにちなんで名づけられたと言われる冬を代表する葉野菜です。元は中国から渡ったかぶの一種祖先の一つにもつ、野沢菜や青梗菜などと同じアブラナ科の植物です。小松菜の名がつく前までは、「葛西菜」と呼ばれていたそうです。葛西菜が小松菜と名を変えた由来は諸説ありますが、一説では、時の将軍吉宗の鷹狩の際に献上され、ひどく気に入られたことから、小松菜の名を授かったと言われています。もう一節は、〝江戸市中の糞尿を持ち帰って下肥とし、野菜を江戸に運んだ葛西船(かさいぶね)の存在を挙げる向きもある。葛西船の異称として単に葛西と呼ばれていた。当時のイメージとして屎尿臭を連想させる葛西の語を嫌って、めでたい常盤の松にあやかった小松の名を採ったとする。”(wikipedia)というものもあるようです。
小松菜は当時から庶民の貴重な冬の葉野菜で、お江戸の雑煮に小松菜は外せない食材だったようです。収穫時期によってその呼び名がかわり、冬には「冬菜」や「雪菜」、春先に出回るものは「鶯菜(うぐいすな)」などと呼ばれ、親しまれてきたようです。小松菜は一年中とれる野菜ですが、寒さに強く、2、3度の雪や霜をくぐったものの方が繊維が柔らかくなり、甘くおいしくなるそうです。どんな環境にも適応し育つので、今でも関東近郊の広い範囲で栽培されています。
 


雑煮 / nori_n

 

小松菜は【食べる美容サプリ】

小松菜は、カルシウム、ビタミンA、ビタミンC、鉄、カリウム、食物繊維を沢山含んでいます。ほうれんそうと栄養価は似ていますが、鉄分はほうれんそうより若干少ないですが、カルシウムはなんと5倍で、野菜の中でもトップクラス。生長盛りのお子さんや骨粗しょう症の予防には勿論のこと、イライラを鎮める力もカルシウムにはあります。さらに細胞内の保水成分を働かせているのもカルシウムです。カルシウムが不足するとシワや乾燥の原因となるので、透明感とはりのある肌を作るにはカルシウムは欠かせません。しかも小松菜には、コーラゲンの主原料である「プロリン」というアミノ酸が豊富に含まれており、しっかり食べることでお肌ぷるぷる効果も期待できます。さらにビタミンAとビタミンCは小松菜100gを食べると一日の必要量を補えるほどたっぷりと含まれています。ビタミンCは天然の美白成分としても有名ですよね。こうしてみると、栄養豊富な小松菜は食べる美肌マルチサプリといえます。食物繊維も豊富で、便通を良くし、高血圧の予防や、大腸がんのリスク軽減など、優れた解毒効果も発揮します。βカロチンも多く含んでいるので、抗酸化作用、カゼ予防、美容効果や老化防止などにも好影響です。


小松菜とソーセージとしめじのバター醤油炒め / Kakei.R

中医学・栄養学的に見る「小松菜」

小松菜平性で寒熱の偏りがなく、たくさん食べても冷えたり火照ったりすることがないため、毎日たべていただきたい食材です。小松菜は気を巡らせ、ストレスを和らげ、胃腸を良く動かし、余分な熱をとり、潤いを補ってくれます。

おススメレシピは気を巡らせる春菊と、潤いを補う胡麻とあえた【小松菜と春菊の胡麻和え】。ストレスにも便秘にも、お肌にも良いスーパー小鉢です。小松菜は灰汁が少なく、さっとゆでるだけで食べられます。下ゆでも、水にさらす必要もなく、生のままでも食べられます。βカロチンは油と相性が良いので、炒め物にもおすすめですが、ビタミンCは熱に弱いので、できるだけ調理は短時間で行いましょう。


小松菜と春菊の胡麻和え / Kakei.R

 

美味しい小松菜の選び方・保存法

葉が小さいものの方が柔らかく、おいしいそうです。葉が厚く、緑が濃く、ピンと張ったものを選びましょう。茎も余り太いものより、若干細めで、根は長いものの方が良いです。さっと洗うか、霧吹きで適度に湿らせてから、濡らした新聞紙にくるんでポリ袋に入れて、出来れば立てて冷蔵庫の野菜室へ。痛みやすいので2~3日で使い切るのが良いでしょう。ゆでて絞ったものを冷凍する場合は、食べやすい大きさに切ってラップに包んで保存しましょう。
 

 
 
冬は乾燥や寒さからお肌にはとっても負担がかかる時期です。小松菜のしっかり栄養補給して、透明感とはりのあるお肌を保ちましょう。さらに冬場は、身体はいろんなものを溜めこもうとする時期です。解毒効果の高い小松菜はそんな体のデトックスにも有効ですよ。せっかくの自然の恵みを十分に満喫しましょう。
 
 
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2014/01/15

新しい仲間

こんにちは、今日みたいに気温が低い日の午前中は身体が温まらず苦戦している田宮です。
まだまだ寒い季節ではありますが、植物の芽吹き、成長はもうそろそろ始まってるんですよね。
最近、我が家にも新しく植物が加わりました。以前から部屋に緑が欲しいなと思っていた矢先に、『モンステラ』を譲ってもらいました。モンステラはいつか育てたいと思っていたので喜んでいたのですが、やってきたのがこちら。

私が予想していたのはこんな感じ(これは以前、旅行先で撮ったもの)

この葉の形が好きだったので期待していたのとは違う種類をもらいちょっとガッカリ。モンステラの仲間は、25 ~ 40 種類あり、切れ込みのある葉を持っているものと、切れ込みがないものとがあるそうです。いただいたのは切れ込みがないタイプだったんですね。
予想していた切れ込みはないものの、モンステラは育てやすい植物らしいので私にも育てられるかも、大きくなってくれるかもと期待しながら育て中です。大きくなるまで育てられたらまたご報告します。
 

2014/01/14

年末年始で疲れた胃腸に優しい「食」のお話

今日は1月11日。鏡開きの日です。鏡開きの説明はこちらに→任せるとして、新年も11日になると、もう普段通りの生活に戻られているころでしょうか。こんにちは、櫻井です。
新年あけてからのご相談内容で一番多いのは、1位はやっぱりカゼにまつわるご相談です。咳や鼻水、妊娠中に飲めるかぜ薬など様々な症状でご相談にいらっしゃいます。その次は、冷え。これは冬の間ずっとある相談ですが、寒い今年はいつもにも増して多いような気がします。その次は、胃腸のトラブル。年末年始で食べ過ぎ、飲みすぎが重なったせいか、食欲がない、胃もたれ、胃痛、便秘、下痢など様々な問題を抱えてご相談にいらっしゃいます。新年会もある事ですし、胃腸の養生しっかりしておきたいですね。今から胃腸の調子を整えておくことは、春の花粉症予防にもつながりますよ!
 

食のトラブル

食欲がない、食が細い、疲れやすい、そんなご相談はこの時期とても多いです。体も寒さに耐えるために食べようとしますし、じめっとした湿気もなく、本来冬は比較的食欲が増加する傾向にある季節なもに、どうも食べられない。高齢者の方にもこうした方は数多くいらっしゃいます。食は健康の基本なので、しっかり食べて元気を養い、健やかに毎日を過ごしたいものです。
【医食同源】という言葉は良く耳にしますが、これは中医学の【薬食同源】から発想を得て、近年に日本で作られた造語です。【薬食同源】とは、「日々の食事こそ良薬」という意味です。食材にはそれぞれに味*(酸・苦・甘・辛・鹹)と性質*(温・熱・寒・涼・平)があり、それが身体に作用して自然と調子を整えてくれます。そのため、しっかりと食事をとることが出来れば、健やかな体を作ることが出来きるはずなんですが、胃腸の調子をおかしくして、食欲もなく、食べてもしっかり消化できていなければ、体力は低下し、臓腑もきちんと仕事が出来なくなります。その結果は、様々な症状となって出てくるようになります。
* 味と性質はこちらをご参考ください→【元気に食べるための脾胃と食のお話
 

「脾胃」を養う

口から入ってきた食べ物はいったん「胃」に受け止められます。そこで小さく「消化」され、吸収のために「脾」へと運ばれます。吸収された栄養素や潤いは、肺に運ばれた後、全身へと送り出されていきます。脾胃の機能が低下するとこうした栄養や潤いの輸送も低下し、疲れや体の各部の機能低下、乾燥、免疫力の低下なども出てくるようになり、カゼをひきやすくなったり、疲れやすくなったり、髪や肌や粘膜が乾燥するようになってしまいます。
脾胃は温かく、乾燥した状態を好む臓腑です。冷蔵庫から出したばかりの飲み物やアイスクリームなど、日ごろから冷たいものをとる習慣がある方は要注意です。レストラン等で出される氷が入ったお水なども、できれば避けてほしいものです。
 
 

脾胃の養生のポイント

なるべく温かいものをとるようにし、水分を摂りすぎないことです。辛いもの・脂っぽい食事は控えることが良いでしょう。葉野菜を中心に、加熱してたくさん食べることをお勧めします。ストレスは、こまめに発散する方が良いでしょ。偏食はやめましょう。魚も肉も野菜もバランスよく食べることが大切です。家族や友人と一緒に、楽しみながら食事をする工夫をしてみてください。便秘は脾胃を健康に保つための最大の敵です。とにかく脾胃を健康にするためには便秘は禁物。もし便秘薬を飲まないと出ない状態なら、脾胃はかなり疲弊してしまっています。食生活を根本的に見直し、カタカナ食(パン、コーヒー、パスタ)を避けて、和食を中心に、野菜をたっぷり食べてください。なるべく身体を動かし、運動をして、食欲を増進するようにしましょう。運動をする時間をつくれなくても、階段を使う、一駅歩くなど普段の生活に運動を取り入れてください。
 
食べ方のポイントとしては、
暖食:温かく、消化に良いものを食べる
淡食:塩分を控えめに薄味で食べる
暢食:食事は楽しく、気持ち良く食べる
専食:食事に専念する。ながら食べをやめる
少食:腹八分目の量を食べる
慢食:食事はゆっくり時間をかけて食べる
潔食:新鮮で清潔な食材を選ぶ、食べる
を意識してくださいね。
 
その他、味(五味)・性質(五性)を考え、季節や体調に合わせた食べ物をそれぞれバランス良く食べることも大切です。そのへんは前回のブログにまとめてありますので、こちらのリンク→元気に食べるための脾胃と食のお話 をご参考下さい。
 

「おひたし」はかさばってしまう葉物野菜を沢山食べられ、調理も湯がくだけなのでおすすめです。写真は「春菊のおひたし」です。枝の太い部分を先に10秒ほど熱湯につけてから、葉の部分もさっと湯がいて、冷水でしめてから水けを絞り、出汁をかけて、たっぷりの鰹節と柚子を散らしてお召し上がりください。柚子の香りと春菊の香りが気の巡りを改善し、胃腸を動かし食欲をださせてくれますよ。すっごく簡単ですっごくおいしいです。

 
 

 
中医学が考える食の基本は「脾胃」という臓腑です。脾胃とは、消化器系全般の働きを指しており、胃は飲食の受け皿として主に消化を担当し、脾は栄養や水分を吸収して体各部に送る役割をしています。暴飲暴食やストレス、睡眠不足、加齢などによって、脾胃のこうした機能が低下すると、食欲不振や下痢・軟便、疲れ、胃もたれなど様々な症状になって出てきます。
食べるものがなかった大昔ならいざ知らず、「食」があふれかえっている現代では「飽食」にこそ注意を向ける必要があります。食べ過ぎは脾胃に負担をかけ、機能を低下させます。そして偏食や不摂生にも勿論気をつけなくてはいけません。ファストフード、お菓子、炭酸飲料、脂肪分や味付けの濃い食事、冷凍・加工食品などなど、脾胃の力を奪ってしまう「食」は私たちの周りにあふれかえっています。
元気で充実した毎日を送るためにも、おいしく楽しく食べるためにも、脾胃を養い、健やかに保ちましょう。
 

2014/01/11

【風邪の日】にちなんで「板藍根」(ばんらんこん)のお話

こんにちは、櫻井です。今日1月9日は【風邪の日】だそうです。風邪に記念日なんてあるのか!と驚きつつその由来を調べてみると、『1795(寛政7)年、横綱・谷風梶之介が流感であっけなくこの世を去った。』ということから、1月9日は【風邪の日】となったそうです。ちなみにインフルエンザのことを「谷風」というそうなんですが、これもこの横綱の名前から来ているそうです。世の中まだまだ知らない事だらけですね。
さてさて、風邪の日の今日ですが、200年以上経った現代でも人類と風邪の戦いは続いております。そんな中なんと、札幌でタミフルに耐性を持ったウィルスが見つかったとのこと。来るとは思ってましたが、こんなに早く出てきてしまったんですね。ウィルスの進化のスピードにはほんと毎度ながら驚かされます。人間もこれぐらい早く進化できないもんでしょうかね。そろそろインフルエンザにかからない人間が出てきてもよさそうなものなのに、そう簡単にはいかないようです。
ちなみに、タミフル以外の抗ウィルス剤のリレンザやイナビルには耐性をもっていないようですが、まぁそんなのは時間の問題でしょうね。さらに強いウィルスが出現して、それに勝てる薬が開発されてといたちごっこは続くのでしょう。
 
そんな時にこそ漢方の出番では無いでしょうか。とにかく、カゼやインフルエンザは予防すること、かかっても初期で治すことが大切です。そこで一番にお勧めしたい生薬は、やはり【板藍根】(ばんらんこん)です。最近になって耳にする機会も増えて、ずいぶんと板藍根の知名度は上がってきたかと思われますが、まだまだ知らない方も多いと思うので、ここでもう一度板藍根についておさらいしてみましょう。

Woad (Isatis tinctoria)
Woad (Isatis tinctoria) / echoe69

 
 

板藍根とは

【ホソバタイセイ】という黄色い花をつけるアブラナ科の植物の根を乾燥させたものです。漢方と言えば中国のイメージが強いですが、板藍根はヨーロッパ原産の植物で、14~15世紀ごろにドイツで栽培されていました。現在の主な原産地は河北省、江蘇省などです。中国ではこれ以外にもキツネノマゴ科の植物であるリュウキュウアイの根を板藍根として使われています。

どんな生薬?

板藍根は、中国では古くから、カゼやインフルエンザの常備薬として利用されており、SARSウィルスが2003年に大流行した際に中国の衛生部(日本の厚生労働省にあたる役所)が、SARSの予防に効果があると発表した漢方の一つで、WHO(世界保健機構)もその対策を評価していました。
板藍根には、涼血解毒、清利咽喉という力があり、細菌やウィルスによる炎症や感染による発熱、腫れ、痛み、鼻血、のぼせ、充血、のどの痛みなど抑える働きがあります。板藍根から抽出した水溶液をつかった基礎実験でも、インフルエンザウィルスを抑制する効果が確認されています。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21774246
板藍根の性質は、寒性なので、ぞくぞくと寒気がするような風邪の症状には、大量に使うべきではありませんが、短期間にウィルスの力を抑えるのに使う場合もあるので、ご使用をお考えの方は専門家にご相談ください。
 
 

手軽に板藍エキス

その板藍根から抽出したエキスを使った製品が、「板藍茶」(ばんらんちゃ)や「板藍のど飴」です。板藍根の抽出エキスから作ったお茶は香ばしい風味があり、臭みもなく、飲みやすいです。お茶といえども粉状なので、お湯に溶かしても、そのままでもお飲みいただけます。板藍のど飴は、板藍根から抽出したエキスを食べやすい飴にしたものです。お湯が無いところでも口に入れるだけで、お手軽に風邪・インフル対策が出来る製品です。
 

 
「板藍茶は寒性なので、どんなタイプのカゼにも、どんな人にも使えるというのは間違いですか???」というご質問をいただいたことがあります。確かに生薬の性質だけをみれば、その通りですが、実際に使用する量や期間などを考えると一概にはそういえないこともあります。板藍茶をお試しいただく際には、今どういった症状で、どういう体質なのかを、漢方に詳しい専門家にご相談の上、ご使用くださいね。
 

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2014/01/09

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売