人々はこの期間精神の安静を心がけ、神を体内に貯蔵し外に露出しないようにすることで、冬を安らかに越すことが出来るという意味です。冬の三か月人体の陽気は冬眠状態であり、この時期は早く寝て遅く起き、イライラして怒ることを避け、安易に陽気を乱さないようにしましょう。つい一昨日、薬局の窓際のデスクでこちらの原稿を書いていたら、この大寒の寒気で危うく風邪をひきそうになりました。どうやら陽気が乱れていたようです(笑)古くからのことわざ“大寒大寒、風寒を防御するため、朝は人参黄耆のお酒を飲み、夜は地黄丸を服用する”は、この節気に人体の腎気の補養の重要性を説明しています。
大寒の節気食材
棗(なつめ):原産は中国で、品種が多く、中国では広く栽培されています。棗は中国伝統の薬食滋補の佳品で、生は果物として食用でき、干したものは料理に入れることが出来、蒸したり、煮ものやスープに入れたりできます。棗はお菓子の餡や砂糖漬け、ドライフルーツなどを作ることもできます。生の棗はビタミンCの含有量は果物の中でトップクラスで、“天然のビタミン剤”の称号があります。
日本橋店で扱っている棗は特大サイズで皮も柔らかく、紅茶やワインに漬けて柔らかくしなくてもそのまま召し上がっていただけます♡又、乾燥したチップ状のものも今は色々なお店で扱っているようですね。これは食べ始めると止まらない危険性があります(笑)。以前棗をスライスしてオーブンで低温ローストして再現したことがありますが、中々うまく出来ましたよ♡
《本草綱目》には、棗は“補中益気、養血生津できる”と記載されています。



《参考文献:二十四節気順時養生・節気養生薬膳食譜》