前回に引き続き、冬至のお話です♡
冬至は養陽が宜しい
冬至は二十四節気の中で最も早く定められた節気です。冬至の日は北半球で昼間が最も短く、夜が最も長くなります。
古代から『冬至一陽生』という説法があります。意味は冬至から陽気がゆっくりと回復して昇り始めるということです。
中国では古代から冬至を大変重視し、「冬至大如年(冬至は新年がごとし)」の説法があります。冬至に北部では餃子、南部では湯円(餡入りの茹で団子)を食べる食習慣が現在まで継承されています。
冬至の節気食材
毎年旧暦の立冬から立春(2021年度は11月7日~2月3日)は“進補(しっかりと補う)”することが一番良い時期です。この時期は滋補、栄養の物を選んで食し、身体を滋養、補益するべきです。しかし注意して頂きたいのは、“進補”はただ単に大量の滋補品を食べればよいということではなく、人によって進補のポイントが違うので、弁証施食が必要です。
生姜:原産地は東南アジアの熱帯地区で、中国でも南方各地域で広く栽培されています。生姜の中には辛みと芳香成分が含まれ、調味料としても食用としても使われます。新鮮な生姜はスライスしたり、すりつぶしたり、みじん切りにしたり或いは千切りにして使用します。新ショウガは漬物やジャム、砂糖菓子などに加工することもできます。私は前述した朝のチャイにジンジャーパウダー、そして婦宝当帰膠という美味しいシロップ状のお薬をプラスして、毎朝頂いています♡ジンジャーパウダーは、スーパーのスパイス売り場でも見かけますので、この時期は料理の仕上げにプラスするのもオススメです♡
中医学では、生姜は“袪風、解表、和胃、温経止痛”の効能があるとされています。
松の実:様々な種類の松の種子で、中国では東北地区に分布しています。松の実はオレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸とビタミンEを豊富に含んでいます。松の実はジェノベーゼソースの主要原料ですが、実はパスタのソースだけでなく、お好みのビネガーで伸ばしてドレッシングにしたり、マヨネーズや白みそなどと合わせてやお肉や野菜に塗ってグリルしたりと、実は万能ソースなのですよ♡
《本草綱目》には、松の実には“潤五臓、補体虚、滋潤皮膚、久服軽身、延年不老”の効能があると記載されています。
《参考文献:二十四節気順時養生・節気養生薬膳食譜》
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二十四節気~冬至②
- 監修
- 佐藤薫
上海外国語大学留学中に中医薬膳に出会い、帰国後北京中医薬大学日本校に入学。中医薬膳専科で中医薬膳学、中医中薬専攻科で中医学を学ぶ。現在、イスクラ薬局日本橋店での漢方相談のみならず、日本中医食養学会講師、北京中医薬大学日本校で中医中薬専攻科での通訳を務める。体の基礎を作る食事からしっかり指導できる学会認定不妊カウンセラー。
「食養生は、中医養生法の礎となるものです。漢方同様、お一人お一人の体質体調に合った食養生法をご提案します。」
*不妊、二人目不妊、子宮筋腫、卵巣嚢腫、月経痛、更年期
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