■夏場特に多い水分不足の場合・・・(陰虚)
汗⇒喉の渇き⇒大量の冷たいもの摂取⇒胃の働き↓⇒尿の出悪い・浮腫
上記が夏に多いパターンですが、この悪循環を繰り返し、食欲不振、吐き気、下痢、夏バテへとつながっていくのです。しかも、浮腫み(余分な水分)があるのに喉が渇く(体液不足)という矛盾が体内で生じているのです。体液が不足すると、体内の熱をクールダウン出来ません。そして、熱は上部へ昇り、のぼせ、ほてりとなる訳です。ではこんな時に、いやこうなる前にどうすれば良いのでしょうか?
是非、瓜類特にスイカを食べてください。体液補給&利尿による余分な水分の排除&クールダウンと、先ほどの矛盾を一気に解決してくれるすぐれものですから。また、梅干も良いでしょう。酸味が汗の出すぎを抑え、体液を呼び起こします。想像するだけでも口の中が潤うのですから・・・私も南国へ行くときは、ばあちゃんの梅干が必需品になっています。
こういう時、漢方も非常に有効です。瀉火補腎丸です。ほてり、のぼせ症状を緩和しながら喉の渇きを癒し、体水分量を補給してくれます。糖尿病、高血圧にも応用できます。
■水分不足+エネルギー不足の場合・・・(気陰両虚)
汗をかくと一緒に体内の栄養成分も漏れ出てしまいます。大量に発汗すると、それだけ消耗も激しい事になります。そこで、しっかりと栄養を補充できないといわゆる気虚症状(すぐ疲れる、息切れ、動悸など)も伴ってしまいます。ここで重宝される漢方が麦味参顆粒や西洋人参です。体液を補給しながら元気を取り戻すものです。
■ストレスによる足元の冷え、のぼせの場合・・・(気滞)
ストレスは気の流れをせき止めてしまいますし、血管を収縮させます。すると、冷えとのぼせという矛盾が生じてきます。まるで、冬場のオフィスでの暖房みたいなものです。部屋の上の方は暖かいのに、足下は冷え冷えですよね。体内で同様のことが生じているのです。ですから、気の流れを良くし血行を促進してあげるとよいでしょう。逍遙丸、開気丸や冠元顆粒などが有効です。
以上、いくつかご紹介しましたが上記はあくまで基本方針です。皆それぞれ状態が異なり複雑に絡みあっております。漢方選びをする際は、一度専門家に相談してみましょう。きっと良いものが見つかるはずです。
では、みなさん元気いっぱいに楽しい夏を過ごしましょう☆