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血瘀、痰湿、気滞、理気??難しい中医学用語を読み解くヒント

こんばんは。店長の櫻井です。
気虚痰湿血瘀???これらは中医学の専門用語ですが、なかなか難解ですよね。私も中医学を始めた時は、意味の解らない外国語にしか見えず、まったくもってちんぷんかんぷんでした。けれども、コツさえつかめば何となく想像でき、実はそれほど難しくないんです。今日はそんな中医学用語を、一般的に良く見られる体質タイプとその治療法から説明していきたいと思います。

 

 
代表的な体質タイプ
 足りない「虚」タイプ
気虚タイプ
エネルギー不足。私たちが生きていくうえで必要なエネルギーのことを中医学では「気」といいます。気が足りなと疲労感、倦怠感、免疫力低下、食欲不振、胃もたれ、下痢、軟便、そして冷えなどの症状がみられるようになります。花粉症やアレルギー症状なども気の不足が関わっていることが多くあります。
 
血虚タイプ
血の不足。血には身体を潤し栄養を与え、温めるという力があります。また、精神の安定にも影響しています。不足することで、めまいや立ちくらみ、乾燥やかゆみ、白髪や抜け毛、生理不順、不妊症、目の疲れ、手足のしびれ、不眠、不安、息切れ、不整脈などがみられることがあります。
 
陰虚タイプ
潤い(陰)不足。体内の水分である「陰」(いん)が不足しているタイプ。乾燥を感じたり、口が乾いたり、喉が乾いたり、微熱やほてり、のぼせといった熱がこもった症状を感じやすくなったり、めまい、耳鳴り、寝汗、生理不順などがみられることもあります。更年期では陰が不足しやすく乾燥しやすい傾向にあり、めまいやほてり、のぼせ、寝汗などが出やすくなります。
 

 

 
巡りが悪い「滞り」タイプ
気滞タイプ
「気」の巡りが悪くなっているタイプ。気は体内を絶えず流れている状態が正常で、流れが滞り、詰まってしまうと、痛みを感じたり、張った感じがしたりするようになります。気は自律神経に影響を及ぼすので、イライラしやすかったり、不安を感じたり、憂鬱、落ち込みなど気滞タイプは精神的に不安定になります。胃やお腹、わき腹などが張り、なでたり、マッサージすると気持ち良い、ガスやげっぷが多い、高血圧、生理不順、月経前症候群(PMS)がひどいなども見られます。
 
血瘀(けつお)タイプ
「血」の巡りが悪いタイプ。冷えや飲食の偏り、ストレスなど様々な理由により、血がドロドロとした流れにくくなる状態です。流れにくくなった血を「瘀血」(おけつ)と言います。血瘀は状態で、瘀血は流れにくくなった「血」そのものです。血も気と同じで絶えず体内を流れているのが正しい状態です。滞ってしまうと、皮膚や関節、身体の末端などに栄養が運ばれず、新陳代謝が低下してしまいます。新陳代謝とは、細胞の入れ替わりのこと。古い細胞を新しい細胞に変えていくそのサイクルが低下してしまうことになり、シミやそばかすが増えるなどがみられることがあります。その他、顔、歯ぐき、唇の色が暗くなる、クマも血瘀の特徴です。肩こりや関節痛、頭痛、子宮内膜症、子宮筋腫、生理痛が重くレバー状の塊がまじることもあります。
 
痰湿タイプ
余分な水分や老廃物「痰湿」(たんしつ)が溜まっている状態。ニキビや吹き出物、痰、オリモノの増加がみられます。肥満・水太り、むくみ、めまい、だるさ、吐き気、高脂血症、糖尿病などがみられ、熱がこもる熱タイプと、冷えやすい寒タイプがあります。
 


Herbs / romainguy

 
治療法の解説
足りないものを補う「補法」(ほほう)「補気」「補血」「補陰」
気虚タイプですが、虚というのは「足りない状態」ですので、「気虚」は「気が不足した状態」です。これを改善するには、「気」を補う、「補気」(ほき)という方法をとります。その他の代表的な「補」の方法に、「補腎」(ほじん)が有ります。「補腎」腎を補うという意味で、弱った腎を強化するという意味です。その他「補」が付く言葉には、補気、補血、補陽、補陰などがありますが、どれも足りなくなった状態(「虚」きょ)を改善するという意味です。補腎と関連がある言葉で大切なのは、「補陽」(ほよう)「補陰」(ほいん)があります。「補陽」とは、「陽虚」(ようきょ)という冷えの状態を改善する方法です。寒がりで手足が冷たい、下半身が冷えるなどは陽虚の症状です。補陽とは温めることと言えます。もう一方の補陰は、潤い不足の「陰虚」を改善する方法です。
 
血虚タイプを見てみましょう。血虚は「血」の不足ですので、「血」を補う「補血」(ほけつ)で対処します。足りない血を補うのは、血の原料を重点的に補う方法と、血の原料を補いつつ、血の製造工場である脾胃の機能を同時に改善する方法などで選ぶ包剤も変わってきます。それはその人がどういった症状を訴えているかによります。胃腸のトラブル、胃もたれ、下痢、軟便などを訴えていれば、補血にくわえて血を作る脾胃(消化器系)を元気にする、胃腸回復薬が入ったものを選びます。そういった症状が見当たらず、便秘や肌の乾燥など、血虚の症状がおもに見られるようであれば、補血を中心とした処方を選択します。補血はその他、「養血」(ようけつ)と言うこともあります。
 
陰虚タイプに対する治療法は「補陰」(ほいん)です。組織液、関節液、粘膜を潤す液体、汗など体内に存在するすべての潤いや水分を中医学では「陰」(いん)と呼びます陰虚は陰が不足する体内の乾燥状態なので、これを改善するには「補陰」(ほいん)といって陰を補う方法をとります。補陰はその他、「滋陰」(じいん)という言い方をすることもあります。
 


drugstore prescription / jimmiehomeschoolmom

 
「滞り」を改善する「理気」「活血」法
気滞タイプに対する対処法、「理気」(りき)についてから始めましょう。「理気」とは、気を滞りなく流す、気を正常に巡らせて機能を回復させるという意味の治療方法です。気を巡らせる方法は「理気」の他、「行気」(こうき)や「疏肝」(そかん)という方法がありますが、基本的には同じ意味です。行気はその字の通り、気を行かせる方法で、疏肝は肝の疏泄(そせつ)を改善するという意味です。「疏泄」とは、精神機能や臓腑活動を統括する気の巡りを調節する肝の機能の一つです。疏肝とは肝の疏泄機能を改善し、精神機能や臓腑活動をのびのびと円滑にするという意味です。それらは気の巡りが滞っているとうまくいかないので、気を巡らせることが、肝の疏泄機能を改善することになり、疏肝=気の巡りを改善するとなります。
 
血瘀(けつお)タイプは、「血」の巡りが悪い状態なので血流を改善する方法、「活血」(かっけつ)で治療します。活とは、「活発」という言葉や、「活き活きと」という言葉からもわかるように、元気に動かすという意味です。「活血」は「血」を動かすという意味ですが、「活」は「血」だけに使われる用語で、「気」を巡らせる(動かす)場合は「理気」または「行気」といって、「活気」とは言いません。活血が使われる代表的な言葉に「活血化瘀」(かっけつかお)というのがあります。これは瘀血(おけつ)ドロドロとした血の塊や流れの悪い状態を改善するという意味です。化という字には変化させる、無くすという意味がありますので、化瘀は瘀血をなくすという意味です。
 
痰湿タイプは、痰や余分な水分、不要物である痰湿が排泄されず滞った状態なので、痰湿を排泄するまたは無くす、作らせないという治療方法がとられます。それを「化痰」(かたん)と言います。「化」とは、上でも説明しましたが無くすという意味で、「化痰」(かたん)は痰をなくす、痰を除くという意味です。喉に溜まる痰を見える痰、「有形の痰」といいますが、これをなくすのも化痰で、めまいや精神症状など見えない痰、「無形の痰」が原因の症状を改善させるためにも化痰という言葉は使われます。化痰方法は塊をなくすという方法や、胃腸機能や腎機能を改善し、痰を発生しにくくして、さらに排泄しやすくる方法などの複合的な方法がとられます。「湿」(しつ)は痰よりもう少しさらっとした薄い水分のイメージです。これらは水分の過剰や停滞状態なので、これらをなくす、「除湿」(じょしつ)や「化湿」(かしつ)といった方法で対処します。
 


Hu Qing Yu Tang / faungg’s photo

その他、脾胃(胃腸系)を健康にする「健脾」(けんぴ)や、胃の機能を整えて落ち着かせ、ゆったりさせる「和胃」(わい)や、本来は落ちていかないといけないものが逆流している状態と考える「吐き気」を改善する「降逆」(こうぎゃく) 、めまいやふらつき、出ては消える湿疹やかゆみなど「風」(ふう)を消す「消風」(しょうふう)や「熄風」(そくふう)、 体表にとどまっている邪気を発汗や汗ばむことで追い出す「解表」(げひょう)、寒さを散らす「散寒」(さんかん)、頭に火が昇るようにカーッとなってイライラや目が血走っている状態を改善する「瀉火」(しゃか)、身体に熱がこもってしまっている状態を改善する「清熱」(せいねつ)、食べ過ぎや胃腸機能低下による食の停滞である「食積」(しょくせき)や「食滞」(しょくたい)を改善する「消食」(しょうしょく)、便通を良くする「通便」(つうべん)など、漢字の意味を考えていくと何となく見えてくることがたくさんあります。


Chinese Medicine / howie221

中医学の治療では、症状の原因が実(多い)のか、虚(足りない)なのかを見極め、余分なものをとり去る「瀉法」(しゃほう)か足りないものを補う「補法」(ほほう)を治療方針の原則として見極めることはとても重要です。その症状は気・血・津液やその他が多いから起こっているのか、少ないからなのかを見極めるのは、とてもとても大切なことです。人の体調や症状というものは、虚か実か、常にどちらか一つになるのではなく、この部分は虚でこの部分は実というように、補いながら瀉していかないといけないという場合もあります。その辺りの見極めは知識と経験がものをいう微妙なさじ加減です。でもこのさじ加減一つで結果が大きく変わってきます。
どうでしょう。何となく難解に見えていた中医学の用語に少しは親しみがもててきたでしょうか?「風」や「痰」などの概念はちょっと難しいですが、その他の陰や陽、血や気などは比較的イメージしやすいと思います。足りなければ(虚)足して(補)、多ければ(実)、減らす(瀉)というのが基本です。滞っていれば、動きやすくして、動かすというのも大切な治療の要素です。とにかく正常な状態に近づけるにはどうするべきかを考えるのが中医学の治療の根幹です。こんど中医学の言葉に触れるときはその言葉の意味を考えるようにしてみてくださいね。
 

2013/12/26

カニは寒性で冷やすがエビは温性で温める!「エビとカニ」のお話。

今日はクリスマス!当店がある六本木には、ミッドタウンのイルミネーションを観にたくさんの方がいらっしゃっていて、どこもかしこも人と車でごったがえしております。私といえばもちろん仕事のことしか頭にございませんので(?)素通りで通勤・帰宅しておりますが、、、笑  こんにちは、櫻井です。
 
年末年始となると、飲み会や会合など、「食べる」機会がほんとに多くなりますね。そんな中でも一気に需要が伸びるのは、カニやエビではないでしょうか?調べてみると、年末のカニ需要は夏場に比べて10倍にもなるそうですよ!
ということで今日は、そんなカニやエビのお話です。カニとエビは似ていますが、中医学では全く違う性質と考えています。タイトルにもある「カニは冷やす、エビは温める」ってどういうことでしょうか?そんなお話をしてみたいと思います。


Crab (Matsudo, Chiba, Japan) / t-mizo


エビ祭り ClubMed Kabira Press Tour / Norio.NAKAYAMA

カニを中医学的に見ると

カニの力は、補気補髄、清熱散血、続絶傷、利湿といわれ、エネルギーを補い、血の巡りを改善します。骨折や破傷風の場合にも良いとされています。特に「肩こりの予防」には良い食材とされています。しかし、カニはまた、冷やす性質が強い「寒性」の食材なので、冷えが気になる方や、女性では冷えが強く生理痛が酷い方や、冷やしてはいけないとされている月経前や月経中などは控えたほうが良い食材といえます。なので、食べる場合は生ではなく、お鍋にしたり、温かいものと一緒にたべると良いですね。寒性のカニを温性のお酢で食べる「カニ酢」は、美味しいというだけでなく、中医学的に見てもとても理にかなった食べたかといえます。せっかくなので、黒酢と生姜のみじん切りを添えて食べるようにしてくださいね。尚、お鍋にすることで、殻に含まれる栄養成分も一緒にとれるので、カニの身をそのまま食べるより良いとされています。カニ、特に殻に含まれるキチンキトサンには、整腸作用や免疫力を高める効果があるとされ、癌の予防にも良いとされています。その他、コレステロールや血圧を抑制するタウリンや生殖能力にとても重要な亜鉛や、お肌によいカルシウム、最近某フィルム会社が出している化粧品にも入っていることで有名な、強い抗酸化力をもった「アスタキサンチン」などを含むとても健康的な食品です。


カニ / miki7500

アレルギーや湿疹、炎症症状を持つ方は注意!

カニはとってもおいしいですが、同時にアレルギーを起こしやすい食材としても知られています。中医学でも「発物」(はつぶつ)といって湿疹などの腫れものを発生しやすくする食材の一つに数えられています。皮膚トラブルや、炎症性の症状を抱えた方には注意を促し、食べないように指導しています。また、古くからの食べ合わせでは、「水を飲みながらカニを食べると下痢をする」と言われています。寒性の食材は、胃腸負担になりやすく、大量に食べると胃腸を痛め、排泄されるべき「湿」を溜めやすくします。そこに水分を多量に飲むとさらにその症状が進むことになり、下痢や腹痛が起きることが考えられます。同じ理屈で、柿や梨など体を冷やす食材と一緒に食べるとお腹を壊す可能性があるので、注意が必要です。
 
美味しいカニの選び方と保存
カニを選ぶときは、ずっしりと重みがあるものを。関節の裏側の膜が透き通っているものは鮮度が高いと言われています。生のものはその日のうちに調理するか、食べてしまいましょう。保存する場合は、ゆでてから冷凍します。毛ガニは重さ400g~600g 甲羅の直径が10cm 前後のものが美味しいと言われているようです。ちなみに500gサイズになるのに約10年はかかると言われています。カニが高い理由がわかりますね。身入りが良くて脂乗りがよくなる毛ガニの旬はまさに今。冬の初めから年末にかけてだそうです。タラバガニはオホーツクの流氷が去った4~5月が甘味が増しておいしいと言われているようですが、身入りが一番いいのはこれも今、11月から2月にかけてだそうです。タラバガニもほかのカニと同じように甲羅を含めた重さで値段が決まりますが、味噌はおいしくなく、甲羅は無駄に重いので、足だけ買う方が断然お得です。


カニ / y_ogagaga

カニは高級食材の代名詞ですね。アラスカでは文字通り一攫千金を夢見た猛者どもが集ってカニ漁に出かける時期です。しかし冬のアラスカはまさに命を懸けた漁場なようです。以下の動画をご参照ください。留学時代のハウスメイトに、冬場だけアラスカで漁をして、その他は遊んで暮らすという奴がおりました。体も心も大きな奴でしたが、今はなにをやっているんでしょうか。
 

 
 
 
もう一つ年末・お正月食材として外せないのは、エビですね。カップヌードルを創った、安藤百福が『エビは高級感があり、めでたい。日本人はみんな大好きなので、エビが入れば必ず売れる』と言っていたとか。一個の製品の運命を託せるほど日本人は「エビ好き」なようでしたが、年間消費量は97年35万トン強をピークに減少気味。今ではアメリカ、ヨーロッパや中国、アジア諸国に次いで第5位の29万トンとなっているようです。


甘エビ / norio_nomura

エビを中医学的に見てみると
エビの力は、補腎壮陽、益気開胃、袪風通絡とあり、食欲不振を改善し、スタミナをつけ、精力減退にもよいアンチエイジング食材とされています。エビはカニと違って温性の食べ物なので、冷えやエネルギー不足による血行不良にもおススメです。しかし、食べ過ぎてしまうと、熱がこもり、ふらつきや炎症などの症状も見られることがあるので、注意が必要です。エビもカニと同じくアレルギー症状を起こしやすい「発物」の一つです。熱がこもりやすいタイプの方、肌トラブルを抱えている方、ほてりがある方などは、食べ過ぎ注意です。
エビにも、カニのところでもお話した、赤い色素に含まれる「アスタキサンチン」が含まれています。産卵のために河を昇る中で大量に発生する活性酸素から身を守る必要がある鮭の身が赤いのも、浅瀬に産まれた鮭の卵が紫外線から守るために赤い色をしているのも、この「アスタキサンチン」のせいだそうです。抗酸化力に優れ、疲労を回復させ、炎症を抑え、免疫を強化し、持久力を伸ばすとして今注目されている成分です。アスタキサンチンを含むエビの栄養素の多くは殻に含まれているそうです。エビの身はコレステロールが多いと言われていますが、そのコレステロールを下げる働きのある「タウリン」が豊富に含まれるのも、肩こり、不眠、便秘を改善し、生活習慣病や老化の予防にも効果がある「キチンキトサン」が多く含まれるのも殻です。殻ごと食べれられればもちろんそれでも良いのですが、食べなれていないと口の中をけがしてしまうかもしれません。残念ながら、キチンキトサンも、アスタキサンチンも水溶性では有りませんので、お鍋の出汁に溶け出したりはしませんが、生活習慣病によいとされる「タウリン」は水に溶けます。身だけより、殻や尻尾も、お鍋に入れて、やわらかくしたものをしっかり噛んで食べるか、フライにしたり、焼いたりしてパリパリになったしっぽなどは残さず食べるほうが良いですね。エビには川エビと海エビがありますが、薬膳や中医学では、より効果が高いのは海エビだと言われています。コレステロールが低いのも海エビだそうです。


2011.6.20 北海シマエビ漁初日(ゆでたて) / betsukai_kanko

美味しいエビの選び方と保存法
エビを選ぶときは、髭がピンと張りがあるもの、足が折れていないものがおすすめです。生の場合はその日に食べましょう。保存する場合は冷凍で。ゆでた後でも冷凍できます。
エビの旬はやはり冬。これはカニにも言えることですが、温かくなってくると成長しようとして脱皮します。脱皮した後の殻はふにゃふにゃ、身もしまりがありません。そして脱皮は大きい殻になるためにするので、身はスカスカになってしまいます。なので、冬のカニやエビは固くなった甲羅にびっしり身が入った状態になるそうですよ。 

 
さてさて、エビもカニもまさに今が旬。とてもおいしい時期です。私もつい先日、北海道の友人に、年末にカニやエビなど北の幸の詰め合わせを送ってもらうようお願いしました。今からとっても楽しみです!

2013/12/25

攻めの姿勢

メリー・クリスマス!
近くのコンビニの前で、サンタの帽子を被った可愛いお姉さんが
寒空の下クリスマスケーキを売っている姿を見ると、あーこの季節が
やっときたんだと実感します。。。HAPPY X’MAS。
 

12月21日から開催されていたフィギアスケートご覧になりましたか?
今年の全日本選手権は数々のドラマがありましたね。
オリンピック、怪我、引退、世代交代、、、等など選手にとって
プログラム以外のところで様々な物語があっただけに
感動の連続で泣きっぱなしでした!!
 
◎高橋大輔さん
→ひざの影響を考えたら4回転ジャンプを1回だけにするという選択も
あったのではないかとインタビューされて
「4回転1本にすれば良かったという気持ちはいま思えばありますけど、
やってしまいましたし、いままであまりやらずにということはしてこなかったので
自分らしいと思います。
 
◎浅田真央さん
→ 3位決定後のインタビューでトリプルアクセルを2回挑戦したことについて
「自分の目指していた演技ができなかったので悔しいです。
(トリプルアクセルは)今日も1発目がきれいに決まっていれば、
2発目も分からなかったんですけど、今年決めるのはこれがラストチャンスだったので、
1回でも決めたかったというのがありました。だから2回目も挑戦しようと。
 
◎安藤美姫さん
→序盤に3回転ループを予定していた2つ目のジャンプを、自身の持つ最高難度の
  サルコー―ループに変更したことについて
「今できる自分のスケートでまとめて、できるだけきれいに終わるか、
ショート(プログラム)とは違うコンビネーションを入れて自分らしく終わるか、
迷ったんですけど、きれいにまとめるよりも、やっぱり自分らしくいたかったんで。
難しい方の演技構成にして、結果やっぱり不安ばっかり残ってしまって。
勢いに乗れなかったかな
 
彼、彼女らが今まで数々の「世界ー」「初」を成し遂げて来られたのは
この攻めの姿勢があったからこそですよね。
 
どの世界でも牽引していく人や企業はそういう姿勢であって欲しいし
そうでないとその業界自体が発展、レベルアップしていきませんものね。
 
2014年も前のめりと攻めの姿勢を忘れず頑張っていきたいです。
木下
 

2013/12/24

美容にも、冷えにも良くって精もつく!「ニラ」のお話

ブログをできるだけ毎日書いておりますが、内容によって人気度が違います。何となく書いた記事が人気だったり、力を入れたものがいまいちだったり、どういった内容がより多くの方に読まれるのか、いまいち流行を感じ取る力に欠ける櫻井です。どうぞよろしく。
今日は、先日書いた「春菊」のブログがご好評いただいたようなので、今日は「ニラ」のお話をしてみたいと思います。
ニラとは
中国の西部が原産といわれる「ニラ」。日本で栽培され始めた歴史は古く、9~10世紀ごろといわれ、古事記や日本書紀、万葉集のなかにもその記述がみられます。ニラは、万葉集では『久々美良』(くくみら)、古事記では『加美良』(かみら)と記載されており、古代では「ミラ」と呼ばれていたようです。その後この「ミラ」がなまって「ニラ」になったそうです。 江戸時代ごろからは薬草として栽培されるようになります。中医学では今でも、ニラの種子を乾燥させたものを  「韮子(きゅうし)」といって、腎を温めて冷えをとる(精液の漏れ、白色のオリモノ、寒がり、冷え、頻尿、夜間多尿などに)ための生薬として使われています。
現在のように野菜として一般に広く食べられるようになったのは戦後になってからという、古くて新しい野菜です。
美肌にも、冷えにも、胃腸にもよくて精がつく
ニラのあの独特なにおいのもとは、ネギや玉ねぎと同じ成分の「硫化アリル」という物質です。独特な臭いを持ち、好き嫌いをつくってしまう要因ですが、この臭いが重要で、体内でのビタミンB1の吸収を高め、肉や魚の生臭さを緩和する働きも持っています。骨を強くして骨粗しょう症や骨折を予防するビタミンK、ガンを抑制したり、免疫を高める力のあるβカロチン、強い抗酸化作用をもち、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立つビタミンE、コラーゲンの合成に不可欠なビタミンCも豊富です。その他、葉酸、カリウム、食物繊維、ビタミンB6なども含み、栄養豊富な食材です。冷えの改善や病気の予防の他、美肌やアンチエイジングにも効果が期待できます。ニラは生のもの1束(可食部約100g)で大体23kcalと、ダイエットにも向いていますね。
強いぞニラ!
ニラはとても強く、栽培しやすい植物です。根本近くから刈り取っても同じ株から再び新葉が伸びてきて、年3回ほど収穫できます。切り取った株はそのまま越冬できます。どんどん大きくなるので、株分けすることで簡単に増やすことができます。北海道や東北など寒い地方では体が温まり精がつく野菜として古くから親しまれてきましたが、今では北海道から沖縄まで全国で作られています。ニラの生産量が一番多いのは、高知県です。なんと国内の販売量の4分の1を担っているそうです。黒潮が流れる高知は、一年を通して温暖で日照時間も長く、通年栽培が可能なんだそうです。その次は宇都宮餃子で有名な栃木県。その2県で全流通量の60%をカバーしているそうです。1年中手に入るので、旬がないように思われますが、ニラがもっともおいしくなるのは、葉肉が厚く柔らかくなる冬から春にかけての2月ごろが旬とされています。
美味しいニラの選び方
美味しいニラを選ぶのには、まっすぐ伸びた葉の色が深い緑で艶があって、肉厚で、手で持った時に張りがあり、根元を持ってもしなだれないものを選びましょう。鮮度が落ちると葉の色は薄くなり、黄色実を帯びてきます。刈り取られた切り口も確認して、切り口が瑞々しく新しいものを選ぶようにしましょう。葉は折れたところから痛み始めるので、折れた葉が無いものを選びましょう。

冷蔵庫で保存する場合は、乾燥を防ぐために濡らした新聞紙にくるんで、野菜室へできれば立てていれてください。鮮度が落ちると香りが弱くなり、ニラ本来の美味しさを失うのでなるべく早く食べましょう。調理する時は、加熱を手早くすることで、風味も触感も保てます。煮るときは1~2分。炒めるときも強火でざっと炒めましょう。脂溶性のベータカロチンやビタミンEは炒め物とも相性が良いですね。


ニラまんじゅう #lunch / is_kyoto_jp


レバニラ / ZoAmichi

禅宗では禁忌とされている
っと、ニラについていろいろ探っていると、またまた興味深いこと発見をしました。
骨にもよくって、美肌にも良くって、元気にしてくれるニラなんですが、仏教の一つ、禅宗などでは「五葷」(ごくん)といって、食べてはいけないものとされています。五葷は中医学とも関係の深い「五行説」がもとになり、戒めをつくっているそうです。五葷には、ニラのほか、ネギ、ラッキョウ、浅葱、玉ねぎなどがあります。これらには、身体を元気にするほか、精力をつける食材ともされ、一種の興奮作用もあることがから、常に中庸(まんなか)、平穏をよしとする仏教の中では忌むべきものなのかもしれませんね。
中医学的に見ると
ニラには、腎の働きを高め、冷えを追い払い、身体を温める作用があります。性味はもちろん温性で味は辛味。冷えなどを発散させる力があります。血をサラサラにして流れやすくする作用、痛みやしびれを改善する作用などがあり、冷えや腰痛改善の他、鼻血、血尿、吐血などの出血や、血栓を予防する力もあるとされています。そのほか、解毒の力もあり、食べてから長時間経てからの嘔吐などにも効果的です。
今年も残るところあとわずか。もう10日しかないんですね!!これからますます寒くなりますが、ニラを食べて、元気をつけて忙しい時期をのりきりましょう!

2013/12/21

神様のお供え物?体に良いから?『初潮の「赤飯」』のお話 

こんにちは、櫻井です。今では知っている方も少ないと思いますが、昔は「女子が初潮を迎えると赤飯を炊く」という習わしがありました。私が小さいころでも見かけることはありませんでしたが、父や母の時代ではあったようです。先日たまたまスタッフとそんなことを話していて、ふと疑問になったのが、この「初潮に赤飯」の由来です。ということで今日は「赤飯」のお話です。
 

 
赤色は邪気を祓う
古代から赤い色には邪気を祓う力があるとされていました。神社の鳥居や神殿が赤いのも、墓室や壁画に赤が多用されているのもそのためなようです。赤い色は太陽や血の色、火の色と関連され、人を高揚させる色として認識されきたと同時に、神聖な色としても扱われてきました。陰陽五行説でも、赤色は火の色で、「五臓六腑の主」とされ、人体の一切の生命活動を統帥している「心」の色とされています。
縄文時代ごろに日本に初めて伝わってきたお米は、赤みを帯びたお米でした。日本では自然信仰があり、様々なものに神様が宿るというのが土着の信仰ですが、その神様にお供え物するときにこの米が使われていたようです。お祈りの時、お祝いをするとき、蒸した赤い米を供え、お供えした後に自分らで食べていたのが、「吉行事に赤飯」の始まりと考えられています。今では白い米やもち米に小豆で色を付けたもので代用していますが、昔は米そのものが赤かったようです。

 
赤飯を中医学的に見てみると
もち米は昔から元気のでる食材として体力回復や母乳の出を良くするのに良いとされてきました。もち米は温性で、身体を暖めます。古代の薬物書物『本草綱目(ほんぞうこうもく)』にも、餅は「益気暖中(えっきだんちゅう)」とあり、胃腸を温めて元気をつけるとされています。力うどんや力そばなどには餅は欠かせませんよね。
日本で小豆が食用とされていた歴史は古く、なんと縄文遺跡からもその痕跡が発掘されてるほか、「古事記」にも記述があるそうです。小豆には、強い利尿作用と、解毒の力があります。小豆は水の代謝を助け、むくみを改善する代表生薬です。炭水化物の他、良質の植物性たんぱく質やミネラルが含まれ、薬膳には欠かせない食品です。ビタミンA、ビタミンB1、抗酸化作用を持つポリフェノールやビタミンC、コレステロールを低下させ血液をさらさらにしてくれるサポニンなどが含まれる栄養食品です。その他、血圧降下、疲労回復、便秘改善、むくみの改善にも役立つとされています。
 
赤飯を中医学的に見てみると、もち米で温め、元気をつけて、母乳を出やすくし、小豆で水分代謝を良くし、栄養補給ができるので、初潮を迎えた成長期の女性にはなんともぴったりな食品となります。初潮の赤飯は、あながち「赤色→邪を払う」という宗教的観念だけで出来上がった風習ではないかもしれません。
 

 
私の地元、北海道では、赤飯に甘納豆を入れる習慣があります。子供のころ、近くの神社の行事かなにかで赤飯をいただくとき、甘納豆か小豆かを選ばせてもらえた思い出があります。もちろん小さかった私は甘納豆を選んでいました。といっても今でも甘いもの大好きなので甘納豆の赤飯を選ぶと思います。まぁ、そんなことだから健康診断ではLDLコレステロールが高い!という警告をうけるのでしょうが^^;そうそう、赤飯に胡麻をかけるのは、白い米を赤くしているのをゴマかすためだそうです 笑。
古い文化や風習というのは、やはり良い意味があって、良い経験があって受け継がれ、伝えられてきたものです。もし私に娘が生まれたら伝えていきたいと思います。でも父親に言われるのは、年頃の娘としては嫌なものかもしれませんね~
 

2013/12/20

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売