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わんこと暮らしの養生 #2/矢留 江里子

人もわんこの体も食べたものでできている。

私達の身体は本来、自分で回復 治癒する能力(自然治癒力)をもっています。
そのためには、栄養豊富な食事を摂ることが大切と考えます。
犬には犬のDNAがあり、人と犬は食べ物や習性は異なります。
「種」に合った食事こそ、病気やストレスに対する抵抗力をつけ、本来の身体の機能を発揮できるのです。
彼らにとって、健康的で自然な、望ましい栄養とは何でしょう。

【鍵となるのは歯の形】
犬の祖先
4万年前、オオカミから分化されたといわれる犬の歯の形は今でも変わりありません。
犬達はもともと自然の中で獲物を狩って暮らしてきました。
人と共に暮らすようになり、炭水化物を消化する能力を身につけてきましたが、生物学的には、ほぼ肉食に近い動物です。

人間は
主食である穀類、豆類、いも類をすりつぶすための奥歯が約6割
季節の野菜、海藻を食べるための前歯が約3割
肉、魚などの動物タンパクをかみ切る犬歯が約1割という構成になっています。
これこそ人に合っている栄養バランスなのかもしれません。

【一物全体】
犬達は群れで狩りをし、獲物は、内蔵や骨、皮や毛など丸ごとを食します。
スーパーに並んでいる肉は、血抜きされ、パック詰めされている部位肉です。
本来摂るべき犬が必要なカルシウムやリンなどの微量ミネラルが不足しがちになります。

一物全体とは、野菜なら皮をむかず葉から根まで、お米なら白米ではなく玄米、魚なら頭から尻尾まで、丸ごと全部をいただくという意味です。
ひとつの命を丸ごといただく。生きているものは丸ごと全部でバランスがとれているのです。

↓↓ 犬の手作りごはん/作り手:矢留江里子

【腸】
犬の腸の長さは自分の体長の5~6倍といわれます。
比べ、人は7~10倍です。
さらに日本人の腸は植物中心の食事をするため、欧米人と比べると長く柔らかい腸相をもつといわれています。
ちなみに肉食傾向の強い猫やライオンの腸は体長の3~4倍、草食動物の牛は20倍、草食動物の方が腸が長くできているのですね。
人は火の発見から食べ物を加熱して食べることで環境に適応してきました。
自然界で狩りをした獲物をそのまま生で食してきた犬の消化器官は、生の肉や骨を消化するのに向いています。

人は人の、犬は犬の「種」に合った食事を摂ることが、本来の「命」を輝かせることができるということがわかりました。
健康でイキイキした生活を望むのは、人もペットも変わりはありません。

★併せて読みたい
わんこと暮らしの養生 #1

2021/07/03

梅雨の中医アロマ活用 / 車田光穂

こんにちは。車田です。
ジメジメの季節がやってまいりました。この時期は中医学では脾(胃腸)が弱る季節となります。脾は湿気が苦手。

中医アロマとしては、脾を守り湿を取り除くものをおすすめ致します。
そして、湿が溜まってしまった場合、冷えによる(寒湿)のか、熱がこもるパターン(湿熱)かで使う精油の種類も変わってきます。
今回はその2パターンでご紹介したいと思います。

【寒湿タイプ】

●マージョラム    1滴  精神を和らげ、胃腸や筋肉を温める。
●オレンジ・スイート 1滴  補気、理気。消化促進。
●パチュリ      1滴  利湿、補気。むくみ、重だるさに。

岩塩100gに混ぜてアロマバスソルトを作り、湯船に。
冷えている場合、まずは温め、全身の血流を良くして代謝を上げ、湿をデトックスする方法がおすすめです。
湯船に浸かる元気がない場合は、シャワーを浴びる際に足元に垂らしてお使いください。
お風呂場自体がディフュザーとなって、全身でアロマのミストを浴びることができます。

【湿熱タイプ】

●レモン       1滴  理気、活血、清熱。二日酔いにも◎
●ペパーミント    1滴  清熱、発散、理気。抗菌効果も高い。
●パチュリ      1滴  利湿と補気。むくみ、重だるさに。

胃熱がこもっているならば、10mLの植物油(ホホバオイルなど)で希釈して、直接お腹を時計回りにゆっくり優しくマッサージ。
お腹以外に重だるい箇所があれば、下半身なら膝裏や鼠径部などリンパ液の溜まりやすい箇所を中心に、下から上に向かって流し、お顔の場合は耳たぶの下の耳下リンパ、鎖骨下から脇の下の腋窩リンパへと流します。
手の指先がむくんでいる場合は指先から手の付け根に向かってクルクルと円を描くようにもみほぐしてあげてください。
腕がだるければ手首から脇の下に向かって絞り上げるように流していきます。

寒湿タイプ、湿熱タイプどちらにも含まれるパチュリは湿を取る専門生薬で微温性です。
寒湿には温性のオイル。湿熱には涼性や寒性のオイルを使います。
香りを楽しみながらも、植物の薬効を上手に取り入れて、セルフケアにお役立てください。
アロマで少しでも快適な梅雨をお過ごしくださいませ。

2021/06/30

梅雨から夏「湿邪(しつじゃ)」の粘りと停滞/鮎澤 婦佐江

「庭のなか」 ルナール≪博物誌≫から

花:今日は日が照るかしら
向日葵:ええ、あたしさえその気になれば
如露(じょうろ):そうは行くめえ。おいらの料簡(りょうけん)ひとつで、雨が降るんだ。

花たちの梅雨論争かな?
可愛いなぁ~

梅雨に入ると、身体が重い・だるい、食欲がわかない
・・・こんな症状が多く見受けられます。

「六淫(ろくいん)」の邪気の一つ、湿邪は湿気の多い梅雨から夏の季節に現れやすく、身体の不調を起こしやすくなります。

【湿邪の特徴】

〇粘りがあり、体内に停滞しやすい。
粘りのある鼻水や痰、ジュクジュクしやすい湿疹、病気の慢性化・・
〇湿邪は重く汚く、下に溜まりやすい
便が軟便・ベタベタ、下利、下半身のむくみ、尿が濁る分泌物の多い湿疹・・
〇湿邪は陰邪
「脾胃 ひい」は消化器系を指し、湿気を嫌う臓器。
湿邪による脾胃の陽気(身体を暖めるエネルギー)のダメージは、消化吸収や水分代謝の働きを低下。
胃腸不良、むくみ、疲れなどが起こりやすくなります。

【湿邪の症状】

・身体や頭が重だるい
・身体がむくむ
・足が重い
・倦怠感・無気力
・食欲不振、胃がムカムカ、味を感じにくい
・下痢・軟便・
・オリモノが多い、尿が濁る(膀胱炎に注意)
・舌苔:ベタベタ、厚い・・・

【湿邪対策】
身体の除湿を (^_-)-☆

体内に溜まった余分な水分を取り除くことが基本‼
水分代謝を良くするためにも「脾胃」の働きを整える事が大切‼

もともと湿気に弱い脾胃。
コロナ下で食生活も変わり、暴飲暴食、ストレス、アルコール摂取、激辛、油ものが多い食事、運動不足などが脾胃の働き低下の原因にも。

“身体にやさしい食べ方を”

朝食:少量でもOK。温かく消化の良いものを。粥
昼食:品数多く、しっかりと栄養を。
夕食:ボリュウムを控え、早めの時間帯で食事を。
脾胃の負担を軽くします。

“利尿作用のある食材・香りの良い食材”は湿邪を発散

余分な水分を取り除く
・冬瓜・キュウリ・もやし・小豆・緑豆・ハトムギ・スイカ
・トウモロコシ・春雨・緑茶・みかんの皮・シソ・・・

生薬では、「藿香 かっこう」もよく使われます。

2021/06/22

女性に多く見られる甲状腺の病気② / 鮎澤婦佐江

「涙は人間がつくる一番小さな海である」—アンデルセン

中医学では、「肝開竅目」ストレスを受けやすい臓器「肝」は目に開竅するといわれ、五液は「涙」を指します。感情の高ぶりで流す「情動の涙」涙には、ストレスホルモンと言われるコルチゾールを低下させる作用があると言われます。

甲状腺ホルモンの量が増えすぎた状態:甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの量が低下する状態:甲状腺機能低下症
に対する漢方ケアを「肝(かん)」からみていきます。

【甲状腺機能低下症】
「慢性甲状腺炎(橋本病)」が主な要因、自己免疫疾患の異常によって甲状腺が炎症を起こす。原因ははっきり
しませんが、ストレスも影響していると考えられます。

甲状腺機能低下症の主な症状
・疲労感
・むくみ
・無気力
・冷え
・眠気
・月経異常
・食欲がないのに体重が増える
・汗をかきにくい・・・

イライラしやすい 肝(かん)うつタイプ
ストレスをコントロールする「肝(かん)」
肝はストレスに弱い一面もあります。

症状
・イライラ
・落ちみやすい
・情緒不安定
・憂うつ
・涙もろい
・胸苦しい
・喉がつまる
・寝つきが悪い・・

食養生
・ゆり根・牡蠣・小豆・ウコン・五味子・栗
・ミント・玫瑰花茶・・・

【甲状腺機能亢進症】
「肝」は、体内の「気(エネルギー)」の流れをスムーズに保つ働きがあります。
過剰なストレスを受けると、気の流れが滞り、体内にエネルギーの停滞が起こり、余分な熱がこもってきます。
肝の経絡は、首筋を通るため、目や甲状腺など上半身に起こりやすくなります。

甲状腺機能亢進症の主な症状
・頚部の腫れ
・眼球突起
・手の震え
・動悸
・脈が早い
・寒がり
・汗が多い・・

イライラ・怒りっぽい 気の停滞タイプ

症状
・イライラ
・怒りっぽい
・興奮しやすい
・情緒不安定
・過食
・顔の紅潮
・頭痛
・口の渇き
・口の苦味
・月経不順
・月経前に症状が重くなる・・

食養生
・香菜・ミント・カモミール・ジャスミン・セロリ・クレソン
・菊花・トマト・イチゴ・筍・キュウリ・夏みかん・・・
アルコールや辛いものは、体内の熱を助長するので控えめに。

抑え込まていた感情は「泣く」ということで発散され、その後冷静な自分に会うことができます。
小さな海に流しましょう‼

【あわせて読みたい】
女性に多く見られる甲状腺の病気①

2021/06/05

染織と薬草 / 車田 光穂

こんにちは!車田です。
まだ5月だというのに、東京はもう梅雨入りしたかのような日々が続いておりますね。
爽やかな青空を臨みたいところです。

今日は、染織と薬草についてのお話です。

薬を飲むことを「内服」と言いますが、なぜ「服」という言葉が使われているのか、ちょっと不思議な感じがしませんか?
由来を調べると、中国の古い書物である「山海経」が出てきました。その中で、薬草などを衣服のように身にまとい病気の原因となる邪気を防ぐことを「外服」、体の中に入れて体内で邪気を防ぐことを「内服」と言い表しています。
古代人は病気を悪魔の仕業と考えていたため、悪魔の嫌がるグロテスクなものや嫌な匂いのするものを身につけたり(外服)飲んだり(内服)すれば防げると考えたのでしょう。

その流れから、染織には昔からよく薬草が使われておりました。江戸時代、染家といえば藍染を主とし、紺屋とも呼ばれていました。この藍、日本ではタデ科のタデ藍で作られるのが主流となっておりますが、皆さまおなじみの「板藍茶」の板藍根(アブラナ科 ホソバタイセイ)からも藍を作り出すことができます。ヨーロッパではこちらを用いることが一般的です。

板藍根は風邪予防のお茶として飲まれておりますが、染料として使っても、虫よけや邪気払いになります。皮膚に慢性炎症があるような場合にも、藍染の衣服が良い場合があり、まさに外服としての意味を持ったものとして現在も使われています。

薬草は、飲んでも染めてもその持っている力を発揮してくれます。植物の力はすごいですね。今年もそろそろ藍の収穫が始まります。

2021/05/26

イスクラ薬局の運営会社情報

運営会社 イスクラ産業株式会社(英文会社名:lSKRA INDUSTRY CO., LTD.)
本社所在地 〒103-0027 東京都中央区日本橋一丁目14番2号
設立年月日 1960年3月1日
事業概要 ロシア・CIS諸国・中国との医薬品、医療機器、化学品の輸出入
中成薬(中国漢方製剤)、健康食品、スキンケア製品の製造、販売