風邪やインフルエンザの原因は、空気中に漂う目に見えない小さな小さなウィルスです。 しかし、顕微鏡も検査技術も無い大昔の人達も風邪は、空気の中に存在する”何か” によっておこされるものということは理解していたようです。
実は怖い“風の神”の話
江戸時代の奇談集『絵本百物語』の中に、“風の神”という記述があります。そこには、“風にのりて所々をありき 人をみれば口より黄なるかぜを吹かくる。其かぜにあたればかならず疫傷寒をわづらふ事とぞ。”とあります。現代語に言いかえると、“風に乗ってあちこちをさまよい、物の隙間、暖かさと寒さの隙間を狙って入り込み、人を見れば口から黄色い息を吹きかけ、その息を浴びたものは病気になってしまう”(出典: Wikipedia)という意味です。風の神は、まさに「疫病神」として描かれています。
中医学でもカゼは、「風邪(ふうじゃ)が寒や、熱や、湿や、燥など、ほかの邪気(悪さをするもの)を連れて身体に侵入したために起こる様々な症状」ととらえていて、風邪は首すじや手首、足首など肌が露出した“隙間”から人体に侵入すると考えられています。「黄色い息」というのも興味深い表現ですが、漢方で黄色は湿を表していて、その湿も病因の一つとして考えられます。黄色い息とは、大陸からの風とともに黄砂にのって運ばれてきた病原体などをさしているようです。
~風の神~『絵歩百物語』 より
風の神々
ところで、【風の神】と聞いてみなさまはどんな神様を想像されるでしょうか。俵屋宗達や、その後の尾形光琳、酒井包一も模写した俵屋宗達の屏風画、“風神雷神図”での大きな袋をもった風神は余りにも有名ですね。しかし、『絵本百物語』に載っている“風の神”は人に病気を吹きかける神様。髪もぼさぼさで、体もやせ細りまさに疫病神という姿でした。
俵屋 宗達 『風神雷神図屏風』 右側 が 『風神』
しっかりカゼ対策!!
カゼ対策にはまずはうがい手洗いの徹底!と良く言いますが、これはちょっとした間違いがあって、カゼやインフルエンザの原因ウィルスは鼻や口から入ると約10~15分ほどで体内に侵入してしまいます。なので、おうちに帰ってからのうがいっというのでは、もう手遅れなことが多いんです。
そこで徹底して頂きたいのは、早寝・早起き、そして消化に良いものを選び、味の濃いものをさける、和食を腹八分目に食べるなどの生活養生に加え、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)、衛益顆粒(えいえきかりゅう)など、風邪に対向する元気を補ってくれる漢方薬をうまく使って免疫力をしっかり強くしておく事。
そして特にカゼ・インフルエンザが流行するこの季節には、抗菌、抗ウィルス、消炎作用のある生薬、板藍根を配合した板藍茶や板藍のど飴をうまく使って健康を保つようにしてください。
身体のバリア機能を調整
『イスクラ 衛益顆粒』
元気を補う 身体の潤いを保ち乾燥を防ぐ
『イスクラ 麦味参顆粒』
のどの守り神 辛い症状が始まる前に予防の一杯と一粒
『板藍茶・板藍のど飴』
素肌を晒さない
そして、今回のお話からも う一つヒント!それは、『手首や首など露出した肌をしっかり隠すこと』です。風の神は隙間から入り込んで悪さをします。人間にある隙間とは「毛穴」のことです。毛穴から体内に入り込んで悪さをします。中医学では邪気となった風は身体の皮膚にある“隙間”汗腺や毛穴より体内に侵入して悪さをすると教えています。
少しずつ暖かくなっていきますが、春一番の風が吹くこれからの季節こそお気を付け下さい。それと、マスクの代わりに板藍のど飴!忘れないでくださいね。
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