温度差赤ら顔とは
顔は毛細血管の密度が高く、頬には腹部の5倍近くも血管が集中しているため、もともと火照りやすく、赤さが目立つ部位です。血管の拡張や収縮は主に自律神経によってコントロールされるため、自律神経が過敏になると少しの刺激でも毛細血管は拡張し、うっ血(血流が停滞し増加した)状態になり赤ら顔になります。元来、頬は赤みを帯びやすい部位であると言えます。
気温が低いと、体温低下を防ぐため体内の血管は収縮するのですが、外気にさらされている頬は、血管を拡張することによって皮膚温度の低下を防いでいます。低い気温の屋外から暖かい室内に入ると、周囲の温度に合わせて体内深部の血管はゆっくりと拡張するのに対し、頬の血管は自律神経の作用で体温維持のため更に拡張し、皮膚は赤みが目立つようになります。それとは逆に、暖かい場所から寒い外気に触れた場合は、体温を低下させないためにまず顔の表面にある頬の血管が拡張します。急激な温度変化では体内深部の血管の反応は鈍く、部分的な拡張と収縮を生じるため、血流のうっ滞が生じて「赤ら顔」になります。どちらも正常な皮膚の生理的変化と言えます。
温度差赤ら顔になりにくくするためには?
体質的に表皮が薄い方は、毛細血管が透けるため赤ら顔になりやすいと言えるでしょう。また敏感肌の人、過度にストレスがある人、血液循環の悪い人なども自律神経が過敏に反応するため、赤ら顔になりやすいと言えます。でも、やはり赤ら顔になるのはイヤなものですよね。生理的変化といってあきらめてしまいがちですが、実は生活習慣の力である程度、「温度差赤ら顔」は治すことができるのです。では、少しでも赤ら顔になりにくい体作りをするためにはどうすればいいのでしょうか?
1.食生活
香辛料やお酒、暴飲暴食を避け、体に刺激のあるものの摂取は控えましょう。
2.冷え性対策
冷えは血液循環を悪くします。足湯や腰湯などの部分浴や、寝る前に足先を温めることは有効です。体を冷やさないように気をつけましょう。
3.スキンケア
肌のトラブルの主な原因は「乾燥」と言われています。乾燥すると外的刺激に敏感になり、血行も悪くなります。頬など皮膚の薄い部分は、水分を保つ力が弱いために乾燥しやすく、肌のバリア機能も乱れやすくなります。強い肌を作るために充分な保湿をしましょう。また、顔のマッサージをすることで滞っていた血液の流れが良くなります。ただし力をいれすぎないように注意して下さい。
それでもあまり改善しない場合には・・・・・
漢方薬で体質を改善するのがオススメです。
気・血の巡りを改善する作用の漢方薬、または自律神経の興奮を和らげる作用の漢方薬などをお試しいただくのも一つの手段です。温度差に負けない「もち肌美人」を目指しましょう。
赤ら顔,