本格的な花粉の季節を前に、
「いよいよ今年もか・・・」と憂鬱な気分になる人も多いのではないでしょうか。
花粉症などのアレルギー症状は漢方の得意分野。
体質だからとあきらめず、積極的なケアでつらい症状を予防・改善しましょう。
鼻の症状は、臓器の働きと深い関係にあります。
くしゃみ、鼻水、鼻づまりといった鼻の下の不調は鼻だけの問題ではなく、
体内のバランスが崩れていると考えます。
呼吸のために空気の出入り口となる鼻は、「肺」と最も深い関係にあります。
肺の働きが正常のときは、嗅覚も正常で、鼻もすっきりした状態に。
反対に、肺の機能が低下していると、鼻炎や蓄膿症といった鼻の不調が起こりやすくなります。
また、肺は体の防衛力となる「衛気」を生み、鼻やのど、皮膚のなどにバリアーを張って
邪気(花粉やウイルス)の侵入を防ぐ役割を担っています。
そのため肺の機能が低下すると花粉の影響を強く受けてしまうのです。
もう一つ、肺と密接に関係している「脾胃」(消化器官)の働きの低下も、
鼻の不調を引き起こす原因に。
脾胃が消化吸収する栄養は、鼻を健やかな状態に保ち、
肺とともに衛気を生み出す源となります。
花粉をガードして鼻をスッキリさせるためにも、
「肺と脾胃」を積極的に養生して働きを高めることが大切です。
花粉症の症状をやわらげるためには、
このように「体内の不調」に目を向け、きちんと改善していくことが大切。
季節を問わず、日ごろから体質を整えるよう意識することで
「花粉症を起こしにくい身体」づくりをめざしましょう。
「チャイナビュー№182、vol73一部抜粋」
漢方百科KANPO HYAKKA
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